日本気象協会とミネベアミツミ、スマートライティングデータを活用し、気象情報の予測精度向上を目指す

【報道関係各位】
2020 年 10 月 29 日
一般財団法人 日本気象協会
ミネベアミツミ株式会社
日本気象協会とミネベアミツミ、
スマートライティングデータを活用し、気象情報の予測精度向上を目指す
~新たなスマートシティソリューション展開に向け、連携して実証実験を実施~

一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、理事長:長田 太、以下「日本気象協会」 )と
ミネベアミツミ株式会社(本社:長野県北佐久郡、代表取締役:貝沼 由久、以下「ミネベアミツミ」 )
は、「スマートライティング ※1」のデータを活用し、気象情報の予測精度向上を図る取り組みを連携
して進めています。このたび、具体的な取り組みのひとつとして、2020 年 9 月から 2021 年 3 月まで
の期間にて、日射量・太陽光発電出力予測の精度向上に関する実証実験を開始しました。


◆背景
自 治 体 な ど が 所 有 す る 道 路 灯 や 街 路 灯 な ど を イ ン テ リ ジ ェ ン ト 化 ・ IoT 化 し た 「 ス マ ー ト
ライティング」は、LED 化や、周辺環境に応じた照明の調光などにより、省エネ・CO2 排出削減を
実現する屋外照明技術です。スマートライティングのセンサー情報をリアルタイム分析することで、
気象情報の予測精度向上など、さまざまな利活用が想定されています。スマートライティングは、
スマートシティ※2 でのエネルギー最適化の取り組みとして、地方自治体への普及が期待できます。

◆連携の目的
日本気象協会が持つ高度な気象予測技術と、ミネベアミツミが導入を進めるスマートライティングの
融合により、新たなスマートシティソリューションの展開を目指します。
日本気象協会は、独自に開発した高精度な気象予測技術を有しています。この技術にスマートシティ
内のスマートライティングデータを活用することで、さらなる予測精度の向上が期待できます。
ミネベアミツミは、独自に開発したスマートライティングをスマートシティのソリューションとして
展開しています。このスマートライティングは、照明管理だけではなく、付属のセンサーから気温・
照度などのデータをリアルタイムに収集することが可能です。スマートライティング普及により、
スマートシティ内の面的に詳細なセンサーデータを収集することができます。
日本気象協会とミネベアミツミは、これらの取り組みにより、高度なエネルギー管理が可能な
スマートシティや Society5.0※3 の実現に貢献していきます。


ミネベアミツミ 日本気象協会
スマートシティ

センサー
データ




日射量予測
太陽光発電出力予測
照明管理情報
各種センサーデータ




エネルギーマネジメントの高度化
スマートライティング 再エネ電源の導入促進
(IoT屋外LED照明) 省エネ・CO2排出削減 1


連携のイメージ(例:日射量・太陽光発電出力予測の高度化)





◆実証実験の概要
日本気象協会とミネベアミツミが連携する取り組みのひとつとして、2020 年 9 月から 2021 年 3 月
にかけて「スマートライティングデータを活用した日射量予測の精度向上に関する業務」での実証実験
(以下、「本実証実験」)を実施します。これは、環境省が公募した「令和2年度地域の既存インフラ
(街路灯等)を活用したデジタルデータ基盤確立方策の検討・検証委託業務」について、代表事業者で
ある株式会社三菱総合研究所から受託したものです。

本実証実験では、ミネベアミツミが独自開発した「無線機能付き高効率 LED 道路灯(写真 1)」と
「環境センサー(写真 2)」を組み合わせたスマートライティングを用いて実証実験を行います。
ミネベアミツミがデータ収集を行い、日本気象協会がデータの分析および日射量予測の精度向上の
可能性を検証します。
なお、ミネベアミツミと日本気象協会は、従来からこの環境センサーを IoT 小型気象センサーとして
利活用するための検討を進めています。開発段階の試作機を用いて野外での観測や長期観測試験、精度
検証を行い、良好な結果が得られることを確認しています。




写真 1:無線機能付き高効率 LED 道路灯 写真 2:環境センサー



※1:スマートライティング
道路灯や街路灯などをインテリジェント化・IoT 化する屋外照明技術。

※2:スマートシティ
都市の抱える諸課題に対して、ICT などの新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、
管理・運営など)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区。

※3:Society5.0
情報社会(Society4.0)に続く未来社会の姿として、政府の第 5 期科学技術基本計画で提唱
された未来社会の姿。


以上
本件に関する報道機関のお問い合わせ先
・一般財団法人 日本気象協会
広報室 TEL:03-5958-8147 FAX:03-5958-8144 広報室メールアドレス jwapr@jwa.or.jp
・ミネベアミツミ株式会社
広報・IR 室 TEL:03-6758-6703 FAX:03-6758-6718 広報担当メールアドレス koffice@minebeamitsumi.com



