大同メタル工業、欧州洋上風力発電機用主軸受の供給契約締結

2023 年 5 月 10 日

会 社 名 大同メタル工業株式会社
代表者名 代表取締役会長兼社長 CEO兼COO
判治 誠吾
(コード:7245 東証プライム・名証プレミア)
問合せ先 執行役員 経営企画ユニット長
岩倉 弘記
(TEL:052-205-1400)




大同メタル工業、欧州洋上風力発電機用主軸受の供給契約締結

欧州洋上風力発電産業の支援を目的に、チェコ共和国に60億円の設備投資。


大同メタルは、このたび、欧州で開発中の洋上風力発電機向けに主軸受供給契約を締結しま
した。これに伴い、当社は、 2023年4月、欧米市場に洋上風力発電機用軸受を供給する
ことを目的とした新工場の建設基礎工事を開始しました。新工場にかかる設備投資額は総額
60億円を予定しております。




新工場は、当社連結子会社の大同メタルチェコ(以下、DMC)敷地内にて2023年4月
に着工しており、2025年に生産を開始する予定で、数百基の発電機用軸受の生産能力の
確保、ならびに将来的な需要拡大にも対応していく所存です。
(建屋面積:約1万平方メート
ル)


DMCでは、欧州の主要自動車メーカーや自動車部品サプライヤー向けにすべり軸受の生産
や材料開発を行っておりますが、今後さらに、洋上風力発電機の主軸受評価試験やギアボッ
クス軸受材料の基礎研究を行ってまいります。





<洋上風力発電機用主軸受について>
洋上風力発電機用主軸受であるすべり軸
受は、軸とすべり軸受の間に形成される
油膜を介して荷重を支持するように設計
されている流体潤滑用軸受です。軸受表
面にPEEK(ポリエーテルエーテルケ
トン樹脂)複合材を用いており、水力発
電向けで25年、蒸気・ガスタービン向
けで10年以上の使用実績があります。




<洋上風力発電機用主軸受の特長>
(1)動荷重機械の標準技術であり、騒音、振動を大幅に改善し、衝撃吸収性が向上すること
によって風力発電機自体の寿命を改善します。
(2)各パーツに分解可能なので、ブレードを取り外すことなく、風車ナセル内で軸受の交換
が可能な為、大型船舶、大型クレーンが不要となり交換時間、発電中断期間および交換コ
ストの削減に貢献します。




<国内においての取り組み>

2022年1月に、洋上風力発電機の大型化に対応する次世代風車要素技術の開発に関し、
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 「グリーン・イノベ
ーション基金事業 (洋上風力発電の低コスト化プロジェクト) 」 (注1)に採択されてお
り、当社連結子会社の大同メタル佐賀株式会社にて、大学と共同で、 3~6MW の軸受ベン
チ試験機を設置するなどして、開発に取り組んでいく予定です。





当社は洋上風力発電の社会実装ならびに2050年のカーボンニュートラルの実現に貢献し
てまいります。



(注1) 風車の大型化に対応する次世代風車要素技術の開発を踏まえ、深い海域でも
設置が可能な浮体式を中心とした洋上風力発電のコスト低減によって導入拡
大を目指すプロジェクトです。



[関連情報]


当社について:

当社は、1939年(昭和14年)の創業以来、自動車、船舶、建設機械、一般産業向けな
ど、多種多様な産業分野で使用される「軸受(ベアリング)」を製造・販売している「総合
すべり軸受メーカー」で、日本、北米、欧州、アジア、中国の5つの地域において、生産・
販売・研究開発体制を構築しています。自動車のエンジンに使用される軸受では世界シェア
約36.7%、大型船舶のエンジンに使用される軸受では同約73.0%と、いずれも世界トッ
プのシェアを有しています(シェアは2022年暦年ベース/当社推定)。


2022年2月4日ニュースリリース:
「NEDO「グリーンイノベーション基金事業(洋上風力発電の低コスト化プロジェク
ト)」に採択」
https://www.daidometal.com/jp/20220204-2/




当社ウェブサイト 風力発電用軸受ご紹介ページ:
https://www.daidometal.com/jp/wind-power/

以上





5206