統合報告書 2018

証券コード 6287





サトーホールディングス株式会社 統合報告書


Integrated Report 2018




SATO HOLDINGS CORPORATION


Ceaseless Creativity
for a Sustainable World



http://www.sato.co.jp/
サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Repor t 2018


サトー企業理念




社 是

40 年以上続く、変化の源泉

三行提報による「全社員参画型の経営」
Mission 優れた製品 サービスでお客さまの新たな価値を創造し、


使 命 より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献することを使命とします。


Vision 変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。
 創業者、佐藤陽は「経営者だけでは決して会社を運営し、  社員にとっては日々「考える習慣」が身に付きます。 会社

ビジョン 自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになること。
発展させ続けることはできない。全社員の力を結集させ世界 を良くするためには、どのようにすれば良いのか?」全社員が常

「あくなき創造」の精神の下、変化と新しいアイデアを追求し、 社 会の発 展 に貢 献できる会 社 にしたい。 という想いから、
」 に問題意識を持って行動することが習慣化します。また三行
Credo
1976年に「三行提報制度」を開始しました。
この制度は毎日 (127文字)に文章をまとめることによって、物事に対する考えを
信 条 失敗を恐れず顧客志向のイノベーションを推進します。
全社員一人一人が経営トップ宛てに、 会社を良くする創意
「 ・ まとめる力、
文章力も鍛えられ、
人財育成にもつながっています。
真のプロとして、お客さまの期待を超えることにこだわりを持ち、常に全力を尽くします。
くふう 気付いた事の提案や考えとその対策の報告」
・ を行う仕  40年以上続き、文化として根付いている三行提報制度の
物事をありのままに見て、なすべきことを今すぐ実行します。 組みです。全社員から毎日、現場で得たお客さまの声、または データ
(現場の声)は既に800万件におよび、社是である
「あく

すべての社員を個人として尊重し、お互いに信頼し合い、
そしてチームとして一致協力します。 市場情報など多くの提案や報告が書かれた三行提報が提出 なき創造」の根幹を成しています。今後も三行提報制度を通じ、
されています。
これがまさに経営の原動力となり、社内におけ 小さな変化を繰り返しながら人と会社を成長させ、社会に貢献
大企業病につながる形式主義を排除し、自由闊達な組織であり続けます。
る変化の源泉となっています。 していきます。
得られた成果を、 ・
株主 社員 社会 会社の四者に還元します。
・ ・



提案内容をもとにしかるべき相手、 経営 40年間で
部署へ指示 フィードバック
・ トップ 800万件の
ア データベース

行 フィード ク

目次 指 バック
提案


提案


サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性
会社を良くする創意 く ・
・ ふう
社員 気付いた事の提案や考えと
3 トップメッセージ 17 中期経営計画 31 サステナビリティへの取り組み その対策の報告
日々の業務に生かす

7 サトーの歩み 19 海外事業 32 社会
9 サトーのビジネスモデル 22 日本事業 35 環境 三行提報
入力画面
11 ビジネスの広がり 25 ゲームチェンジ 36 特別座談会
三行提報はホームページからもご確認いただけます。
13 ヘルスケア市場にみるビジネスの広がり 29 CFOメッセージ 39 コーポレートガバナンス
http://www.sato.co.jp/company/management/sangyo-teiho.html
15 財務 非財務ハイライ
・ ト 41 役員紹介


データ集

43 2017年度 2018年3月期)
( 事業概況
45 11年間の財務ハイライト 編集方針 社員から提出された三行提報をもとに経営トップから

47 株式情報 2018年統合報告書では、サトーグループによる中長期的な価値創造のストーリーを、 関係部署に改善指示が出されます

48 会社概要 財務と非財務の両面から統合的に説明しています。
本業である自動認識ソリューション事業
49 自動認識技術の基礎知識 を通じた持続可能な価値を創造していく姿を読み取っていただければ幸いです。

50 用語集



サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
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トップメッセージ


本業の自動認識ソリューション事業を進化させることを通じ、
お客さまと社会の期待に応え、最も信頼される企業を目指します


「凡事徹底・連携・挑戦」 場で、人やモノにタギングを行い、正しく上位システムへ情報

新たな経営方針 :

戦力の最大化でグローバル成長加速へ
(データ)を受け渡し、業務全体の生産性を向上させること。
これが現在の私たちの提供する価値の根源となっています。
凡 平
素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。  私は営業としてお客さまと接してきましたが、現場ごとに異

連 事
 4月1日付で、
した小瀧龍太郎です。
代表取締役社長兼CEOに就任致しま なる環境の中で、オペレーションを止めることなく、
課題を解決するか真剣に考えてきました。
どのように
自ら現場へ行き課題

