ニデックの新型電動パワーステアリング用モータパワーパックの開発について

2022 年 6 月 9 日
各 位
会 社 名 ニデック株式会社
代表者名 代表取締役社長執行役員 小部 博志
取 引 所 東証プライム(6594)
所 在 地 京都市南区久世殿城町 338
問合せ先 広報宣伝部長 渡邉 啓太
電 話 (075)935-6150

ニデックの新型電動パワーステアリング用モータパワーパックの開発について

ニデック株式会社(以下、当社)はこのたび新型のパワーステアリング用モータ*1 パワーパック(以下、EPS-PP:Electric
Power Steering Motor Power Pack)の新製品を開発しました。




新型パワーステアリング用モータパワーパック(コラム式)

当社は 1990 年代より EPS 用モータを開発・製造しており、今日では世界中の自動車メーカー様に採用いただいています。
EPS には主に小型車に採用されるコラム式と高級車で広く採用されているラック式がありますが、近年はコラム式にもラック式
と同等のスムーズな操舵性能が求められると共に、市場からは更なる価格低減が求められています。さらに、*2ADAS 機能の
普及により、レーンキープアシスト等の ADAS 機能をスムーズに機能させるために更なるステアリングシステム全体の摩擦及び*3
トルクリップル性能の低減が求められています。
従来、スムーズな操舵性能を達成するために、主にモータや EPS 減速機構の摩擦やトルクリップルを低減するように設計や
製造段階での改善が行われてきましたが、コストがかかることが課題でした。
当社が新規開発した EPS-PP は、モータ及び EPS 減速機構の摩擦やトルクリップルを逐次検出しながら補正を行うことで、
従来よりも大きな摩擦やトルクリップルがあってもスムーズな操舵性能を達成することに成功しました。これにより、モータ及び
EPS 機構の摩擦やトルクリップルの管理を緩和でき、性能は落とさずコストダウンが可能になりました。
さらには、摩擦につながるロストルク低減のために使用していた電磁鋼板材料を低グレード材にできるなどモータ材料のコスト
低減が可能になっています。
本製品は上記の特徴から多くの EPS メーカーから注目されており、現段階ですでに多くの客先より引き合いをいただいていま
す。

*1 パワーパック:モータと電子制御ユニット(ECU)を一体化した製品の総称
*2 ADAS: (Advanced Driver-Assistance Systems,先進運転支援システム)ドライバーの安全・快適を実現するために自動車自体が周囲の情報を
把握し、ドライバーに的確に表示・警告を行ったり、ドライバーに代わって自動車を制御するなどの運転を支援する機能の総称
*3 トルクリップル:モータが回転中に出力するトルクの変動量。モータの騒音や振動の原因となる。



製品に関するお問合せ先:ニデック株式会社
車載事業本部 営業部:03-3494-0839


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