北陸電力およびインドネシア科学院とスーパーソルガムの栽培に活用する無機肥料の共同研究に関するMOU締結のお知らせ

各 位
平成 27 年9月 24 日


会 社 名 株 式 会 社 SOL Holdings
代 表 者 名 代表取締役社長 赤尾 伸悟
(JASDAQコード・6636)
問 合 せ 先 取締役管理部長 中原 麗
電 話 0 3 - 3 4 4 9 - 3 9 3 9




北陸電力およびインドネシア科学院とスーパーソルガムの栽培に
活用する無機肥料の共同研究に関する MOU 締結のお知らせ




当社完全子会社である SOL ASIA HOLDINGS PTE. LTD. (本社:Singapore 日本支
社:東京都品川区、代表取締役社長 赤尾 伸悟、以下「SOL ASIA」)は、北陸電力株式会
社(以下「北陸電力」)およびインドネシア共和国(以下「インドネシア」)のインドネシ
ア科学院(Indonesian Institute of Sciences、以下「LIPI」)との間で、スーパーソルガム
の栽培に活用する無機肥料の共同研究に関する MOU(覚書)を平成 27 年9月 18 日に締
結いたしました。また、共同研究に関する実証試験栽培圃場地は、当社がホームページ上
にて PR として公表しました平成 27 年2月 16 日付「PT Pupuk Indonesia との発電用燃料
としてのスーパーソルガム採用に向けた MOU 締結に関するお知らせ」にてお知らせのと
おり、インドネシアの国営企業である PT Pupuk Indonesia(以下「ププク」)保有の西カ
リマンタン州の圃場使用の許諾を得て共同研究を開始いたします。


北陸電力は、平成 24 年以降石炭灰有効活用策の実現に向けて取り組んでいます。この取
り組みは、日本で開発・製造された石炭灰無機肥料を活用し、酸性土壌が広く分布するイ
ンドネシアにおいて、その中和効果および生育促進効果により、酸性度が強い未利用地を
農地化すること、あるいは生産性が低い農地の生産性を向上することにより産業育成、雇
用の創出を図り、インドネシア経済、農業の発展に貢献することを目指しています。


LIPI は、インドネシア国営大統領直轄機関の最高統括研究組織で、約 6,000 名以上の職
員と約 1,500 名の研究者を要するインドネシア最大規模の研究機関です。研究対象は幅広
く地球科学、生命科学、理工学、社会科学、人文科学などを網羅しています。また、LIPI
は膨大な研究結果の利用法と利益の分配についての調査・分析という分野を担い、各省庁
を横断し研究結果のビジネス化を展開できる機関であるとともに、同国科学事業立案と運
営に直接提唱できる位置付けにあります。その LIPI の大きなテーマとして挙げられている
のが、西カリマンタン州における広大な熱帯泥炭地(強酸性土壌が原因の限界耕作地ある
いは農耕不適地)の農林業地化です。このテーマに対して、当社及び LIPI は北陸電力の無
機肥料が寄与できると考えました。その根拠として、北陸電力が NEDO(国立研究開発法
人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)から受託した調査事業において、本無機肥料を
インドネシア国立ボゴール農科大学で現地酸性土壌に施用しソルガム現地品種で栽培試験
を行ったところ、ドロマイト(苦土石灰)と比較し良好な栽培結果が得られたということ
が挙げられます。


これらのことより、北陸電力の無機肥料とスーパーソルガム栽培を組み合わせることに
よる土地生産性の向上についての共同研究を実施することは、インドネシアの経済・農業
にとっても、私共のお客様にとっても大きな意義があると思われます。
北陸電力の無機肥料の中には、土壌 pH(ペーハー)を酸性からアルカリ性側へ補正する
成分の他に、植物の成長に必要な微量元素を含んでいます。今回の共同研究では、pH 調整
という働きのみならず、無機肥料中に含まれる微量必須元素のスーパーソルガムの生育に
与える効果、および安全性についても分析、検証いたします。