携 徹
 私は長らく日本事業の第一線で営業の現場に携わり、徹底し
たお客さま志向で自動認識ソリューション事業の拡大 強化に

解決の仮説と検証を繰り返してきたことが、
である
「現場力」
当社の最大の強み
を築き上げたと自負しています。
・ 努めてきました。
また、近年は自動認識ソリューション事業に付  時代を経ることでお客さまの悩みは、高度化 多様化してきま



挑 底 加価値や戦略的アライアンスをプラスしてお客さま価値の創出
に全力で取り組んでいます。私はこの取り組みを、サトーグルー
したが、当社は悩み一つ一つに応え、正確」 省力」 省資源」
「安心」 環境」そして

「 、
「 、
「 、

「感動」 提供できる価値を広げてきま
と、



・ プの成長ドライバーと位置付けている海外市場でも加速させ、 した。
この長い年月をかけて築き上げた価値をグローバル規模
戦 グローバルでオンリーワンの強さを持った企業グループへと で提供し、もっと多くのお客さまの現場課題を解決したい。社長
サトーを成長させたいと考えています。 持続可能な成長力と
「 となり、
この想いをさらに強くしています。

」 収益基盤の確立」を目指し、企業価値を高めるために、
信念を持って取り組んでいきます。
強い

技術トレンドの進化に合わせ、自らを進化させ続ける
 この着実な実行のために、 「凡事徹底
私は ・連携・挑戦」を
ことが経営課題
新たな経営方針として定めました。
 日頃、お客さまと接する社員は「お客さまの期待を超える」 oTやビッグデータ、 、
AI ロボットといった技術革新が
サトーホールディングス株式会社 ことを目指して活動しています。お客さまの視点に立って真の I 進む一方で、現場では人手不足、食や医療に関する
代表取締役社長兼 CEO
課題を探り、社内外を巻き込んで解決策を提案 実行する。
・ その 安心 安全への対応といったさまざまな課題を抱えています。

小瀧 龍太郎
ためには、なすべきことを着実に徹底することが大切です。 技術革新の世界的トレンドを捉え、経営における理想と現場の
達成のための小さな積み重ねの先にこそ、非凡な成果がありま ギャップを埋めるのが、我々の提供する自動認識ソリューション
す。当たり前のことを他がまねできないレベルまで極めていく、 と考えています。P.18参照)

その決意を
「凡事徹底」という言葉に込めました。世界中の社  すなわち、自動認識ソリューション事業は成熟事業ではなく、
員一人一人が部門や国境も超えたチームとして
「連携」 社是
し、 海外はもとより、日本市場においても、今後さらなる成長が
「あくなき創造」の精神で、常に新しい考えや新しい付加価値の 期待できる事業なのです。
追求に「挑戦」
していく。
この方針を、実践することが当たり前に  しかし、現時点で当社が解決できる課題も、技術革新のトレン
なるよう、社員と共に努力し、お客さまと社会のご期待に応え、 ドが大きく変化すれば、私たちの持つノウハウや技術だけでは、
必要とされ続ける存在を目指していきます。 対応することができません。
こうしたトレンドの進化に合わせ、
自動認識ソリューションも進化させ続けることこそが、私たちの
重要な経営課題なのです。従前から進めてきたサプライチェー
現場でのタギングこそが、私たちの価値創造の根源
ンのトレーサビリティ支 援 など、お客さまの業 務を俯 瞰し、
962年にハンドラベラーを開発、販売して以来、当社 ソリューションを拡大 進化させることで将来の大きな需要を取

1 はモノに情報を貼り付ける
「タギング」を軸とする事業 り込んでいきたいと考えています。
を展開してきました。工場や物流倉庫、病院などお客さまの現




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トップメッセージ




中期経営計画が目指すもの 海外事業を成長させるための具体的な施策を強化 私たちが狙うゲームチェンジ


私 国 私
は中期の経営目標として、 自動認識ソリューション
「 ごと、市場ごと、業界ごとに経営課題や現場課題は異 たちが狙うゲームチェンジとは、 費 者を含むBto

