微細藻類ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児のアトピー性皮膚炎症状を軽減させることを示唆する研究成果を確認

2021 年 7 月 5 日

微細藻類ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児のアトピー性皮膚炎症状を
軽減させることを示唆する研究成果を確認
幼児の排便、睡眠を改善することも合わせて示唆

株式会社ユーグレナ

株式会社ユーグレナ(本社︓東京都港区、代表取締役社⻑︓出雲 充)は、アトピー性皮膚炎症状をも
つ幼児が微細藻類ユーグレナ(和名︓ミドリムシ、以下「ユーグレナ」)を含む飲料を継続的に摂取する
ことで、アトピー性皮膚炎の症状が軽減される可能性を示唆する研究成果を確認したことをお知らせし
ます。なお、今回の研究成果は、2021 年 7 月 3 日〜4 日に開催された第 75 回日本栄養・⾷糧学会⼤会
※1
で発表しました。
※1 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡⼤防止のため、オンライン開催となりました
https://www2.aeplan.co.jp/jsfns2021/index.html



■研究の目的
近年、アトピー性皮膚炎の発症数が増加している中で、特に幼少期において、幼児の服薬に対する保
護者の懸念などから、普段の⾷事によるアトピー性皮膚炎症状の緩和・予防が期待されています。これ
までに、ユーグレナの貯蔵多糖であるパラミロン(β-1,3-グルカン)の摂取により、成人のアトピー性
皮膚炎患者において、アトピー性皮膚炎の重症度を表す⾎中 TARC 値が低減し、医師所⾒が改善したこ
とが明らかになっています※2。
本研究では、アトピー性皮膚炎の症状をもつ幼児を対象に、ユーグレナ 1,000 mg 含有飲料の摂取
と、医師等によるアトピー性皮膚炎症状の評価および排便、睡眠に関する評価を⾏いました。
※2 アンチエイジング医学―日本抗加齢医学会雑誌 2015 年 10 月号



■研究内容と結果
本研究では、アトピー性皮膚炎の症状をもつ幼児(1〜5 歳、男子 7 名、⼥子 5 名)を対象に、ユー
グレナ 1,000 mg 含有飲料の摂取開始前(摂取 0 週間後)、摂取 6 週間後、摂取 12 週間後の 3 つのタ
イミングで、幼児のアトピー性皮膚炎症状に関する評価を⾏いました(調査期間︓2020 年 9 月〜12
月)。


ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児のアトピー性皮膚炎の症状を軽減することが示唆されました
幼児が 1 日 1,000 mg のユーグレナ含有飲料を摂取することによる試験期間中の有害事象は報告され
ず、本研究対象の幼児において安全に摂取できることが確認されました。
研究の結果、ユーグレナ含有飲料の摂取 6 週間後、摂取 12 週間後において、医師がアトピー性皮膚
炎の重症度を評価する SCORAD(Severity Scoring of Atopic Dermatitis)の合計スコアが有意に減少
しました(図 1)。また、ユーグレナ含有飲料の摂取 12 週間後において、子どものアトピー性皮膚炎患
者の QOL(Quality Of Life=生活の質)を評価する CDLQI(The Childrenʼs Dermatology Life
Quality Index)の合計スコアが有意に減少しました(図 2)。
悪い QOL
アトピー性皮膚炎の重症度
状態 低い アトピー性皮膚炎患者のQOL





** ** 2 *





良い 0週 6週 12週 0週 6週 12週
QOL
状態 高い

図1:アトピー性皮膚炎の重症度(SCORAD合計スコア) 図2:アトピー性皮膚炎患者のQOL(CDLQI合計スコア)
QOL

平均±標準誤差、Wilcoxon 符合付順位検定(Bonferroni 補正)、**p<0.01、*p<0.05 vs. 0 週



さらに、ユーグレナ含有飲料の摂取 6 週間後において、アトピー性皮膚炎患者の保護者の QOL や負
担を評価する QP9(Quality of life in Primary Care givers of children with Atopic Dermatitis
shortened to 9 questions)の下位尺度スコア(疲労症状、アトピー性皮膚炎に関する心配)が有意に
減少しました(図 3、図 4)。




平均±標準誤差、Wilcoxon 符合付順位検定(Bonferroni 補正)、*p<0.05 vs. 0 週




本研究では、ユーグレナ含有飲料の継続摂取が、幼児の排便回数の増加に寄与する※3 可能性や、熟眠
度の指標とされる脳波のパワー値の増加に寄与する※4 可能性なども明らかになりました。
※3 -1〜0 週(摂取前)と比較して、摂取 0〜6 週、摂取 6〜12 週に 1 日の排便回数が有意に増加しました
※4 睡眠時の脳波を測定したところ、摂取 12 週間後に、熟眠度の指標とされるデルタ波パワー値が有意に増加しました



本研究の結果から、ユーグレナを含む飲料を継続的に摂取することで、幼児のアトピー性皮膚炎の症
状を軽減させ、アトピー性皮膚炎の子どもをもつ保護者の負担を軽減させる可能性が示されました。ま
た、排便や睡眠をよりよい状態にする可能性も示されました。
今後も当社では、微細藻類ユーグレナおよびその含有成分の健康⾷品、医療分野等での利活⽤や⾷材
としての付加価値向上を目指し、研究開発を⾏っていきます。


■ユーグレナ ヘルスケア・ラボ https://www.euglab.jp/
ユーグレナ及び各種素材の健康機能情報や最新の研究成果について情報発信する Web サイトです。
<微細藻類ユーグレナ(和名︓ミドリムシ)について>
ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、動物と植物の両方の特徴を持っており、
ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など 59 種類の栄養素をバランスよく含んでいます。な
お、ユーグレナ特有の成分で β-グルカンの一種であるパラミロンは、近年機能性についての研究が進
み、⾷品や化粧品などのヘルスケア分野などでの活⽤が期待されています。ユーグレナが含まれる「か
らだにユーグレナ」シリーズは、「栄養不⾜」「心⾝の疲労」
「免疫⼒低下」の相互関係の事実をとら
え、健康の基盤を妨げる複合的要因に着目しています。健康の基盤を妨げる要因に左右されずに、から
だが本来持つ“つくる・はたらく・まもる”のサイクルを保ち、よりよい状態へ高めることで、一時的で
はなく、持続的な健康を叶えることが⼤切と考えています。


<株式会社ユーグレナについて>
2005 年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名︓ミドリムシ)の⾷⽤屋外⼤量培養技術の確⽴に
成功。微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活⽤した⾷品、化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料
の生産に向けた研究、遺伝子解析サービスの提供を⾏っています。また、2014 年より⾏っている、バ
ングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナ GENKI プ
ログラム」の対象商品を、2019 年 4 月より化粧品を含む全グループ商品に拡⼤。2012 年 12 月東証マ
ザーズに上場。2014 年 12 月に東証一部市場変更。「Sustainability First(サステナビリティ・ファー
スト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開。https://euglena.jp

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