緑内障治療剤「H-1337」に関する米国眼科学会発表のお知らせ

2022 年 9 月 12 日
各 位
会社名 株 式 会 社 デ・ウエスタン・セラピテクス研 究 所
代表者名 代表取締役社長 日高 有一
( コ ー ド 番 号 :4 5 7 6 )
問合せ先 経営企画室長 山北 真子
TEL 0 52-2 1 8-87 8 5




緑 内 障 治 療 剤 「 H-1337」 に 関 す る 米 国 眼 科 学 会 発 表 の お 知 ら せ


当 社 が 創 製 し 、 緑 内 障 治 療 剤 と し て 開 発 中 の 「 H-1337」 に つ い て 、 米 国 第 Ⅰ /Ⅱ
a 相 臨 床 試 験( 以 下 、 本 試 験 」
「 )結 果 に つ い て 、2022 年 9 月 30 日 ~ 10 月 3 日 に 米
国 で 開 催 さ れ る American Academy of Ophthalmology( 以 下 、 AAO」 に お い て 、
「 )
ポスター発表いたしますので、お知らせいたします。
AAO は 、 世 界 で 権 威 あ る 最 大 級 の 臨 床 眼 科 学 会 で 、 32,000 人 の 医 師 が 会 員 で あ
り 、眼 科 教 育 を 主 導 し 、眼 科 医 療 の 発 展 に 寄 与 し て い く こ と を 目 的 と し て 運 営 さ れ
て お り ま す 。 AAO は 、 4 日 間 に わ た っ て 最 先 端 の 研 究 発 表 、 講 演 が 行 わ れ ま す 。


<タイトル>
First-in-Human, Double-Masked Randomized Vehicle-Controlled Study of
H-1337 Ophtalmic Solution in Glaucoma and Ocular Hypertension


<要旨>
本 試 験 は 、 内 障・高 眼 圧 症 患 者 を 対 象 に 、
緑 H-1337 の 3 濃 度 0.06%、
( 0.2%、0.6%)
と プ ラ セ ボ の 点 眼 液 の い ず れ か を 、 1 日 2 回 28 日 間 投 与 し た プ ラ セ ボ 対 照 二 重 盲
検比較試験です。
各 測 定 ポ イ ン ト の ベ ー ス ラ イ ン か ら の 平 均 変 化 量 は 、 14 日 目 8 時 ( ト ラ フ ) で
4.1~ 5.2mmHg、10 時( ピ ー ク )で 4.4~ 5.7mmHg の 減 少 を 示 し ま し た 。プ ラ セ ボ 群
は 2.0mmHg の 変 化 と な り 、 そ の 差 は 、 統 計 的 に 有 意 で し た ( p< 0.0001)。
有 害 事 象 は 、H-1337 投 与 群 の 49% 及 び プ ラ セ ボ 群 の 18% に 発 現 し 、多 く が 軽 度
でした。
H-1337 は 臨 床 的 及 び 統 計 的 に 有 意 な 眼 圧 降 下 作 用 を 示 し 、 充 血 の 発 生 は 比 較 的
少なく、忍容性は良好でした。



な お 、 本 試 験 結 果 は 、 2018 年 12 月 20 日 公 表 「 緑 内 障 治 療 剤 「 H-1337」 の 米 国
第 Ⅰ /Ⅱ a 相 臨 床 試 験 結 果 の お 知 ら せ 」 の と お り で あ り 、 H-1337 は 有 意 な 眼 圧 下 降
作用及び十分な忍容性があることを示しております。
H-1337 に つ い て
プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ (注 1 )阻 害 剤 (注 2 )を 中 心 と す る 当 社 化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー (注 3 )
の シ ー ド 化 合 物 を 基 に し て 最 適 化 さ れ た 、緑 内 障・高 眼 圧 症 を 適 応 症 と す る 開 発 品
で す 。本 剤 は 、マ ル チ キ ナ ー ゼ 阻 害 剤 で あ り 、線 維 柱 帯 - シ ュ レ ム 管 を 介 し て 主 流
出路からの房水流出を促進し眼圧を下降させることが示唆されております。その
強力な眼圧下降作用は、長時間持続することが動物試験等で確認されております。
現在、米国後期第Ⅱ相臨床試験の準備を進めております。

以 上


用語解説


(注 1 )プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ
ATP(ア デ ノ シ ン 三 リ ン 酸 と 言 わ れ 、 体 内 で 作 ら れ る 高 エ ネ ル ギ ー 化 合 物 )等 、 生 体
においてエネルギーの元となる低分子物質等のリン酸基を、タンパク質分子に転
移 す る (リ ン 酸 化 )酵 素 で す 。 一 般 に リ ン 酸 化 を 触 媒 す る 酵 素 を キ ナ ー ゼ と 呼 び 、
特にタンパク質をリン酸化するキナーゼをプロテインキナーゼと言います。

(注 2 )阻 害 剤
生体内の様々な酵素分子に結合して、その酵素の活性を低下若しくは消失させる
物質を指します。化学物質が特定の酵素の活性を低下若しくは消失させることに
より、病気の治療薬として利用されることがあります。

(注 3 )化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー
化合物ライブラリーとは、当社が長年にわたり蓄積してきた新薬候補化合物のタ
ネとなる化合物群です。これらの化合物の一つ一つが特徴的な性質を有してお
り、基礎研究や新薬候補化合物発見に利用されます。

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