別紙

【日本気象協会の目指すべき姿】
日本気象協会は 2020 年度に設定した中期経営計画(ビジョン 2023)にて、以下の「目指すべき姿」を定義して
います。

・気象会社からさまざまな社会の課題を解決するプラットフォーマーへ変革し、超スマート社会を先導する
・気象データとさまざまな知識や情報を組合せ、お客様とともに新たな社会的価値創造を推進する
・気候変動や気象災害による社会影響を最小限に抑える活動を推し進め、社会から信頼され、生活者に
やさしい企業の地位を確立する

日本気象協会は気象データの活用を軸に「社会・行動データ」を結び付けることによって、社会の問題解決を図
る「Society 5.0 時代の気象データプラットフォーマー」として活動します。




【一般財団法人 日本気象協会について】
日本気象協会は 1950 年の設立以来、気象・環境・防災などに関わる調査解析や情報提供を行ってきました。
昨今、気象の激甚化や地球温暖化、エネルギー問題、情報化社会の進化、超高齢化・少子化社会の到来など、
世の中の状況が大きく変化してきています。

日本気象協会の最大の強みは調査解析技術とリアルタイムに情報を提供できる技術を併せ持つこと。
世の中の変化に対して、強みを生かし法人や個人のお客様とともに、
「自然界と調和した社会」の創生を目指し
未来を切り開いてまいります。

設立年月日 : 1950 年 5 月 10 日
気象業務法に
よる許可番号: 第5号
代表者名 : 会長 春田 謙
本社所在地 : 東京都豊島区東池袋 3-1-1
サンシャイン 60 55 階
事業内容 : 気象コンサルティング、
調査、解析、情報提供
従業員数 : 812 名
(2020 年 7 月 1 日現在)
技術者 : 気象予報士 315 名
技術士 118 名
RCCM 55 名
博士 17 名
環境計量士 24 名
測量士 27 名
支社・支店 : 全国 5 支社、5 支店を展開
ウェブサイト : https://jwa.or.jp/
別紙

【ミネベアミツミのスマートシティソリューション】
ミネベアミツミは、業務提携関係にある岩崎電気と無線機能付き高効率 LED 道路灯を開発し、2015 年より
「スマートシティ」プロジェクトを進めています。
この無線機能付き LED 道路灯をクラウドで一元管理することにより、点灯時間や消費電力量のモニタリングが
可能となり、各種センサー(環境センサー、パーキングセンサー等) 、電力メーター、監視カメラなどを組み合わ
せ、都市生活にかかわる機能を一括してモニタリングできるシステムの構築を進めています。
照明機器を、ただ単にあかりをともすだけではなく、 省エネルギーや都市生活の利便性向上、安全性の向上など、
様々な付加価値を持つデバイスに進化させるべく、チャレンジを続けています。

※ミネベアミツミのスマートシティを支える通信方式:6LoWPAN について
・メッシュ状にネットワークを構築し、木や建物などの多いエリアで有効です。
・通信がダウンした場合、無線機能付き LED 道路灯が自動的に新しいネットワークを構築します。




【ミネベアミツミグループについて】
ミネベアミツミは、IoT(Internet of Things)時代に貢献するエレクトロメカニクスソリューションズ®*プロバイ
ダーとして世界シェア No.1**を誇るミニチュア・小径ボールベアリングから、モーター、センサーや、半導体、
無線技術に至るまで、幅広い先端技術を相い合わせ、常識を超えた「違い」で新しい価値を作り出す「相合(そう
ごう)」精密部品メーカーです。

設立年月日: 1951 年 7 月 16 日
資本金: 68,258 百万円(2020 年 3 月末現在)
代表者: 代表取締役 会長兼社長執行役員(CEO & COO) 貝沼 由久
事業内容: ベアリングなどの機械加工品事業、
電子デバイス、小型モーターなどの電子機器事業、
自動車部品・産業機械・住宅機器事業
上場証券取引所:東京、名古屋
連結売上高: ミネベアミツミグループ 978,445 百万円
(2019 年 4 月 1 日~2020 年 3 月 31 日)
エイブリックグループ 30,574 百万円
(2019 年 4 月 1 日~2020 年 3 月 31 日)***
従業員数: 連結約 10 万人
拠点数: 27 か国 製造・研究開発 93 拠点、営業 90 拠点、計 183 拠点
ウェブサイト: www.minebeamitsumi.com

*エレクトロメカニクスソリューションズは、ミネベアミツミ株式会社の登録商標です。登録番号は 5863395 号です。
**外径 22 ㎜以下のボールベアリング市場。ミネベアミツミ調べ。
*** エイブリックグループは、2020 年 4 月 30 日付で、経営統合によりミネベアミツミグループの一員となりました。

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