CSRレポート2017 <コミュニケーション版>
















ニチレイグループ
CSRレポート2017
〈コミュニケーション版〉
ミ ッ シ ョ ン ス テ イ トメ ン ト


ニチレイグループの企業経営理念

ミッション ステークホルダーのために


くらしを見つめ、 お客様に
ニチレイグループは、
究極のお客様である生活者の方々
人々に心の満足を提供する に、
真に役立つ商品とサービスを開発し、
提供し続けます。
ニチレイグループは、
人々のくらしに本当に役立つ商品や そして、
お客様と当企業グループが、
共に繁栄できること
サービスを一生懸命に創り出し、
健康でこころの豊かな生 を願って、
永続的な相互信頼関係を築きます。
活の実現に貢献します。
株主 投資家に

ニチレイグループは、
より収益性の高い事業を選定 遂行し

ビジョン て資本効率を高め、
企業価値の向上を実現します。
また、

主 投資家の方々に適正な還元を行います。

ニチレイグループは、
卓越した食品と物流のネットワークを
備える「食のフロンティアカンパニー」として、
お客様にご ビジネスパートナーに
満足いただける優れた品質と価値ある商品 サービスを創
・ ニチレイグループは、
ビジネスパートナーの方々に、
イコー
造 提供し、
・ 広く好感と信頼を寄せられる企業として、
社会と ルパートナーとして公正な姿勢で臨み、
信頼関係を築き、

ともに成長します。 存共栄を目指して相互発展に努めます。

従業員に
発想と行動の原点 ニチレイグループは、
従業員こそ企業発展の源であると考
え、
会社の仕事が従業員一人一人にとってやり甲斐のあ
ひたすらお客様のために! るものであり、
自己実現の場の一つとなることを願ってい
ます。同時に、
従業員個人の尊厳と個性の発揮並びに個
人生活の充実を尊重します。そのために、
能力開発と能力
経営姿勢 発揮の機会の提供、
能力と努力と成果に見合った処遇制
の実施、
安全で風通し良く活性化された職場環境づくり
1. お客様第一、
安全第一、
品質第一を貫く
を行います。また、 ・ ・ ・ ・
性別 年齢 学歴 人種 宗教などに関する
2. 健全な利益を追求する
差別的な行為を防止し、
待遇の機会均等を実現します。
3. 付加価値を適正に配分する
4. 法と社会の秩序を守る 社会に
5. 公正な競争に徹する ニチレイグループは、
地域社会に企業市民として参加し、
6. 透明性の高い経営を推進する 事業活動を通じて社会の発展に貢献するとともに、
ハン
7. 資源と環境を大切にする ディキャップをもつ人々への支援や文化活動などへの参
8. 世界を見据える 加と支援を継続的に行います。


コミュニケーションメッセージ ブランドステートメント

「おいしさ」「新鮮」
と をネッ ワークする。

ニチレイは、
品質へのあくなきこだわりと、
培われた技術、
おいしい瞬間を届けたい 新しいアイデア、
グループトータルのネットワークによって、
新鮮で、
健康なおいしさをお届けし、
笑顔のあふれる食卓を創り出していきます。




会社概要 ( 資本金および従業員数は2017年3月末日現在)
商 号 株式会社ニチレイ

創 立 1945(昭和20)年12月1日 Contents
資 本 金 30,307百万円

従 業 員 数 14,682名(連結) 01 ニチレイグループの企業経営理念

本社所在地 〒104-8402 東京都中央区築地六丁目19番20号
ニチレイ東銀座ビル
02 会社概要/目次

電 話 番 号 03-3248-2101(代表)
03 ニチレイグループの事業概要
連結業績の推移 (単位 百万円)


売上高 経常利益 05 トップメッセージ

519,963 535,351 539,657 29,105
08 ニチレイグループのCSR経営推進
21,394
16,902
特集 1
安全な商品とサービスの提供

2014 2015 2016 (年度) 2014 2015 2016 (年度) 11 安心につながる品質と
おいしさの追求
総資産 セグメント別売上高構成比

不動産 その他
342,014 338,497 346,195
4,636 4,485 13 物流における環境負荷の低減
(0.8%) (0.8%)
∼モーダルシフトの取り組み∼
低温物流 加工食品
186,884 2016 205,025

(年度)
(33.5%) (36.7%) 迅速診断薬で安心につながる
畜産 水産 健康価値の創出
88,128 69,376
(15.8%) (12.4%)
2014 2015 2016 (年度) *調整額(事業間の内部売上高または振替
高のため除く)▲18,880 特集 2
編集方針 持続可能なサプライチェーンの構築

17 水産資源の持続可能な
 ニチレイグループはCSRの取り組みをステークホルダーの皆さまに
調達に向けた取り組み
お伝えし、
より良いコミュニケーションを築くことを目的にCSRレポート
を作成しています。
 本レポートは2017年4月に改定したCSR基本方針「ニチレイの約
束」の中で、
特にお伝えしたい事例、
安全な商品とサービスの提供や持
特集 3
続可能なサプライチェーンの構築、
従業員の働きがいの向上について 働きがいの向上
特集で紹介しています。また、
Webサイ ・
ト PDFでは詳細な取り組みと
パフォーマンスデータをご覧いただけます。 19 多様な働き方の実現を目指して

対象期間
2016年4月1日∼2017年3月31日の活動実績を中心に掲載しています。

対象範囲
ニチレイグループの国内事業所およびグループ会社を対象範囲として記
述しています(上記と対象範囲が異なる場合、
その旨を記載しています)。


発行
2017 年 6 月(前回:2016 年 6 月)



ニチレイグループの事業概要

株式会社ニチレイフーズ

〈加工食品事業〉
代表取締役社長:大  顕也 資本金:15,000 百万円

人々のくらしを見つめ、
食を通じて、
健康で豊かな社会の実現に貢献
することを目指し、おいしさ」
「 「健康」
「楽しさ」
「安全 安心」
・ 「簡単 便

利」 安定供給」 適正価格」
「 「 を7つの基本価値としています。冷凍食品、
レ ト食品、
トル ウェルネス食品を通じて、
常に独自能力を磨き卓越した
価値を創造することで、
世界で最も信頼される食品企業を目指します。




くらしを見つめ、
株式会社ニチレイフレッシュ
人々に心の満足を
〈水産 畜産事業〉

代表取締役社長:金子 義史 資本金:8,000 百万円 提供する
グローバルな調達機能を活かし、 鮮度」
「 「おいしさ」
「安全」
「安心」
「健康」
「環境にやさしい」をキーワードに、
水産品 畜産品の
・ 「こだ
わり素材」の開発を進めています。あわせて「持続可能性」を念頭に、
資源や環境にも配慮。より高い「生活者価値の創出」を通じて、
お客
様の期待にお応えできるよう、
新たな事業分野への挑戦や社会との
調和にも積極的に取り組んでいます。





より豊かな未来を切り開くために
くらしを見つめ、本当に社会の役に立つ商品やサービスを提供する。
ニチレイグループは、創業以来、時代の変化にいち早く対応し、新しい顧客価値の創造に取り組んできました。
より豊かで幸せな社会の実現を目指して、各事業分野で進行中の「未来を切り開く挑戦」をご紹介します。




株式会社ニチレイロジグループ本社

〈低温物流事業〉
代表取締役社長:松田 浩 資本金:20,000 百万円

輸配送を軸とした物流ネットワーク事業と、
冷蔵倉庫機能を担う地
域保管事業、 ・ ・
欧州 中国 タイに展開している海外事業、
低温物流設
備の企画 設計から保守管理までを行うエンジニアリング事業で構

成される国内最大規模の低温物流企業グループです。高度な物流
情報システムで結ばれた輸配送、
保管、
流通加工から、
物流センター
の設計 施工 メンテナンスにいたるまで、
・ ・ サプライチェーン全体にわ
たって高品質なサービスをご提供することで、
荷主企業様の物流最
適化に貢献し、
日本の「食」を支え続けています。