事業に経営資源を傾け、持続可能な成長力と収益基 なり、その変化も勢いを増してきています。
グローバル BtoC の お 客 さ ま 志 向 の イノベ ー ション で 新 規
盤を確立する」を掲げています。下図の通り、本業である自動 に起こっているこの大きな変化を当社では事業機会と捉えて ビジネスモデルをグローバルに事業化することです。
認識ソリューション事業の収益力強化と、新たな事業モデルの います。海外事業の2017年度の売上高は前年度比9.4%の増  その 一つが、 (ICタグ)
RFID を使ったソリューションです。
創出を骨子に、成長ポテンシャルのある本業のさらなる強化・ 加と、本来当社のポテンシャルに比べると満足のいく結果では コンビニやアパレルなど小売業をはじめとする多くの業界が、
拡大のため、中長期的な成長ドライバーである海外事業を戦 ありませんでした。要因としては、方針や戦略が現場一人一人 人手不足への対応や効率化など働き方改革の要請を背景に
略の第一の柱に位置付けます。
さまざまな市場 業界でのビジ
・ に納得できる具体的な施策にまで落とし込まれておらず、また 導入し、市場規模の飛躍的な拡大が見込まれています。
この  ガバナンス面については、
1999年に社外取締役制度を導入し、
ネスで培った知見 ノウハウを武器に、
・ 海外事業の強化を図り 推進体制も不十分だったことが挙げられます。新たな海外戦 RFIDの高い将来性を見据え、当社は、バリューチェーンを一気 ガバナンス体制を強化してきました。現在、当社の取締役会は
ます。国内は、人手不足などの社会課題に対して、位置測位や 略においては、実際にお客さまの課題と対峙して価値を提供 通貫する製造設備を自社開発することを決定しました。独自 過半数が社外取締役であり、企業経営者、法律の専門家、学術
画像認識などの技術を取り入 れた新たなソリューションを する現 場 社 員が具 体 的にどのように動いたら良いのかを、 の製造設備の導入により、製造コストの大幅な削減に加え、 研 究 者 とそのバックグラウンドも多 様 です。 締 役 会 は、

提供して、お客さまの課題を解決し、価値を創出することで、 施策レベルにまで落とし込みます。同時に個々の社員が持つ お客さまの要望に応じた柔軟なサイズ加工、アンテナ設計、 業務執行を担当しない取締役が輪番で議長を担当するなど、
収益力の強化に取り組みます。
また、戦略 3 のゲームチェンジ ノウハウ
「個別解(暗黙知) を社内システムで見える化し、
」 その さらに高い読み取り率が可能となるメイドインジャパンの高品 全員が自由闊達に意見できる環境としています。社外取締役
では、優位性のある新たな技術やソリューションを開発して、 集積から
「共通解(形式知) を共有する推進体制の整備も進
」 質なRFIDが提供できるようになります。
この生産設備を武器に からはさまざまな分野の知見を生かした提言もあり、積極的に
事 業 化することに 専 念します。 (インライン
IDP ・デジタル・ めます。
このような施策を海外事業でも愚直に推し進め、目標 この市場を席巻し、ゲームチェンジを起こしていくことを目指 経営に取り入れています。
プリンティング)事業は、
ラベルなどの媒体を用いない新しい の達成を目指します。 します。
マーキング技術で、モノクロやカラー印字技術として、開発  もう一つのゲームチェンジが、 技術です。 の特長は
最後に
IDP IDP
段階にあります。グループ経営についてはオペレーションや 生産 梱包の最終工程で可変情報が印字できることから、
・ 梱包


人財など、グローバル全体での最適化により、経営基盤を強固 材の多品種在庫が一切不要となり、梱包材のデザインやメッ き続き、事業活動で得られた成果は株主の皆さま、
にし、持続可能な体制を構築していきます。 セージを一人一人の消費者に合わせたパーソナライズされた 社員、社会、会社の四者に積極的に還元していきます。
情報として伝達し、 感動」
「 をお届けすることができる点にあり こうした還元の方針の下、2017年度の1株当たりの年間配当
ます。 事業は、
IDP 2020年度にはブレークイーブン、2025年度 金は前年度より5円増額し65円で株主総会の承認をいただき
中期経営計画の骨子
には50億円の営業利益を目標としており、大きな収益事業へと ました。
2018年度は70円を予定しており、今後も安定増配を継

自動認識ソリューション事業 IDP事業 成長させていくつもりです。 続していきます。
 新たな経営の舵を任されることになり、
ステークホルダーの

1 海外事業 2 日本事業 持続可能な成長を実現する基盤づくりを継続 皆さまの期待をひしひしと感じています。
中期経営計画の達成、
P.19 P.22 そしてさらなる企業価値向上のためには、皆さまとの建設的な

IDP技術を

自動認識ソリューション事業を 自動認識ソリューション事業を 社は本業を通じた社会の課題解決への取り組みをさ 対話が不可欠です。
忌憚のないご意見をお待ちしています。

事業化する らに強化し、
より豊かで持続可能な世界社会の発展に  今後も経営にまい進しますので、引き続きサトーグループへ
より強化 拡大する
・ より拡大する

原点回帰 収益力強化 貢献することを目指しています。 の変わらぬご支援をいただきたく、何卒よろしくお願い申し上
 人財育成においては、 人を育て、
「 ビジネスを築く」
ことを基 げます。
RFID 製造技術・新しいソリューション 開発・事業化
本的な考えとしています。企業理念をベースとして、お客さまの サトーホールディングス株式会社
現場課題を理解しソリューションを提案できる
「現場力」を持っ 代表取締役社長兼 CEO

