ヒト臨床試験で「ストレスによる諸症状の抑制や睡眠の質の改善」を確認

2020 年 5 月 18 日




株式会社ユーグレナ

株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充)は、ヒト臨床試験により、微細藻類ユー
グレナ(和名:ミドリムシ)粉末を継続的に摂取することで、作業ストレス負荷がかかっている際の
自律神経バランス※1 の調整やイライラ感・緊張感の抑制、睡眠の質の改善を示す研究成果を確認しま
した。
本研究の結果は、心身の疲労やストレス、睡眠不足などの現代人が抱える複合的な健康不安を解決
し、根本から健康へ導く石垣島ユーグレナのヘルスケアにおける可能性を示しています。
なお、今回の研究成果は、
「第 74 回日本栄養・食糧学会大会」※2 で発表しました。
※1:自律神経は、活動的な働きの交感神経と、リラックスする働きの副交感神経で構成され、内臓の働きや代謝、体温などの機能
をコントロールしています。ストレスや疲労によりバランスが崩れると心身に異常をきたします。
※2:第 74 回日本栄養・食糧学会大会は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となりましたが、大会ホームページ上での大会
講演要旨集の掲載をもって発表が成立しています。https://square.umin.ac.jp/jsnfs74/colona2.html



●研究成果の要約
ユーグレナ粉末の継続摂取により、
① 作業ストレス負荷時に自律神経のバランスを調整し、心身の健康を保ちやすくする可能性があるこ
とが示されました。
自律神経のバランスが乱れていると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行えず、心身
の健康を保つことが難しくなります。ユーグレナ粉末の継続摂取により、自律神経のバランスが整い、
交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになります。
② 作業ストレス負荷時のイライラ感や緊張感を抑制することが示されました。
自律神経のバランスが乱れていると、イライラや不安、緊張などを感じやすくなります。自律神経
のバランスを整えることで、ストレスによる諸症状を感じにくくなります。
③ 睡眠の質を改善することが示されました。
自律神経のバランスが乱れていると、寝つきが悪い、眠りが浅いなどの睡眠の質の低下につなが
ります。自律神経のバランスを整えることで、満足感の高い睡眠がとりやすくなります。


睡眠の質
向上
イライラ
緊張感

副交感
ユーグレナ粉末 交感 副交感
神経
交感 神経 神経
の継続摂取
神経
イライラ
眠れない
緊張感
眠りに
抑制
不満足
自律神経のバランスが乱れると 自律神経のバランスがとれていると
交感神経と副交感神経の切り替えが 交感神経と副交感神経の切り替えが
スムーズにいかず、健康不安が生じる スムーズにでき、健康不安が軽減

ユーグレナ摂取による自律神経バランスの調整、健康不安軽減のイメージ
●研究の目的
当社が実施したアンケート調査※3 によると、現代人が健康上で気になっていることの上位は「スト
「疲れやすい」が 40% 近くを占めているほか、厚生労働省など多くの調査においても「ストレ
レス」
ス」が上位を占めており多くの現代人がストレスを感じていることが分かりました。
※3:2019 年 7 月実施インターネット調査(全国 20~79 歳の男女 n=1,900)

私たちはストレスから身体を防御するために自律神経系や内分泌系、免疫系のバランスのコント
ロールをして身体を一定の状態に保っています。しかし、過度なストレスにより、自律神経のバラン
スが崩れると、ストレスに対する抵抗力が弱まり、睡眠の質の低下や意欲低下などのさまざまな身体
的・精神的症状が起こります。それらの症状は、免疫力の低下にもつながり、身体を一定の状態に保
つことが困難になるなどの悪循環に陥りやすくなります。

細胞に栄養が届かず
内分泌系 細胞に元気がない

(栄養不足)


ストレスや睡眠不足などから
疲れがたまり、免疫力が低下
細胞に元気がないから、
免疫系 自律神経系 疲れやすく
日々のストレスや睡眠不足が
(免疫力低下) (疲れ) 重なり、疲れは慢性化


自律神経バランスが崩れて健康の負のサイクル(悪循環)に陥ったイメージ



本研究では、意欲低下や睡眠の質の低下などに悩んでいる 20 歳から 64 歳以
下の男性及び女性を対象に、ユーグレナ粉末 500mg 含有食品摂取群、1,000mg
含有食品摂取群、3,000mg 含有食品摂取群もしくはプラセボ食品摂取群を設定し、
摂取前、摂取 4 週間目、8 週間目、12 週間目に内田クレペリン検査に準ずる作
業ストレス負荷※4 とともに、自律神経、心理面、睡眠の質等の各種指標を測定し、
ユーグレナ粉末の摂取が身体的・精神的症状に及ぼす影響について確認しました。
※4:一桁の足し算を、5 分の休憩をはさんで前半 15 分、後半 15 分の 30 分間実施し、単調な作業を長時 ユーグレナ粉末入り
ドリンクイメージ
間行うことにより生じる作業ストレス負荷。



