再生医療ベンチャー企業 株式会社AdipoSeedsへ出資について

平成29年12月26日
各 位
会 社 名 藤森工業株式会社
代表者名 代表取締役社長 布山英士
(コード番号 7917 東証第1部)
問合せ先 常務取締役 管理部門管掌
吉 野 彰 志 郎
TEL.03-6381-4211




再生医療ベンチャー企業 株式会社 AdipoSeeds へ出資について



当社は新たな成長分野への積極的投資の一環として、 月 30 日付で、
11 慶應義塾大学医学
部発再生医療ベンチャー企業である「株式会社 AdipoSeeds(アディポシーズ)」の第三者
割当増資を引き受け、同社に 5,000 万円を出資いたしましたので下記のとおりお知らせい
たします。


1.出資の経緯及び目的
株式会社 AdipoSeeds 社は、慶應義塾大学医学部臨床研究推進センターの松原由美子特任
准教授、医学部の池田康夫名誉教授らの確立した「皮下脂肪組織由来の間葉系幹細胞から
血小板を人工的に創製する技術の実用化」を目的として 2016 年 7 月に設立されました(代
表取締役:宮崎洋)。同社では、知財管理や、早期の実用化/事業化のための国内外の企業
へのマーケティング活動を展開し、基礎的な研究開発に関しては引き続き松原特任准教授
の研究グループが推進して行きます。なお、同社は、設立準備段階より、慶應義塾大学が
設立したベンチャーキャピタルである慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)から出
資及び支援を受けています。当社は慶應義塾大学医学部の松原特任准教授研究グループと
共同研究契約を締結しており、本技術の実用化に向けた研究開発に注力して参ります。


AdipoSeeds 社が早期事業化を目指す血小板を創製する細胞加工技術は、将来予想される
下記課題に対する有効な手段として考えられております。
① 血小板輸血代替:
血液疾患や抗がん剤使用時、出血時などで血小板減少が起こった場合、日本赤十字社が
提供する血小板による輸血治療が行われますが、輸血用血小板は献血に 100%依存して
いる上、保存期間が 4 日間と短く、安定供給面で潜在的な課題があります。高齢化社会
の一層の進展により、血小板輸血を必要とする患者数が増加する一方、若年層の献血者
が減少してきており、将来的には血小板製剤が不足することが課題視されています。
② 創傷治癒促進:
創傷治癒促進に関しては、患者自身の末梢血から分離した多血小板血漿(PRP: Platelet
Rich Plasma)を塗布もしくは注射する療法が広く知られています。しかし、PRP 採取
法の標準化がなされておらず一定の品質を確保することが困難であること、また、大量
の採血は難しいため、広範囲の治療には適していないこと等が課題となっています。


当社は、長年培ったコンバーティング技術を活かし、近年、バイオ医薬品創出や再生医
療の産業化に向けた国プロジェクト事業に参画して参りましたが、今回の株式会社
AdipoSeeds 社への出資を通じて、再生医療領域における当社独自の CHIGAI(チガイ)技
術の創出と事業モデル開発を加速させると共に、出資先ベンチャー企業と連携し、再生医
療の実用化進展に貢献してまいります。


2.出資先の会社概要
(1)会社名 株式会社 AdipoSeeds (アディポシーズ)
(2)所在地 東京都港区
(3)設立年 2016 年 7 月
(4)代表者 宮崎洋
(5)事業内容 知財管理、国内外マーケティング調査等を行い、血小板輸血代替と創傷治
癒促進の 2 つの医療用途による実用化


3.業績に与える影響
本件による、当期連結業績への影響は軽微であります。将来的に公表するべき事項が生
じた場合は速やかに開示いたします。
以上

4569