た人財の育成を、グローバルで強化していきます。
 また、1976年から40年以上続く
「三行提報」により、現場の忌
3 ゲームチェンジ P.25 お客さま 消費者志向のイノベーションで新規ビジネスモデルをグローバルに事業化する
・ 差別優位性の確立
憚のない意見 情報が、
・ 私たち経営層に毎日届きます。経営層
から一番遠い
「現場」で何が起きているかを認識し、現場を変え
グループ経営 グループ経営の全体最適を実現し、経営基盤を強固にする 持続可能な体制の構築
るきっかけとなるため、持続可能な成長を支える非常に有効な




仕組みとなっています。


サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
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サトーの歩み


お客さまの現場の悩みを、 なんとかしたい」


現場課題の解決に取り組み続けた78 年 そして今、さらに進化した
自動認識ソリューション事業へ
 工場、倉庫、店舗をはじめとした現場で働く人たちのお困り ション事業へと舵を切り、お客さまの現場の課題を解決する 1990年代~ 2010年代~
ごとを
「なんとかしたい」 創 業 者、 藤 陽のその想いから、
。 佐 お手伝いをしています。
ビジネスは時代と共に変化していきま
当社は竹材加工機、ハンドラベラー、バーコードプリンタと、 すが、創業から78年たった今でも、お客さまの現場を想う創業
独自のビジネスモデル ビジネスモデルの進化
「 DCS & Labeling 」の提供を開始 ※
「 DCS & Labeling+One 」
いくつもの商品を生み出してきました。そして今では、商品の の志は変わらず、今日にも受け継がれています。
開発・販売という、ものづくり主体のビジネスから、ソリュー  バーコードや2 次元コードなどの自動  お客さまニーズの高度化を受けて、オー
認 識 技 術 を活 用してお 客さまの 現 場 の プンなイノベーションやパートナーシップ 2018年度目標
人やモノに情報をひも付ける「情物一致」 を活用し、 DCS & Labeling」
「 に音声認識 連結売上高

1962 年 世界に先駆けて発明したハンドラベラー をし、 位システムへ 送るサトー 独 自の

ビジネスモデル。
や位置測位技術などの +One」
「 を組み合
わせてお客さま価値をさらに向上させる
1,200 億円
世界初の
ハンドラベラー構想時の設計図  現場の用途に合わせてラベルやプリン ビジネスモデル。
ハンドラベラー 連結営業利益
タ、ソフトウェア、周辺機器を組み合わせ


誕生
たシステムを構築し、導入後の保守サポー 2014~2015年 億円
(億円) トまで総合的なソリューションを提供。 世界で初めてIoT技術を搭載したラベルプリンタ (億円)
「CLNXシリーズ」を販売。
2,000 ※ Data Collection Systems & Labeling 250
 ダウンタイムを限りなくゼロにするため、 で
  当 時 の 値 付 け 作 業 は 印 字した 貼 符 2025年度目標
IoT
24時 間365日 現 場 を見 守る保 守 サポート SOS

帳の値札をちぎり、水で糊を活性化させ、
(SATO Online Services) を提供開始。
」 連結売上高
商品へ貼り付けていました。
 小売業が急成長し、
える中、百貨店、
取り扱い商品が増
スーパーなどでは値付け
 創業者の佐藤陽が、当時薬局の薬箱で
使用されていた粘着紙の値札から、機械
  世 界 各 国で販 売され、
する商品になると共に、
サトーを代 表
モノに情報を貼
世界初 2,000 億円

作業に大変な労力が必要でした。 式価格印字貼付機の着想を得て開発。 り付 けるタギングにより
「情 物 一 致」を 200
連結営業利益
実 現するという今 日のビジネスモデル


1,500
を築くきっかけとなりました。
億円
2017年
オリジナルRFIDサプライの自社生産を本格化
1940年 1962年 1981年


創業。竹材加工機の製造販売を開始 ハンドラベラーの製造販売を開始 世界初熱転写方式
バーコードプリンタを開発 1986年
1,000
マレーシアにハードウェア製造工場
1958年 世界初
を建設
新聞紙などの商品を束ねる結束機の
製造販売を開始 1997年 100
東京証券取引市場
第一部に株式を上場

1964年
500 ラベルの製造を開始



ハンドラベラー用ラベルの自社生産体制
国内外売上高推移
を設立。
ここからサプライビジネス(消耗
国内売上高(左軸)   海外売上高(左軸) 品の継続的な販売)が始まりました。
連結営業利益(右軸)







1985年 プラザ合意 2008年 リーマンショック 計画



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サトーのビジネスモデル


 サトーグループのビジネスモデルであるDCS & Labeling+ ごとのサプライチェーンにおける、個々の現場の知見が必要とさ


人とモノ、情報がつながる社会を支える
Oneは、自動認識技術とハードウェアを組み合わせ一貫処理す れます。当社グループの社員は、自ら現場へ足を運び、運用を
るソリューションで、 現場の人やモノに情報をタギング=情物
「 知り、課題を把握し、その解決策を提案する
「現場力」を土台と