株式会社ニチレイ

〈持株会社〉
代表取締役社長:大谷 邦夫
資本金:30,307 百万円

ニチレイグループ全体を統括する持
株会社として、
グループ全体の経営プ
ランニング モニタ ング 資金調達 各
・ リ ・ ・
事業会社の経営支援の機能を有し、
株式会社ニチレイバイオサイエンス
企業価値の最大化を目指した組織運
営を推進しています。またグループが 〈バイオサイエンス事業〉
保有する土地などの資産を有効活用 代表取締役社長:武永 正人 資本金:450 百万円
する不動産事業を運営しています。
バイオテクノロジーを通じて、
一人でも多くの方の心と身体の健康
に貢献するために、
お客様が求める新たな価値を提供することを
ミッションとしています。また、
セルバイオロジー分野とニチレイグ
ループの素材調達力を活かした機能性素材を事業分野とし、
高品
質の製品 サービスを提供することにより医療、
・ 健康、
バイオ産業の
発展に貢献する専門性に秀でた技術指向型企業を目指しています。





トップメッセージ

持続可能な社会の実現に向けて
「ニチレイの約束」を果たし、
ステークホルダーの皆さまの期待に応えていきます。



代表取締役会長 代表取締役社長





 ニチレイグループは、くらしを見つめ、
「 人々に心の満足を提供する」というミッション
を、
すべての事業活動の土台に置いています。世の中のニーズを捉え、
お客様にご満足
いただける価値ある商品 サービスを創造し、
・ 提供していくことが私たちの使命であり、
存在意義であると考えます。現在、
私たちが推進する中期経営計画「POWER UP 2018」
も、
このミッションにもとづき策定したものです。
 また、
当社グループにとってCSRとは、
このミッションの実現に向けた取り組みそのも
のを意味します。私たちは社会の変化を踏まえて、
2017年4月にグループのCSR基本
方針を改定しました。今後は新たなCSR基本方針「ニチレイの約束」のもとで、
グルー
プ全体のCSRの取り組みをレベルアップしていきます。本CSRレポートでは、
事業を通
じて持続可能な社会の実現を目指す、
当社グループのCSRに対する考え方や実際の
取り組みをご紹介します。


中期経営計画「POWER UP 2018」の  また、
2015年9月に国連サミットで採択された「持続可能な

Q. 進捗状況と経営環境の変化への 開発目標(SDGs) や12月に国連気候変動枠組条約第21回

締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定のようなグロー
対応についてお聞かせください。
バルな潮流に意識を高めることも大切です。当社グループで
中期経営計画「POWER UP 2018」の初年度である も2020年度の環境目標を定めて対策に取り組んでいる最中
A. 2016年度は、
加工食品事業と低温物流事業の2つの ではありますが、
さらに長期的な視野を持つ必要があります。
コア事業を中心に、
すべての事業で計画を達成し、
おかげさま 今後、
社内での議論を活発化させてまいります。
で過去最高益を更新することができました。安定した為替相場
や原材料 電力コス
・ トの低下などの追い風はあったものの、
中期経営計画
「強い事業をより強く」をモットーに、
国内事業の収益基盤強化
と資産効率向上による利益成長、
海外事業の規模拡大に取り 「POWER UP 2018」
組んできた成果が表れたのだと思います。 (2016年度∼2018年度)
 一方で、
私たちを取り巻く経営環境は激しく変化し、
不確実
性を増しています。米国の保護主義への転換、
英国のEU離脱
持続的な利益成長と資本効率の向上を

を受けた欧州の動揺、
中国をはじめとする新興国の成長鈍化
確かなものとする。

など、
世界全体の政治 社会 経済がさらに不安定になっていま
・ ・
す。日本に目を向けると、
景気は回復基調にあるものの、
個人 2 海外事業は引き続き規模拡大を追求する。
消費は力強さを欠き、 ・
小売 外食市場において低価格戦略へ
の転換の動きがみられます。また、
為替相場や原油価格の変 グループ全体の品質保証力の

動、
労働力不足によるコスト上昇などが懸念されます。 さらなる向上を図る。
 こうした環境変化の荒波の中ですが、
当社グループ一丸で、
変化をチャンスに変えるべく果敢に挑戦し、
持続的成長を目 コーポレートガバナンスなど
指してまいります。私たちは創業以来、
大きな変化につながる 4 ESG(環境 社会 ガバナンス)
・ ・ 関連の
小さな兆しを敏感に察知し、
迅速に応えていく
「変化への対応 取り組みを引き続き強化する。
力」という遺伝子を連綿と受け継いできました。この力は、

社グループのミッションにもとづき、
お客様に真摯に接し、
くら 5 多様な人財の活躍推進に注力する。
しを見つめ続けてこそ発揮できるものです。



CSR基本方針を「ニチレイの約束」に には、
多様な視点が欠かせない、
という考えにもとづくもので

Q. 改定した背景と今後のCSRの取り組みに す。さまざまなバックグラウンドを持つ従業員の、
異なる価値観
や発想を取り込み、
新たな顧客価値を創造する力へと変えて
ついてお伺いします。
いきます。
時代が大きく変化する中、
ニチレイグループの事業  今後グループの規模拡大が進むにつれ、
多面的な見方はま
A. 活動が社会に与える影響について、
あらためて認識 すます重要になるでしょう。特に海外市場においては、
食の分
を深める必要があると考え、
今回、
CSR基本方針を改定しま 野での新規参入は生半可なことではありません。地域ごとの
した。 特色やニーズを踏まえた事業展開が不可欠です。現地の人財
 具体的には、
これまでの「6つの責任」を改め、
8つの項目か やネットワークを最大限に活かしていきます。
らなる「ニチレイの約束」として定めました。新たに追加した
のは、 安全な商品とサービスの提供」
「 「持続可能なサプライ
「ニチレイの約束」の実践に向け、
Q.
チェーンの構築」の2つです。
 「安全な商品とサービスの提供」は当社グループの事業の 従業員へのメッセージをお願いします。
根幹にあり、
かねてから重要事項と考えてきたものを明文化し
ました。食品工場でのフードディフェンスなど、
これまでもさま 企業の成長とは従業員一人ひとりの成長の総和で
ざまな取り組みを進めてきたように、
食の安全を確実に守り、
A. あり、
当社グループを動かすのは人財にほかなりま
お客様の信頼に応えることは何よりも大切です。
「安心」は、 せん。従業員には、
自ら考えて行動できる自律的な人間であっ
「安全」なものを「安定」的に得られてこそ成り立ちますので、 て欲しいと望みます。そのような人たちが集まれば組織は自ず
物流も含めたグループ全体で実現していきます。 と強くなります。
 「持続可能なサプライチェーンの構築」 グループの事業
は、  2016年度にグループ各社の従業員と向き合う座談会を開
活動を支える土台です。当社グループは海外でも事業を展開 催し、
グループの未来を担う若手社員から多くの意見を聞く
しており、
調達先やお客様などステークホルダーは世界中に広 ことができました。彼らがそれぞれの立場で、
自分の仕事にしっ
がっています。
したがって、
より幅広い視野からサプライチェー かりとした考えを持ち、
向き合う姿には感銘を受けました。これ
ン全体で社会的責任を果たすことが重要です。また、
これを実 らの対話の場でも繰り返し伝えてきましたが、
失敗を恐れず挑
行に移していくために、
2017年4月に「ニチレイグループ 持 戦できる風土づくりをさらに推進していかなければなりません。
続可能なサプライチェーン基本方針」 「ニチレイの約束」
を と 若手社員は小さな失敗を重ねて学んだほうが、
将来、
大きな失
併せて制定しました。この基本方針に則って商品やサービス 敗へのリスクをコントロールできるようになります。
また、
管理職
の調達を行うために、
お取引先様へも理解と実践への協力を は若手にチャレンジさせるためにリスクの許容度を適切に図
求めてまいります。 ることが必要です。
 「ニチレイの約束」の一つとして「働きがいの向上」を掲げ
るとともに、
2017年4月に「ニチレイグループ働き方改革の方


