LNG燃料 木材チップ運搬船のコンセプトデザインおよびその承認について

各 位
2019 年5月 15 日
サノヤスホールディングス株式会社


LNG 燃料 木材チップ運搬船のコンセプトデザインおよびその承認について


当社の連結子会社であるサノヤス造船株式会社では、船舶に関連する環境規制の順次強化へ対応を図る
べく、液化天然ガス(LNG)を燃料とする 430 万キュービックフィート型木材チップ運搬船のコンセプト
デザインを完成させ、今般、そのデザインに対して、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)から基本図
面の審査を受け、概念設計承認(AiP: Approval in Principle)を取得致しました。


昨今、国際海事機関(IMO)により、国際的な船舶に対する排ガス規
制が段階的に強化されており、二酸化炭素(CO2) 硫黄酸化物
、 (SOx)
および窒素酸化物(NOx)の排出が規制対象となっています。LNG は
上記の環境規制に対応可能なクリーン燃料であり、従来の舶用燃料で
ある重油の代替候補の一つとして注目されています。また、シェール
ガスの利用等により長期安定供給が可能となると、LNG を舶用燃料と
左から
する動きはますます大きくなるものと見込まれます。 (一 財)日本海事協会 船体部長 赤木正則様
サノヤス造船㈱ 技術開発部長 古池健太


本船型は LNG を主燃料とすることで、IMO の温室効果ガス(GHG)削減戦略の 2030 年目標である「平均燃
費 40%改善」を達成すべく、エネルギー効率設計指標(EEDI)にて 40%以上の改善を可能としています。
これにより、GHG 削減戦略の 2050 年目標である「総排出量 50%削減」の達成へ貢献することのできるデ
ザインであると考えています。


その他の特徴として、LNG 燃料タンクを居住区の船尾側に配
置し、木材チップ運搬船で重視される貨物容積を確保してお
ります。また、木材チップ運搬船特有の深さ方向のスペース
を有効活用し、LNG 燃料供給システムを機関室付近に格納し
ています。なお、本船型に装備される LNG 燃料タンクは、同
社での設計及び製造を、LNG 燃料供給システムは同じく同社
LNG 燃料 木材チップ運搬船(イメージ)
での設計及び設置を想定しています。


この度の AiP 取得により、その他の主力船型へも LNG 燃料技術を展開することが可能となります。
今後とも当社グループは、
「確かな技術に まごころこめて」をスローガンとして、事業活動を通じた社
会的課題の解決に取り組んで参ります。


【本件に関するお問い合わせ先】
サノヤス造船株式会社
技術開発部(086-475-1071)

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