オンキヨー株式会社 事業紹介1: AIコールシステム(Onkyo Speech)について

報道関係各位 2021 年 2 月 12 日


オンキヨー株式会社 事業紹介① AI コールシステム(Onkyo Speech)について

オンキヨーホームエンターテイメント株式会社の子会社であるオンキヨー株式会社は、2021 年 1 月 29 日付「当社グルー
プのご紹介について」で、ご説明の通り、音楽配信やブランドコラボレーション事業、また Onkyo AI のノウハウを利用した新
たなビジネスの創出を主事業としております。
今後、数回のシリーズで、オンキヨー株式会社の主要事業のご説明をしてまいります。
第 1 回目は、AI コールシステム(Onkyo Speech)となります。
オンキヨー株式会社は、長年培ってきた音に関する技術と AI(人工知能)を融合させた技術の開発を積極的に行ってお
り、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市、学長:横矢 直和、以下「奈良先端大」といいま
す。)との間で共同研究に関する協定を締結(産学連携)し、AI を活用した新事業の創出に向けて技術開発に取り組
んでおります。
この取り組みの中で、開発を進めてまいりました AI 技術を活用したコールセンター向け音声認識技術(Onkyo
Speech)について、ご説明いたします。




開発の背景
昨今のメールやチャットでの問い合わせ隆盛の中でも、コールセンター業界では、TV ショッピングや製品不具合問い合
わせなど、電話での問い合わせ需要は一定以上あり、今後もコールセンター業界は堅調です。しかし、人手不足のおり、
クレーム対応による高ストレスでの離職率の高さ、電話での問い合わせ内容の難易度向上、といった高度なスキルが要
求されるなど、人材確保が難しくなってきております。
一方、音声認識技術の認識率向上が図られており、様々な会社が音声認識技術を提供していますが、電話越しの
音声は一般的な音声認識技術では認識精度に課題があります。当社はその課題に着目し、電話越しの声の認識に特
化した音声認識技術の開発を目指しました。




Onkyo Speech 技術紹介
当社では、電話での会話をテキスト化する音声認識技術「Onkyo Speech」を開発し、実用化いたしました。当社の
修理受付や相談のコール本技術では、お客様の電話越しの会話をテキストへと書き起こし、人を介在せずに必要情報
を把握することができます。特に、当社の主要なお客様層である 50 歳以上の声を数百時間にわたり学習しており、電話
利用が多いシニア層の声の認識精度の高さを特徴としております。
当社製品の修理受付での導入を 2019 年 11 月から開始し、学習を継続し、さらにアルゴリズムにも最新の技術を導
入することで認識精度も向上してまいりました。
さらに、Amazon が提供する”Amazon Connect”と組み合わせて、お客様のニーズに最適なコール受信の問い合わ
せ順序(コールフロー)を設計、提案しております。そのため、定型的な問い合わせは、本 AI コールシステムで確認し、
人が対応しなければいけない難易度の高い問い合わせに人材を集中させることが可能になっております。このように、今後
の時代のニーズにあった提案になっております。


実際に導入いただいたお客様、また導入を検討中のお客様もいらっしゃいますので、今後も営業活動を継続し、サービ
スの拡大に努めてまいります。


次ページに画像付きで詳しく解説いたします。




【関連リンク】
◆AI コールセンターサービス特設サイト
https://biz.onkyo.com/onkyospeech/o-speech.html


◆11 月より「Onkyo AI」 を活用したコールセンター業務開始のお知らせ~奈良先端科学技術大学院大学との産学
共同研究を実施~(2019 年 11 月5日付):
https://www.jp.onkyo.com/news/information/topics/20191105_PR_Onkyo_AI_callcenter.pdf


◆コールセンターシステム向け ASP サービス「Onkyo Speech」提供開始のお知らせ
~シニア向けの電話対応効率化が可能に~(2020 年 8 月 4 日付)
https://onkyo.com/news/images/20200804_PR_OnkyoSpeech.pdf
AIコールシステム “Onkyo Speech”


オンキヨー株式会社

2021.2.12
コールシステムの現状とAI活用提案


コールシステムの現状 オンキヨー AI活用コールシステム
”Onkyo Speech”
一般的なコールセンター業務の流れ Onkyo Speech の流れ


音声対話 手入力 顧客DB
制御
お客様 オペレーター 変換
音声データ テキストデータ
コロナ禍で“ステイホーム”生活様式の変化で
TV通販はじめ外出をひかえた CTI*システム
電話での問い合わせなどが増加傾向
お客様 コールセンター
電話対応の 問い合わせ * Computer Telephony Integration

品質が心配 時間が集中
電話オペレーター オペレーター業務の
独自のAI技術
の人手不足 効率化

電話オペレーター不足で販売機会の損失 人手を最小限にして
業務効率化の必要性に迫られている 電話を受けられる仕組みの提供


Onkyo Speechの特徴
当社独自開発の音声認識技術を活用

独自のAI活用技術 高い音声認識率 カスタマイズ対応

⚫ コールセンター向けに電話音声 ⚫ ディープラーニングによる ⚫ 音声認識の向上手段として
に特化した音声認識エンジン 音響分析を活用 専門用語・方言などの
開発 (Factored TDNNエンジン採用) 個別カスタマイズ化
⚫ 自動受付および自動発信に ⚫ 特にシニア層の音声認識が高い ⚫ 業界特有の用語を識別
対応したシステム


通話録音データの解析
音声からテキスト変換
テキスト解析
データベース制御
セキュリティ保全 1時間の電話音声の音声認識率
変換 (当社実証実験による)
音声 テキスト
データ データ
電話音声 内容確認
55%
84%
ストレージ データベース
お客様 一般的な Onkyo Speechの
通話録音データの保存 顧客情報登録 音声認識エンジン 音声認識エンジン
コールシステムプラットフォーム

Onkyo Speechの特徴
音声認識の構成
オンキヨーの
佐藤です
音声の特徴抽出 総計300時間以上の音声データを活用
強さ 音響モデル
電話音声
音声分析された特徴から音素に分類 音声
(Acoustic Model) 学習した音声データを参照
O-N-K-I-Y-O-N-O- データ
O-N-K-I-Y-O N-O S-A-T-O-U D-E-S-U
お客様
時間
分析 発音辞書 音声分析された音素を単語化
(Lexicon) 学習した音声データと整合率で判断
音の強弱や間隔 O-N-K-I-Y-O N-O S-A-T-O-U D-E-S-U
ON-KIYO-NO- テキスト
O-N-KYO NO SA-TO-U DE-SU データ

周波数特性 言語モデル 単語のつながりを予測して文章化
(Language Model) 学習したテキストデータから判断
サトウ です
の だ
オンキヨー カトウ

音響 サトル



奈良先端科学技術大学院大学と連携して、さらなる音声認識率の向上を図る

オンキヨー AIコールシステム 実績



数社のお客様の受注済み
売り上げ拡大中



●2020年8月から
外部のお客様からの営業活動開始
●2019年11月より
当社コールセンターでの修理受付での活用開始

開発期間




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