微細藻類による牛のげっぷ由来メタン削減効果に関する研究開始のお知らせ

2022 年 12 月 15 日
各 位
会社名 パ ス 株 式 会 社
代表者名 代表取締役 高 橋 勇 造
(コード番号:3840 東証スタンダード市場)
問合せ先 管理本部 小 佐 々 由 美
TEL:03-6823-6664(代表)



微細藻類による牛のげっぷ由来メタン削減効果に関する研究開始のお知らせ

当社の連結子会社である株式会社アルヌール(以下「アルヌール」
)は、
「微細藻類のウシ
消化管発酵メタン削減効果の研究」
(以下「本研究」)を 2022 年 12 月 15 日より開始するこ
とを、下記の通りお知らせいたします。

1.本研究の経緯
アルヌールは、微細藻類の大量培養技術を活用した有用物質の生産を主な事業としてお
り、微細藻類の屋内の独自連続培養技術により、安定的に微細藻類培養を行っております。
本研究では、独自培養技術により培養した微細藻類によるウシ消化管内発酵メタン産生
抑制効果の解明をすることにより、2050 年までに、日本が目指す温室効果ガスの排出を実
質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けて社会貢献する事を目的としています。
メタンの温室効果は、温暖化の原因の二酸化炭素の 25 倍以上※1 であり、1995 年に開催
された第 1 回の気候変動枠組条約締約国会議(COP)から「反芻(はんすう)動物(牛、
羊、山羊など)のげっぷ由来メタンは地球温暖化の要因」と指摘され、世界各国がげっぷ対
策に取り組んでいますが、世界のメタン放出量は過去 20 年間に 10%近く増加しています。
現在、日本のメタン排出量は、二酸化炭素換算で 2,839 万トンであり、このうち牛のげっぷ
に由来するものは 763 万トン、27%を占めます。※2
本研究により、アルヌールの提供する微細藻類が SDGs の目標 13「気
候変動に具体的な対策を」を実現すべく、カーボンニュートラルに向けて
微細藻類の新たな可能性の研究を進めてまいります。




(Global Warming Potential:GWP)が
※1 物質の温室効果を表す指標に「温暖化係数」
あります。これは、その物質が地球を温暖化させる能力を二酸化炭素と比べた数字で、
メタンの GWP は 25(100 年間での影響を計算した場合)。つまり、メタンを 1t 排出す
ると、二酸化炭素を 25t 排出したのと同じくらいの影響があります。
※2 国立研究開発法人 国立環境研究所「日本の温室効果ガス排出量」より


2. 当該連結子会社の概要
(1)名 称 株式会社アルヌール
(2)所 在 地 東京都渋谷区6丁目 17 番 11 号
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役 高橋 勇造
(4)事 業 内 容 微細藻類の有用物質生産、微細藻類培養装置の販売、微細藻
類の連続培養コンサルティング
(5)資 本 金 30 百万円
(6)設 立 年 月 2020 年 11 月
(7)大株主及び持株比率 パス株式会社 100%


3.今後の見通し
本研究による 2023 年3月期の当社連結業績への影響については、軽微であると考えてお
りますが、今後影響が生じた場合は、明らかになり次第速やかに開示いたします。
以上

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