石英(SSG)の厚み0.5mm極薄フライアイ・レンズの開発に成功

News Release
2023 年 9 月 27 日


各 位

湖北工業株式会社
滋賀県長浜市高月町高月 1623 番地
(コード番号:6524)



石英(SSG®)の厚み 0.5mm 極薄フライアイ・レンズの開発に成功。


湖北工業株式会社(本社:滋賀県長浜市、代表取締役社長 石井 太)はこのほど、高純度石英ガラス製品の製造
技術SSG®(スラリーキャスト石英ガラス, Slurry cast Silica Glass)を用いて、厚さ 0.5mm の極薄石英フライアイ・レン
ズの開発に成功しました。
SSG®は合成石英相当の透過率、純度などの物性を有することを特徴としております。
合成石英は一般的な透明ガラスに比較して耐食性・耐熱性に優れ、医療用検査機、半導体製造装置、工業用製品などで
使用されています。
一方で、合成石英は通常、高熱で溶融して成形することは出来ない素材であるため、マシニングや研磨が主な加工方法で
あり、今回のような形状のレンズを製作することは非常に困難です。
今回開発したフライアイ・レンズは、常温・常圧成形が出来るというSSG®製法を活かしたうえで、焼結技術をさらに進化
させることで 0.5mm の均一な厚みを実現、これにより、様々な産業機器、計測装置などの性能向上や、新製品の開発に貢
献できると考えられます。


この新技術については、10 月 4 日~6 日に幕張メッセで催される展示会「Photonix 2023」にて、試作品の展示を行い、
新たなSSG®の用途を開拓していきたいと考えています。


<SSG®を用いて製作した石英部品の事例>




厚み 0.5mm、Φ1mm のセルを持つフライアイ・レンズ


SSG®(スラリーキャスト石英ガラス, Slurry cast Silica Glass)について
※SSG®:SSGは湖北工業㈱の登録商標です。
SSG®は、湖北工業が確立した高純度石英ガラス製品です。石英粉末と添加物を混合し液状の石英(スラリー)を
作製、これを金型にて常温で成型を行い、焼結によりガラス化。出来上がった素材は合成石英相当の純度と物性を有します。
形状の自由度が極めて高いといった利点を持ち、従来の切削加工等では困難な複雑形状の高純度石英ガラス製品を実現
することができます。



Photonix 2023 について

Photonix 2023 は、日本最大の見本市主催会社 RX Japan が開催する、高機能素材・レーザー技術・電子ディスプレ
イの総合展で 2023 年 10 月 4 日~6 日に幕張メッセにて開催されます。


<用語説明>
フライアイ・レンズ
複数の凸レンズを縦横にマトリクス状に並べたレンズアレイ。フライアイ・レンズを使うことで、光源の明るさのムラを均質化す
る。一般的には、半導体の露光装置や液晶プロジェクタや各種検査装置など、均一の光エネルギーを照射する際に使わ
れている。


<湖北工業株式会社の概要>
湖北工業株式会社は、1959 年にアルミ電解コンデンサのリード端子製造メーカーとして創業、その後 2000 年に光部品・
デバイス事業に進出しました。現在では売上のうちリード端子事業が 53%、光部品・デバイス事業が 47%の構成となっていま
す。光部品・デバイス事業において、海底ケーブル向け光アイソレータ市場で市場シェア 50%を有し、この分野におけるリーディ
ングカンパニーとなっています。また第三の成長事業としてスラリーキャスト法を用いた高純度石英ガラス事業の事業化を進めて
います。


<この件に関するお問い合わせ先>
湖北工業株式会社 広報・IR 室
TEL:(0749)85-3211、E-Mail:ir@kohokukogyo.co.jp



以 上





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