大腸がん治療薬 抗EGFR抗体薬の投薬前検査に有用なMEBGEN RASKET キットの保険収載のお知らせ

平成 27 年4月7日
各 位



会 社 名 株式会社 医学生物学研究所
代表者名 代表取締役社長 佐々木 淳
(JASDAQ・コード4557)
問合せ先 総務部 東 成見
TEL:052-238-1901
FAX:052-238-1440
E-mail:kouhou@mbl.co.jp

大腸がん治療薬 抗 EGFR 抗体薬の投薬前検査に有用な
MEBGENTM RASKET キットの保険収載のお知らせ

株式会社 医学生物学研究所(本社:名古屋市中区、代表取締役社長 佐々木 淳)は、当社子会社
の G&G サイエンス 株式会社(本社:福島県福島市、代表取締役社長 阿部 由紀子)と共同で開発
した、大腸がん治療に用いる抗 EGFR 抗体薬の投与判断に有用な RAS(KRAS 及び NRAS)遺伝
子の変異を検出する試薬(製品名:MEBGENTM RASKET キット*1 、以下「RASKETTM キット」)
が、4 月 1 日付で保険収載されましたのでお知らせします。
この度のお知らせは、本年 2 月 9 日付で「製造販売承認および発売」について公表いたしました
RASKETTM キットが、保険収載されたことにより発表するものです。

大腸がん治療薬である抗 EGFR 抗体薬は、RAS 遺伝子に変異があると治療効果が期待できないと
報告されています。日本国内においても抗 EGFR 抗体薬の添付文書が改訂され、RAS 遺伝子変異の
情報を考慮して当該医薬品の投与を判断することが明記されました。したがって、今後は抗 EGFR
抗体薬を投与する際は、RAS 遺伝子の変異を調べることがますます重要になります。




MEBGENTM RASKET キット MEBGENTM RASKET キットの検査対象



大腸がんは世界で 135 万人以上が罹患していると推定され、その治療には世界 90 カ国以上で抗
EGFR 抗体薬が使用されています。RASKETTM キットは、大腸がんの組織から抽出したゲノム DNA
に含まれる RAS 遺伝子変異の情報を得る検査試薬として有用であり、抗 EGFR 抗体薬の投与が検
討される患者様において投薬判断に必要な情報を提供することができ、個別化医療に貢献するもの
と考えております。今後、抗 EGFR 抗体薬を国内外に販売する製薬企業と連携して RAS 遺伝子検
査の普及を推進してまいります。
なお、RASKETTM キットの保険収載の内容は下記のとおりです。

【保険収載の内容】
保険点数:2,500 点
区 分:E3(新項目)
測定項目:RAS 遺伝子検査
測定方法:PCR-rSSO 法
測定内容:大腸癌の組織中の RAS(KRAS 及び NRAS)遺伝子変異の検出(RAS 遺伝子変異の
判定の補助)

【用語説明】
・ EGFR(上皮成長因子受容体、EGFR:Epidermal Growth Factor Receptor)
細胞膜上に存在し、細胞増殖のスイッチの役割を果たす受容体タンパク質で、EGF などの増殖
因子が結合することで機能します。EGFR は正常な細胞にも存在しますが、一部のがんに於い
て多く発現しており、がん治療の標的となっています。

・ KRAS、NRAS
EGFR からの細胞増殖シグナルを受け取り、下流へ伝達する役割を果たすタンパク質です。

【株式会社 医学生物学研究所について】
医学生物学研究所は、昭和 44 年に日本で最初の抗体メーカーとして設立され、現在では、免疫学
的領域のみならず、遺伝子や、遺伝子の翻訳後修飾の領域にも事業を拡大して、臨床検査薬および
基礎研究用試薬の研究・開発・製造・販売を行っています。

○基礎研究用試薬事業
5,000 種類以上の抗体や、特注抗体の受託製造、mRNA の同定キット販売、核酸オリゴや人工遺
伝子など、多くの研究用試薬をグローバルマーケットに向けて販売しています。

○臨床検査薬事業
自己免疫疾患、がん、代謝異常疾患等の検査薬、および遺伝子検査試薬の開発を行っています。
自己抗体診断分野では国内トップメーカーとして製品ラインナップの充実を図り、難治性疾患の多
い当該分野の医療に貢献しています。

○細胞診事業
子宮頸がん検査のためのスライド標本作製システム、原因とされるウイルスの検出・判定試薬、
および細胞採取ブラシ等を販売しています。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社 医学生物学研究所 総務部 担当:東
TEL:052-238-1901
FAX:052-238-1440
E-mail:kouhou@mbl.co.jp

以上

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