「世界初、フッ素フィルムを使用したアンテナ一体型高周波伝送路の開発に成功」に関するQ&A公開のお知らせ

Q&A 公開
各位
2023 年4月7日
セレンディップ・ホールディングス株式会社
(コード︓7318 東証グロース)


「世界初、フッ素フィルムを使用したアンテナ一体型高周波伝送路の開発に成功」に関する Q&A 公開のお知らせ


セレンディップ・ホールディングス株式会社(代表取締役社長︓竹内 在 以下、当社)は、株主・投資家の皆様へ
の情報発信の強化及びフェアディスクロージャーの観点から、頂戴した主要なご質問とその回答について、下記の通り、
開示させていただきます。



Q1︓「フッ素フィルム」を使用するメリットを教えてください。

5G/Beyond5G 時代の通信は、5Gに使用される高周波帯で電波の損失(伝送ロス)が大きくなることが課
題とされています。「フッ素フィルム」は、高周波用基板に使用すると、樹脂部での損失(誘電損失)が少ないので、信
号を減衰させることなく伝送でき、100GHz 程度の高周波でも使用することができます。そのため、従来の「LCP 基板
(液晶ポリマー基板)」では不可能だった、高周波対応の「伝送路」や「アンテナ部品」等を製作することができます。し
たがって、「フッ素フィルム」は、5Gなど高周波帯における伝送に最適とされています。


Q2︓伝送路(でんそうろ)について、わかりやすく教えてください。

数 GHz 以上の高周波信号を伝送することのできる「ケーブル」です。高周波信号を伝送するケーブルとしては、テレビ
のアンテナ線に使用される「同軸ケーブル」をイメージするとわかりやすいですが、本製品はそうした「同軸ケーブル」を 5G
/Beyond5G 時代の高周波まで対応可能にし、かつ形状もパソコンやスマートフォンに内蔵しやすいように、厚さ 0.35
mmの「フラットケーブル」に仕上げたものです。


Q3︓何が「世界初」なのでしょうか。

フッ素樹脂は化学的に安定で、最も接着させにくい樹脂の1つです。したがって、通常、被接合体の表面を凹凸形状
として接着します。高周波基板として使用するため、被接合体となる銅箔を凹凸形状にすると、導体損失が大きくなりま
す。接着できても、誘電損失が大きくなるトレードオフの関係でした。
本技術では、「フッ素樹脂フィルム」を特殊加工して、フッ素樹脂、銅箔共に平滑面を保ったまま、接着剤無しで、「平
滑銅箔」との直接接合を達成しました。本技術による接合では、平板プレス法のみならず量産性と接着ロスが低減でき
るロールプレス法への応用も可能なメリットもあります。
この技術により得た量産性の高い平滑接合フッ素樹脂/銅箔を用いた「超低伝送損失」の基板を用いていることが
「世界初」であり、さらにこの基板を用いて「アンテナと伝送路を一体化した製品」として製造技術を確立したことが「世界
初」となります。
Q4︓従来品と比較して、強みを教えてください。

従来品は、直径 0.64mmの円筒状の「同軸ケーブル」でしたが、本製品は厚さ 0.35mmの板状の「フラットケーブ
ル」です。非常に薄型・コンパクトで、省スペース化が求められるパソコンやスマートフォン機器等に組み込みやすいもので
す。また、「伝送路」と「アンテナ」を一体化した構成にしていますので、伝送路とアンテナの接続部でのロスが少なく、薄
型・軽量化に適しています。さらに、伝送路の性能も従来品より「低損失」で、高周波対応が可能であることを確認して
います。


Q5︓フッ素フィルムを使用したアンテナ一体型高周波伝送路はどのようなケースで利用されますか。

非常に薄型・コンパクトである「フッ素フィルム」の特性を活かして、数 GHz~数十 GHz 程度の「信号の高速伝送」が
求められる多くの通信機器等で利用可能となります。
ノートパソコンやスマートフォンでは通信チップとアンテナ間の伝送路や、アンテナ本体としての利用でき、同様に自動車
分野であれば、ミリ波レーダーのレーダーチップとアンテナ間の伝送路や、アンテナ本体にも利用できます。さらに、サーバー
機器においては、サーバー内部での CPU と周辺機器との接続用伝送路や、サーバーとサーバーをつなぐサーバー間通信
用伝送路への利用も想定されます。


Q6︓今後の業績への影響を教えてください。

本件による、今期の業績への影響は軽微であります。適時開示が必要となった場合には、速やかに開示いたします。




【本件に関わるニュースリリースについて】
タイトル︓「世界初、フッ素フィルムを用いたアンテナ一体型高周波伝送路開発に成功」
開示日︓2023 年 3 月 27 日(月)
URL︓https://ssl4.eir-parts.net/doc/7318/tdnet/2255043/00.pdf


【天竜精機株式会社について】
天竜精機株式会社は、ファクトリーオートメーション装置メーカーで、工場の製造工程を自動化・省力化するた
めの装置を開発・製造しています。主力製品は、個別受注生産品であるコネクタ自動組立機・電池関連自動組
立機等と、クリームはんだ印刷機をはじめとした実装関連設備です。同社は 1959 年に創業以来、技術力を磨
き続け、多様な顧客ニーズに柔軟かつ迅速に機械装置を提供することを可能にしています。また、同社は 2014
年 10 月に、当社の連結子会社となりました。
以上

【本件に関するお問合せ先】
セレンディップ・ホールディングス株式会社
IR 広報担当 川上
E-mail: information@serendip-c.com

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