eLEAP量産化に向けた進捗状況及び超高輝度1600 nitsノートPC用eLEAP開発のお知らせ

2024 年 4 月 16 日


各 位
会 社 名 株式会社ジャパンディスプレイ
代表者名 代表執行役会長 CEO スコット キャロン
(コード番号 6740 東証プライム)
問合せ先 執行役員 CFO 坂口 陽彦
(TEL. 03-6732-8100)



eLEAP 量産化に向けた進捗状況及び
超高輝度 1600 nits ノート PC 用 eLEAP 開発のお知らせ


当社は、当社が世界で初めて量産技術の開発に成功したマスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせ
た方式で画素を形成する有機 EL ディスプレイ (OLED)「eLEAP」の 2024 年 12 月の量産開始に向け、最
終調整を進めております。以下に、当社 eLEAP 事業に関する進捗状況をご報告いたします。
また、当社は eLEAP の量産開始準備と並行して、eLEAP の新たな用途開発にも取り組んでおり、
2023 年 8 月には顧客からの中型サイズへの要望に応え、14 インチ型ノート PC 用製品を開発いたしまし
た。今般、同 14 インチ型において、既存 OLED 比約 3 倍となる 1600 nits のピーク輝度を持つ製品(以
下「本 14 型 eLEAP」といいます。)の開発に成功いたしましたので、併せてお知らせいたします。



1. eLEAP 量産ラインの状況
当社は、2024 年 12 月の eLEAP の量産開始に向け、基幹工場である茂原工場(千葉県茂原市)に第
6 世代量産ラインの設備投資を行い、2023 年 10 月から試作を開始いたしました。歩留りは社内計画
を大幅に超えるペースで向上しており、現在、量産開始まで 8 か月という段階で既に 60%を超えてお
ります。この早期の高歩留は、立ち上げが期待以上の速さで進んでいることを示すとともに、当社
が eLEAP の量産化の壁を乗り越えたことを意味しております。今後、当社は eLEAP を、ウェアラブ
ルデバイス、スマートフォン、ノート PC、車載製品等、様々なアプリケーション用に開発・生産し、
お客さまに提供してまいります。


2. 本 14 型 eLEAP の特徴
本 14 型 eLEAP は、シングル構造で従来の同サイズの有機 EL 製品の約 3 倍となる 1600 nits の超高
輝度を実現し、屋外でも快適に使用可能な性能を達成いたしました。従来、同レベルの輝度を達成
するにはタンデム構造が用いられますが、その構造は生産プロセスを複雑化し、生産コストを増加
させます。本 14 型 eLEAP は、コストを抑えたシングル構造で超高輝度を達成し、高いコストパ
フォーマンスを実証しました。
更に、eLEAP でタンデム構造を採用した場合、3000 nits 以上を実現することができます。これによ
り、豊かな輝度表現力による超リアルな視覚体験の提供が可能となります。





3. 強力な知的財産ポートフォリオの構築
当社は、OLED に関連する登録特許をグローバルで 8,000 件以上保有し、500 件以上の eLEAP 固有
特許を出願しております。さらに、生産設備やプロセスに関するノウハウを蓄積しており、強力な
知的財産ポートフォリオを構築してお


eLEAP は、「世界初、世界一」の独自技術を以て顧客価値・社会価値を創造することを主軸とする
当社の成長戦略「METAGROWTH 2026」の中心成長ドライバーです。当社は、全てのスペックで既存
OLED を凌駕し、かつ生産過程における CO2 排出量を大幅に削減するグリーンテクノロジーでもある
eLEAP をもって、グローバルディスプレイ産業における技術革命を起こすとともに、今まででない新
たな顧客価値・社会価値を提供いたします。


<参考:本14型eLEAPと従来のFMM-OLED (他社品)の比較画像>




※ディスプレイを並べ、同じ環境で同時に撮影しております。


「eLEAP」とは
eLEAP はファインメタルマスク(FMM)を全く使用せずに 有機材料を基板上に蒸着させ、フォトリ
ソ方式で OLED 画素を生成するものです。eLEAP の発光領域 は、従来 FMM 方式による OLED と比較
して 2 倍以上となる 60%(精細度 300ppi 相当)にまで高められ、OLED ディスプレイの弱点であった
ピーク輝度、寿命の飛躍的な向上を実現しております。


以 上


※eLEAP は、当社の商標または登録商標です


関連リンク
⁠世界初 マスクレス蒸着+フォトリソ方式の有機 EL「eLEAP」の量産技術を確立




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