サステナビリティ・リンク・ローンの契約締結について~陸運業界初 CO2排出削減と借り入れ条件を連携~

2021 年3月 31 日

各 位

会 社 名 株式会社西武ホールディングス
代 表 者 取 締 役 社 長 後 藤 高 志
(コード番号 : 9024 東証一部)
問合せ先 広 報 部 長 川 上 清 人
(TEL.03-6709-3112)



西武グループ サステナビリティアクション
サステナビリティ・リンク・ローンの契約締結について
~陸運業界初 CO2 排出削減と借り入れ条件を連携~

当社は、三井住友信託銀行株式会社(取締役社長:橋本 勝)との間で、陸運業界では初となる、
ローン・マーケット・アソシエーション(以下「LMA」 )等が定めたサステナビリティ・リンク・
(※1)

ローン原則に即した「サステナビリティ・リンク・ローン(以下「SLL」」による融資契約(以下

「本件」
)を締結しましたのでお知らせいたします。


SLL は、借り手の経営戦略に基づくサステナビリティ目標と連携したサステナビリティ・パフォー
マンスターゲット(以下「SPTs」
)を設定し、借り入れ条件と SPTs のパフォーマンスを連携させるこ
とで、環境的・社会的に持続可能な経済活動や成長を促進することを目指すものです。
本件では、SPTs に当社グループの環境負荷削減目標(CO2 排出量削減目標)を設定いたしました。


SPTs=環境負荷削減目標(CO2 排出量削減目標)
CO₂排出量原単位(営業収益当たり CO₂排出量)を、2030 年度までに 2018 年度比 25%削減



当社グループでは、グループの経営理念である「グループビジョン」に基づき、持続可能な社会の
実現に向けた取り組みを「サステナビリティアクション」
(※2)と呼び積極的に推進しております。ま

た、特に環境に関する方針として「西武グループ環境方針」を策定し取り組みを進めているほか、サ
ステナビリティアクションのアジェンダ(重要テーマ)の一つとして「温室効果ガス削減」を掲げ、
社会的な課題となっている CO2 排出量について、削減目標を設定し、省エネルギー設備や車両の積極
的導入、運用方法の工夫に加え、再生可能エネルギーの活用などを通じて、気候変動の緩和に取り組
んでいます。
当社グループでは、これまでも CO2 排出量削減に積極的に取り組んでおり、2018 年度には、2013 年
度比 19.5%削減いたしました(西武グループ各社において改正省エネルギー法に基づき報告を行っ
た数値を基に算出)
。今後も引き続き CO2 排出量削減に取り組み、更なる地球温暖化防止への貢献に向
けて、CO2 排出量原単位を 2030 年度までに 2018 年度比 25%削減する目標を設定しております。今回
SPTs に CO2 排出量削減目標を設定することで、今まで以上にスピード感をもって目標達成に向け取り
組んでまいります。
・本件の概要
実行日 2021 年3月 31 日
期間 9年間
金額 50 億円
資金使途 事業資金

なお、本件は株式会社日本格付研究所より SLL 原則への準拠性、設定した SPTs の合理性について
第三者意見(※3)を取得しています。

当社グループでは今後も「サステナビリティアクション」を積極的に推進し、持続可能な社会の実
現に貢献してまいります。



(※1)LMA は欧州、中東、アフリカのシンジケートローン市場の流動性、効率性、透明性を改善す
ることを目的とした協会であり、60 カ国以上に属する 700 以上の機関が加盟しています。

(※2)西武グループ サステナビリティアクション アジェンダ
SDGs への貢献を意識し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして実施しています。
以下4領域 12 項目のアジェンダ設定、持続的、積極的かつ体系的に取り組みを進めていま
す。




サステナビリティアクションの詳細(具体的取り組み等)については西武ホールディングス
Web サイトをご覧ください。
・サステナビリティアクション全般
https://www.seibuholdings.co.jp/sustainability/
・環境に関する取り組み(環境方針および CO2 排出量等環境データ含む)
https://www.seibuholdings.co.jp/sustainability/environment/


(※3)株式会社日本格付研究所の Web サイトをご参照下さい。
https://www.jcr.co.jp/greenfinance/

以 上

【ご参考】
次ページ以降で西武グループ各社の CO2 排出量削減に向けた取り組みを紹介しています
【ご参考】




CO2 排出量削減に向けた西武グループ各社の
主な取り組みのご紹介

西武グループでは従前より温暖化の一因となっている CO2 の排出削減に積極的に取り組んでおります。
今後も引き続き CO2 排出量削減に取り組み、更なる地球温暖化防止への貢献に向けて、環境負荷削減目標を
設定しております。
(詳細については https://www.seibuholdings.co.jp/sustainability/environment/)



西武グループの環境負荷削減目標

CO2 排出量原単位 2030 年度までに 2018 年度比 25%削減

①自然エネルギーの活用(太陽光発電・水力発電・地熱活用)

グループ各社では、太陽光発電をはじめとした自然エネルギーを活用したエネルギー供給や冷暖房設備に地
熱を活用することによる使用エネルギーの低減を図るほか、西武建設などでは、小水力発電・マイクロ水力発
電・バイオマス発電の研究を進めることで温室効果ガスの発生を抑制する取り組みを進めております。


✔ 西武鉄道、プリンスホテル、近江鉄道
・太陽光発電を全国 9 か所で実施し、年間約 2,200 万 kwh を発電


✔ 西武鉄道 山口線(愛称:レオライナー)
・2021 年 4 月 1 日より、使用する電気の全てを、自社で運営する「西武武山ソーラーパワーステーショ
ン」が発電する環境価値が付いた電力で賄うことで、実質 CO2 排出ゼロで運行。
年間 CO2 削減量:約 300t


