ネクスコインのプロトコルを「ERC20」への変更に関するお知らせ

2020 年5月 13 日

各 位
会 社 名 株式会社ネクスグループ
代 表 者 名 代表取締役社長 秋山 司
(JASDAQ・コード 6634)
問 合 せ 先
役職・氏名 代表取締役副社長 石原 直樹
電 話 03-5766-9870



ネクスコインのプロトコルを「ERC20」への変更に関するお知らせ

当社は、2017年2月に発行しました「トークン「ネクスコイン(以下、 「NCXC」という)」のプロト

コルを「Counterparty」から「Ethereum」への移管を決定したことを下記のとおりお知らせいたしま
す。これに伴いまして、NCXCは、 「Counterpartyトークン」から「Ethereum」の「ERC20準拠トーク
ン」へと変換されます。


当社が、2017 年に発行しました NCXC は「Counterparty」プロトコルで発行を行いましたが、ユーザ
ーの利便性向上を最大限考慮した結果、 「Counterparty」から「Ethereum」の方が望ましいと判断しまし
た。
移行決定の理由としましては、
1.送金速度の向上
2.Ethereum 周辺の開発インフラやサードパーティウォレットの充実性
3.Counterparty の開発状況や使用状況
などが挙げられますが、特に送金速度の向上につきまして、現在の「Counterparty」は Bitcoin のブロ
ックチェーン上に紐づいており、 Bitcoin の送金性能を引き継ぎます。 このため、Bitcoin のブロックチ
ェーンでは、 ロックタイム (送金などのトランザクションにかかる時間) 10 分かかっているところ、

「Ethereum」のロックタイムはわずか 17 秒ほどと大幅に短縮され、ユーザーの利便性向上につながる
と考えております。また、その他に関しては、添付資料「NCXC の発行ブロックチェーンプラットフォー
ムの移行について」をご参照下さい。

今回の決定は、NCXC を利用するプラットフォームを変更すること以外に大きな変更点はなく、発行数
や交換所での売買可否についての変更はありません。
なお、当社は、ユーザーが保有している NCXC を ERC20 に変換するための対応につきまして、株式会
社フィスコ(JASDAQ 上場、証券コード「3807」 、本社:東京都港区、代表取締役社長:狩野仁志)およ
び株式会社 CAICA(JASDAQ 上場、証券コード「2315」
、本社:東京都目黒区、代表取締役社長:鈴木伸)
の持分法適用会社である株式会社フィスコ仮想通貨取引所 (以下、
「FCCE」という) が運営している Zaif
Exchange に委託しております。今後のスケジュール等は FCCE から Zaif Exchange を通じて開示されま
すので、ご確認のほど宜しくお願いいたします。

なお、本件変更が、2020 年 11 月期の連結財務諸表に与える影響は軽微です。

以上



添付資料


NCXC の発行ブロックチェーンプラットフォームの移行について

概要
株式会社ネクスグループ(以下、ネクス G)が 2017 年に発行したトークン・NCXC の使用するブロックチ
ェーン(プロトコル)を Counterparty から Ethereum への移管を決定したことをお知らせします。これに
伴い NCXC は Counterparty トークンから Ethereum の ERC20 準拠トークンへ変換されます。
背景として、これらのトークンを発行した 2017 年時点では各ブロックチェーンの運用状況や各種ツー
ルの開発状況を踏まえ Counterparty プロトコルでのトークン発行を行いましたが、現時点では
Counterparty を利用する肯定的な側面は小さくなっていることが今回の移行の要因です。 総ウォレット
等のツールの開発状況、プロトコル自体の開発状況、交換所運営などの総合的な観点から Ethereum の
方が望ましいとネクス G では判断いたしました。これらについては本ドキュメントの後半部分で詳述致
します。

今回の決定は、トークン発行のために用いるプラットフォームを変更すること以外に大きな変更点はな
く、各トークンの発行数や交換所での売買可否についての変更はありません。今回、移管が行われるト
ークンの情報は以下の通りです。

