機能性DRP取得に向けた共同研究契約を締結

2024 年 1 月 22 日
各 位
会 社 名 杏 林 製 薬 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 CEO 荻原 豊
コード番号 (コード番号 4569 東証プライム)
問合せ先 経営企画部 部長 谷藤 功典
電 話 03-3525-4707




機能性 DRP 取得に向けた共同研究契約を締結

当社は、この度、Veneno Technologies 株式会社 (本社:茨城県つくば市、代表取締役社長:吉川
寿徳、以下、「Veneno 社」)と共同研究契約(以下、「本契約」)を締結しました。
本契約に基づき、両社は Veneno 社が有する次世代ペプチド探索技術 PERISS 法を用いて、両社が
選択した標的膜タンパク質に作用する機能性ジスルフィドリッチペプチド(DRP)を取得するプログラムを
実施します。
当社は、長期ビジョン「Vision 110」のもと、医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出を目指してい
ます。オープンイノベーションを積極的に活用することで継続的な新薬創出を実現します。
Veneno 社は、DRP 創製のプラットフォーマーとして、医薬品分野では創薬研究型企業のサポートを
進めるとともに、同技術をベースにアグリサイエンスやマテリアル分野におきましても幅広い展開を進めま
す。

なお、本件の 2024 年 3 月期の連結業績予想に与える影響は軽微です。



以上
参考資料


■Veneno Thechnologies(ベネイノテクノロジーズ)株式会社について
Veneno 社は、医薬品、農薬およびバイオマテリアル分野で活用できる機能性ジスルフィド
リッチペプチド(DRP)を開発するディープテック企業です。技術競争力や事業構想が高く評
価されたことで、産業技術総合研究所の子会社である AIST Solutions から AISol スタートアッ
プとして認定され、様々な支援を受けております。
会社名:Veneno Technologies 株式会社 [英語名:Veneno Technologies Co. Ltd. ]
所在地:茨城県つくば市千現二丁目 1 番地 6
代表者:代表取締役社長 吉川 寿徳
設⽴:2020 年 7⽉
URL:https://veneno.jp/

■ジスルフィドリッチペプチド(DRP)について
DRP は、分子内に複数のジスルフィド結合を有するペプチドの総称で、通常、20 から 80 個
のアミノ酸から構成されます。複数のジスルフィド結合により生み出される堅固なフレームワ
ークにより、DRP は分解酵素に対する耐性や高い熱安定性を有しています。また、コンパクト
で安定な構造を持つゆえに、免疫原性が低いことが知られています。このような特性により、
DRP はペプチド創薬のための有用なリード分子であると考えられています。

■次世代ペプチド探索技術 PERISS 法について
PERISS 法は、膜タンパク質に作用する DRP の探索を可能にする進化分子工学をベースとし
たハイスループットスクリーニング技術です。創薬標的である膜タンパク質と DRP を大腸菌内
で共発現させ、標的膜タンパク質に結合した DRP をコードするプラスミドを回収し、DNA 配
列の解析を行うことで、標的膜タンパク質結合性の DRP のアミノ酸配列を同定することができ
ます。本手法は、mRNA ディスプレイやファージディスプレイ等の他の進化分子工学的手法で
はこれまで創薬が難しいとされてきた膜タンパク質であるイオンチャネルや GPCR、トランス
ポーターなどの膜タンパク質を標的とすることが出来る点で優位性があると言えます。また、
従来のケミカルライブラリからのハイスループットスクリーニングとは桁違いの膨大なサイズ
のライブラリから、非常に短期間で標的膜タンパク質結合性の DRP を探索できることも大きな
利点です。

4469