Q.
新たな顧客価値を創造するために 針」を制定しました。この方針のもと、
すべての従業員が活き
どのようなことに注力し、取り組みますか。 活きと働ける環境づくりに向けて、
多様な働き方の実現や、

時間労働の是正、
生産性の向上に取り組んでいきます。
昨今では、
女性の社会進出や少子高齢化、 ・
単身 二人  また、
働き方改革を進める中、 多様性を活かす」
「 ことへの意
A. 世帯の増加などを背景に、
食への価値観は著しく多 識浸透も大切です。多くの違いがあるにもかかわらず適切に
様化しています。
「このライフスタイルのお客様に、
このシーン 向き合わなければ当然衝突が起きます。違いに敬意を払い、

で喜ばれる商品とは何か」など、
ニーズを捉えた商品開発によ め合いながら、
それを新しい価値創造に活かしていかなけれ
り、
おいしく手軽に食べられる加工食品を提供することは、
家 ばなりません。
事時間を短縮し、
さまざまな働き方や生活スタイル実現の一  私たちが次に目指す大きな節目は創業100周年です。一人
助になるものと考えます。 ひとりが創意工夫を重ねながら、
理念や価値観を共有し、

 低温物流事業では、
荷主間の共同配送やモーダルシフ 施
ト、 ループの総力で「100年続く企業」を実現していきます。
設 トラックの共同化に取り組み、
・ 環境負荷の低減や交通量の
緩和、
ドライバー不足への対応など、
さまざまな課題の解決に
つなげています。
 現在、
当社グループではダイバーシティの推進に注力して
いますが、
これは多様化するお客様と社会のニーズに応える



ニチレイグループの
CSR経営推進


ニチレイグループのCSR基本方針の改定

 ニチレイグループは、
2017年4月にCSR基本方針を「ニチ ンを掲げているニチレイグループは、
さまざまなステークホル
レイの約束」として改定しました。食品の調達 製造 流通を主
・ ・ ダーから、
日々の事業活動を通じて持続可能な社会を実現す
な事業領域としている当社グループは、
国内のみならず世界各 ることを期待されていると認識しています。その期待に応え、

国において事業を展開しています。当社グループの事業活動 テークホルダーとの長期にわたる信頼関係をより強固なもの
が、
ステークホルダーや環境 社会に対してさまざまな影響を与
・ にするために、
そしてさらなる価値創造を実現し社会課題を解
えているという認識のもと、
今後取り組むべき重要な課題を明 決するために、
グループ全体で「ニチレイの約束」にもとづく経
確にする目的で改定を行いました。 営を推進していきます。
 「くらしを見つめ、
人々に心の満足を提供する」というミッショ




ニチレイの約束 ∼持続可能な社会の実現に向けて∼

ニチレイグループは、食と健康を支える企業として事業活動を通じて新たな顧客価値を創造し、社会課題の解決に貢献します。
また、経済的 社会的 環境的側面に配慮しながら事業活動に取り組み、
・ ・ その活動をステークホルダーの皆様に広く公表し、
理解と対話を深めてまいります。


新たな顧客価値の 新たな商品やサービスを創り出し、
創造 事業を通じてお客様および社会の課題を解決します

安全な商品と
高い品質と安全性を実現し、お客様の信頼を獲得します
サービスの提供

持続可能な
持続可能なサプライチェーンの構築に努めます
サプライチェーンの構築


環境負荷の低減 地球環境に配慮し、
環境負荷を低減します


社会との共生 社会と地域コミュニティの一員として共に考え、
行動します


働く人の多様性を尊重するとともに、
働きがいの向上
個々の能力を最大限に発揮し活き活きと働ける環境を実現します

コーポレート 適切な資源配分や意思決定の迅速化に努め、
ガバナンスの充実 公正かつ透明性の高い経営を推進します

コンプライアンスの ニチレイグループが事業を展開する各国の法令と社会規範を遵守し、
徹底 倫理性を高めます




ニチレイグループ 持続可能なサプライチェーン基本方針の制定

 ニチレイグループは、
国内外での事業活動を通じて、
サプラ 能なサプライチェーンの構築」を明記しました。その推進のよ
イチェーンも含めて社会と環境にさまざまな影響を与える可能 りどころとして、 ニチレイグループ 持続可能なサプライチェー

性があることを認識し、 ・
社会 環境の面からも、
ステークホルダー ン基本方針」を制定しました。
との適切な関係を築いていきたいと考えています。  サプライヤーの皆さまとも連携し、
本基本方針に則った取り
 2017年4月に、
CSR基本方針「ニチレイの約束」 「持続可
に 組みを進めていきます。


ニチレイグループ 持続可能なサプライチェーン基本方針


法令遵守 事業を営む国・地域の法令・社会規範を遵守する。



公正な取引 公平、透明かつ公正な取引を行う。



人権 基本的人権を尊重し、
安全で衛生的な労働環境の確保に努める。



環境 自然との共生に配慮し、
環境負荷の低減に努める。



品質 安全
・ 商品 サービスの品質や安全性の確保に努める。




情報管理 情報を適切に管理するとともに、
事業活動に関わる情報の適時 適切な開示に努める。




地域社会 企業市民として地域社会との共生を目指す。




経営層を対象としたCSR勉強会の開催

 当社グループでは、
持株会社、
各事業会社の経営層を対象 にも触れながら意見交換を行い、
CSR経営の重要性について
に外部の講師を招き、
2017年1月にCSR勉強会を実施しまし 再認識をする機会となりました。
た。CSRに関する最近の動向をテーマに国内外の企業の事例





CSR経営推進体制

 ニチレイグループの横断的なCSR経営推進のために、
持株 レビューを行い、
次年度の改善につなげています。また、

会社全体をCSR本部とし、
代表取締役社長が本部長を兼務し 年4月、
経営企画部内にCSR経営推進グループを新たに設置
ています。CSR本部では、
取締役会の諮問機関として設置して しました。
いる各委員会で審議された情報の共有やCSRの取り組みの



ニチレイ代表取締役社長


持株会社全体がCSR本部 CSR本部(社長が本部長兼務)


(各委員会間の情報共有)
グループ人財委員会 品質保証部
ダイバーシティ推進協議会 技術戦略企画部
グループ健康推進連絡会
経営監査部
グループリスクマネジメント委員会
事業経営支援部
グループ環境保全委員会
グループ品質保証委員会 経営企画部

グループ内部統制委員会 法務部
グループ役員審査委員会 人事総務部
グループ社会貢献委員会
財務IR部
ふれあい基金理事会
経理部
指名諮問委員会
報酬諮問委員会 広報部




CSR経営推進会議

 当社グループでは、 社会に貢献する事業活動」
「 「グループ  2016年度は8回実施し、 持続可能なサプライチェーンの構

コミュニケーションのあり方」
「社会との信頼性の構築」などを 築」に関する取り組みについての討議やグループ各社の「環境
主に議論する場として、
2016年度より「CSR経営推進会議」 や社会に関する課題の整理」などを行いました。
を開催しています。同会議は持株会社のCSRプロジェクトメン  2017年度も同議会を継続してCSR経営を推進していき
バーと、
グループ基幹4社の担当者が主な構成メンバーです。 ます。


CSR 経営推進会議オーナーの声

ニチレイグループ全体で活発にCSR経営に関する議論をしています

 CSR経営推進会議は、
CSR基本方針改定の る機会としています。
取り組みに並行して、
グループ全体でCSR経営  外部の専門家も交えた議論を重ねることで、
を進めるための議論と検討を行う場としてスター 社会 環境課題も踏まえた重要事項についての

ト した。
しま 議論がより活発になってきています。
 「ニチレイの約束」に取り入れた、 安全な商
「  この会議を2017年度以降継続し、
今後もさ
(株)ニチレイ
品とサービスの提供」 「持続可能なサプライ
と まざまなステークホルダーに対する価値を提供
取締役執行役員 CSR本部副本部長
田口 巧 チェーンの構築」に関する具体的な取り組みな する持続的な成長の足掛かりにしてまいります。
どについて、
事業会社毎の多様な意見を共有す





