DNAの“傷”から健康リスク推定、社会実装へ向けた産学連携研究を開始 強固なセキュリティ機能と独自アルゴリズムの搭載で2023年からのサービス化目指す

プレスリリース

株式会社フォーカスシステムズ
国⽴⼤学法⼈茨城⼤学
株式会社 Dinow

2021 年3⽉ 29 ⽇


DNA の“傷”から健康リスク推定 社会実装へ向けた産学連携研究を開始
強固なセキュリティ機能と独⾃アルゴリズムの搭載で 2023 年からのサービス化⽬指す

株式会社フォーカスシステムズ(東京都品川区、代表取締役社⻑︓森啓⼀、以下「フォーカスシステ
ムズ」、国⽴⼤学法⼈茨城⼤学(茨城県⽔⼾市、学⻑︓太⽥寛⾏、以下「茨城⼤学」、株式会社 Dinow
) )
(茨城県⽔⼾市、代表取締役 CEO︓髙橋健太、以下「Dinow」)は、産学が連携する共同研究(以下「同
研究」)を開始しました。同研究では、DNA 損傷・⽣体情報・⽣活習慣に関わる情報等を強固なセキュ
リティのもと管理するデータベース、ソフトウエア及びアプリの開発を第⼀到達点とし、将来的には
DNA の“傷”から発がんや⽼化等の健康リスクを推定し、その予防に役⽴つ新たなヘルスケアサービス
等幅広いソリューションの創出を⽬指します。


共同研究 今後3年でサービス化へ

3 つの評価に基づき
DNA 損傷データ解析
疾病リスク評価 ⾎液サンプル 疾病リスク推定も視野

企業(顧客) 放射線影響評価
評価結果 修復能⼒評価
●従業員の健康管理
DNA 損傷測定
DNA データ収集
セキュアデータベース構築
推定プログラム試作
●健康不安の解消 ⽣活習慣評価

【新たな放射線影響評価の運⽤イメージと将来像】

DNA は放射線や紫外線、ウイルス等によって知らない間に傷を負います。この傷の蓄積が様々なヒト
の健康リスクに繋がることが科学的に証明されてきました。
茨城⼤学⼤学院理⼯学研究科(理学野)中村⿇⼦教授の研究室では、放射線被ばくを受けた⽅の DNA
損傷数を数え、放射線被ばく線量や被ばくによって受けた健康リスクを数値化し、DNA に傷を負わせる
要因との相関関係を推定する研究に取り組んでいます。これにより、従来の「放射線→健康影響」での
評価に「DNA 損傷→健康影響」の評価軸を加えることができ、
「より正確でパーソナライズされた」評
価⽅法への転換が可能となります。
2020 年 3 ⽉に設⽴された茨城⼤学発ベンチャーの Dinow は、その技術を利⽤したヘルスケア事業
(以下「同事業」)を推し進め、放射線被ばくによる健康影響への不安という社会課題の解消を⽬指して
います。同事業では DNA 損傷・⽣体情報・⽣活習慣等に関わる情報を取り扱うため、その社会実装に
あたっては、⾼度なセキュリティを備えたデータベースの構築と、これらを活⽤した安全なソフトウエ
ア及びアプリケーションの開発が不可⽋です。
そこで、フォーカスシステムズ・茨城⼤学・Dinow の三者は、茨城⼤学・Dinow による⽣命科学技術
に基づくデータの獲得・分析を基礎に、フォーカスシステムズが⾼度なセキュリティを備えたデータベ
ースの構築・推定プログラムの開発等を担い、相互協⼒していくことで合意し、共同研究契約締結の上、
同研究を開始しました。
プレスリリース


3 つの⽬標 (2021 年度中)

①DNA 損傷データの蓄積(100~200 ⼈分) ②データベースの試作(100 ⼈規模)
③DNA の損傷要因を推定するプログラムの試作(DNA 損傷・⽣体・⽣活習慣等データに基づく)


同研究の概要等

■概要

・題⽬ DNA 損傷情報を中⼼とした⽣体情報のデータベース、ソフトウエア及びアプリの開発
・内容 ⽣体情報・個⼈情報等のデータ管理と解析を⾏うためのデータベース等による管理の最適化