●研究の内容と結果
① ユーグレナ粉末の継続摂取は、作業ストレス負荷がかかった人において自律神経のバランスを調整
することが示されました。
作業ストレス負荷前、作業ストレス負荷直後、作業ストレス負荷 60 分後の 3 つのタイミングにお
いて、自律神経のバランス(LF/HF 値※5)を測定しました。
その結果、作業ストレス負荷によって LF/HF 値が上昇し、自律神経バランスの乱れが強く認めら
れた人の摂取 4 週間後の LF/HF 値が、プラセボ食品摂取群と比較して、ユーグレナ粉末 500mg 以
上の摂取で低値を示し、特にユーグレナ粉末 1,000mg 含有食品摂取群で有意に低値を示しました(図
1)。
以上の結果から、ユーグレナ粉末の継続摂取は、作業ストレス負荷がかかった人における自律神経
バランスを有意に調整することが示されました。
※5:交感神経と副交感神経が支配している心拍の変動における、副交感神経の活性化を反映する高周波成分(HF)と交感神経の活
性化を反映する低周波成分(LF)の比を用いて自律神経バランスを推定します。
摂取4週間後の自律神経バランス(LF/HF値)
バ 14

ン 12

ス 10





バ 4

ン 2
*
ス 0
良 負荷前 負荷直後 60分後

プラセボ 500mg 1000mg 3000mg

Dunnett の多重比較検定、*P<0.05 vs プラセボ


図 1:自律神経バランス(LF/HF 値)の経時的変化




② ユーグレナ粉末の継続摂取は、作業ストレス負荷時のイライラ感や緊張感を抑制することが示され
ました。
作業ストレス負荷前、作業ストレス負荷直後、作業ストレス負荷 60 分後の 3 つのタイミングにお
いて、心理面の各種指標を VAS(Visual Analog Scale)※6 で測定しました。
その結果、摂取 12 週間後の作業ストレス負荷後のイライラ感や緊張感の変化量がプラセボ食品摂
取群と比較して、ユーグレナ粉末 500mg 以上の摂取で抑制され、特にユーグレナ粉末 1,000mg 含有
食品摂取群で有意に抑制されました(図 2)

以上の結果から、ユーグレナ粉末の継続摂取は、作業ストレス負荷時のイライラ感や緊張感を抑制
することが示されました。
※6:特定の感覚や感情の強度を評価する際に用いられます。




Steel の多重比較検定、*P<0.05、 #P<0.1 vs プラセボ


図 2:イライラ感、緊張感の経時的変化量
③ ユーグレナ粉末の継続摂取は、睡眠の質を改善することが示されました。
ユーグレナ粉末含有食品の摂取前、摂取 4 週間目、8 週間目、12 週間目それぞれにおける睡眠へ
の満足度を VAS で測定しました。
その結果、摂取 4 週間後以降に睡眠への満足度の変化量がプラセボ食品摂取群と比較して、ユーグ
レナ粉末 500mg 以上の摂取で継時的、濃度依存的に有意な向上が見られました(図 3)。
以上の結果から、ユーグレナ粉末の継続摂取は、睡眠の質を改善することが示されました。

睡眠への満足度の変化量
4週 8週 12週
0.00

足 -0.50


-1.00

低 -1.50

-2.00


-2.50


満 -3.00
** *
足 * *
度 -3.50

が -4.00 ***

い -4.50

プラセボ 500mg 1000mg 3000mg

Steel の多重比較検定、*P<0.05 , **P<0.01, ***P<0.001 vs プラセボ

図 3:主観的な睡眠への満足度の経時的変化量


<石垣島ユーグレナついて>
石垣島ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っ
ており、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など 59 種類の栄養素をバランスよく含ん
でいます。なお、ユーグレナ特有の成分で β-グルカンの一種であるパラミロンは、近年機能性に
ついての研究が進み、食品や化粧品などのヘルスケア分野などでの活用が期待されています。当社
は、「栄養不足」「心身の疲労」「免疫力低下」の相互関係の事実をとらえ、健康の基盤を妨げる
複合的要因に着目しています。健康の基盤を妨げる要因に左右されずに、からだが本来持つ“つく
る・はたらく・まもる”のサイクルを保ち、よりよい状態へ高めることで、一時的ではなく、持続的
な健康を叶えることが大切と考えています。


●関連する過去の研究リリース
・微細藻類ユーグレナおよび特有成分パラミロンが免疫細胞や神経細胞に作用することを示唆する
研究結果を確認しました(2020 年 3 月)https://www.euglena.jp/news/20200330/
・ヒト臨床試験により、ミドリムシの継続摂取が脳の状態に効果的に寄与することを確認しました
(2019 年 5 月)https://www.euglena.jp/news/20190528/


●「ユーグレナ ヘルスケア・ラボ」https://www.euglab.jp/
ユーグレナ及び各種素材の健康機能情報や最新の研究成果について情報発信する Web サイトです。
<株式会社ユーグレナについて>
2005 年に世界で初めて石垣島で微細藻類ユーグレナ食用屋外大量培養技術の確立に成功。石垣島で
生産した微細藻類ユーグレナ・クロレラなどを活用した機能性食品、化粧品等の開発・販売を行う
ほか、バイオ燃料の生産に向けた研究を行っています。2012 年 12 月東証マザーズに上場。2014 年
12 月に東証一部市場変更。経営理念は「人と地球を健康にする」。https://euglena.jp

14069