自動認識ソリューション事業
一致」させ、データとして上位システムへ届ける仕組みです。 したソリューションを提供しています。
当社グループは、 DCS
この
お客さまの現場ごとに運用は異なり、抱える課題も異なります。 & Labeling+Oneを中 心として、 会の課 題 解 決に取り組 み

それらを解決することは、一朝一夕でできるものではなく、市場 続けていきます。




市場 創出価値
DCS & Labeling+One


さ 上位システム ERP/ WMS/ MES など※)
( 持
リテール 正確


の 続
経 可
営 製造
現 場の人・モノの情 報を、デジタル化して上位システムへ届 ける 省力




け 商品・ 世

保守 システム
現場データの

ハードウェア サプライ ソフトウェア デザイン
サービス サポート 周辺機器
一貫処理
理 社
食品 省資源



と 会
現 タギングによる の
場 発
物流 自動認識 安心
技術 情物一致
の バーコード 2 次元コード 位置測位 音声認識 画像認識



RFID
(ICタグ)



ッ 貢

ヘルスケア 環境



市場ごとのサプライチェーン
︵ 現場力

Case Study



食品の例
現場へ自ら行く

︶ 公共 現場の運用を知る 感動
課題の本質を把握する
解決策を提案して実行する
原料 製造 配送 販売 消費者
詳しくは P.18



※ ERP Enterprise Resources Planning 基幹システム) WMS Warehouse Management System
: ( : (倉庫管理システム) MES Manufacturing Execution System
: (製造実行システム)





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ビジネスの広がり

自動認識ソリューションの進化  サトーグループは、
これまで、お客さまの一つ一つの各業務 化し、
より幅広い業務プロセス課題の解決に貢献しています。



業務プロセス全体を最適化し、
単位の課題を解決するため、人やモノに情報をタギングし、  また、
パートナー企業が提供するERP
(基幹システム) WMS

上位システムに届けるビジネスを提供していました。
そして今、 (倉庫管理システム)などをはじめとした上位システムが、
より
技術革新により、タギングした人やモノの位置や動きまでを 効果的に機能するためには、現場の正確な情報が、リアルタ



生産性を高めるソリューションを提供
データとしてリアルタイムに取得できるようになりました。各業 イムに届けられる必要があります。当社グループのソリューショ
務単位の課題解決のみならず、業務全体のプロセスにおける ンにより、それらの情報提供を実現し、パートナーが提供する
課題まで解決するお手伝いをしています。
それらの情報を上位 ソリューションとの連携を広げ、
お客さま価値を高めています。
システムへ届けることにより、現場をモニタリング、分析、可視






ト 上位システム ERP / WMS / MES など)

生産性の向上

ー 1. 現場の人やモノの情報 ID 位置 時間 動線など)
( ・ ・ ・ がデジタル化され、
リアルタイムに上位システムにつながる 倉庫内業務改善




業 2. 経営課題解決のためのモニタリング、分析、可視化の精度が高まる
 人手不足が社会問題となる中、インターネット通販が急成長し、倉庫で取り扱う
上位システムとのデータ連携でお客さま価値を高める

アイテム数が増加する一方で、一件当たりの購入点数は減り、生産性を悪化させてい
ます。
そのため、物流現場では多くの人員を雇うこととなり、
その教育の工数、ベテラン



と新人の生産性の違いが課題となっています。当社グループは、現場を3Dマップ



化し、作業の開始位置からの最短経路を算出することで、庫内業務の多くを占める
業務プロセス全体の課題解決 「歩く、探す」という業務プロセスを最適化するソリューションを提供しています。


食の安心 安全


トレーサビリティ
時間


客  近年の輸入食品の増加や、食品偽装、異物混入、訪日外国人の増加などにより、



動線
食品の内容・成分表示、製造工程管理、
トレーサビリティの要求が高まっています。
サ 当社グループでは、食品製造工場の川上からラベルによる管理を行うことで、食品



ー が家庭の食卓に届くまでの流れをデータ化し、可視化しています。
それにより、どの地



グ 域の、どの食材が、いつ、どのような流通経路をたどって、どのように加工されたのか

ー を把握するトレーサビリティを可能としています。
また、正確な内容表示、食品表示法


プ 位置
へも対応することで、食の安心 安全をお手伝いしています。


業務工程の入口から出口まで

各業務単位の課題解決 例 リードタイム短縮 SCM※の見える化

食品の
商品管理
成分表示  アパレル業界において在庫不足による売り逃しや欠品、在庫過多による処分品、
不良在庫は経営の大きな課題となっています。当社グループでは、製造工程の川上か
患者さんの らRFIDによる管理を行うことで入出荷検品の効率化、工場から店舗へ商品が届くまで
入退室管理
認識システム の時間「リードタイム」の短縮を図っています。
リードタイムの改善により、見込み生産
量の確度が高まった上で生産に着手できるため在庫の適正化につながっています。

