東京大学にて量子センサー向けマイクロセルの実証成功と学会発表のお知らせ -宇宙の暗黒物質ダークマターの研究に貢献-

2022 年 11 月 7 日
各 位
会 社 名 株式会社多摩川ホールディングス
代表者名 代表取締役社長 桝沢 徹
(東証スタンダードコード6838)
問合せ先 経営企画部 山内 加奈
電話番号 03-6435-6933


東京大学にて量子センサー向けマイクロセルの実証成功と学会発表のお知らせ
~宇宙の暗黒物質ダークマターの研究に貢献~

この度、当社は、東京大学にて量子センサー向けのアルカリ原子マイクロセル(当社製作)の実証に成
功し、その成果が国内学会(第 39 回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム)にて発表
されることをお知らせいたします。


1. 実証試験の目的・概要
2022 年のノーベル物理学賞は「量子もつれ」の研究者でありましたように、近年、通信やレーザー等の
光デバイスの基盤となる量子分野にて、さらなる技術革新が期待され、当社もこの量子分野で大きく貢献
するとしております(図 1 参照、量子センサー、光量子通信の応用先)。


量子センサーは次世代の超高感度なセンサーとして期待されており、宇宙の暗黒物質であるダークマタ
ーもセンシング可能と言われております。今回、そのダークマター探索を目的とし、東京大学大学院鳥井
研究室にて青木貴稔助教等を中心とし、マイクロセル(図 2 参照、当社製作のマイクロセル)を用いた Cs
飽和吸収分光試験を行い、良好な結果を得ることに成功いたしました。




図 1 量子センサー、光量子通信の応用先
宇宙の暗黒物質検出、人工衛星では量子暗号通信、次世代自動車の慣性センサー、
医療では脳磁計などの磁気センサーと広く応用先がある。
マイクロセルは従来のセルよりも小型で低消費かつ、計測時間も大きく削減できることから、小型原子
時計以外でも多くの需要があります。今回、その成果が、半導体技術を応用した微細加工技術(MEMS, Micro
Electro Mechanical Systems)分野で国内最大級の学会であります第 39 回「センサ・マイクロマシンと応用
システム」シンポジウムにて発表されることが決定いたしました。次項はその発表情報になります。


2. 発表情報
学会名:第 39 回「センサ・マイクロマシンと応用システム」
シンポジウム
日程:2022 年 11 月 14 日(月)~17 日(木)
場所:アクティとくしま(徳島県)
発表日時:11 月 16(水)12:50 – 14:20
図 2 今回製作した量子センサー用
タイトル:量子センサーのための Cs 原子マイクロセル分光
マイクロセル
発表番号:L-280
学会 URL:https://sensorsymposium.org/


3. 経緯
2020 年 7 月 6 日付「小型原子時計および原子時計を利用したアプリケーションの研究開始について」
にて公表いたしましたとおり、当社は東北大学大学院小野崇人教授を研究担当代表者として、小型原子時
計および原子時計を利用したアプリケーションの共同研究を進めて参りました。


2021 年 9 月 10 日付「あたらしい小型原子時計のガスセルの作製成功と販売に関するお知らせ~超高精
度磁気センサからジャイロセンサまで新規市場参入へ~」にて公表いたしましたとおり、小型原子時計に
利用されるガスセル(マイクロセル)の開発に成功し、マイクロセル単体の販売を視野に入れた仕様等の
聞き取りと、さらなる研究開発を進め、今回のご報告内容の通り量子センサー向けの実証に至りました。


時代や社会のニーズが大きく変化する中、当社は新たな課題やニーズを見つけ、既存の領域から新しい
領域に拡大することで、事業拡大を目指しております。今後も「通信」「エネルギー」「宇宙」分野でソ
・ ・
リューションを提供することで、「脱炭素社会」の実現に貢献して参ります。
以 上

4805

新着おすすめ記事