1秒間に17回ものサイバー攻撃を検知 2022年1月-12月の『Webアプリケーションへのサイバー攻撃検知レポート』を発表

【ニュースリリース】
2023 年 2 月 21 日
株式会社サイバーセキュリティクラウド
報道関係者各位


1 秒間に 17 回ものサイバー攻撃を検知
2022 年 1 月~12 月の『Web アプリケーションへのサイバー攻撃検知レポート』
を発表

ハッカー対策サービスを展開するグローバルセキュリティメーカーの株式会社サイバー
セキュリティクラウド(本社:東京都品川区、代表取締役社長 兼 CEO:小池敏弘、以下「当社」)
は、2022 年 1 月 1 日~12 月 31 日を対象とした『Web アプリケーションへのサイバー攻撃検知
レポート(以下「本レポート」)』を発表します。
本レポートは、当社が提供する Web アプリケーションへのサイバー攻撃を可視化・遮断する
クラウド型 WAF の『攻撃遮断くん』、及びパブリッククラウド WAF の自動運用サービス
『WafCharm(ワフチャーム)』で観測したサイバー攻撃ログを集約し、分析・算出しています。
サイバー攻撃は年々大幅な増加傾向にあり、企業としても対策が急務になっています。しかし
ながら、サイバー攻撃は目に見えないため「身近に感じられない」という問題があります。本レポ
ートはサイバー攻撃の実情を明らかにすることで、より多くの方にサイバーセキュリティ強化の必
要性を感じていただくためのものです。


≪レポートサマリ≫
■ 1 秒間に 17 回もの攻撃を検知。
■ 攻撃元 IP は 1 位がアメリカで 49%、2 位は日本国内からで 20%に。
■ 攻撃種別として最も多かったのは、Web サーバを構成するソフトウェアの脆弱性に対して無差
別に行われる単純攻撃の“Web attack”が全体のおよそ 44%。引き続き“SQL injection”も顕在して
おり増加傾向。

■ 検知総数と推移:1 秒間に 17 回のサイバー攻撃を検知
2022 年 1 月 1 日から 12 月 31 日までに、当社で検知した Web アプリケーションへのサイバー
攻撃の総数は 523,210,675 件でした。また、1 ホストあたり(※)では 415,463,802 件で、これ
は 1 秒あたり 17 回ものサイバー攻撃を検知していることとなります。
サイバー攻撃自体は 1 企業を狙ったものではなく、無差別に様々な企業へ仕掛けられていること
から、今やサイバー攻撃被害の可能性はどの企業でも有り得ると言えます。
※『攻撃遮断くん』の保護対象ホスト数(Web タイプ:FQDN 数、サーバタイプ:IP 数)と、
『WafCharm』の保護対象ホスト数(WebACL)との総数を分母に概算。



■ 攻撃元 IP は 1 位がアメリカで 49%、攻撃検知のほぼ半分を占める割合に。




当社が検知した Web アプリケーションへのサイバー攻撃について、攻撃元 IP を国別に見ると、
2022 年はアメリカからの攻撃が 49%と最も多く、2 位が日本国内からで 20%、3 位がカナダで
6%、次いでドイツ、フランスと続いています。2021 年と比較すると、アメリカからの攻撃が大幅
に増えていることがわかります。
しかし以前から、特に大掛かりな組織が標的型攻撃を仕掛ける場合は直接ターゲットにアクセス
するのではなく、途中に様々な国のデータセンターなどを幾度も経由し、相手から本当の攻撃発信
元の所在地を知られないようにカモフラージュすることも非常に多くはなっています。
■ 攻撃種別では 1 位が 44%で“Web attack”。3 位の“SQL injection”は昨年度より増加。




今回の調査期間における主な攻撃種別ごとの攻撃状況を見ると、主だった傾向は 2021 年とさほ
ど大きくは変わっていません。最も多かったのは、Web サーバを構成するソフトウェアの脆弱性に
対して無差別に行われる単純攻撃の“Web attack”が全体のおよそ 44%を占め、2021 年より大きく
増加しています。
一方、脆弱性スキャンツールなどを利用した Bot による攻撃である“Blacklisted user agent”は
26%と 2021 年より減少していました。
注目したいのが 3 位に位置する“SQL injection”で、母数は少ないながらも割合として増加してい
ます。この攻撃から不正にデータベースのデータが読み取られたり、データが改竄・削除されたり
するので被害は甚大です。2022 年末時点でもまだまだ大きな被害を及ぼしていますので、引き続
き注意が必要となります。


