名古屋港で自動車運搬船向けに供給されるバイオディーゼル燃料を販売

2022 年 9 月 12 日
株式会社ダイセキ環境ソリューション




名古屋港で自動車運搬船向けに供給されるバイオディーゼル燃料を販売
~当社が回収した廃食用油から製造。カーボンニュートラル実現に貢献~


当社はこの度、船舶燃料事業を手掛ける豊田通商株式会社(以下「豊田通商社」)に当社が製造するバ
イオディーゼル燃料*¹を販売しました。このバイオディーゼル燃料(以下:「バイオ燃料」)は、豊田通商社により
低硫黄 C 重油※2 と混合され、トヨフジ海運株式会社(以下:トヨフジ海運)が運航する自動車運搬船の燃
料として供給されました。
今回の取り組みは、令和 3 年度国土交通省関係補正予算(2021 年 12 月 20 日予算成立)の「内航
カーボンニュートラルの推進に向けた調査」の一環として行われるものです。


1.背景と今回の取組について
日本国内での廃食用油の年間発生量は約40万トンで、その内今回のように燃料化され国内で再利用され
るものは年間約1万トン程度といわれています。廃食用油で最も利用量が多いのが飼料原料で同約20万ト
ン、次に国外への輸出が同12万トン、工業原料が同5万トンとなっています。(*3)
今回の取組は、限定的な利用に留まっている廃食用油のバイオ燃料化を促進することにより、カーボンニュート
ラルの実現に寄与するものとなります。さらに今回のバイオ燃料は、東海地区の食品工場や社員/学生食堂・飲
食店から回収した廃食用油を当社においてバイオ燃料としたものを名古屋港において船舶燃料に使用されるもの
で、地域循環型事業の取組の一つとなっています。


2.当社の本事業へのこれまでの取組み
・ 2012 年、飲食店等から回収した廃食用油由来のバイオ燃料の製造・販売を開始。
・ 2015 年から 2022 年まで、名古屋市からの依頼を受け、市内 16 区・約 80 か所のスーパー等に市民より
持ち込まれた廃食用油を回収しバイオ燃料を製造した上で、名古屋市営バス・ゴミ収集車に供給。
・ 2021 年、豊田通商社を通じてトヨタ輸送株式会社向けにバイオ燃料を供給。
・ 2022 年 4 月、豊田通商社を通じて日本郵船株式会社の関連会社である三洋海事株式会社が運航す
るタグボート向けにバイオ燃料を供給。


当社の使命は、社名の通り「環境問題を解決(ソリューション)して社会に貢献する」ことです。「社会的に不要
になり、負の環境影響を与えるものに対し、工夫を凝らし、再び価値をつける新しい仕組み(環境リバリューストラ
クチャー)」を創造して環境問題を解決するとともに、カーボンニュートラルへの取組みも推進することで、脱炭素社
会への移行に貢献していきます。




ダイセキ環境ソリューション バイオエナジーセンターでの豊田通 左からバイオ燃料の供給を受ける自動車運搬船「とよふじ丸」
商手配のタンクローリー車への給油 (トヨフジ海運)と供給を行う燃料供給船「尚山」(豊田通商)




※1 バイオディーゼル燃料(Bio Diesel Fuel、BDF)
植物油脂のメチルエステル化によって精製される軽油代替燃料で、石油由来の重油や軽油の代替燃料として期待される。
国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)では、原料であ
る植物が育つ過程で CO2を吸収することから、ライフサイクルでカーボンニュートラル扱いとされる。


※2 低硫黄 C 重油
石油元売会社により製造・販売されている海洋汚染防止条約の規制適合重油。船舶の排気ガスによる人の健康や環境
への影響を抑止するため、海洋汚染防止条約の改正により、2020 年 1 月 1 日以降に全ての海域で使用する燃料油中
の硫黄分濃度の規制値が従来の 3.5 質量%以下から 0.5 質量%以下に厳格化されている。


*3出典
「UCO(廃食用油)の需給動向と廃食用油の JAS(Japanese Agricultural Standard)化への取組み」より




【本件の問合せ先】

株式会社ダイセキ環境ソリューション 資源循環事業部 水野 Tel:052-819-5310





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