ミネベアとPARADOX ENGINEERING、OSRAMとスマートシティにおける照明インフラ事業で提携

2016 年 6 月 20 日

会社名 ミネベア株式会社
代表者名 代表取締役 社長執行役員
貝沼 由久
(コード番号 6479 東証第1部)
問合せ先 広報室長
石川 尊之
( T E L 0 3 - 6 7 5 8 - 6 7 0 3 )


ミネベアと PARADOX ENGINEERING、
OSRAM とスマートシティにおける照明インフラ事業で提携

ミネベア株式会社(以下ミネベア)の 100%子会社である PARADOX ENGINEERING SA(以下
Paradox)の PE.AMI 技術(*1)が、スマートライティングをリードする世界の照明メーカー大手の
ドイツ OSRAM 社(以下 OSRAM)に採用されました。OSRAM は、Paradox のネットワーク技術を
スマートシティ関連の照明製品に使用し、都市の公共照明や複数の都市サービスを支援・管理して、
公共照明インフラをスマートシティネットワークに変える機会を、今後各都市に提供していきます。
ミネベアは、Paradox を通じ、OSRAM とともに、IoT に基づいて創造的ソリューションを開発する
というスマートシティビジョンを共有し、ミネベアが照明市場においてその役割を高めることが
できるこの機会を大きなチャンスとしてとらえています。


街路灯は、都市財政の代表的な費用項目の一つであり、居住性や環境に大きな影響をもたらすこと
から、多くの地域社会が注目している分野の一つです。OSRAM は、エネルギー効率がよくメンテ
ナンスが容易で、さらに耐久性・信頼性が高い LED 照明の完璧な製品ラインナップを備えています。
これらの製品は照明の品質を最良にするとともに、道路・交差点・駐車設備・歩行者エリア・広場・
公園の安全を確保します。


経済都市での街路灯の発展に伴って、Paradox の PE.AMI 技術を取り込むことで、OSRAM の LED
街路灯機器は、将来を見据えた情報通信ネットワークを供給することができ、信頼性の高いワイヤ
レスネットワークに接続することが可能になります。それぞれの照明は、網目状のネットワークの
一部となり、信頼性が高く効率的に設計されたネットワークを提供できます。そして、照明コント
ロールシステムに、例えば駐車スペースや一般的なメーターセンサーなどのデジタル情報源を接続
することが可能になります。


まず初めに、Paradox と OSRAM は、相互運用可能でフレキシブルなスマートシティネットワークの
プラットフォームを提供します。このプラットフォームで、まずスマート照明のアプリケーションを
サポートします。その後、駐車システムや、遠方のメーターからのデータ収集、ごみ収集、公共 Wi-Fi、
そして PE.AMI 技術のオープンスタンダードに基づくソリューションにより発達しうる IoT 関連の
アプリケーションを順次利用可能にして、容易で枠にとらわれない都市サービスをより一層充実
させたものにしていく予定です。





ミネベア株式会社 代表取締役社長執行役員 貝沼 由久のコメント

「このたび、OSRAM、Paradox とともに、照明業界に革新をもたらし、お客様に新たな価値を提供で
きることを大変うれしく思います。7年前の社長就任時に Electro Mechanics Solutions®(*2) を我々の
将来的な姿と定義し、日本で商標登録を行いました。OSRAM と Paradox の協働により、電子機器と
機械加工品にネットワークを装備した街路灯などに当社の Paradox 技術を供給できることは夢の実現
と言っても過言ではないと考えております。OSRAM には、我々のカンボジア王国におけるスマート
シティの取り組みを高く評価して頂いており、近い将来われわれの協業を拡大していけることと
信じております。当社は既に OSRAM と我々の新型 LED 照明器具 SALIOT(Smart Adjustable
Light for the Internet Of Things、サリオ)の欧州での販売において提携をしております。信頼性・
効率性を求めるスマートシティのパートナーとして、照明器具ラインナップの強化に努めてまいり
たいと考えております。」


Gianni Minetti, President and Chief Executive Officer, Paradox Engineering SA.のコメント

「IoT の視点から見ると、我々は、街路灯を都市全体にコミュニケーションシステムを供給する器具と
してとらえており、真のスマートシティネットワーク構築の中心として活用できるものと考えており
ます。われわれの PE.AMI 技術によって、照明だけでなく、都市に広がる複数の構造物が、この
ネットワークのスマートノード(ネットワークの接続ポイント)となり得ます。これらは、例えば、
公共照明と駐車場、送電システムと監視カメラのネットワーク接続など幅広く適用されるナロー
バンドとブロードバンドが共に利用できる構造となっております。これは我々の理想の姿であり、
OSRAM 及び親会社ミネベアと共に、発展していく未来の都市のあるべき姿を探求してまいります。」


Eladia Pulido, Chief Executive Officer, OSRAM business unit Lighting Solutions のコメント