特集 1 安全な商品とサービスの提供


安心につながる品質と
おいしさの追求
 ニチレイグループの新たなCSR基本方針「ニチレイの約束」に追加した項目の一つが「安全な商品とサービス
の提供」です。お客様に安全な商品やサービスをお届けするために、
どのような取り組みをしているのか。
2年前
に大幅にリニューアルし、
さらに多くのお客様に愛されているニチレイフーズの主力商品「本格炒め炒飯®」を例
に原材料管理から製造までをご紹介します。



おいしさと安全を徹底的に追求した「本格炒め炒飯®」ができるまで


おいしさの源となる原材料の品質管理 安全 安心を生むト
・ レーサビリティの徹底

 ニチレイフーズでは、
原材料の品質がおいしさの源になる 品質保証体制 G:グループ C:センター

と考え、
さまざまな品質管理に取り組んでいます。独自の「原 ニチレイフーズ 品質保証部
素材調達部 農産調達部
材料メーカー工場診断」に合格したサプライヤーと取り引きを 国内品質管理G 品質情報C
生産統括部 海外品質管理G 商品 お客様相談C
お問合わせ
行い、
品質の管理を徹底しています。 国内生産管理部
海外生産管理部 品質監査G
DB
表示規格G
情報提供
 一つひとつの原材料は3次原材料まで遡って調査し、
配合
支援 指導
・ 支援 指導 監査 製造仕様書 工程管理基準書等
・ ・
割合、
衛生規格、
製造工程、
保管状況などを確認後「原料品質 お客様
生産工場 ・お取引先様
規格書」としてデータベースに登録しています。工場入荷後に 入荷 保管 生産 出荷
・生活者様
品質保証部門
も、
外観、
官能検査など「原材料別基準」にもとづいた受入検 商品
工場診断 工場診断 原料品質規格書
査を実施し、
全項目に合格した原材料だけを使用。検査結果
サプライヤー
はサプライヤーとも定期的に共有しています。 原材料

受入検査

受入検査情報は全て記録化→原材料の品質評価の基準、使用可否の判定  生産段階では、
ISO9001とHACCPをベースにした管理手
合 格=使用許可 法を取り入れ、
生産品目毎に工程管理基準書を中心とした製
受入検査→評価
不合格=全量選別、
品仕様書を作成。製造工程毎に管理項目 条件を定めて、
・ 厳し
原材料入荷(「原材料別基準」に基づき異物、 官能検査等)     
外観、 もしくは返品
い品質管理を行っています。
受入検査の情報は定期的にフィードバック
常に原材料の情報共有をする  また、
国内直営工場 一部の海外投資工場では、
・ 自社開発シ
ことで、
よりよい品質の原材料
ステムのPAS
(Production Assistance System)を使用し、
食品工場 サプライヤー 調達につなげていく。
トレースの仕組みを電子化したことで、
検索のスピードと作業
受入検査情報にもとづき改善を要求
受入検査結果 受入検査結果 管理の精度が向上しました。これらの仕組みは生産工場での
通常取引 良好 不良 改善要求 品質保証委員会でレビューするほか、
社内およびISO認証機
原材料
関の監査を受けています。



「ものづくりのパートナー」としてのサプライヤーとの連携

原材料の生産者の皆さんは、
単なる取引相手ではなく
「ものづくりのパートナー」 それがニチレイフー

ズの考え方です。調達担当者は、
取引開始や商談の際だけではなく、 ・
収穫 納品時なども含めて何度も
現場に足を運び、
生産者と対話を重ねて信頼関係を構築しています。工場に生産者を招いての交流会
など、
ニチレイフーズのものづくりへの理解をさらに深めてもらうための試みも実施。一人でも多くの
お客様に商品を食べていただくことで、
生産者への応援につなげたいと考えています。 北海道の米生産地





こだわりの
「本格炒め炒飯®」
こだわりの米 焼豚 焦がしネギ油
・ ・ の完成!

お米は北海道産一等米100%
 炒飯づくりの第一歩は、
おいしいお米を選ぶこと。
「本格炒
め炒飯 ® 」のお米はすべて、
北海道産の一等米を使用してい
ます。味や食感が素晴らしいの
はもちろん、粒の大きさが揃っ
ているので味付けにむらができ
ません。こうした上質のお米を
※写真はイメージです。
安定的に使用できるのは、
信頼
できるサプライヤーとの長年の
独自装置の開発でプロの味を追求
パートナーシップがあってこそ
北海道産の一等米
です。  炒飯の味は「炒め」で決まります。ニチレイフーズでは、

らなるおいしさを追求するため研究と試作を重ね、
「卵の
つくりたての焼豚を使用 コーティング」
「高温熱風」
「仕上げ」の3つの炒め工程に分
 炒飯に入れる具の一つ、
焼豚 かれた ・
「新 本格炒め製法∼三段階炒め」を実現する独自装
も自社で製造しています。原材 置を開発しました。中でも特徴的なのが、
シェフが強火で中
料から徹底してこだわり、
炒飯と 華鍋をあおって炒めるプロセスを工場の生産ライン上に再
同じ工場内で丁寧に仕込んで 現した「高温熱風」です。250℃以上という高温の熱風で余
いるので一層安心 新鮮です。
・ 仕 分な水分を飛ばすことで、
パラパラと香ばしい、
プロのおいし
込みの 際にできた煮 汁も炒 飯 さを最大限に引き出しました。
の味付けに使い、
さらに奥深い ※写真はイメージです。
自社製造の焼豚
味わいに仕上げています。


焦がしネギ油も自社製で
 本格派の味付けに欠かせない
「焦がしネギ油」 自社製にこ
も、
だわっています。ラードと植物油
にネギ しょ ・
・ うが にんにくを加え、
じっくり時間をかけて加熱し、

りを抽出してからペースト状に加
工しています。こちらも原材料か
自社製焦がしネギ油
ら厳しくチェックしています。



※写真はイメージです。
開発者の声

設備からおいしさを追求しています

 開発にあたっては、
中華料理店のチャーハン トも絶えませんでしたが、各担当者が知恵を
を食べ比べながらプロの技を研究し、
あらゆる 絞って課題を克服し、
乗り越えたことで、
妥協
素材 工程を見直すことで、
・ 全体の品質向上を のない自信作を世に送り出すことができました。
目指しました。口当たりのよさとパラパラ感を
両立させるため試作を繰り返し、
おいしさを追
(株)ニチレイフーズ
求すると同時に、
それを実現するための設備開
家庭用事業部 家庭用商品部 
家庭用商品開発グループリーダー 発にも着手。独自に開発した技術なので、
機械
森 公博 も新たに作るしかなかったのです。アクシデン





特集 1 安全な商品とサービスの提供


物流における環境負荷の低減
∼モーダルシフトの取り組み∼
 ニチレイロジグループは、長年にわたり輸送手段をトラック輸送から鉄道、船舶に替えて環境負荷を低減す
るモーダルシフ ※に取り組んでいます。その取り組みが評価され、
ト 2016年にニチレイロジグループの(株)ロ
ジスティクス ネッ
・ トワークが、一般社団法人日本物流団体連合会が主催する「第14回モーダルシフト取り組み
優良事業者公表 表彰制度」でモーダルシフ
・ ト最優良事業者賞(大賞)を受賞しました。
※モーダルシフト(modal shift) ト ックや航空機による輸送を鉄道や船舶による輸送に転換すること。
: ラ




「モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)」 !
受賞
評価された主な取り組み

フェリー便と Rコンテナ便による


倉庫間移動のモーダルシフト
2 フェリー便による複数荷主の共同輸送を開始
 ニチレイロジグループがモーダルシフトに取り組み始めた
のは2003年のこと。1997年に地球温暖化防止京都会議が  ロジスティ ・ トワークは、3PL(サー
クス ネッ ドパーティロジス
開催され、CO 2 削減への気運が高まる中、社会的課題への ティクス) 事業者として、2011年から複数の冷凍食品メー





