JICA民間技術普及促進事業にTB-LAMP法を使用した「日本の技術による新たな結核診断アルゴリズム普及促進事業」が採択

News Release
‘栄研’
平成 28 年 2 月 22 日


各 位

会社名 栄 研 化 学 株 式 会 社
代表者名 代表執行役社長 和田 守史
コード番号 4549 東証1部




JICA民間技術普及促進事業にTB-LAMP法を使用した
「日本の技術による新たな結核診断アルゴリズム普及促進事業」が採択


栄研化学株式会社(本社:東京都台東区、以下 栄研化学)が、ニプロ株式会社(本
社:大阪市北区、代表取締役社長:佐野 嘉彦、以下 ニプロ)と共同で提案しており
ました、フィリピン共和国(以下 フィリピン)における「日本の技術による新たな結
核診断アルゴリズム普及促進事業」が、独立行政法人国際協力機構(以下 JICA)が公
募した「第5回 開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業*1」に採択
されました。今後はJICAおよび協力機関である公益財団法人結核予防会と連携を図り
ながら、本事業を進めてまいります。


今回採択されました事業では、低コストで簡易・迅速に高感度で結核菌を目視検出
する栄研化学の TB-LAMP法*2をクリニック等の一次医療施設に、また、多数の薬剤耐
性関連遺伝子を一度に検出するニプロのLPA法*3を二次医療施設である熱帯医学研究所
にパッケージとして導入します。まずTB-LAMP法を用いて結核患者を早期に発見し、そ
の後、LPA法で詳細な薬剤耐性遺伝子情報を得ることは、迅速で適切な結核治療につな
がるため有効な結核対策であると考えられます。そこで、複数の一次医療施設および
熱帯医学研究所の協力のもと評価試験を実施し、本パッケージの有効性を実証してま
いります。また、その結果を保健省関係者や医師などにセミナー等で周知させると共
に、両技術を用いた新しい結核検査アルゴリズムを考案し、そのガイドライン化を進
めてまいります。


フィリピンは、結核患者数が多く、世界の結核患者の 8 割を占める結核高負担 22 カ
国のの一つです。栄研化学は、本事業により、同国の結核撲滅に貢献していきたいと
考えております。



以上
【用語解説】

*1
開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業
本制度は、JICAが2013年度に開始した公募型事業であり、開発途上国の政府関係者
を主な対象とした日本での研修や現地でのセミナー、実証活動等を通じて、日本の民
間企業等が持つ優れた製品、技術、システム等への理解を促し、開発課題解決への活
用可能性の検討を行うものです。第5回となる今回は、当社を含め11件の案件が採択さ
れております。
詳細:http://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/kaihatsu/index.html



*2
TB-LAMP 法
栄研化学が独自に開発した遺伝子増幅技術 LAMP(Loop-Mediated Isothermal
Amplification)法を使用した高感度で簡易な結核菌群検出検査。本法による検査時間
は、生の喀痰検体からの核酸抽出に約 10 分、増幅反応が 40 分であり、結果の判定は紫
外線照射装置を用いた目視判定が可能です。抽出から判定までを簡易な操作で、1時間
以内に結果報告をすることができることから、患者の早期発見、早期治療、更には感染
拡大防止に寄与できます。



*3
LPA 法
Line Probe Assay の略。遺伝子が配列特異的に結合することを利用して、標的遺伝
子の類似性(相同性)を検出する方法です。




本件に関するお問い合わせ先

【ニュースリリースに関するお問い合わせ先】
栄研化学株式会社 広報部
TEL: 03(5846)3379 、e-mail: koho@eiken.co.jp
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