■ 増加している SQL インジェクションとは
SQL インジェクションとは、攻撃者が不正な「SQL 文(データベースの情報を動かす命令文)」
を作成し、Web サイトなどの脆弱性(不完全さ・脆さ)を突いて「注入(injection)」すること
でデータベースを不当に操作する攻撃です。
対策として Web アプリケーションを常に最新のバージョンにすることや、攻撃を無効化が出来る
様なエスケープ処理などがありますが、脆弱性そのものをなくすのは困難な場合が多いです。必要
に応じて WAF(Web Application Firewall)などを利用して、攻撃を監視・検知・遮断を行うこと
が大切です。




■ 自社を含むサプライチェーン全体でのサイバーセキュリティ強化が急務
2022 年は世界情勢の影響により、サイバー攻撃が増えるなど、国内外問わずサイバー攻撃の
潜在的リスクが急激に高まりました。
代表的なところではサプライチェーン攻撃や BEC(ビジネスメール詐欺)などを始め、ロシアを
支持するサイバー攻撃集団「キルネット」が日本国に向けて宣戦布告し、政府・企業の「DDoS
攻撃」被害なども相次いで発生しました。
一方で、サイバーセキュリティに関する法令関係のアップデートとして、2022 年 4 月には改正
個人情報保護法が施行され、個人情報漏洩の報告が義務化となりました。また、個人情報保護委員
会からの命令違反や虚偽報告などがあった場合の罰金刑が最高で 1 億円以下に大きく引き上げ
となり、日本国全体でのサイバーセキュリティ強化の気運は高まり続けています。
2023 年も引き続きサイバー攻撃の増加が考えられ、自社だけの対策強化に留まらず、サプライ
チェーン全体でのサイバーセキュリティ強化が求められます。そのためにはサプライチェーンを含
む自社で必要な対応策を検討し、継続的に管理・運用しながら、定期的な見直しと改善とを続ける
ことが重要となります。
当社では「世界中の人々が安心・安全に使えるサイバー空間を創造する」ことを経営理念として
います。サイバー攻撃の実情を定期的に集約・分析することで、サイバーセキュリティ強化が急務
となる一方で具体的なサイバー攻撃対策方法に悩む、様々な企業のサポートを行っていきます。


■ 株式会社サイバーセキュリティクラウドについて
会社名:株式会社サイバーセキュリティクラウド
所在地:〒141-0021 東京都品川区上大崎 3-1-1 JR 東急目黒ビル 13 階
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 小池敏弘
設立:2010 年 8 月
URL:https://www.cscloud.co.jp

サイバーセキュリティクラウドは「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」
という経営理念を掲げ、世界有数のサイバー脅威インテリジェンスと AI 技術を活用した、Web
アプリケーションのセキュリティサービス、及び脆弱性情報収集・管理ツールといったハッカー対
策サービスを提供しています。これからも私たちは WAF を中心としたサイバーセキュリティに
おけるグローバルリーディングカンパニーの 1 つとして、情報革命の推進に貢献してまいります。

主な展開サービス:
- クラウド型 WAF『攻撃遮断くん』:https://www.shadan-kun.com
- パブリッククラウド WAF の自動運用サービス『WafCharm』:https://www.wafcharm.com
- 改竄検知機能を搭載した『WafCharm for AWS Marketplace』:
https://www.wafcharm.com/jp/aws-mp
- 厳選された AWS WAF 用のルールセット『Cyber Security Cloud Managed Rules for AWS
WAF』:
https://aws.amazon.com/marketplace/seller-profile?id=baeac351-6b7c-429d-bb20-
7709f11783b2
- 脆弱性情報収集・管理サービス『SIDfm』:https://sid-fm.com


■ 調査概要
・調査対象期間:2022 年 1 月 1 日~2022 年 12 月 31 日
・調査対象:『攻撃遮断くん』『WafCharm』をご利用中のユーザアカウント
・調査方法:『攻撃遮断くん』『WafCharm』で観測したサイバー攻撃ログの分析


■ 報道関係者のお問い合わせ先
株式会社サイバーセキュリティクラウド
経営企画部 広報担当:竹谷・川﨑
TEL:03-6416-9996
FAX:03-6416-9997
E-Mail:pr@cscloud.co.jp

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