タギング
※ SCM Supply Chain Management
: (サプライチェーンマネジメント)





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ヘルスケア市場にみるビジネスの広がり
お客さまの声



患者さんの安心と現場の効率を高める  医療費の削減が余儀なくされる一方、超高齢化や疾患概念の拡


IoT 院内ソリューション
張に対応し、
さらなる安心 安全の医療を広く提供し続けるためには

適切なIT技術の導入が必須です。また、導入による業務効率の改善
はコスト削 減 だ けでは なく必ず安 全 性 の 向 上 につながります。 名古屋大学医学部附属病院
メディカル I T センター
 当社グループのサトーヘルスケア株式会社では、先進技術の ターと共同でICT/IoT技術で医療サービスや安全性の向上を サトーヘルスケア社には他社の追随を許さない幅広い物流、業務管
特任助教 博士(医学)

利用により医療サービスの変革を目指す
「スマートホスピタル 実現する実証研究を実施し、患者さんの安心 安全や現場を効
・ 理ITソリューションおよび運用ノウハウで当院の推進する
「スマート 大山 慎太郎 様

構想」を掲げる名古屋大学医学部附属病院のメディカルITセン 率化するためのお手伝いをしています。 ホスピタル構想」を力強くご支援いただいています。




医療現場が抱える課題 RFID ICタグ)
( による三点照合 位置測位技術で働き方を見える化
1 患者さんの負担を軽減 2 医療サービスを向上
看護師の移動経路、
 三点照合はバーコードなどの自動認識技術を活用するこ 滞在時間などを 2  患者さんのケア、
コミュニケーション、投薬、医薬品 書類管理

とで、誰が、どの患者さんに、どの薬を投与したのかを正確に 可視化 など、看護師は非常に多くの業務を日々行っています。
位置測位
看護師の 管理できる仕組みです。 技術により看護師の業務プロセスを可視化、把握することで、
人手不足  私たちはこの三点照合にRFIDを活用し、寝ている患者さんを 適切な人員配置や異常時対応の迅速化など、医療サービスの
起こすことなく、布団の上からでも情報を読み取るソリューショ 質を向上させることが可能になります。
ンを提供することで、患者さんの負担軽減に寄与しています。
高精度屋内位置測位システム

High

病室A 病室B 病室C 看



投薬・投与 滞

における 時

ヒヤリハット
RFID RFID RFID
病室D 病室E 病室F
リストバンド 看護師名札 注射ラベル

Low



患者さんの状態変化を
迅速に把握

ヒヤリハットを防止
1 3 バイタルモニタービーコン×位置測位技術

求められる 脈拍 位置情報 3 入院中の患者さんを見守り
ケアの質
 患者さんの腕に、
バイタルモニター機能付きのリストバンドを
転倒通知 装着することで、脈拍数や活動量、
ストレスレベル、位置情報を
取得することができます。
 これにより、患者さんの状態を把握できるため、転倒など、
万が一の事故があった際にも、看護師がすぐに駆け付けること
ができ、患者さんが安心して入院できる環境の構築につながっ
ています。
バイタルモニタービーコン




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財務・非財務ハイライト


財務 EBITDAマージン 1 株当たり配当金



10.4 % 65 円
の れん償 却 等 控 除 前 の利 益 指 標 は、 定 的 に

安定増配を継続しています。
推移しています。
2017年度の連結業績は売上高1,134億円(前年度比106.7%) 営業利益62億円
、 (同102.4%) 親会社株主

POINT (%) (円)
に帰属する当期純利益は41億円(同126.5 %)で増収増益となりました。売上高は5年連続で過去最高を更 11.1 11.0

新し、主力の自動認識ソリューション事業は日本が好調に推移して3年ぶりに過去最高益を達成致しました。
10.2 10.6 10.4






売上高/営業利益 親会社株主に帰属する当期純利益/ ROE



売上高 ROE
営業利益は伸び悩むも、2017年度はIDP事業に 2017年 度 は 特 別 利 益 要 因 もあり、それまでの

113,383 百万円

係るコスト増を吸収して増益を確保しました。
7.6 % 下降傾向から回復しました。

(年度) (年度)

(百万円) (百万円) (%) 2013 2014 2015 2016 2017 2013 2014 2015 2016 2017
9.9
113,383
120,000 105,504 106,302 12,000 5,000 10
99,831 4,295
96,773 3,763 4,074
3,687 7.6
4,000 8
非財務
90,000 9,000 7.6 3,221
7,444 7.1
6,758 6,455 6,104 6,249 3,000 6.2 6
60,000 6,000
2,000 4