対応として開始しました。 カーの商品を組み合わせた、積載効率のよいフェリー輸送を
 まず遠距離間のトラック輸送の一部を2003年に札幌∼福 開始しています。これにより、コンテナのスペースが空いてい
岡間、
2004年に東京∼福岡間においてJRコンテナ便によ る状態のまま輸送するロスをなくし、約98%の積載率での運
る輸送に切り替えました。2005年からは東京∼福岡間で 行を実現できるようになりました。
フェリー輸送も開始。これらはすべて往復運行を基本として ※3PL:荷主である顧客企業から、調達、在庫管理、配送にいたるまで顧客の全
物流業務の改善を提案し、再設計を行った上で、包括的に物流業務を受託・運
います。 営する事業。

複数荷主の共同輸送


A社製品 B社製品




責任者の声
自由な発想が生んだ継続的なチャレンジが実を結びました

当社には新しいことに挑戦する風土があり、 臨機応変に対応しています。
10年以上前からさまざまな改善を重ね、
モー 今後は、 リー便での輸送の際に レーラに
フェ ト
ダルシフトに取り組んできました。大賞を取る くわえて、 t
10 車に置き換えることで機動力を
ことで社会への貢献を知っていただくことがで 高めたり、温度帯の違う商品を組み合わせる
き、とても光栄に思っています。また船会社の などして積載率を100%まで上げていきたいと
(株)ロジスティ ・ トワーク
クス ネッ オーシャントランス(株)様をはじめ、
ご協力い 考えています。将来的には幹線輸送量の全体
常務執行役員 管理本部長
ただいている皆さまに感謝しています。船舶や に占めるモーダルシフト実績を2.4%(2015年
経営企画部長
鉄道の輸送は、
天候に左右され制約を受ける 度 重量ベース)
・ から、10%まで拡大することを
中山 英臣
面もありますが、
都度適切な輸送手段を選択し 目指しています。




3 倉庫間移動の範囲を越えた輸送ルートに拡大

 荷主の倉庫間の在庫転送だけでなく、
その前後の物流にお
いても段階的にモーダルシフトを取り入れていきました。
 2006年からは、在庫拠点からお客様の納品先、
さらに、
2015年からは工場から配送拠点への運用を開始しました。く
わえて、
工場の生産計画と合わせた輸送を行うことで、
冷蔵倉
庫の在庫を圧縮し、CO2排出量も削減することができました。



4 コンテナリレー便

 北海道から九州までのフェリー輸送の場合、2006年まで
需要予測と連動したフェリー便および
は日本海側を通って敦賀港、舞鶴港に上陸し、そこから九州 5
JRコンテナ便の手配を開始
までは陸路を利用していましたが、2009年からは太平洋側
をフェリーとフェリーでつなぐルートに変更。北海道から東京  適正な在庫管理と在庫補充業務の効率化を目的として、
までは運送会社が主体となって海路と陸路で輸送し、東京か 2004年から需要予測システムを利用しています。これは、
らはオーシャントランス(株)社が福岡県新門司港までの輸 ロジスティ ・ トワークが開発した物流ネッ
クス ネッ トワーク上で
送を引き継ぎます。海路による輸送距離は1.2倍に増加しま の出荷物量を予測するシステムです。輸送量をあらかじめ予
したが、CO2排出量を30%削減することができました。 測することで、フェリー便やJRコンテナ便を効率よく手配し、
高い積載率を実現することができます。
総輸送距離の比較

従来 陸路 海路

実行後
ドライバー不足もモーダルシフトで解決
苫小牧港
(北海道)
総輸送距離:1.2倍  現在、日本の輸送業界はドライバーの高齢化や、長時間労
CO2排出量:30%ダウン 働により、深刻な ライバー不足が問題になっています。重要な

社会インフラにもかかわらず、
このままでは5年後、10年後に、
輸送システムを確保するのが難しい事態になりかねません。
 モーダルシフトは、環境負荷低減の施策であると同時に、

新門司港
無人での輸送距離を長くすることで、ドライバーの負担を軽
(福岡県) 大洗港(茨城県) 減する輸送システムでもあります。ニチレイロジグループで
有明港(東京都) は、今後もさらなるモーダルシフトの拡大を図り、CO 2 削減、
ならびに運送業界が直面するドライバー不足の課題への対

従 来:陸路  海路
応と、安定した輸送インフラの維持に貢献できるよう、取り
実行後:陸路  海路 組みを強化していきます。


パートナーの声

フェリーの良さを活かし、輸送品質の向上に協力していきます

 はじめにロジスティ ・ トワークさんか
クス ネッ フェリーを利用していただくことは大きなメ ッ

らご相談いただいたとき、
当社には冷凍輸送の トがあり、社会的課題への対応策になります。ト
経験がなく、ゼロから一緒にノウハウを蓄積し レーラを持ち、ドアtoドアの輸送ができる当社
てきました。一番難しかったのは温度管理でし の 強みを活かし、
たが、フェリーは電源供給が安定していること、 さらなるモーダル
オーシャン ランス
ト (株)
また航海中は直射日光が当たらず、外気の影 シフトに貢 献して
取締役 営業企画部長 兼 
東京港事務所長 響を受けにくいなど、温度管理に適した面があ いきたいと考えて
飯田 一雄氏 ります。環境問題、ドライバー不足に対しても、 います。





特集 1 安全な商品とサービスの提供


迅速診断薬で安心につながる
健康価値の創出
 バイオテクノロジーを通じて、心と体の健康に貢献することをミッションとするニチレイバイオサイエンス。
一人でも多くの方の「安心」につながるような製品を世に送り出すことを目指し、
日々研究開発を続けています。
その成果の一つとして、短時間での検査 判定を実現したインフルエンザの迅速診断薬について、
・ 開発者の声
とともにご紹介します。



スピードを重視した挑戦で、判定結果が出るまでの時間を短縮


テストプレートの構造と測定原理
インフルエンザ迅速診断薬とは
青く着色した
判定部r 判定部B 判定部A
A型インフルエンザの抗体
 年間1,500∼1,600万人が罹患するインフルエンザ。有効 ヤギ抗マウスIgG B型インフル A型インフル
ポリクローナル抗体 エンザの抗体 エンザの抗体 赤く着色した
な治療薬はすでにいくつも実用化されていますが、
患者の重 B型インフルエンザの抗体

症化を防いで適切な治療に結びつけるためには、
正確かつ迅 検体抽出液

速な検査 判定ができる診断薬が必須です。
・ 少しでも早く感染
を診断して治療を開始できれば、
患者本人の負担を軽減する 吸収パッド メンブラン コンジュゲートパッ サンプルパッ
ド ド
だけでなく病院内などでの感染拡大防止にもつながります。
 ニチレイバイオサイエンスが開発したインフルエンザ測定
キットは、
鼻腔をぬぐった液などを用い、
微量のインフルエンザ
ウイルスを検出する、
短い判定時間(1∼5分)と正確性を両立 サンプルパッド:検体抽出液を滴下するパッド
コンジュゲートパッド:着色した抗体を浸み込ませ、乾燥させたパッド
させた迅速診断薬です。 メンブラン:検体抽出液が流れる膜(途中に A 型、
B型の抗体が塗布してある)
吸収パッド:メンブランを流れ終えた検体抽出液を吸収するパッド


