新製品ロールtoロール型両面同時シームレス直描露光装置に関するお知らせ

2022 年 11 月2日

各 位
会 社 名 イ ン ス ペ ッ ク 株 式 会 社
代表取締役社長兼
代表者名 菅 原 雅 史
代表執行役員
(コード番号:6656 東証スタンダード)
問合せ先 執行役員管理統括部長 佐 藤 保
TEL 0187-54-1888(代表)



新製品ロール to ロール型両面同時シームレス直描露光装置に関するお知らせ

当社は、急成長が見込まれる電気自動車分野で車内配線用として生産が拡大している長尺
FPC(Flexible Printed Circuits:フレキシブル基板)をシームレスかつ両面同時に露光可
能なロール to ロール型シームレス直描露光装置の新製品「RD3000FB」シリーズについて開発
を完了し、受注開始を決定しましたのでお知らせいたします。



1. 電気自動車分野における長尺 FPC のニーズについて
近年、異常気象が頻発していることなど地球環境が悪化していることへの対策として
CO2 削減への取り組みが喫緊の課題となっており、その大きな対策の一つとして、BEV
(Battery Electric Vehicle:バッテリー駆動車)の普及が急速な伸びを示しておりま
す。
この動きに伴い、2021 年ごろから電気自動車の内部に使用されている長尺 FPC の生産
が増加し、当社の長尺 FPC 向けロール to ロール型検査装置「RA7400 シリーズ」の受注及
び出荷が順調に増加しております。
一方、FPC メーカー各社は、この長尺 FPC の生産において露光装置を含め既存の設備
で生産しておりますが、数量の増加に伴い生産能力が限界に近づいていることに加え、
両面 FPC のニーズが予想以上に増加していることから、特に露光工程の対応が急務にな
っております。
このニーズに対応するため当社は、秋田県産業技術センターの協力のもと、経済産業
省のサポイン及び NEDO の補助制度の採択を得て、ロール to ロール型シームレス直描露
光装置の開発を進めてまいりました。


2. 本装置の特徴と市場への貢献
本「RD3000FB」の最大の特徴は、世界初となるシームレス連続露光方式での両面同時
露光を実現しており、従来の露光装置の課題である表面と裏面の位置合わせ工程を不要
としました。これにより、表面と裏面の位置ずれは物理的に発生せず、どれだけ長尺で
あっても位置ずれの発生はありません。
また、表面と裏面が同時に露光されることで生産性が2倍になり、露光コストの削減
に大きく貢献します。
直描露光装置の特徴であるリアルタイムの位置補正は、表面と裏面で同じ補正データ
に基づき補正されることや、製品の最小単位であるピース(個片)ごとに、それぞれ固
有の2次元コードを両面に露光できる機能を実現しています。
露光光源は、既存モデルの「RD3000」と同様、半導体レーザーを採用しているため、装
置の維持コストの大幅な低減を実現しました。
以上の通り大きな特徴を持つ「RD3000FB」シリーズは、今後の BEV 市場の急拡大に伴
う生産能力増強のニーズに大きく貢献するものと確信しております。


3. 販売目標
2023 年度(2024 年4月期)販売目標5台
なお、当事業年度(2023 年4月期)の業績見通しに与える影響については、今後の受
注状況を見極めたうえで適宜お知らせいたします。


4. 主な仕様
RD3000 RD3050 RD3000FB RD3050FB
最大描画長さ 6m(条件により 6m を超えるものも可能)
最大材料幅(露光幅) 260mm(250mm) 520mm(500mm) 260mm(250mm) 520mm(500mm)
露光面 片面 両面
露光速度 20mm/秒~35mm/秒
ドライフィルム 推奨感光性フィルム 高感度 波長 405nm
最小ライン/スペース 70μm/70μm
光源波長 405nm 半導体レーザー
データフォーマット RS-274X
電源電圧 AC200V 20A
圧縮空気 オイルフリー&ドライエアー 0.5MPa
2,400×1,310 2,550×1,650 2,400×1,310 2,550×1,650
幅×奥行×高さ
×2,115mm ×2,115mm ×2,115mm ×2,115mm
重量 1,950kg 2,500kg 2,150kg 2,700kg
以上




ロール to ロール型両面同時シームレス直描露光装置「RD3000FB」

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