FRONTEOヘルスケア、がん個別化医療AIシステムの開発を開始

2016 年 10 月 6 日
報道資料
株式会社 FRONTEO
(コード番号:2158、東証マザーズ)
(ティッカーシンボル:FTEO、NASDAQ)
株式会社 FRONTEO ヘルスケア




FRONTEO ヘルスケア、
がん個別化医療 AI システムの開発を開始
医療サービスへの公平なアクセスを維持し、患者の利益を確保しながら、
医療費の適正化を図っていくため、個別化医療の確立を目指します。



株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本正宏)の子会社で、人工
知能を活用した医療データ解析ソリューションを提供する専門子会社である株式会社
FRONTEOヘルスケア(本社:東京都港区、代表取締役社長:池上成朝)は、本日、がん個
別化医療AIシステムの開発を開始することを発表いたしました。
株式会社FRONTEOヘルスケア内に「がん個別化医療AIシステム研究開発」プロジェクト
チーム(以下CPM-AI)を新たに設け、シカゴ大学医学部内科・外科教授兼個別化医療セン
ター副センター長を務める中村祐輔教授、東京大学医科学研究所の醍醐弥太郎特任教授、国
立がん研究センター研究所の前佛均先生を共同創業者兼アドバイザリーボードメンバーに迎
えます。また、公益財団法人がん研究会と、本件の共同研究に関する協議を開始するため、
契約を締結いたしました。

今、日本の医療は大きな岐路に立っています。医療サービスへの公平なアクセスを維持し、
患者の利益を確保しながら、医療費の適正化を図っていくためには、遺伝子診断、ゲノム診
断の導入による個別化医療の確立が急務です。
一方医療の現場では病気の説明・治療法の説明・薬剤服用の際の注意事項などの説明に追われ
現場の疲弊が進んでいる現状があります。そのため膨大かつ次々と更新される新しい情報の中か
ら適切なものを早く医師や患者、家族へ届けるシステムや医師の説明を支援できる新たな支援設
備が求められています。そこで、医療現場へ人工知能を活用した医療システムを導入し、個別
化医療を確立するため、3 つの課題解決に取り組んでまいります。

1. 情報支援
1 番目の課題は、毎年更新される医療情報・論文への対応です。医療従事者にとっても最
新の知識を維持し続けることは困難です。がんの治療法や薬剤の選定は患者の体質などによ
って多種多用であるため、専門家チームが膨大な情報から有用なものだけを見つけ出す手法
を人工知能 KIBIT に教えていきます。FRONTEO ヘルスケアは、専門家の眼で、誰もが最新
かつ最適な情報を取り出せる情報支援 AI システムを構築します。

2. インフォームドコンセント支援
2 番目の課題は、患者に十分な説明を行い、同意を得るプロセスです。説明の内容等にか
かわらず一律に医師に説明を強いることで、結果的に医療の質の低下を招く一因となってい


ます。専門家チームが、患者の受け答えの内容から理解度に応じて、的確なコミュニケーシ
ョンを人工知能 KIBIT に教えていきます。FRONTEO ヘルスケアは、専門家として患者との
対話が可能なインフォームドコンセント支援 AI システムを構築します。

3. 診断支援
3 番目の課題は、増え続けるがん患者に比して専門医の数が不足していることや、専門医
の知見や治療法を形式知として共有することの困難さです。専門家チームが、こうした知見
や治療法を人工知能 KIBIT に教えていきます。FRONTEO ヘルスケアは、それぞれの医師が
専門外の症状に対してもより的確にアプローチを行ったり、判断の裏付けとできるような診
断支援 AI システムを構築します。

FRONTEO ヘルスケアでは、すでに院内の転倒・転落と精神疾患、メンタルヘルスの領域
で人工知能を活用した医療現場の課題解決に取り組んでおり、今後アドバイザリーボードメ
ンバーや関係する医療機関の協力を得ながら、日本の医療の質の維持と向上に貢献していき
ます。

【FRONTEO について】URL: http://www.fronteo.com/
株式会社 FRONTEO は、独自開発の人工知能エンジン「KIBIT」により、ビッグデータなどの情
報解析を支援するデータ解析企業です。国際訴訟などに必要な電子データの証拠保全と調査・分
析を行う e ディスカバリ(電子証拠開示)や、コンピュータフォレンジック調査を支援する企業
として 2003 年 8 月に設立。自社開発のデータ解析プラットフォーム「Lit i View®(リット・ア
イ・ビュー)、アジア言語に対応した「Predictive Coding®(プレディクティブ・コーディング)
」 」
技術などを駆使し、企業に訴訟対策支援を提供しています。同事業で培われ、発展した独自の人
工知能関連技術は、専門家の経験や勘などの「暗黙知」を学び、人の思考の解析から、未来の行
動の予測を実現。最近ではヘルスケアやビジネス・インテリジェンス、マーケティングなどの領
域に活用し、事業の拡大を進めています。2007 年 6 月 26 日東証マザーズ、2013 年 5 月 16 日
NASDAQ 上場。資本金 1,764,965 千円(2016 年 9 月 30 日現在)
。2016 年 7 月 1 日付けで株式会
社 UBIC から現社名に変更しております。

【FRONTEO ヘルスケア 会社概要】URL: http://www.fronteo-healthcare.com/
名称: 株式会社 FRONTEO ヘルスケア
設立: 2015 年 4 月 16 日
資本金: 37,000 千円(資本準備金 10,000 千円含む、2016 年 10 月 3 日現在)
代表者: 代表取締役社長:池上 成朝
事業内容: 治験情報解析支援サービス、院内環境改善支援データ解析サービス、
薬剤監視サービス(ファーマコビジランス) 、ヘルスケア情報サービス、
その他医療分野情報解析事業


<本件に関するお問合せ先>
株式会社 FRONTEO 広報担当 水口
TEL: 03-5463-6380 FAX: 03-5463-6345





添付資料
【主なシステムユニット】
① 情報支援ユニット
専門家チームが膨大な情報の中から、正確で信頼できる情報を抽出するため、医師は必要と
する最新のがん治療・薬剤情報にアクセス可能。情報をわかりやすい言葉に変換して患者・
家族にも情報提供。
② インフォームドコンセント支援ユニット
治療や薬剤に関する医師の説明を人工知能が支援。患者への説明を人工知能KIBITが継続す
ることによって、患者や家族が十分に理解できるように説明内容を可変し、対応。
③ 診断支援ユニット
検査結果を基に多種多様な治療法、薬剤の中から適切と思われるオプションを医師へ提案。

【情報支援ユニット 構成図】




【開発ロードマップ】




以上

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