移行前の Counterparty 上の情報

トークン 発行日 発行上限 発行アドレス

NCXC 2017 年2月 20,000,000.00 1KMd52UAdjtY6auoKRYh6XBmZQXE7rzidt


https://xchain.io/asset/NCXC


移行後の Ethereum 上の情報


トークン 発行日 発行上限 発行アドレス

NCXC 2020 年6月 12 日 20,000,000.00 未定


https://etherscan.io


Counterparty から Ethereum へ移行を決定した理由について
時価総額 100 位以内のトークンのうち 42 のトークンが Ethereum 上で発行されており、それらの時価総
額の合計は 2019 年 12 月時点で 9,500 億円に相当します。一方、Counterparty 上で発行されているトー
クンのうち時価総額上位 100 位以内に入っているものはありません。
Counterparty 上のトークンは Bitcoin のブロックチェーンを使っているため堅牢なセキュリティを享
受していますが、 Ethereum 上のトークンはユーザーの利便性やトークンの取り扱いの点において大きな
利点があります。以下ではその利点を送金速度・Ethereum 周辺の開発インフラやサードパーティウォレ
ットの充実性・Counterparty プロトコルの開発の近況や使用状況の3点に分けて整理しています。

1.送金速度
Counterparty は Bitcoin のブロックチェーン上に紐づき、Bitcoin の送金性能を引き継ぎます。Bitcoin



のブロックチェーンではロックタイムが 10 分で、Ethereum のロックタイムは約 17 秒です。

2.Ethereum 周辺の開発インフラやサードパーティウォレットの充実性
周辺のインフラ開発の側面においても、 Ethereum の ERC20 トークンは様々なプロジェクトに利用されて
いるため、ウォレット等のツールが継続的に開発されることが期待できます。以下の Github でも確認
できる通り、Ethereum の主要なレポジトリでは十数名の開発者が 100~300 程度のコミットが行われて
います。
Counterparty 上のトークンの保管には専用のウォレットを使用しますが、 公式サイトで紹介されている
ウォレットの中にも数ヶ月単位で更新されていないものがあります。一方、Ethereum 上のトークンを扱
う Metamask や Trust Wallet、Coinbase Wallet は直近一ヶ月以内に更新されていることが確認でき、
既に多くのユーザーが Ethereum 用のウォレットを保有していることからも、Ethereum への移管によっ
てトークンの保管の利便性が大きく向上することが期待できます。
また、このようなサードパーティーのツールの充実性は対ユーザーに限らず、今後、当該トークンを他
社の交換所が扱うような場面においても、取り扱いを容易にします。これらは全てユーザーメリットに
帰結するとネクス G は判断しています。

3.Counterparty の開発状況や使用状況
Ethereum の関連サードパーティーツールが充実している一方で、Counterparty には活発な開発コミュ
ニティは確認できません。直近では 2018 年 12 月 28 日にリリースされたバージョン 9.56.0 とそのアク
ティベーションに伴うハードフォークが 2019 年1月に行われたほか、2019 年の2月と 10 月に
Counterparty-lib のリリースが行われるに留まっています。GitHub のアクティビティはあくまで参考
指標の一つですが、参照しておきます。

※Counterparty-lib GitHub
https://github.com/CounterpartyXCP/counterparty-lib/releases
Github 更新状況の比較




Ethereum クライアント Github
https://github.com/ethereum/go-ethereum/pulse/monthly




Ethereum Solidity GitHub
https://github.com/ethereum/solidity/pulse/monthly


Counterparty-lib GitHub
https://github.com/CounterpartyXCP/counterparty-lib/pulse/monthly




CounterPartyWallet GitHub
https://github.com/CounterpartyXCP/counterwallet/pulse/monthly

移行後の当該トークンの保管に利用可能なウォレット一覧(一部)
MetaMaskAndroid
● iOS
● Chrome
● Brave
● Firefox
● Opera


Trust Wallet
● Android
● iOS


Coinbase Wallet
● Android
● iOS


予想されるリスク
Counterparty が使用する Bitcoin のブロックチェーンは最もセキュリティが強固であり、10 年にわた
って安定して稼働してきた実績を持ちます。 一方、Ethereum はより新しく、実験的なプロトコルであり、
ハードフォークにより仕様変更を伴う積極的なアップデートを行うブロックチェーンです。
ERC20 のような比較的単純なコントラクトがアップデートによって深刻な影響を受ける可能性は少ない
と予想されます。所謂 Ethereum2.0 と呼ばれる 2020 年以降の大型のアップデートは、Proof of Stake
への移行や Sharding の導入など抜本的な変化が含まれる変更です。これにより一時的なブロックチェ
ーンの不安定化や交換所での入出金の停止などの事態が発生する可能性がありますが、本トークン利用



者の不利益になる内容ではないと認識しております。

実際の移行とユーザーが行う作業内容等に関して
実際の移行とユーザーが行う作業内容及びスケジュールに関しては、取扱い交換所である FCCE が運営
する Zaif Exchange から開示される予定ですので、ご確認のほど宜しくお願いいたします。

以 上





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