FRONTEO、AIレビューツール「KIBIT Automator」を活用し、米国における不正調査案件のレビュー品質を大幅に向上

2021 年 11 月 1 日
報道資料
株式会社 FRONTEO



FRONTEO、AI レビューツール「KIBIT Automator」を活用し
米国における不正調査案件のレビュー品質を大幅に向上
重要文書の見逃しを無作為抽出の約 8 倍の精度で検出


株式会社 FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下 FRONTEO)はこ
の度、国際的な不正調査案件において、AI を活用した文書レビューツール「KIBIT Automator」を活
用することで、レビュー担当者による判断ミスを効率的に検出し、エラー率の大幅な改善を実現した
ことを発表します。

米国の民事裁判における証拠開示手続き(ディスカバリ)では、限られた時間内で正確に膨大な
文書の中から証拠となる文書を見つけ出す必要があります。FRONTEO の AI を活用した文書レビ
ューツール「KIBIT Automator」は、既に米国・日本で運用が進んでおり、弁護士によるレビューを必
要とする文書量を最大 90%削減したり、1時間あたりのレビュー文書量を 650 件以上(人間による
目視では 30~40 件/時間)に大幅スピードアップするなどの成果を上げています。

KIBIT Automator を活用した文書レビューでは、調査対象となる膨大な数の文書(案件によって
は数百万件に及ぶこともある)の中から無作為に抽出した文書を弁護士が「関連性あり/関連性な
し」に分類します。分類済みのものを教師データとして AI に学習させ、AI は弁護士の判断をベース
に、調査対象の文書にスコアを付与します(1~10,000 点で、点数が高いものほど関連性が高いと
いう判断)。レビュー担当者は点数の高いものから順にレビューを進めることで作業の効率化、スピ
ードアップを実現してきました。

この度の不正調査案件では、レビュー品質向上機能を強化したヒートマップ機能を活用していま
す。一次レビューが終わった時点で、「関連あり」とマークされた文書を教師データとし、一次レビュ
ーで「関連無し」とタグ付けされた文書すべてに対し再度 AI で分析を行い、スコアを振りなおします。
その中でも AI の判断とレビュー担当者の判断が大きく乖離している文書(例:AI は「関連性高」と判
断しているが、レビュー担当者は「関連性なし」と判断しているような場合)をマーキングし(図中で濃
い赤色で表示され、枠で強調されている文書)、当該文書を優先的に再確認することにより、人間の
判断ミスによる抜け・漏れを防ぐことが可能となりました(無作為抽出による間違い検出率の約 8 倍
の精度)。

<従来の手法>
 一次レビューで「関連性なし」と判断された文書から無作為に一部サンプリングし、再度見直す

<ヒートマップ+AI と人の判断乖離度による優先的確認>
 「関連性なし」と判断された文書を AI で分析。AI と人の判断の乖離度が高いものから再確認
する




<結果>
乖離度が高い書類を再確認することにより、誤って「関連性なし」に分類されていた「関連性
あり」文書を、従来手法と比べ約 8 倍の精度で抽出することに成功。




FRONTEO は、日本におけるデジタルフォレンジック/ディスカバリのパイオニアとして、今後も
不正調査や訴訟支援の効率化に役立つソリューションの改良、開発に努めてまいります。



KIBIT Automator について URL: https://legal.fronteo.com/products/kibit-automator/
「KIBIT Automator」は、米国民事訴訟の公判手続きで必要となる証拠開示(ディスカバリ)の中でも
特に、電子証拠開示(e ディスカバリ)における文書レビュー作業の効率向上、作業担当者の負荷軽
減、費用削減を目的として開発された AI ツールで、2019 年 3 月にリリースされました。ディスカバリ
で使われる調査手法を応用し、AI を活用して証拠資料である大容量の電子メールや電子ファイル
の審査・分析を行います。近年、企業に求められている、短期での情報開示への対応も期待されま
す。



■ FRONTEO について URL: http://www.fronteo.com/
FRONTEO は、自然言語処理に特化した自社開発 AI エンジン「KIBIT」と「Concept Encoder」、
「LoocaCross」を用いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビ
ジネスを支援する、データ解析企業です。2003 年 8 月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「e ディ
スカバリ(電子証拠開示)」や「デジタルフォレンジック調査」などのリーガルテック事業をメインに、日本、
米国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。同事業で培った AI 技術をもとに、2014 年よ
りライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野、経済安全保障へと事業のフィールドを拡大し、
AI を用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人事・営業支援
など、様々な企業の課題解決に貢献しています。2007 年 6 月 26 日東証マザーズ上場。2021 年 1 月
第一種医療機器製造販売業許可を取得(許可番号:13B1X10350)、同 9 月管理医療機器販売業を届
出(届出番号:3 港み生機器第 120 号)。資本金 2,973,975 千円(2021 年 3 月 31 日現在)。


<本件に関するお問い合わせ先>

株式会社 FRONTEO 広報担当 瀧川
Tel: 03-5463-6380 Fax: 03-5463-6345 Email: pr_contact@fronteo.com


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