国内有数のパワーモジュール生産拠点が『石川サンケン堀松地区』に完成

2021 年 5 月 19 日
各 位
会 社 名 サンケン電気株式会社
代表者名 代表取締役社長 和田 節
コード番号 6707(東証 市場第一部)
問合せ先 I R 部 長 岩田 卓也
TEL (048)472-1111


国内有数のパワーモジュール生産拠点が『石川サンケン堀松地区』に完成


サンケン電気株式会社(本社:埼玉県新座市、以下「サンケン電気」)は、現在、地球環境の維持や新しい産業
構造への変化に必要とされる「パワーモジュール」と呼ばれる製品群を、成長戦略の柱としてグループ一丸と
なって拡大を進めています。この一環として、子会社の石川サンケン株式会社(本社:石川県羽咋郡志賀町、以下
「石川サンケン」)の主力拠点である志賀町堀松地区において、パワーモジュール生産の中核を担う「新モジュール
工場」(以下「堀松工場 B 棟」)改修工事が完成するとともに、グループ生産技術開発の拠点となる 「先進技術
推進センター」 を堀松工場 B 棟内に開設しましたのでお知らせいたします。


世の中では、カーボンニュートラルに代表される地球環境問題への取り組み、100 年に一度といわれる自動車
産業の CASE という大変革、デジタルトランスフォーメーションを支える AI やクラウドの発展、といった産業構造の
パラダイムシフトが今までにないスピードで起こっており、これらの全てにパワー半導体、そしてパワーモジュール
が必要とされています。


『サンケン電気』は、このような背景のもと、2021 年 4 月から新たな中期経営計画(21 中計)をスタートさせ、パワ
ーモジュール、パワーデバイス、センサーの3つの柱を軸に、半導体の市場成長率を上回る成長を目指していく
考えです。成長実現のための投資規模は、21 中計期間(3 年間)中にグループ全体で総額 400 億円レベルを
見込んでおり、石川サンケンにおいても、自動車・産業機器・白物家電向けパワーモジュールの生産能力増強に
投資を配分する想定です。


『石川サンケン』では、従来から白物家電向けのパワーモジュールの生産を担ってきましたが、今後は自動車や
産業機器向けに需要の拡大が見込まれる同製品の成長に伴って、堀松工場 B 棟では、次世代のインテリジェント
パワーモジュール(IPM)の生産規模を増やしていく考えです。
『堀松工場 B 棟』では、生産技術の向上によるスマートファクトリー化を進めていきます。ITとの融合を図った
混流生産方式(複数のパッケージを同一ラインで生産)の次世代型生産ラインが新設され、その立ち上げの準備が
進められています。今後、このラインでは、新しいプラットフォーム開発のコンセプトで設計された、xEV や大型空調
設備などに使われる自動車・産業機器向けの最新IPMが投入されていきます。
次世代型生産ラインは、複数の大小異なる大きさのパッケージ流動に対応した、非常に柔軟性の高い機能を
有しています。従来は個別にパッケージ専用ラインを設ける必要がありましたが、混流生産に対応したことで、新製
品の量産立ち上げ時などでも効率的な少量多品種の生産が 1 ラインで可能となり、柔軟な変動対応から投資金額
の抑制並びに投資回収も含めた資産効率と原価低減に大きく貢献する生産ラインとして期待されています。また、
最新の IoT を活用した画像検査による自動化推進の考えも取り入れ、AI を駆使した生産モニタリングや設備管理
による生産性の向上と合わせ、徹底した搬送の自動化も推進していきます。



『先進技術推進センター』は、サンケン電気本社に新たに開設された「ものづくり開発センター」と連携した石川に
おける生産技術開発の拠点となります。ものづくり開発センターで新規開発された最新鋭の生産技術を共有し、
隣接する次世代型生産ラインへの導入、立ち上げをよりスムーズに実行させ、生産現場に密着した AI、IoT など
デジタル技術の導入を推進していきます。また、金沢工業大学様、石川県工業試験所様とのコラボレーションに
よる先端技術開発についても行っていく予定です。
『石川サンケン堀松地区』は、石川サンケンの本社機能及びパワーモジュール生産を担当する堀松工場に加え、
半導体信頼性評価センターや物流センターも隣接し、最先端の技術拠点である先進技術推進センターをも持ち合
わせた国内でも有数のパワーモジュール生産拠点となります。これらの施策により、石川サンケンの生産規模を
2020 年度比で約 1.5 倍へ増やしていく計画です。
また、2025 年までに電力使用による CO2 排出量「ゼロ」に向けた施策を展開していきます。具体的には、工場内
設備の省エネ化だけではなく、敷地内森林の整備、太陽光発電所の設置、水力発電由来のクリーンエネルギーの
併用などを進め、カーボンオフセット推進のモデル工場としていく予定です。


以 上
『石川サンケン堀松地区 全景』 敷地面積 : 306,543 ㎡ 延床面積 : 全体 24,680.46 ㎡




『堀松工場 B 棟・先進技術推進センター』 延床面積: 10,253.25 ㎡





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