30,000 3,000 1 人当たり生産性 1人当たり生産性=営業利益(除くのれん償却費・ 新卒 3 年以内の離職率/平均勤続年数
1,000 2 基幹システム減価償却費)/実働人員数


2013 2014 2015 2016 2017 (年度)

2013 2014 2015 2016 2017 (年度)
0 主に収益回復により1 人当たりの生産性が向上。来期 新卒1、年目研修の充実化などにより新卒3年以内の離職率

POINT 以 降、 業や業 務 効 率 改 善 効 果 の寄 与を見 込んでい
営 POINT が改善。
社員のワーク ライフ バランスを実現する各種制度の
・ ・
売上高(左軸)  営業利益(右軸) 親会社株主に帰属する当期純利益(左軸)  (右軸)
ます。 改善で平均勤続年数が長期化の傾向にあります。
ROE

総資産/純資産 フリーキャッシュフロー
(万円) (%) (年)
純資産 2015年度の基幹システム投資等に伴うマイナス 14.6 14.6
14.2 13.8
緩やかな増加傾向を継続しています。 を除けば、
フリーキャッシュフローを継続的に創
56,225 百万円 2,679 百万円
200 30 13.4 15

出しています。 184 21.8
181 20.0 19.6
(百万円) (百万円) 180 20 10
5,812 169
120,000 6,000 167 175 13.3
104,280 106,447
95,174 96,887 13.2
86,737 4,000 2,983 160 10 5
90,000 2,679
2,052
2,000
53,158 54,217 56,225
60,000 52,155 △3,504
46,734
(年度) (年度)



30,000 新卒3年以内の離職率(左軸)  平均勤続年数(右軸)
△2,000


△4,000
(年度) (年度)
取締役人数/社外取締役比率 特許登録の利用率

( )内は、社外取締役人数


総資産  純資産

設備投資/減価償却 自己資本比率 1999年から社外取締役を置き、さらに2002年より複数 お客さま価値につながる特許の取得を念頭に取り組みを進
POINT となり、
その後重要性が増す中で現在は取締役会の過半 POINT めた結果、利用率が増加傾向にあります。
設備投資
2017年 度 の設 備 投 資 は、 産 設 備 増 強および
生 数を社外取締役で構成しています。
50%以上での健全性を維持しています。
9,044 百万円 工場移転により一時的に増加しました。
51.5 % (人) (%) (%)
14 0)
( 14 2)

(百万円) (%) 15 100 100
55.6
10,000 9,044 60 53.7 52.8 11 5)
( 11 6)

10 4)

50.8 51.5 12 80 80
67.1
63.0 65.2
7,372 59.1 56.1
8,000
6,717 9 45 55 60 60
6,106
5,723 40 40
6,000 36.6 35.9
6 40 40 44.0
4,307 14
3,941 3,996
4,000 28.0
2,500 20 3 20 20
2,179

2,000

1998 2002 2007 2012 2017 (年度) 2013 2014 2015 2016 2017 (年度)

2013 2014 2015 2016 2017 (年度)

2013 2014 2015 2016 2017 (年度) 社内取締役(左軸)  社外取締役(左軸)  社外取締役比率(右軸) 電気機械製造業※1※2  特許登録の利用率※3※4

設備投資  減価償却 ※1 特許権(所有)の利用率 ※2 出典 特許行政年次報告書2015 ~2018年版 

※3 特許登録は、登録日基準です ※4 社内調べ 




サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
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中期経営計画

3 つの成長戦略
2018-2020 年度サトーグループ中期経営計画



4-1.  自動認識ソリューション事業の成長・進化
 サトーグループは新体制の下、自動認識ソリューション事業に 億円、営業利益率12%を長期目標と定め、
ここを見据えた長期
これまで以上に経営資源を傾け、持続可能な成長と収益基盤を 的視点で経営をしていきます。
2025年度には海外事業の利益  IoT、 、
AI ロボットなど、技術が進展していく中、その技術を経  私たちは、
時代の技術 トレンドを捉え、
・ 現場の課題を解決する
より強固なものにしていくために、2018-2020年度サトーグルー が日本事業を逆転する計画としています。
また、 事業に関し
IDP 営戦略に生かしたい経営者が描く理想と、現場の実態には大き 「自動認識ソリューション事業」をグローバルで成長 進化させ、