■役割

フォーカスシステムズ
●セキュリティ性の⾼いデータベースの構築(デリケートなデータの保管⽅法)
●データベースを⽤いたヘルスケアウェブアプリケーションの継続的な開発
●DNA 損傷、⽣体情報データを⽤いた要因推定法の開発(新しい解析モデルの開発)

Dinow
●⽣活習慣・⽣体情報と DNA 損傷レベルとの相関性解析※1
●DNA 損傷データベースに基づく疾病リスク評価
※1︓問診項⽬…年齢・体重・性別・飲酒習慣ほか


茨城⼤学
●⽣体試料を⽤いたγ-H2AX アッセイ※2 の実施
●DNA 損傷データの収集
※2︓γ-H2AX アッセイ…DNA の損傷個所を可視化する技術。リン酸化 H2AX に対する抗体を DNA ⼆本鎖切断の指標として⽤い、DNA 損傷を測定する
ことができます。




DNA 損傷評価を基盤とした事業展開〈例〉

“疾病リスクの推定≪特許出願中≫”を活⽤したソリューション

独⾃の推定システム【提供ソリューション】 マーケット

⾼度セキュリティ 独⾃アルゴリズム
リスク認知 会
データ蓄積 リスク・要因の推定 対策・予防策 の


DNA 損傷 病院・企業
疾病リスク がん・神経疾患等 L
⽣体情報 ⼀般家庭等 向
要因項⽬ 年齢・体重・性別等
⽣活習慣 推定情報の提供 上
システムの提供
プレスリリース


【フォーカスシステムズについて】
株式会社フォーカスシステムズは、1977 年に設⽴され、公共・通信ほか、社会性の⾼い分野におけ
るシステム開発・運⽤に携わるだけでなく、 IoT、クラウドや AI 等、時代の流れを⾒据えたビジネ
ス展開も積極的に推進しています。コーポレートスローガンは “テクノロジーに、ハートを込めて。”
⼈と⼈とを技術でつなぐ私たちフォーカスシステムズの仕事に、社員ひとりひとりが、情熱と誠意を
持って臨む姿勢を込めました。
HP︓ https://www.focus-s.com/



【茨城⼤学について】
国⽴⼤学法⼈茨城⼤学は、1949 年設⽴の総合⼤学です。5 学部、⼤学院 4 研究科を有し、⽔⼾・
⽇⽴・阿⾒・東海サテライトの 4 つのキャンパスを展開して教育・研究を⾏っています。茨城県の特
徴を⽣かした量⼦線科学、⻑年の実績を活かした気候変動適応分野、全学的な教育質保証の取り組み
を強みとしています。
HP︓ https://www.ibaraki.ac.jp/



【Dinow について】
株式会社 Dinow は、2020 年 3 ⽉設⽴のバイオベンチャー企業です。茨城⼤学発ベンチャーの称
号を得た 8 社⽬で、⽣体試料を⽤いた健康状態管理サービスを提供します。現在、放射線の健康影響
評価に DNA 損傷評価技術を⽤いることで放射線への健康不安の解消を⽬指し研究開発を⾏っていま
す。“DNA 損傷評価から「健康」と「安⼼」を実現する。”をミッションに、将来的には DNA 損傷と
いう新しい指標をもとに健康状態の可視化を⾏い、それらに対して適切なソリューションを提案する
ことで⽇々の⽣活や職務の中で多くの⽅が抱く不安を取り除き、安⼼と健康な状態を実現します。
HP︓ https://www.dinow.co.jp/



【本件に関するお問い合わせ】

株式会社フォーカスシステムズ IR・広報室
E-MAIL︓ koho@focus-s.com
T E L︓ 03-5421-7790



国⽴⼤学法⼈茨城⼤学 広報室
E-MAIL︓ koho-prg@ml.ibaraki.ac.jp
T E L︓ 029-228-8008



株式会社 Dinow
E-MAIL︓ info@dinow.co.jp

9535