開発担当者の声
より迅速で正確な診断薬を目指して

 インフルエンザ測定キットは、
鼻の中の粘膜  新製品の開発においては、
高感度や迅速性
などから綿棒で採取した検体液を用いてイン に加え、
痛みの軽減やコスト削減といった「アン
フルエンザウイルスへの感染を診断する、
主に メッ (まだ満たされていない)
ト ニーズ」を重視
医療機関での使用を想定した診断キットです。 しています。例えば、
インフルエンザ測定キット
「少しでも早い判定 治療開始を」
・ という患者 を用いた診断では、
綿棒を鼻の奥まで入れて検
(株)ニチレイバイオサイエンス 様 、 療 機 関 双 方 の ニーズ に 応 える形 で 、
医 体を採取しなくてはならないため、
乳幼児は嫌
開発センター 研究開発部
2008年から本格的に開発に取り組んできまし がりますし、
まれに出血を伴います。
しかし今後、
迅速診断薬開発
た。2011年の発売時の判定時間は、
1∼10分 より高感度な製品を開発することができれば、
グループリーダー
松本 真二 でした。そこから改良を重ね、
2016年には1∼ 唾液などのようなウイルスの少ない部位から
5分にまで短縮しています。 採取した検体を用いても判定することが可能
 判定時間の短い診断薬を開発するには、
イ になり、
より安全な検体採取ができるかもしれ
ンフルエンザウイルスA型 B型それぞれに対
・ ません。
して可能な限り感度の高い抗体の組み合わせ  今後も、
医療機関をはじめとするお客様から
を、
何千通りもの中から選び出していく必要が の声に耳を傾けながら、
アンメットニーズを解
あります。迅速性と正確さを両立できる組み合 決できるような製品を、
スピード重視で、
他社に
わせを見つけ出すのに非常に苦心しました。 先がけて開発していきたいと考えています。




診断薬における徹底した品質管理

 品質管理は、
不良品を市場に出すのを防ぐための「最後の
砦」であるとの認識から、
診断薬においても、
国際的な規格で
ある品質マネジメントシステムISO13485に従って、
全社的な
管理体制を敷いています。製造工程毎に必要な検証を実施し
た上で、
製造ロット毎に徹底した検査を行い、
不良品が発生す
る前に検出できるよう傾向分析を実施しています。感度不足な
どの傾向が見られた場合は、
すべての製造工程をス ップして

検証します。
 さらに、
新製品が開発された際には、
その製品が開発当初に
設定した品質目標をきちんと満たしているかどうかの検証を
行い、
プロジェクトメンバー全員で確認した上で、
第三者に実際
に使用してもらって、
目標とした品質を満たしてるか確認し、

点を付けた詳細な報告書を作成しています。今後もお客様か
らの信頼を得られる品質を提供していけるよう、
管理を徹底し
ていきます。
インフルエンザ測定キット



ISO13485※の概要


経営者の責任 マネジメン ト
●経営における社会的責任(薬事 関連法規の遵守)
・  ●品質方針、
戦略の策定 レビュー

製品実現プロセス
リスク
資源の運用管理
顧客関連プロセス ●インフラ
管理
●顧客要求事項の理解 ●顧客コミュニケーション ●満足度 ●苦情を含めた問い合わせ ●教育訓練 ISO推進
責任者
文書、
設計 開発
・ 製造 物流 記録管理



測定、分析および改善プロセス
●内部監査 ●プロセスの監視測定 ●是正予防処置


※安全で有用な医療機器 体外診断用医薬品の継続的な製造 供給を目的とした医療分野における品質マネジメン
・ ・ トシステムの国際規格であるISO13485への準拠について定
期監査を受け、
認証機関により、認証されています。



営業担当者の声

お客様の声をより良い診断薬の開発 営業に役立てています


 日々販売店や医療機関を回り、
医師や臨床 共有しています。また、
製品そのものはもちろ
検査技師向けに自社製品の営業 情報提供を
・ ん、
情報提供の仕方なども含め、
今後の開発・
しています。インフルエンザ測定キッ 「判定
トは 営業に反映できるようにしています。
時間が短いので患者さんを待たせずに済む」  将来的には会社として、
ガンなど感染症以
と好評で、
多くのお客様に継続して使っていた 外の病気についても、
より簡単で迅速な診断
(株)ニチレイバイオサイエンス
だいています。 キットを提供できるようになりたいです。そして、
迅速診断薬事業部
 お客様からの声で重要だと感じたものは、
事 より良い製品をお客様に満足いただける価格 営業グループ マネジャー
業部会議やプロジェクト会議、
担当者へのメー で提供し続けることで、
医療に貢献していきた 坂本 致誠
ルや掲示板など、
複数のチャネルを通じて広く いと考えています。





特集 2 持続可能なサプライチェーンの構築


水産資源の持続可能な
調達に向けた取り組み
 持続可能な原材料の調達は、
ニチレイグループが重視している取り組みのひとつです。世界の水産資源の枯
渇や野生生物の絶滅の危機といった課題に直面している中、
ニチレイフレッシュはWWF
(世界自然保護基金)と
協働で海産物の認証取得を進めるなど、
長期的な視点に立った持続可能な調達に取り組んでいます。




! 海洋資源の現状と課題

水産資源の危機的状況 図1 世界の漁獲量推移 図2 世界の水産資源の動向
養殖 天然 (%)

 魚や貝などの水産資源は、
近年乱獲や生態系の破壊により
(百万トン)



再生が間に合わず、
資源の枯渇が心配されています。

160 豊富(開発に余地)


 世界の漁獲量は、
1950年から30年で約3倍に急増し水産 120



資源のバランスは悪化。養殖の漁獲量は急増しているものの、


50 ほどほど(限界まで利用)
1980年代後半以降、
天然海産物の漁獲高は頭打ちとなって 80


います。 30

 「枯渇」状態の水産資源の割合は、
2013年には全体の約3 20 10 枯渇(過剰に利用)

割を占めるまでになっています。世界の海で資源を調達してい 0 0


るニチレイグループにとって、
水産資源を守ることは持続可能
(年) (年)


出典:FAO; 2016,The State of World 出典:FAO; 2016,The State of World Fisheries
な調達のうえで重要な取り組みと捉えています。 Fisheries and Aquaculture 2016 p3 and Aquaculture 2016 p39 をもとに作成
http://www.fao.org/3/a-i5555e.pdf http://www.fao.org/3/a-i5555e.pdf
許可を得て複製 許可を得て複製

パートナーの声
“海のエコラベル”の取得を通して海の資源と環境を守る
現場視察中の山内氏
 WWFは、
世界でも特に生物の多様性が保たれている東南アジアの海域を「コーラルトラ
イアングル」と呼んで、
さまざまな環境保全活動を進めてきました。その一環として、
持続可
能な天然水産物の認証であるMSC や養殖水産物の認証であるASC の認証取得を生産
※1 ※2




者、
サプライチェーンに働きかけています。初めてニチレイフレッシュさんがWWFインドネシ
アとカリマンタン島でマングローブの保全に取り組んでいることを知ったときは、
とても心強
く思いました。カリマンタンは生物多様性がとても豊かで希少なため、
WWFも継続的に環境
保全の取り組みを続けてきた場所だったのです。
※1 MSC:Marine Stewardship Council 持続可能な天然水産物の認証
※2 ASC:Aquaculture Stewardship Council 持続可能な養殖水産物の認証


公益財団法人
関係者同士が共通の目標を持つことが結果につながる
世界自然保護基金ジャパン  ニチレイフレッシュさんと協働で推進しているのは、
インドネシアの「北カリマンタン 海と
(WWF ジャパン)
森の保全プロジェク と中国の
ト」 「黄海エコリージョン保全プロジェク の2つです。
ト」 生産者、
海洋水産グループ長
バイヤー、
そして何より日本企業のサプライチェーンが互いに協力しながら取り組んでいるの
山内 愛子氏
で、
プロジェクトが着実に進んでいる手応えがあります。こうした取り組みは短期間ではなか
なか成果が見い出せないものですが、
5年後、
10年後のビジョンを共に目指し、
支援体制を世
界に広げていけたらと考えています。





〈WWFインドネシア WWFジャパンとの連携〉

いのち
PROJECT




10年超にわたる「生命の森プロジェ ト」
ク の取り組みとともに
「北カリマンタン 海と森の保全プロジェ ト」
ク を推進
いのち

インドネシア 北カリマンタン州が
・ 「生命の森プロジェクト」を発展させ、
直面している豊かな海と森の環境課題 持続可能な海産物の認証の取得へ

 インドネシアのカリマンタン島にある北カリマンタン  ニチレイフレッシュは、
マングローブの減少を危惧して、
州はいま、
農園や植林地、
えびの養殖池の開発などで深 調達先のPT. Mustika Minanusa Aurora
(MMA)社
刻な自然破壊に直面しています。豊かな水と平坦な地 および北カリマンタン州タラカン市と共同で2006年に
いのち

