モスアイ構造を持つ高機能フィルム製造プロセスにおいて、グラッシーカーボン転写版製造技術及び高機能フィルムの量産技術確立のお知らせ

平成30年8月21日
各 位
住 所 横浜市西区みなとみらい二丁目2番1号
会 社 名 ジオマテック株式会社
代 表 者 代表取締役社長兼CEO 松﨑 建太郎
(JASDAQ コード:6907)
問合せ先 取締役執行役員兼CFO 河野 淳
電話番号 045-222-5720



モスアイ構造を持つ高機能フィルム製造プロセスにおいて、
グラッシーカーボン転写版製造技術及び高機能フィルムの量産技術確立のお知らせ

当社と東京理科大学は、モスアイ構造を持つ高機能フィルム(モスアイ構造フィルム)の大型化及び
生産プロセスの高効率化を目的に、グラッシーカーボン転写版の製造技術を開発、また当社は同転写版
による同フィルムの量産技術を確立いたしましたのでお知らせします。

1.技術の背景
モスアイ構造フィルムとは、光の波長以下の微細なナノ突起を表面に形成したフィルムで、光の反射
を極限まで低減できるほか、水や油などの液体を強力に弾く特性を有しております。同フィルムを表示
機器等に貼ることにより光の映り込みや指紋汚れを低減し、鮮明な画像を得ることができるため、今後、
多様な表示機器や展示機器などへの適用が見込まれています。

モスアイ構造フィルムの一般的な製造方法は、ナノサイズの凹凸を持つ転写版をフィルムに押しつけ
て凹凸構造を形成するプロセスが用いられています。
従来、この転写版の製造にはアルミニウムの陽極酸化を用いるプロセスが採用されていますが、コス
ト高や大型化の対応が難しいという課題がありました。

このたび当社は、東京理科大学と共同で上記生産プロセスにおける大型化や量産加工に適したグラッ
シーカーボンを用いた転写版の製造技術を開発し、また当社は同転写版を使用したモスアイ構造フィル
ムの量産化に成功しました。
今回開発した転写版は、基材上にグラッシーカーボン薄膜を形成し、イオンビームでエッチングする
ことによりナノサイズの凹凸を形成するもので、硝子、Si、金属等の様々な基材を用いる事ができま
す(特許出願済み)。

2.今後の展開
同技術を用いて形成されるモスアイ構造フィルムは、「g.mothTM」として販売いたします。

3.今後の見通し
本技術発表による現時点での業績への影響は軽微であり、今後業績予想修正の必要性及び公表すべき
事項が生じた場合には速やかに開示いたします。
以 上


本件に関するお問い合せ
ジオマテック株式会社 総務部
TEL 045-222-5725 E-mail sales@geomatec.co.jp
<参 考>
1.グラッシーカーボン転写版及びモスアイ構造フィルム表面構造
●グラッシーカーボン転写版表面構造 ●モスアイ構造フィルム表面構造




2.「g.mothTM」製品

● モスアイ構造 ● ⽔滴接触⾓




g.moth™



蛾の複眼の仕組みを模倣した、ナノサイズ 超撥⽔処理をした表⾯に⽔滴を落とすと⽟の
の突起形状を形成します。 ようになります。

反射防⽌で映り込み防⽌
表⾯にモスアイ構造を形成し、光の反射を抑えることで映り込みを少なくすることができます。
超撥⽔性
⼀般的な撥⽔剤とくらべ、⾼い撥⽔効果を得ることができます。
指紋の汚れがつきにくい
⽪脂をはじくので、指紋の汚れを防ぐ効果があります。

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