透過型電子顕微鏡でのサークルレンズのサンドイッチ構造観察法 顕微鏡専門誌「Microscopy」掲載のお知らせ

2021 年2月8日
各位
会社名 株式会社メニコン
代表者名 代表執行役社長 田中 英成
(コード番号:7780 東証・名証第一部)
問合せ先 執行役 経営統括本部長 渡邉 基成
(TEL. 052-935-1646)



透過型電子顕微鏡でのサークルレンズのサンドイッチ構造観察法
顕微鏡専門誌「Microscopy」掲載のお知らせ

当社は、国立大学法人名古屋工業大学との共同研究により、サークルレンズ内に分布する顔料
成分の位置と分布形態を観察する手法を見出し、その成果が顕微鏡研究専門誌『Microscopy』に
掲載されたことをお知らせいたします。
本件に関する詳細につきましては、別紙プレスリリースをご参照ください。


以上
2021 年 2 ⽉ 8 ⽇
株式会社メニコン



透過型電⼦顕微鏡でのサークルレンズのサンドイッチ構造観察法
顕微鏡専⾨誌「Microscopy」に掲載


株式会社メニコン(本社︓名古屋市中区葵三丁⽬21-19、代表執⾏役社⻑︓⽥中英成)は、国⽴⼤
学法⼈名古屋⼯業⼤学との共同研究により、サークルレンズ内に分布する顔料成分の位置と分布形態を、
観察する⼿法を⾒出しました。今回の成果は、12⽉4⽇に顕微鏡研究専⾨誌『Microscopy』に掲載されま
した。


若年層を中⼼に広く使⽤されている虹彩模様付きレンズ(カラーコンタクトレンズやサークルレンズ等 以下、
サークルレンズ)に関しては、その使⽤に関連した眼障害について⼤きく報道されたことがあります。(※国⺠
⽣活センター報道発表資料)。眼障害を誘発するリスクは様々で、製造⽅法によるもの、古いタイプのコンタ
クトレンズ素材による眼への負担、眼科を受診することがないままの購⼊・使⽤、使⽤期間やケア⽅法が守ら
れないコンプライアンスの低さ等があげられます。
特に、製造⽅法の違いについては、虹彩模様の印刷に使⽤される顔料成分がレンズ表⾯に露出しているも
のがあり、瞼や⾓膜表⾯を傷つける危険性があることが報告されています(注)。しかしながら、これまで本危
険性を客観的に評価することが難しく、評価が曖昧なまま、カラー層が素材に挟まれている「サンドイッチ構造だ
から安全」という説明がなされ、ユーザーが安易に使⽤し続けていることが危惧されております。今回の研究は、
これまで評価が難しかった顔料成分の位置と分布形態を観察する⼿法を⾒出すことができ、今後の製品開発
や品質評価に貢献する成果だと期待されます。


「よりよい視⼒の提供」を使命に掲げるメニコンでは、虹彩模様付きレンズに関する安全啓発をこれまでも実施
してまいりました。今後も、今回の成果をふまえて⾼品質レンズの製品開発・製造はもとより、コンタクトレンズ処
⽅に関わる医療関係者および使⽤者に向けた情報提供を続けて参ります。


「technical report; TEM observation of inorganic substances distributed in gel materials
for medical devices using ultra-thin cryosectioning」が掲載されました『Microscopy』は顕微鏡
科学分野における世界のリーディングジャーナルを⽬指す、顕微鏡全般に関する研究を迅速に世界に発信す
る英⽂学術誌です。
また、『technical report』は、⾰新的装置の仕様や技術的側⾯、装置の評価に関する簡潔な報告や試
料調製のためのプロトコルなどに関する内容が掲載されます。


(注)植⽥ あたらしい眼科 31(11)︓1569-1575,2014


測定結果抜粋

顔料が露出している 顔料が表⾯に露出していない
サークルレンズの表⾯観察例 サークルレンズの表⾯観察例

レンズ表⾯(瞼側)




レンズ表⾯(⾓膜側)




測定部 測定部


以上

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