✔ プリンスホテル
・軽井沢にて水力発電を運用。年間 148 万 kwh を発電
・箱根湯の花プリンスホテル・万座プリンスホテルにて地熱活用による冷暖房設備を運用
年間 CO2 削減量:約 2,470t




西武武山ソーラーパワーステーション レオライナ―の運行を 100%自然エネルギーで賄う
②温室効果ガスの削減

グループ各社の輸送サービスでは、環境負荷の少ない輸送手段の更なる効率化を目指し、省エネ車両やエネ
ルギーを有効活用できる駅設備などの導入や電車・バス・タクシーの運転技術研究等を引き続き行うことで、
使用エネルギーの低減に努めています。


✔ 西武鉄道
・最新技術のモーターを搭載し、省エネ化した新型特急車両「Laview」
、新型通勤車両 40000 系車両を導入
電力使用量 従来比 40%削減
・電車のブレーキ時に発生する回生電力を蓄電する回生電力貯蔵装置・駅舎補助電源装置の設置
・駅照明等の LED 化


✔ 西武バス、伊豆箱根バス、伊豆箱根タクシーグループ、近江鉄道、近江タクシー
・ハイブリッドバス、ハイブリッドタクシーの導入


✔ 西武バス
・2020 年 9 月より、東京都・埼玉県内の路線バスで初めて、CO2 排出量が少ない「ユーグレナバイオディ
ーゼル燃料」を使用した車両を一部路線で運行開始
・2020 年 12 月より、水素を燃料とし、走行時には二酸化炭素などの環境負荷物質を排出しない燃料電池
バスの運行を開始




新型特急車両「Laview」
(右)
電車のブレーキ時に発生する回生電力を蓄電
新型通勤車両 40000 系車両(左)




「ユーグレナバイオディーゼル」バス 燃料電池バス
③設備の省エネ化

グループ各社では、新設オフィスビルの省エネ化をはじめ、高効率熱源機器の導入や照明の LED 化の推進
等、各設備の省エネ化を進めています。


✔ プリンスホテル
・LED 照明機器の積極導入:全ホテル、スキー場、ゴルフ場にて照明機器の LED 化を推進
・高効率熱源機器の導入:ヒートポンプを活用した高効率熱源機器の導入を推進
・電気自動車、電気カートの導入:ゴルフカートを中心とした電動化の推進
・ペレットストーブの導入:木くずなどの製材副産物を圧縮した固形燃料を使ったストーブの導入




品川プリンスホテル 送迎用電動カート

✔ 西武プロパティーズ
【東京ガーデンテラス紀尾井町】
・コージェネレーションシステム(CGS)やビル管理エネルギーシステム(BEMS)等を導入、運用。
2019 年度実績:CO2 年間削減義務率 8%に対し約 30%削減
※2021 年 3 月 東京都環境確保条例「トップレベル事業所(優良特定地球温暖化対策事業所)
」に認定


【ダイヤゲート池袋】

「排気利用型ウォールスルー併用空調システム」の導入、
「VAV(Variable Air Volume:可変風量制御装
置)」によるきめ細かな温度調整の実現による、建築計画と調和した効率的な電力使用による省エネル
ギー化(同規模ビルの基準値に対し約 50%削減)
※2021 年 3 月 空気調和・衛生工学会賞「技術賞」を受賞




東京ガーデンテラス紀尾井町 ダイヤゲート池袋
④廃棄物削減

プリンスホテルでは、食品廃棄物の削減・処理・リサイクルを進めるほか、グループ各社ではオフィス等か
らの廃棄物を削減するため、ICT を利活用しペーパーレス化を推進するほか、ゴミ分別の徹底や排出量管理を
行う等さまざまな取り組みを進めております。


✔ プリンスホテル
・購入ロットの見直し、食べ残し防止ポスター掲出などによる啓発
・料理のスモールポーション化などによる食品ロスの削減
・食品廃棄物の乾燥による減量および肥料への再利用


食べ残し防止ポスター
⑤緑を守る活動・緑を増やす活動

グループ各社では、保有資産に自生する樹木の保護に加え、周辺自治体等との連携により緑を守る活動・増
やす活動を行っています。


✔ 西武鉄道 飯能・西武の森
・面積 130ha の森林を行政・市民団体などとともに保全(2017 年に(財)都市緑化機構が実施する SEGES
(社会・環境貢献緑地評価システム)において最高位「Superlative Stage」認定)


✔ 西武造園
・造園工事業における緑地空間の創出(年間 3 万本以上の高木、25 万本以上の低木、50 万株以上の地被類
の植栽、年間 3 万㎡以上の芝生広場の施工) https://www.seibu-la.co.jp/works/(西武造園施工事例)




宮下公園(西武造園施工事例) 飯能・西武の森


他、詳細の取り組みについては下記からもご覧いただけます。
西武鉄道 https://www.seiburailway.jp/company/eco/for-the-future-of-the-earth/index.html
プリンスホテル https://www.princehotels.co.jp/kankyo/
西武プロパティーズ https://www.seibupros.jp/corporate/sustainability/
埼玉西武ライオンズ https://www.seibulions.jp/lfriends/environment/
伊豆箱根鉄道 http://www.izuhakone.co.jp/corporate/csr/index.html/
近江鉄道 http://www.ohmitetudo.co.jp/corporate/environmentcommunity/environment/index.html/
西武造園 https://www.seibu-la.co.jp/sdgs.html

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