Kudan Visual SLAM(KdVisual)ユーザー適用例:稼働中の工場における自律走行ロボット

Technical Release

2022 年 3 月 23 日
Kudan株式会社



Kudan Visual SLAM(KdVisual)ユーザー適用例:
稼働中の工場における自律走行ロボット


前回の記事では、Kudan 3D-Lidar SLAM (KdLidar) がショッピングモールで安定して動作す
る事例を紹介しました。今回は、Kudan Visual SLAM (KdVisual) が工場で安定して動作する
事例をご紹介します。


今回紹介するデモ動画では、工場の通路をロボットが動いていく間、KdVisual が常に安定して
位置認識を行っている様子を紹介しています。Intel 社の Realsense D455 を自動搬送ロボット
(AGV) の前面に搭載して画像と深度情報を収集しています。
今回のデータは ROSTEK Vietnam
の協力を得て、アジアの工場の稼働時間中に収集されました。そのデータをリアルタイムで再生
し KdVisual で処理をしています。




こちらがそのデモ動画になります。
Kudan Visual SLAM (KdVisual) in action: In an operating factory


KdVisual が解決する AGV や自律走行ロボット(AMR)の課題
KdVisual は他の Visual SLAM や位置認識アプローチが抱える課題を解決しつつ、同時に、強
力な処理プラットフォームを必要としないように設計されています。


1. ロボットの目の前で移動する物体や作業者:SLAM は、カメラ画像上にある様々
な物体・模様が画像上でどのように動くかを元に、ロボットの姿勢や動きを計算


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しています(例えば、様々なカメラ画像上の物体が全体的に時間と共に上に移動
していれば、カメラが下に動いていると判断します)。カメラの視野内に動く物
体や人がいると、その動きが SLAM システムを惑わせて精度が低下します。デモ
動画では数多くのカートや作業員がカメラの近くを通り過ぎており、容易にロボ
ットの位置認識の精度を低下させる可能性もありますが、KdVisual ではこのよう
な性能低下が見られません。


2. 風景・環境変化:最初に地図を作成したときから様々な風景・環境の変化がある
場合、ロボットが位置認識をできなかったり、位置認識の精度が落ちることが通
常です。しかし、KdVisual では、長年の様々な現場でのテストによって確立した
独自の SLAM システム・オペレーションモードを持ち、このような環境でも安定
した性能を発揮します。この動画でも、移動式のカートや一時的な棚などが様々
な場所に見られ、SLAM にとって容易ではない環境であることがわかります。


繰り返し精度(Repeatable/relative accuracy)
繰り返し精度(一定の場所にいかに正確に何度も戻ることができるか)は、工場や倉庫などでの
AGV/AMR の導入には非常に重要な性能指標です。我々自身による評価でも、顧客による評価
でも、KdVisual は一貫して 1cm 以内の繰り返し精度を実現しています。これにより、AGV や
AMR が所定の場所でパレットなどの荷物を積み降ろしたり、充電場所に正確に戻ることができ
ます。


上記以外にも様々な機能や性質を有しており、それらについても随時ご紹介いたします。


【Kudan株式会社について】
Kudan(東証上場コード: 4425)は機械(コンピュータやロボット)の「眼」に相当する人工知
覚(AP)のアルゴリズムを専門とする Deep Tech(ディープテック)の研究開発企業です。人
工知覚(AP)は、機械の「脳」に相当する人工知能(AI)と対をなして相互補完する Deep Tech
として、機械を自律的に機能する方向に進化させるものです。現在、Kudan は高度な技術イノ
ベーションによって幅広い産業にインパクトを与える Deep Tech に特化した独自のマイルスト
ーンモデルに基づいた事業展開を推進しています。
詳細な情報は、Kudan のウェブサイト(https://www.kudan.io/?lang=ja)をご参照ください。


■会社概要
会 社 名: Kudan株式会社
証券コード: 4425
代 表 者: 代表取締役 CEO 項 大雨


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