BlueMemeと九州大学、ネットワークAI統計解析基盤の研究開発を開始

PRESS RELEASE
2023 年 12 月 12 日
株式会社 BlueMeme
国立大学法人九州大学


BlueMemeと九州大学、
ネットワークAI統計解析基盤の研究開発を開始
医療に加え物流など幅広い市場への適用を視野に


株式会社 BlueMeme(ブルーミーム、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松岡真功、
以下 BlueMeme)と国立大学法人九州大学(所在地:福岡県福岡市、総長:石橋達朗、以下 九
州大学)が設立した「ネットワーク AI 統計解析共同研究部門」に、2023 年 12 月 1 日、ネッ
トワーク統計の専門家である藤田アンドレ教授 (以下 藤田教授)が着任いたしました。 同時に、
ネットワーク AI 統計解析の研究開発を本格始動しました。

本部門では、 主にバイオメディカル分野において、藤田教授を中心とした研究陣がネットワー
ク AI 統計解析技術の研究開発に取り組みます。さらに、これらの技術を物流などのネットワー
クに応用することで、 情報の分断を解消し、社会問題の解決と最適化に向けて前進して参ります。

ネットワーク統計に注目した経緯
近年、「ネットワークデータⅰ解析」が科学、ビジネス、社会の様々な分野で重要性を増してい
ます。ネットワークⅱは複雑かつ多様な構造を持っているため、 その理解は容易ではありません。
ノードとエッジの多様な関係やネットワーク全体の複雑なパターンを解明するためには、新た
な可視化手法や分析手法の開発が必要となります。またネットワーク内の構造やパターンを具
体的な意味やプロセスに結びつけることは難しく、手法が不足しています。

ネットワークデータの解析手法が少ない中で BlueMeme は、
「ネットワーク統計」に注目しま
した。ネットワーク統計とは、ネットワークを統計的な枠組みで客観的に解釈し、その中で特徴
量を統計量として抽出・解析する手法です。また、メカニズムの解明が可能で、計算が速く技術
的にも優れており、多数の論文が執筆されているため理論的にも保証があります。

ネットワーク統計の専門家である藤田教授の着任により、研究開発を加速
藤田教授はネットワークデータに対するグレンジャー因果性検定や t-検定をはじめとした理
論を構築し、ネットワーク統計の地平線を切り拓いてこられています。これらの成果は、アメリ
カ、イギリス、ドイツなどで賞を受けるなど国際的に評価されています。加えて藤田教授が開発
したネットワーク統計解析のソフトウェアは、GPU などの計算能力の向上により、ネットワー
ク構造の分析をさらに高速に実施できることから、早期にさまざまな分野の社会インフラへの
統合が可能です。

ネットワーク AI 統計解析基盤の開発への取り組み
BlueMeme は今後、バイオメディカル領域のネットワーク構造解析に焦点を当てた研究に取
り組みます。この研究を通じて得られるネットワーク統計の洞察を活かし、AI と組み合わせた
ネットワーク AI 統計の解析プラットフォームを構築します。また、これまでのアジャイル手法
の実践的ノウハウを積極的に取り入れ、ネットワーク AI 統計技術をより迅速に社会展開してい
きます。
物流など他の領域への適用の可能性
ネットワーク AI 統計は、物流業界をはじめとした複雑なネットワークへの適用が期待されて
います。現在の日本では、年間約 522 万トンもの食料ロスが発生しており、その損失額は約 6
兆 7500 億円に上ります。この問題の一因として、生産者、卸売業者、小売業者などサプライ
チェーン全体の情報共有が不十分であることが挙げられます。災害、生産量、需要予測などの情
報が一元化されずに、 異なるプラットフォームで管理されているため、情報が断片化しています。
この課題に対処するため、ネットワーク AI 統計の技術を活用して、最適な生産量や需要予測、
災害時には別の工場での生産の提案など、サプライチェーン全体の情報が共有されるシステム
を開発することが可能となります。



九州大学 藤田教授 コメント
人間の行動や表現型の多くは、 生物学的な相互作用から生まれます。例えば、細胞や遺
伝子は相互に作用し合います。 しかし、この相互作用が円滑でない場合、ガンや糖尿病な
どの病気につながる可能性があります。脳も同様に重要な働きをしていて、脳には約
1,000 億個のニューロンがあり複雑なネットワークを形成しています。これらの脳の
ネットワークが正常に機能しないと、自閉症や注意欠陥多動性障害などの神経疾患や精
神疾患の発症リスクが高まります。ネットワーク統計は、上記のような相互作用がどの
ように発生するかを明らかにし、その結果、新しい診断法や治療プロトコルの設計に役
立つと考えています。 また、ネットワーク統計は、物流やソーシャルネットワークなど幅
広い分野へ展開が可能です。



ⅰ:ネットワークデータ: ノード(点)とエッジ(接続)で構成され、個体とその関係を表現します。社会構造や情報伝播など、様々な

システムの相互接続を分析するためのデータ形式です。

ⅱ:ネットワーク:相互に接続されたノードとエッジが情報やリソースを交換する組織的な構造を指します。例えば、コンピュータネッ

トワークではコンピュータ、社会ネットワークでは個々の人物などがノードに該当します。




株式会社 BlueMeme について
BlueMeme は、2012 年にローコード開発基盤「OutSystems」を日本で初めて導入し、日本の
ローコード開発市場を第一線でけん引してきました。2023 年 9 月末時点、累計 160 社以上の
導入実績、3,600 件以上のローコードを活用したサービスの提供実績に加え、5,600 名以上の
OutSystems の技術者の育成といった実績に基づきアジア初の OutSystems プレミアパート
ナーに認定されています。当社では、独自の開発方法論「AGILE-DX」を用いて、アジャイルと
ローコード手法の効果的な運用を実現しています。 今後も、 最新技術を活用した次世代型の情報
システム開発を通じて、破壊的な変革を乗り切るための DX を実現し、日本企業の国際的な競争
力を向上させていきます。

社名 :株式会社 BlueMeme
代表者 :代表取締役社長 松岡 真功
所在地 :東京都千代田区神田錦町 3-20
資本金 :971,243,225 円(2023 年 9 月 30 日時点)
事業開始 :2009 年 8 月(設立 2006 年 12 月・資産管理会社として設立後、現代表にて事業開
始)
上場市場 :東証グロース(証券番号:4069)
URL :https://www.bluememe.jp/
九州大学担当
九州大学 生体防御医学研究所附属高深度オミクスサイエンスセンター バイオメディカル情報
解析分野 教授 長﨑 正朗

※共同リリースのため重複して配信される場合がございますが予めご了承ください。
※本件による業績への影響は軽微です。



報道関係者様からのお問い合わせ
BlueMeme(ブルーミーム)グループ広報事務局 担当:押山、上原
TEL:0570-080-016 E-mail:webmk@bluememe.jp

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