「我々の都市照明の専門性と、Paradox の既に実績のある最先端のワイヤレスコミュニケーション
テクノロジーのコラボレーションは次世代の街路灯の提供を可能にします。」


IoT 分野での Paradox の専門知識を利用し、状況に応じたその場にふさわしい照明を実現するために、
人や物の動作や温度を検知するセンサーなどの先端技術を、最大限活用する方法を見出していくため
に 3 社は協力します。また、3 社の協業により、Bluetooth の省エネ技術を十分に活用した都市の発展
向上を目指してまいります。


ミネベア、Paradox、OSRAM の 3 社は、欧州、中東・アフリカにおける市場戦略において協業を
進め、2016 年 10 月 31 日~11 月 2 日にドバイで開催される「Light Middle East 2016」に、3 社の
ソリューションを展示する予定です。


*1 PE.AMI 技術…公共施設あるいは一般家庭のいずれにおいても、照明のコントロールなどの
スマートシティーサービスを集中管理することが可能であり、ハードウェアとソフトウェアによる
ネットワークコミュニケーションを用いた将来の IoT に対応したコミュニケーション・プラット
フォームです。ここで使われるプロトコルは既に公開されているものを使用しているため、これに準
じた機器を領域に関係なく接続できます。PE.AMI 技術は、都市機能に必要な計測機器、道路照明、
駐車場管理などをスマート化することができ、都市全体のネットワーク化が可能です。PE.AMI 技術
の一番の特徴は、複数の都市サービスを同じインフラで提供する事ができることです。その設置には
時間がかかる場合もありますが、行政機関においては、資源の有効活用を目的に優先順位をつけて、
都市サービスのスマート化を計画することができます。


*2 Electro Mechanics Solutions…「Electro Mechanics Solutions」は、ミネベア株式会社の日本
の登録商標です。登録番号は、5322479 号です。




ミネベア株式会社について


ミネベアは、IT、情報通信、航空機、自動車、家電などグローバルな産業界のお客様を持つ、総合精
密部品メーカーで、世界のリーディングカンパニーです。日本初のミニチュアボールベアリングメー
カーとして 1951 年に設立され、世界中に約7万人の従業員と、アジア、北米、欧州において数多くの
製造、R&D、販売拠点を抱えています。

ウェブサイト: www.minebea.co.jp


Paradox Engineering SA について
Paradox は、IoT 時代において、スマート産業都市ネットワークに関するデータによって得られる数々
のソリューションやサービスを提示し、新しい市場を開拓するテクノロジーカンパニーです。無線通
信、ネットワーク通信の設計管理に独自の強みを持ち、省エネ・データの収集は、Paradox が技術的
にリーダーシップを持つ分野です。Paradox は、ワイヤレスセンサーネットワークを提供して、スマ
ート環境や世界的なバーチャルネットワークを構築し、コアネットワーク技術の OEM 供給も行って
います。


Paradox は 2005 年にスイスで設立され、2015 年 7 月に、世界的に展開している総合精密部品メーカ
ーであるミネベアの子会社となりました。ミネベアは Paradox のビジョン、ノウハウ、技術を獲得す
ることにより、IoT,スマート市場における取り組みを加速させ、最先端の技術を開発し、ミネベア製品
の IoT 対応を進めています。

ウェブサイト:www.pdxeng.ch www.pe-stone.com



OSRAM について
OSRAM は、ドイツ・ミュンヘンを拠点とした、100 年以上の歴史を持つ世界的な照明業界のリーデ
ィングカンパニーです。先端技術のポートフォリオは半導体技術をベースとして、 赤外線および
レーザー照明から、ビルや都市におけるスマート・コネクテッド照明ソリューションまで広がって
います。OSRAM は全世界に 33,000 人の従業員を抱え、€56 億の売上を誇ります。(2015 年 9 月 30
日現在)
OSRAM の LED 照明は、バチカンのシスティーナ礼拝堂でも使用されています。OSRAM は、欧州
連合(EU)が助成するプロジェクトの一環として、修復管理者や色品質や色彩持続性の専門家を含む
多彩な パートナーたちと共に、LED 照明のコンセプト開発を行いました。
フランクフルト、ミュンヘン証券取引所上場
(ISIN: DE000LED4000; WKN: LED400; trading symbol: OSR)

ウェブサイト:www.osram.com

<関連情報>
プレスリリース:
2015 年 7 月 30 日
環境省 JCM 設備補助事業採択内定のお知らせ
http://www.minebea.co.jp/news/press/2015/1189639_7562.html

2015 年 9 月 8 日
Paradox Engineering SA への 100%資本参加に関するお知らせ
http://www.minebea.co.jp/news/press/2015/1189741_7562.html

2016 年 5 月 10 日
ミネベア、ドイツ OSRAM と欧州地域における新型 LED 照明器具 SALIOT の販売提携に合意
http://www.minebea.co.jp/news/press/2016/1191188_7981.html

以上



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