聴覚障害者とのコミュニケーションをボーダレス化-開発アプリ「UniTalker」が会話を可視化し、聴覚障害者の活躍を後押し-

プレスリリース


株式会社フォーカスシステムズ
2021 年 7 ⽉ 28 ⽇


聴覚障害者とのコミュニケーションをボーダレス化
〜開発アプリ「UniTalker」が会話を可視化し、聴覚障害者の活躍を後押し〜


株式会社フォーカスシステムズ（東京都品川区、代表取締役社⻑︓森啓⼀、以下「当社」
）と国⽴⼤
学法⼈筑波技術⼤学（茨城県つくば市、学⻑︓⽯原保志、以下「同⼤学」
）産業技術学部の鈴⽊拓弥
准教授が共同で開発したリアルタイム字幕提⽰アプリケーション「UniTalker（呼称︓ユニトー
カー）」が、複数⼈による会話において聴覚障害者の発⾔回数が向上したとの研究成果を経て、
実際に同⼤学の授業や聴覚障害者が働く企業等で活⽤されるに⾄りました。今後、より多くの聴
覚障害者の活躍を後押しすべく、改良を図ってまいります。


字幕の即時
共有




発話者の区別、
発⾔順、発⾔の
修正


UniTalker 公式キャラクター
ユニエル


【オンライン会議で使⽤した際のイメージ】


これまで、聴覚障害者と聴者が円滑に会話することが求められる場⾯、特に会議や打合せ等複
数⼈が同時に発話するような場⾯では、聴覚障害者が発話者を⾒分けて的確に情報を得るのは
とても難しく、これが“聴覚に障害がある⽅”が活発なコミュニケーションを図るにあたり⼤きな
課題となっていました。

「UniTalker」
（以下「同アプリ」）は、聴者と聴覚障害者が混在するグループでの会話におい
て、各⼈の発話内容をリアルタイムで字幕提⽰し、聴覚障害者が会話に参加しやすくなる表⽰画
⾯をもつアプリケーションです。同アプリには、当社と同⼤学による「複数⼈との会話における
リアルタイム字幕表⽰に関する共同研究」で得られた知⾒が応⽤されています。


同アプリの導⼊実験において、聴覚障害者には画⾯に時間差なくテキストで表⽰されていく
発話者の声が“聴きとるように”⾒えるため、誤認識・誤変換が⽣じた場合でも、正しい内容を推
測できることがわかりました。それにより、聴覚障害者の発⾔回数が聴者と同等となり「複数⼈
が同時に発話する場⾯においても、聴覚障害者が会話に参加しやすい状況を提供できた」と認め
られるに⾄りました。この結果は、聴覚障害者にとって新たな働き⽅・職域の拡⼤・QOL
（Quality
of Life）の向上が期待できることを⽰しており、実際に授業や企業等において聴覚障害を持つ⽅
とのコミュニケーションに活⽤されています。
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株式会社フォーカスシステムズ
2021 年 7 ⽉ 28 ⽇




字幕提⽰でもリアルタイムに進む会話を体感できる「UniTalker」

◆発話内容をリアルタイムに提⽰
発話後１センテンス毎に⾔葉をテキスト化するのではなく、発話“中”の⾔葉をリアルタイムにテ
キスト化・提⽰します。この機能により、聴覚障害者は発話中の⼈を⾒分け、発話者の発⾔意図
や何を発⾔しようとしているのかをより早く的確に推測しやすくなり、スムースな会話ができる
ようになります。テキスト提⽰⽅法は、発声・キーボード⼊⼒両⽅に対応しています。
◆環境を問わず動く Web アプリケーション
ブラウザで動作するため、スマートフォンや PC 等、環境を問わず容易に導⼊・活⽤できます。
◆⼊⼒確定後の再編集機能
直感的な UI により、最⼩の操作で提⽰後の誤字訂正が可能です。
◆先進的な表⽰⽅法を実装（試作中）
MR(Mixed Reality) *1 デバイスにも対応しています。
聴覚障害者が MR 機器であるゴーグルを装着することで、話者の表情と字幕を同時に確認でき
るデザインを試作中です。

(*1) MR:複合現実。コンピュータで作成した仮想現実に現実世界の情報を取り込んで、両者を融合させた
世界を作る技術や考え⽅。




【UniTalker】
URL︓ https://unitalker.com/


MR コンセプトデザイン PV︓
https://youtu.be/5eTrH0xCEsQ




【MR コンセプトデザイン】



■同アプリの改善を通して⽬指す“よりよい社会”
当社と同⼤学は、聴覚障害者が活躍できるダイバーシティな社会を推進する上で課題となる“コ
ミュニケーションの円滑化”を通して、社会課題の解消を⽬指します。将来に向け、より認識精度
が⾼く、セキュアな⾳声認識エンジンの実装や多⾔語対応等を検討しています。


■関連リリース
国⽴⼤学法⼈筑波技術⼤学と複数⼈との会話におけるリアルタイム字幕表⽰に関する共同研究
（2019 年４⽉２⽇）
https://www.focus-s.com/focus-s/media/190402.pdf
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株式会社フォーカスシステムズ
2021 年 7 ⽉ 28 ⽇
【フォーカスシステムズについて】
株式会社フォーカスシステムズは、1977 年に設⽴され、公共･
通信ほか、社会性の⾼い分野におけるシステム開発･運⽤に携わる
だけでなく、IoT、クラウドや AI 等、時代の流れを⾒据えたビジ
ネス展開も積極的に推進しています。
HP︓ https://www.focus-s.com/


【国⽴⼤学法⼈筑波技術⼤学について】
筑波技術⼤学は、聴覚障害者及び視覚障害者の特性に配慮し、
学部教育全体を通じた効果的・弾⼒的な履修が出来るよう、多様
なニーズに応じた教育プログラム、障害の特性に応じた教育法等、指
導上の配慮を図ることにより、新しい⾼等教育を展開しております。
HP︓ https://www.tsukuba-tech.ac.jp/


【研究・技術に関するお問い合わせ】
株式会社フォーカスシステムズ ＩＴイノベーション事業本部
E-MAIL： product@focus-s.com
T E L︓ 03-5420-2470

【報道・広報に関するお問い合わせ】
株式会社フォーカスシステムズ IR・広報室
E-MAIL︓ koho@focus-s.com
T E L︓ 03-5421-7790