形で養殖に最適な沿岸地域は、
えびの養殖池が急増し 「生命の森プロジェク を開始しました。
ト」 環境負荷の低
て森林やマングローブが次々に伐採されてきました。こ い粗放養殖えびを販売した収益の一部をMMA社の「マ
の海と森の環境が大きく変化したことにより、
貴重な野 ングローブ基金」に寄付し、
植樹活動を行うなどタラカン
生生物が絶滅の危機にさらされています。 市の生態系の保全に貢献してきました。現在はWWFイ
ンドネシア、
WWFジャパンと協力し「北カリマンタン 海と
森の保全プロジェク を通じてASC認証取得を目指し
ト」
た「養殖改善プロジェク を推進しています。
ト」
ASC 認証取得を目指す商品




北カ マンタン州

©WWF-ID M. BUDI Santosa
© WWF-Germany Frankfurt am Main

半世紀で約 50%の森が失われています 大きく育ったえび




〈WWF中国 WWFジャパンとの連携〉

PROJECT




環境と水産資源の保全につながる“あさり漁業”の改善のために
「黄海エコリージョン保全プロジェ ト」
ク を積極的に支援

中国と朝鮮半島に囲まれた黄海が 調達先企業の“あさり漁業改善プロジェク への
ト”
直面している環境と野生生物の現状と課題 支援を通じて環境と水産資源の保全に貢献

 世界有数の大陸棚を持ち、
沿岸に数多くの干潟が広  ニチレイフレッシュは、
WWF中国およびWWFジャパ
がっていた黄海は、
豊富な漁業資源に恵まれた渡り鳥の ンと協力して「黄海エコリージョン保全プロジェク を
ト」
おうりょくこう

飛来地でもあります。
しかし、
過去50年の間に、
埋め立て 展開しています。鴨緑江河口沿岸域で、
手掘りまたは低
や干拓などの開発によって、
沿岸湿地が大きく失われま 圧ポンプを使って収穫するあさりの「漁業改善プロジェ
した。また、
豊富な水産資源は乱獲によって大幅に減少 ク への支援を行うことで、
ト」 環境と水産資源の保全に
してしまいました。干潟の開発は渡り鳥の飛来にも影響 貢献しています。さらに、
プロジェクトを通じてMSCの認
があり、
生物多様性の面でも大きな問題となっています。 証取得を目指すとともに、
黄海の生物多様性保全にも
取り組んでいます。 MSC 認証取得を目指す商品





特集 3 働きがいの向上


多様な働き方の
実現を目指して
  企業経営理念」
「 に描く職 場づくりや働きがい向 上を「ニチレイの約 束 」にもとづき推 進するために、
「ニチレイグループ働き方改革の方針」を定め、
2021年度までの実現を目指して取り組みます。ニチレイグループの
事業特性に適した「働き方改革」を推進することにより、
多様な価値観や発想を受け入れ、
活かし、
組織を活性化し、
生産性の向上を目指します。



企業経営理念“従業員に”


 ニチレイグループは、
従業員こそ企業発展の源であると考 の提供、
能力と努力と成果に見合った処遇制の実施、
安全で
え、
会社の仕事が従業員一人一人にとってやり甲斐のあるも 風通し良く活性化された職場環境づくりを行います。
のであり、
自己実現の場のひとつとなることを願っています。  また、 ・ ・ ・ ・
性別 年齢 学歴 人種 宗教などに関するあらゆる差
同時に、
従業員個人の尊厳と個性の発揮並びに個人生活の 別をなく 処遇の機会均等を実現します。
し、
充実を尊重します。そのために、
能力開発と能力発揮の機会



働き方改革の方針

 当社グループは、
長時間労働の是正や働き方の選択肢を 描く職場づくりや働きがいの向上を、 ニチレイの約束」
「 にも
拡充し、
属性にとらわれず多様な価値観を受け入れる企業風 とづき推進するために、 ニチレイグループ働き方改革の方

土を醸成していくことにより、
組織を活性化し、
生産性の向上 針」を定め、
2021年度までの実現を目指して取り組むことを
を目指します。当社グループに根付いた「企業経営理念」に 決定しました。


様 就業における 働く場所や時間といった就業環境に自由度を持たせた制度を導入し、状況に合わせて

働 選択肢の拡充 選択できるようにする



実 キャリア継続の 出産や育児、
介護、
配偶者の転勤、
健康不安 罹患など、
・ 従業員が置かれているさまざまな
現 仕組みを構築 状況に関わらず、 リア分断が起こらない仕組みを構築する
キャ


労使協働で働き方改革に取り組み、
従業員一人ひとりが健康で働きがいを持ち、
能力が
長時間労働の是正
より発揮できる適切な労働時間を実現する



女性活躍の推進 公平に機会・教育の場を提供し、ニチレイグループの貴重な戦力となるよう支援する




会 障がい者が活き活きと 『障がい者と健常者が分け隔てなく共存する社会(共生社会)の実現』
という理念のもと、
の 働く場を提供 障がいのある方の働く場や機会を創出し、
活き活きと働き、
生活していくことを支援する


健康寿命が延びる中、
シニアならではの経験を活かし、一人ひとりの価値観、働き方に
シニア雇用の創出
応じた活躍の場を創出する





働き方改革キックオフ会議の開催

 働き方改革の実現に向けて、
2017年4月に「働き方改革 グループ全体の定性 定量目標を提示し、
・ 具体的な施策を実
キックオフ会議」を開催しました。当社グループ各社の役員、 行していきます。
人事部門長をはじめとした約200名の参加者、
および同時配
信された全国の事業所へ向けて、 ニチレイグループ働き方

改革の方針」が発表され、
経営層が当社グループの多様性を
活かして成長につなげる強い思いと、
それを必ずやり遂げる
という意志を伝えました。
 まず、
社長の大谷が基本方針における多様な働き方の実
現に向けた各項目と、
長時間労働の是正、
公平な機会の提
供によるあらゆる属性の活躍に向けての取り組みを説明。こ
の取り組みを通じて従業員一人ひとりの働く力を高めること
が「ニチレイならではの新しい価値」の創造につながること
を明言し、
経営層から従業員までグループ全体で取り組むこ
とに協力を求めました。事業会社4社の社長およびCSR本
部副本部長からは、
この取り組みの意義や、
事業会社各社の
今後の取り組みに向けたメッセージが示されました。今後は 働き方改革キックオフ会議




活動事例

ニチレイロジグループの女性活躍推進 関するイベントや情報を周知するなど、
幅広く社内の理
 ニチレイロジグループでは、
女性活躍の取り組みの一 解を促進しています。一人ひとりが活き活きと働ける職
環として2017年1月に第2回「咲カセル ロジ女フォー 場環境を目指し、
今後も女性活躍の推進に積極的に取
ラム」を開催し、
74名の女性社員が参加しました。活躍 り組んでいきます。
の事例紹介や課題の報告後、
多様なキャリアの女性社
員がパネルディスカッションを通じて、
仕事に対する価値 障がい者雇用の取り組み
観や女性が自分らしく働ける環境づくりについて議論を  ニチレイグループは
交わしました。 人財活用の一環として
 また、
ニチレイロジグループ各社の部署長に対しては、 積極的に障がい者雇用
女性活躍の必要性やマネジメントする際のポイントにつ を進めています。当社グ
いて専門家による研修を実施。このほか、 トラネッ
イン ト ループの特例子会社で
上で月2回発行する「ロジ女通信」を通じて女性活躍に ある(株)ニチレイアウ
ラでは、
30名の障がいのあるスタッフが、
グループ会社
の食品工場や物流センターの事務所 トイレ 通路など
・ ・
の清掃、
緑地環境整備をはじめ幅広い業務に従事して
います。また本社地区では、
ごみの分別回収や郵便 宅