原油価格の低下を反映して、スーパーソルガムを原料としたバイオペレット、バイオエ
タノール、液糖などは、いずれも低コストの生産が求められています。しかし、低緯度地
方では土壌 pH は酸性に偏るケースが多く中性~アルカリ性域を好むスーパーソルガムを
栽培する場合には pH 調整剤の投入というコストアップ要因が加わります。一般的に pH の
土壌改良材は石灰や苦土石灰等が使用されますが、これらの pH 調整効果は1~3年程度で
あるのに対して、北陸電力の無機肥料は、pH 調整効果がより長く持続する可能性があり、
栽培コストの圧縮に大きく貢献するものと期待しています。特に強酸性土壌の多いカリマ
ンタンを始めインドネシアの多くの地域においては、そのコスト改善効果のインパクトは
大きいと推測されます。


今後 SOL ASIA は、北陸電力およびインドネシア科学院との共同研究で得たロールモデ
ルを現在ビジネス展開している ASEAN 諸国にも導入し、各国の経済・農業の発展に貢献
できるよう、新たな発想とアプローチ方法による生産性向上と高付加価値化を構築してま
いります。




以 上
■北陸電力の概要
・商 号:北陸電力株式会社(Hokuriku Electric Power Company)
・本店所在地:〒930-8686 富山県富山市牛島町 15 番1号
・設 立:1951 年5月1日
・資 本 金:1,176 億円
・事業内容:電気事業、熱供給事業、ガス供給事業、電気通信事業など
・代表取締役社長:金井 豊
・売上高(連結):5,096 億円(2014 年3月期)
・公式ホームページ:http://www.rikuden.co.jp




■インドネシア科学院の概要
・名 称:Indonesian Institute of Sciences(LIPI)
・所在地:Lantai 3 Gedung A Kampus LIPI, JI. Jenderal Gatot Subroto 10, Jakarta
Selatan(12710), Indonesia
・業務内容:
(1) 科学技術の分野から国家政策の策定や助言
(2) 科学技術の戦略的研究の実施
(3) 環境維持開発への適切な科学技術研究の着手
(4) 基礎研究並びに総合的研究の実施
(5) 科学技術の監視や評価及び動向の分析
(6) 科学技術による国家機関の活動の促進
(7) 科学技術系企業への指導とサービスを提供
(8) 科学者への倫理綱領の普及促進
(9) 国内外への科学的協力体制の設立を促進
(10)科学技術的サービスの提供
(11) 機能的活動と一般行政の調整
・公式ホームページ:http://www.lipi.go.id/




■試験栽培圃場地の概要:PT Pupuk Indonesia(ププク)
インドネシアの国営企業であるププクは、1959 年に設立され、ジャワ、スマトラ、カリマ
ンタンに 14 の尿素製造工場と 13 のアンモニア製造工場を持っており、2013 年の売上高は
約 5,600 億円、税引き後利益は約 350 億円と東南アジア最大の肥料製造会社です。政府主
導のもと農業への投資も活発に行っており、カリマンタンに1万5千 ha の土地を保有し、
米やトウモロコシ、バイオマス燃料用植物などの栽培をしています。
・公式ホームページ:http://pupuk-indonesia.com
調印式会場|ジャカルタ市内にあるインドネシア科学院 本部




調印式会場|ジャカルタ市内にあるインドネシア科学院 本部
調印式の様子|左から、北陸電力株式会社 経営企画部 池野 一成氏、インドネシア科学院
副長官 Prof. Dr. Bambang Subiyanto 氏、SOL ASIA HOLDINGS 代表取締役社長 赤尾 伸悟




調印式の様子|左から、北陸電力株式会社 経営企画部 池野 一成氏、インドネシア科学院
副長官 Prof. Dr. Bambang Subiyanto 氏、SOL ASIA HOLDINGS 代表取締役社長 赤尾 伸悟

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