急性心不全治療薬「M201-A」のライセンス契約締結に関するお知らせ

2022 年4月 26 日
各 位
上 場 会 社 名 扶 桑 薬 品 工 業 株 式 会 社
代 表 者 代表取締役社長 戸田 幹雄
(コード番号 4538 東証プライム市場)
問合せ先責任者 取締役総務本部長 髙 橋 貞 雄
TEL (06)6969-1131


急性心不全治療薬「M201-A」のライセンス契約締結に関するお知らせ

扶桑薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:戸田幹雄、以下「当社」といいま
す。
)は、このたび、株式会社アエタスファルマ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:堺俊
哉、以下「アエタスファルマ社」といいます。
)が開発中である急性心不全および慢性心不全の急性
増悪期の治療薬の候補物質「M201-A(一般名称:未定)
」の開発権および製造権並びに販売権に関す
るライセンス契約を締結しましたのでお知らせいたします。

本契約の締結に伴い、当社は M201-A の日本における独占的な開発権および製造権並びに販売権を
取得いたしました。当社はアエタスファルマ社に対して契約一時金を支払うとともに、開発ステージ
に応じたマイルストン並びに売上高に対するロイヤリティを支払います。

M201-A は2型リアノジン受容体(RyR2)の安定化作用により心不全改善作用に加えて利尿作用や
腎機能保護作用が期待される、新しいタイプの心不全治療薬として開発が進められており、現在、国
内における第Ⅰ相臨床試験が終了しております。

当社は、これまで主に腎・透析領域に注力してまいりましたが、アンメットメディカルニーズが高
い領域においても新しい治療薬の開発に取り組んでおります。今回の契約締結を通じて新領域での開
発パイプラインの拡充を図るとともに、心不全治療薬の新たな選択肢を医療現場に提供することによ
って、心不全に苦しむ患者さんの治療に貢献したいと考えております。

なお、本件に関し、当社の 2022 年3月期業績予想に与える影響はございません。
以 上





<ご参考>


【2型リアノジン受容体(RyR2)について】
カルシウムイオン(Ca2+)は細胞内シグナル伝達を担う代表的なセカンドメッセンジャーの一つで生
理機能のスイッチとして広く利用されています。刺激による細胞内 Ca2+濃度の上昇は、細胞外液と細胞
内ストアである小胞体から Ca2+が細胞内に導かれます。リアノジン受容体(RyR)は、小胞体の膜上に
存在する Ca2+チャネルの一つで小胞体からの Ca2+放出を担っており、筋肉の収縮や神経伝達物質の放出
などにおいて細胞内の Ca2+を調節するという重要な役割を果たしています。RyR には、1、2および3
型の3種類のサブタイプがあります。2型 RyR(RyR2)は、心筋細胞や腎臓組織に多く存在し、RyR2
の機能障害による細胞内 Ca2+濃度の異常な変動が心不全、不整脈や腎機能障害などの疾患の原因と考え
られており RyR2 がそれら疾患の治療薬開発のターゲット分子として注目されています。


【アエタスファルマ社について】
アエタスファルマ社は、2000 年5月に創業以来、心機能、腎機能の改善作用を有する物質の創薬研
究・開発を行っております。特に心疾患における心房細動治療薬の開発に関しては、設立当初より精力
的に推進してきたパイプラインであり、現在も決定的な治療薬が無く、苦しんでいる患者様のもとへ開
発製剤を届けるべく、臨床研究を行っております。アエタスファルマ社の詳細な情報は同社のウェブサ
イト(http://www.aetaspharma.com/)をご参照ください。
以 上





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