配物の集配、
書類の裁断などの業務を行っています。ニ
チレイアウラは、
こうした経験やノウハウを活かして、

ループ各社の障がい者雇用についても積極的に支援を
行っています。また2018年4月に施行される「精神障害
者雇用義務化」による法定雇用率アップへの対応とし
て、
指導スタッフの教育を充実し、
新たな職域拡大も進
めています。
咲カセル ロジ女フォーラム





2016年度活動トピックス


出張工場見学を通じた被災地支援の継続 「純和鶏®」で循環型農畜産業を推進




ひろの かるまい

 ニチレイフーズは、
東日本大震災の被災地支援として仮設住宅で料  (株)ニチレイフレッシュファーム洋野農場では、
岩手県洋野町や軽米
理教室を開催してきました。住民の方の多数が転居された後は、
小学 町のJAや農家の方々と共に、
純国産鶏種「純和鶏 ® 」の生産を通じ
校での「出張工場見学」を通じて支援を継続しています。出張工場見 た循環型農畜産業に取り組んでいます。休耕田で飼料米を育て、
それ
学とは、
従業員が小学校に出向いて工場見学を体験してもらうプログ を純国産鶏種「純和鶏 ® 」の餌として与え、 純和鶏 ® 」
「 の鶏糞から製
ラムです。このプログラムを通じて、
生産現場のリアルな映像や音声で 造した有機肥料を飼料用米水田に活用するサイクルを構築していま
冷凍食品ができるまでの過程とともに、
ニチレイフーズの安全 安心へ
・ す。2016年度の作付面積は、
開始した2009年度と比べて約16倍の
の取り組みと、
ものづくりへのこだわりについても、
小学生に分かりや 400h まで広がり、
a 約2,000トンの飼料米を収穫しました。休耕田の
わぶち

すく伝えています。2016年度は宮城県の石巻市立和渕小学校で実施 利活用や動物用飼料の自給率向上につながるこの活動は、
多方面か
し、
元気で明るい子どもたちと、
楽しく出張工場見学をすることができま ら注目されています。今後も、
地元の皆さんと協力しながら地域社会
した。
(出張工場見学のお申し込みは受け付けておりません) に貢献していきます。




物流センターに社会科見学を受け入れ ミャンマーの病院への検査薬提供




 ニチレイロジグループでは、
全国各地の物流センターで保育園 幼
・  ニチレイバイオサイエンスでは、
2006年度から、
新潟大学医学部病
稚園から高校生までを対象とした社会科見学を受け入れています。見 理学教室を通じ、
病理検査に使われる当社製品をミャンマーの医療機
学会では、
事業概要や物流センターの役割などを紹介し、
冷蔵倉庫の 関へ無償提供しています。免疫染色用の42種類の抗体は、
現地では
職場を体験してもらいます。この取り組みを通じて、
食品物流の仕組 入手困難です。それらの抗体と検査に必要な試薬は、
第一、
第二医科
みや地域 海外とのつながり、
・ 環境への配慮などを次世代に伝えてい 大学およびヤンゴン小児病院に贈られ、
各施設での研究や病理診断
ます。体験会では実際に冷蔵倉庫に入り、
普段はなかなか経験できな など実地の医療に活用されています。2017年3月には、
新潟大学の
い−25℃の世界を体験します。 内藤眞先生らが第二医科大学を訪れ、
当社からの抗体などのほか、

 今後も全国で、
低温物流サービスが食の流通を支えていることを、 処置法、
抗体についての説明書、
日緬共同で病理の教科書をつくるた
未来を担う世代に伝えていきます。 めの病理染色例集の原稿案をミャンマーの若手病理医に手渡しまし
た。今後もミャンマーでの病理研究 診断、
・ 医学教育の向上に貢献して
いきたいと考えています。




「健康経営優良法人2017
∼大規模法人部門(ホワイト500) に認定
∼」

 2017年2月、
ニチレイグループは経済産業省より「健康  ホワイト500の認定はこうした取り組みが評価されたも
経営優良法人2017∼大規模法人部門(ホワイト500)∼」 のと受けとめています。今後も健康経営を推進し、
人財価
の認定を受けました。この認定制度は、
経営的 戦略的に
・ 値の最大化を図っていきます。
従業員の健康管理に取り組む法人を優良な法人として評
価することを目的とした制度です。
 人は企業の財産であり、
従業員の健康に配慮して一人
ニチレイグループ健康宣言
ひとりが能力を最大限に発揮できるようにすることは、

産性の向上や収益の拡大にもつながると考えます。
「持続 「おいしい瞬間を届けたい」、
的成長を目指す会社にとって、
従業員の健康は重要な経 その想いを大切に、
営課題である」との認識のもと、
2015年度に健康経営の ニチレイグループで働く一人ひとりの
専任部署として人事総務部内に「健康推進グループ」を
健康づくりに取り組みます
新設。翌年度には、 ニチレイグループ健康宣言」
「 および
「グループ健康管理基準」を制定しました。この宣言を社 基本方針
1. 働きがい」
「 のベースには心と身体の健康があるという考
内外に発信するとともに、
持株会社に最高健康推進責任
えのもと、
労使協働で活力ある職場づくりを推進します。
者、
グループ内の各事業会社に健康推進責任者 担当者を

任命し、
健康管理を進めました。また、
産業保健スタッフ主 2.従業員一人ひとりが健康意識を高め、
主体的に健康増

導による健康診断の事後措置の徹底、
健康診断時の健康 進に取り組む環境づくりに努めます。

啓発活動やス レスチェックの実施、
ト 従業員向けの体験型 3.健康保持増進 メンタルヘルス対策 安全衛生管理を3つ
・ ・
健康支援プログラム「ニチレイ健康塾2016」などのさま の柱とし「健康マネジメン に取り組みます。
ト」
ざまな健康増進施策を展開しました。




Webサイ ・
ト PDFのご案内
ニチレイグループはCSRに関する取り組みを、
冊子のほかに、
Webサイ とPDFでも紹介しています。
ト ぜひご覧ください。


  Webサイ CSR 環境活動
ト ・

  冊子 ニチレイグループのCSRの取り組み全般

  (特にお伝えしたい を、
より多くの方に、
できるだけ分かりやす
  取り組み)
  く実績データも交えてお伝えする構成と

対 なっています。2017年7月更新予定。


者 URL
  Web サイ CSR・環境活動

  (取り組み全般を分かりやすく伝える) http://www.nichirei.co.jp/csr/






PDF お


PDF
家 (ガバナンス・社会・環境など活動の詳細情報) い



ニチレイグループのCSRの取り組み全般









を、
取り組みの方針やマネジメント体制な





少ない         情報量         多い
ども含めて紹介しています。2017年7月
掲載予定。
ニチレイグループホームページ
URL
        http://www.nichirei.co.jp/corpo/
企業情報

        http://www.nichirei.co.jp/safety/
食品の安全 信頼
・ ニチレイグループ
http://www.nichirei.co.jp/csr/
CSRレポート2017

取り組み事例の一部は、
上記ホームページで紹介しています。
〈コミュニケーション版〉





お問い合わせ先
経営企画部 CSR経営推進グループ
〒104-8402 東京都中央区築地六丁目19番20号 ニチレイ東銀座ビル
TEL 03-3248-2162 FAX 03-3248-2120
URL http://www.nichirei.co.jp/




当社は年間100万kWhのグリーン電力を契約し、
本CSRレポートの印刷 製本にかかる

電力(700kWh)相当分をこの一部でまかなっています。




この報告書は、
森林管理協議会(Forest Stewardship Council®)で認証された、
適切に管理された森林からの原料を含むFSC®認証紙を使用しています。
インキは「VOC
(揮発性有機化合物)成分ゼロ」のインキを使用し、
印刷は印刷工程で有害廃液を出さない「水なし印刷」で行っています。

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