国際糖尿病学会議年会におけるMN-001(タイペルカスト)の2型糖尿病及びNAFLD患者における血清脂質プロファイルの改善に関するアブストラクト発表採択のお知らせ

2022 年 8 月 10 日




各 位

会 社 名 M e d i c i N o v a , I n c
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 兼 CEO 岩城 裕一
(コード番号:4875 東証スタンダード)

東京事務所代表 副社長
問合せ先 松田 和子
兼最高医学責任者(CMO)
電話:03-3519-5010
E-Mail:infojapan@medicinova.com



国際糖尿病学会議年会「IDF 2022 Congress」における、
MN-001(タイペルカスト)の 2 型糖尿病及び NAFLD 患者における
血清脂質プロファイルの改善に関するアブストラクト発表採択に関するお知らせ


2022 年 8 月 9 日 米国 ラ・ホイヤ発 - メディシノバ(MediciNova, Inc.)(米国カリフォルニア
州 ラ・ホイヤ、代表取締役社長兼 CEO:岩城裕一) (以下「当社」といいます。 )は、2022 年 12
月 5 日から 8 日にかけて開催される国際糖尿病学会議年会「IDF 2022 Congress」 (公式 Web サ
*1
イト:https://idf2022.org/)において、当社の MN-001(タイペルカスト) に関する演題がポス
ター発表として採択されたことをお知らせいたします。

発表演題のタイトルは、“Improvement of Serum Lipid Panel by Tipelukast(MN-001)in Type
2 Diabetes and NAFLD Patients”(和訳:MN-001(タイペルカスト)による 2 型糖尿病*2 及び
NAFLD 患者における血清脂質プロファイルの改善)で、当社 CMO の松田和子が発表を行う予
定です。
発表内容の詳細は、後日お知らせいたします。

当社取締役兼 CMO(最高医学責任者)の松田和子は次のようにコメントしています。
「12 月の国際糖尿病学会議年会で、 MN-001 のフェーズ 2 臨床治験データにおいて実施した解析
によって得られた新たな重要な知見について発表をいたします。MN-001 による血清脂質プロフ
ァイルの改善は、2 型糖尿病歴(T2DM)を有さない NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)*3
患者群に比べて、2 型糖尿病歴を有する NAFLD 患者群では、より顕著なものでした。
NAFLD 患者の糖尿病歴に着目して実施したこの解析は、MN-001 の脂質代謝の作用を評価する
in-vitro(試験管内での試験)のスタディにおいて、MN-001 が CD36 の mRNA 発現を抑制し、
ABCG1 mRNA の発現を増強したことに基づいています。 」

以 上



1 MN-001(タイペルカスト)について
MN-001(タイペルカスト)は、経口投与の新規化合物で、いくつかのメカニズムによって線維化を抑える効果や
炎症を抑える効果が期待されています。MN-001 には、ロイコトリエン受容体拮抗作用、フォスフォジエステラー
ゼ(主にⅢ及びⅣ)、5-リポキシゲナーゼの阻害などが認められております。近年では、5-リポキシゲナーゼ(5-
LO)経路を介したロイコトリエン生合成阻害による炎症の軽減及び、線維化の予防の可能性が知られております。

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また、MN-001 は、遺伝子レベルでは LOXL2、Collagen Type1 TIMP-1 などの線維化を促進させる遺伝子や、
CCR2、MCP-1 などの炎症を促進させる遺伝子発現を抑制することが知られています。また各種、線維化疾患動
物モデルにおいて、病理組織検査において線維化を改善することが確認されました。FDA は肝線維化を認める
NASH 治療適応に対して MN-001 をファストトラックに指定しました。
また、
特発性肺線維症治療を適応として、
MN-001 をファストトラック指定し、さらにオーファンドラッグに指定しております。過去に当社は、MN-001 を
喘息治療薬適応のフェーズ 2 臨床治験では、
気管支喘息治療薬としてその臨床開発を進めてきた経緯があります。
良好な結果が得られておりました。MN-001 は、現在まで 600 名以上の方に投与されており、総じて安全性と良
好な認容性が確立されております。


2 2 型糖尿病について
糖尿病は、血糖値と呼ばれる血液中のブドウ糖濃度が、適正値よりも高い状態が慢性的に続く病気で、血液中のブ
ドウ糖を細胞へ届けるインスリンというホルモンの分泌不足や働きに異常が生じることで発症します。そして、
糖尿病は発症の原因によって、 型」と「2 型」「その他」「妊娠糖尿病」に分類されます。
「1 、 、
「2 型」糖尿病は、遺伝的な要因に運動不足や食べ過ぎなどの生活習慣が加わって発症すると考えられています
が、はっきりとした原因はまだわかっていません。糖尿病患者の 95%以上が 2 型といわれていて、中高年に多く
発症します。2 型糖尿病では、インスリンは分泌されているものの、働きが悪くて血糖値が下がらない(インスリ
ン抵抗性)場合や、分泌そのものが減っている(インスリン分泌低下)場合があります。


3 NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)について
NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)は、肝細胞に脂肪が蓄積するだけの単純性脂肪肝と、炎症や肝細胞への
ダメージを伴う NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)に大きく分けられます。NASH(非アルコール性脂肪性肝
炎)とは、近年メタボリックシンドロームの増加により認識されるようになった、肝臓に脂肪が貯まり、炎症・肝
組織へのダメージが症状としてみられる肝疾患です。発生原因にアルコールが含まれないにも拘わらずアルコー
ル性肝障害に類似した進展を示すことが特徴です。米国国立消化器病情報クリアリングハウスの統計によれば、
アメリカにおける NASH の有病率は 2~5%、これに加えて 10~20%のアメリカ人が脂肪肝であると言われてい
ます。発生に至る機序はまだはっきりとは判っておりませんが、肥満の中年に有病率が高く、NASH 患者には、
血中脂質濃度が高く、糖尿病、またはその予備軍であることが多く見られます。NASH が進行するとしばしば肝
硬変を引き起こすことがありますが、現時点では、肝不全を伴う肝硬変には薬物による治療法はなく、治療は最終
的には肝臓移植に頼らざるを得ません。




メディシノバについて
メディシノバ(MediciNova, Inc.)は、臨床開発ステージにあるバイオ医薬品開発企業であり、炎症性疾患、線
維化疾患、神経変性疾患などの様々な疾患領域において、新規低分子化合物の広範な後期パイプラインを開発し
ています。主要な開発品である 2 つの化合物、MN-166(イブジラスト)と MN-001(タイペルカスト)は、複
数の作用機序と高い安全性プロファイルを有しており、当社は、これら 2 つの化合物について現在 11 の臨床開
発プログラムを有しております。
当社の主力開発品である MN-166(イブジラスト)は、現在、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び変性性頸椎脊椎
症(DCM)で臨床第 3 相段階、進行性の多発性硬化症(MS)において臨床第 3 相準備段階にあります。加え
て、MN-166(イブジラスト)は、膠芽腫(グリオブラストーマ)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)及び薬物依存
症の治療薬として臨床第 2 相段階にあります。
MN-001(タイペルカスト)は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)について、臨床第 2 相試験が進行中
です。
当社は、公的機関からの資金助成を受け、多くの医師主導型臨床治験を実施してきた強固な実績を有していま
す。
当社詳細につきましては https://medicinova.jp/をご覧下さい。本社所在地はアメリカ合衆国カリフォルニア州
ラ・ホイヤ、スイート 300、エグゼクティブ・スクエア 4275(電話 1-858-373-1500)です。




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