“IoT機器無充電”の実現を目指す「三次電池」研究開発に進展-次世代電源の特許出願・実証実験で近づくカーボンニュートラルへの貢献-

報道関係者各位
株式会社フォーカスシステムズ
国立大学法人筑波大学
2021年 6 月 14 日

“IoT 機器無充電”の実現を目指す「三次電池」研究開発に進展
~次世代電源の特許出願・実証実験で近づくカーボンニュートラルへの貢献~

株式会社フォーカスシステムズ(東京都品川区、代表取締役社長:森啓一、以下「フォーカスシステムズ」)と、
国立大学法人筑波大学(茨城県つくば市、学長:永田恭介、研究代表者:数理物質系 守友浩教授)は、
三次電池*1に関し、電極に用いる最適な物質を特定する等の共同研究を重ねた結果、特定の物質を電
極に利用することで安定した電圧を繰り返し得ることに成功し、特許を出願*2いたしました。
今後、フォーカスシステムズは「三次電池を起電力とした IoT 機器を稼働させる実証実験」等、三次電
池の社会実装に向けた取組みを進め、将来的にはあらゆるデジタル機器に利用可能なコア技術の開発を
目指します。
(*1) 三次電池は、正極と負極の酸化還元電位の温度係数が異なることを利用して、わずかな温度変化で充電される電池。
二次電池が電力により充電されるのに対して、三次電池は環境熱で充電される。
(*2) 「三次電池、IoT 機器」(特願 2021-057972[2021 年3月 30 日付])


三次電池の社会実装に向けた取組み・実証実験


【例】 フォーカスシステムズの IoT 製品(省電力ビーコン・指向性受信機等)を安定稼働させる。
①三次電池専用 IoT 基板を製作し、三次電池(試作機)と繋ぎ、供給電力を安定させる。
②フォーカスシステムズの IoT 製品で、三次電池の起電力としての利用可能性を実証する。


実証実験に用いる機器(例) 三次電池用 IoT 基板 三次電池(試作機)

指向性受信機 省電力ビーコン
(BLE、BT4.x 対応) timbe®(左)/timbe® IoT Ready*3(右)




(*3) モジュール型ビーコン




三次電池による 安定した電力供給
機器類の安定稼働 (電圧制御等)

〈実証実験時の機器類構成イメージ〉

5G技術を経て、デジタル化やSociety5.0 に向けた社会構造の変革が急速に進む中、同時に環境面
へも配慮できる事業の在り方が世界の至るところで求められています。フォーカスシステムズは中長期的
な視野で、もてる知見・技術等を駆使し、エネルギーハーベスト(環境発電)分野において、これまでにない
新たな起電力となることが期待される三次電池を社会実装することで、カーボンニュートラルひいてはサス
ティナブルな社会づくりに貢献していく考えです。
■三次電池の熱サイクル特性に伴う電圧の測定結果(特許出願資料より一部抜粋)




三次電池の原理で得られた電圧

昇降温に伴う熱サイクル特性により、
繰り返し、安定した電圧が得られた。




■三次電池の利用が期待できるデジタル機器の例




VR ゴーグル 電波時計 PC 製品


三次電池

ウェアラブル端末 スマートフォン

■関連リリース

・筑波大学とフォーカスシステムズ、三次電池の実装に関する共同研究を開始(2019 年3月 26 日)
https://www.focus-s.com/focus-s/media/190326.pdf
・相転移物質に利用による三次電池の高電圧化に成功(2020 年2月6日)
https://www.focus-s.com/focus-s/media/200206.pdf

各問合せ先
【研究に関すること】
筑波大学数理物質系/エネルギー物質科学研究センター 教授
守友 浩(モリトモ ユタカ)
E-MAIL: moritomo.yutaka.gf@u.tsukuba.ac.jp
T E L : 029-853-4337
F A X : 029-853-4337
【実験に関すること】
株式会社フォーカスシステムズ IT イノベーション事業本部
E-MAIL: product@focus-s.com
T E L : 03-5420-2470
F A X : 03-5420-9510
【取材・報道に関すること】
株式会社フォーカスシステムズ
IR・広報室
E-MAIL: koho@focus-s.com
T E L : 03-5421-7790
筑波大学 広報室
E-MAIL: kohositu@un.tsukuba.ac.jp
T E L : 029-853-2040

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