「カイコを用いた糖鎖構造に特徴を有する蛋白質の製造方法」に関する特許出願(国内)における特許査定のお知らせ

平成 28 年 4 月 18 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 免 疫 生 物 研 究 所
(コード番号:4570)
本店所在地 群馬県藤岡市中字東田 1091 番地1
代 表 者 代表取締役社長 清 藤 勉
問 合 せ 先 取締役事業統括推進本部長 中 川 正 人
電 話 番 号 0274-22-2889(代表)
U R L http://www.ibl-japan.co.jp


「カイコを用いた糖鎖構造に特徴を有する蛋白質の製造方法」に関する
カイコを用いた糖鎖構造に特徴を有する蛋白質の製造方法」に関する
特許出願(国内)における特許査定のお知らせ
特許出願(国内)

このたび、当社および日本製粉株式会社が共同で出願しておりました発明(発明の名称:
カイコを用いた糖鎖構造に特徴を有する蛋白質の製造方法、出願番号:特願 2013-211286)
に関し、日本国特許庁より特許査定を受け特許証を受領しましたので、
お知らせいたします。


【概要】
当社と日本製粉株式会社は、遺伝子組換えカイコ(トランスジェニックカイコ)を用いて
各種有用タンパク質の生産を試みてきましたが、カイコの繭に生産させたタンパク質には、
特徴的な構造を有した糖鎖が付加される場合があることを明らかにしてきました。特に、抗
体(IgG)においては、一般の動物細胞での生産では糖鎖の基部にフコースが付加されます
が、カイコの繭から回収した抗体の糖鎖にはフコースが付加されず、そのため、抗体の ADCC
活性が飛躍的に上昇することを示してきました。ADCC 活性は、抗体が抗腫瘍作用やウイル
ス感染細胞除去作用を発揮するために大変重要なメカニズムであり、高い ADCC 活性を有す
る抗体を生産する技術は、癌や感染症の治療に用いられる抗体医薬品の有効性を高める手段
として注目されています。
本特許権は、ADCC 活性が増強された抗体をカイコにて生産する方法を含む「カイコを用
いた糖鎖構造に特徴を有する蛋白質の製造方法」に関するものであり、当社が遺伝子組換え
カイコによる抗体医薬品の開発・製造を実現させるために、極めて重要な知的財産権になる
と考えております。
平成 27 年 5 月 29 日付けで公表しましたとおり、当社は、遺伝子組換えカイコによる医薬
品タンパク質の生産を実現させるため、GMP 対応のパイロットプラントの建設に着手してお
ります。また、平成 28 年 2 月 12 日付けで公表しましたとおり、当社は、第三者割当てによ
る新株式発行等によって調達する資金の一部を、有望な抗体医薬品シーズを有するパートナ
ーとの連携のために活用し、遺伝子組換えカイコによる抗体医薬品の製造を実現するための
研究開発を推進します。これらの取り組みにより、癌や感染症に苦しむ人々へ、有効な治療
手段が提供できることを期待します。


以上

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