プ中期経営計画(以下、中計)を策定しました。変化するお客さ ては、現時点において商業化が見込まれる技術をベースに計画 なギャップがあります。 ギャップを補います。
まニーズに対して、
さらなる価値を創造していくためには、社員 を策定しており、2020年度にブレークイーブンを計画してい
一人一人の能動的なアクションにこだわることが必要との考え ます。既にお客さまから高い関心をいただいている案件を着実 自動認識ソリューションが担う役割
から、1人当たり生産性」
「 の指標を新たに加えました。 に収益化することに集中していきます。
Before 技術革新 After 技術革新
 さらに、2025年 度 に連 結 売 上 高2,000億 円、 業 利 益240
営 お客さまの お客さまの
ビッグデータ 経営戦略 ビッグデータ 経営戦略
ロボット ロボット
国 AI 国 AI サ 経
現 ト 営
1 経営目標 IoT 場 IoT ー と
(百万円) 食の安心・安全

IDP の 現
グローバル化 の確保
の ビ 場
2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 GAP 2025年度
への対応 ギ 課題 音声認識 ジ の
実績 計画 計画 計画 2017年度比 計画
市 市 ネ
ャ ギ
場 医療過誤
課題
法改正 ッ 場 RFID ICタグ)
( 位置測位 ス ャ
売上高 が
プ ッ
※1
113,383 120,000 126,000 135,000 6.0%
売上高 のリスク
海外売上高比率 %)
( トレーサビリティ
自動認識ソリューション 補 プ
う を
200,000
セキュリティ対策
37.8 39.9 41.6 43.6 +5.8pt
人手不足 の要請
営業利益 6,249 7,300 9,300 12,800 27.0%
※1
2 次元コード
画像認識
業 SCM の最適化 への対応 業
営業利益 バーコード
営業利益率 %)
( 5.5 6.1 7.4 9.5 +4.0pt 界 現場 界 現場
24,000
EBITDAマージン %)
( 10.4 10.8 12.0 13.3 +2.9pt お客さまの現場の状況 お客さまの現場の状況

ROE %)
( 7.6 7.4 9.5 12.0 +4.4pt 営業利益率
時間軸 時間軸
12%
1人当たり生産性
※2 ※1
(万円) 184 190 210 250 10.7%

※1 CAGR
※2 1人当たり生産性=営業利益(除くのれん償却費・基幹システム減価償却費)/実働人員数 4-2.  グローバルアライアンスによるビジネスの創出と広がり P. 21 参照


サトーとパートナーの 相互に販路を
2 投資計画 3 営業利益(事業別)  デジタル革命の変化に対応する戦略的なビジネスモデルを
ソリューションを組み合わせる 広げる
構築し、新たな価値を創出し続けるため、相乗効果が見込める 販路の
拡大
 中計では戦略にひも付いた具体的な投資を8つ定め、
それぞ (億円) 自動認識ソリューション事業(海外) グローバルアライアンスを推進します。 サトーの
サトーの パートナーの お客さまと
れに推進オーナーを置きました。意思決定のスピードを上げ、
250 自動認識ソリューション事業(日本) 240

IDP事業   グループ連結 ソリューション ソリューション パートナーの
実行していきます。 お客さま



8 つの投資計画

4-3.   IDP 技術を活用した IDP ソリューションの拡大 P. 27-28 参照

1. 海外で自動認識ソリューション事業を担う人財への投資 128

2. 高速RFID製造設備の自社開発 51 90

 私たちは、消費者の購買行動の変化や多様化が進むという


3. サプライ生産設備をグローバルで最適化 19 40 ブランドオーナーニーズ
魅 パ 消費者ニーズ
メガトレンドを、
さらなる成長の機会と捉えています。
お客さまの
61 73 I
4. 海外プライマリー事業のグローバルネットワーク確立 62 D 力 ー
的 ソ
小売ニーズ
17 P

サトー ソ な
お客さまである消費者のニーズに着目し、BtoBtoCビジネスに


リ 商 ラ
5. 戦略モデルプリンタの研究開発 46

50 ュ





私だけの商品/
収益向上 サービス
より創出される感動(買いたくなる/うれしい)という価値でブラ
シ サ
6. グローバルセールスインフラ CRM※)
( の整備 △2


リピートが増える

ビ デザイン性

ンドオーナーや小売業のお客さまの収益向上に貢献します。
0 △ 14 0
△ 19 △ 10
7. 日本におけるソリューションサービスの海外向け開発と展開
買いたくなる
8. IDP技術とIDPソリューションビジネスの開発 △ 50
創出する価値 収益向上 感動
うれしい
2016 2017 2018 2019 2020 2025 (年度)


※ CRM 顧客情報管理システム
: 実績 計画


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海外事業

海外事業の成長に向けた取り組み

グローバルで「やり方・発想」を変える 各グループ地域別売上目標(億円)
※ 以下の売上は、サトーインターナショナル株式会社傘下のグループ会社売上高となります。
プライマリー専業会社、Argox社等は含まれません。




北米
各地域のグループ会社の業績が全体として順調に推移し、増収・増益を達成しました。引き続き、ソリューション 北米統括
欧州
人財への投資を積極的に行い、海外事業における
「モノ売り」 「コト
から (ソリューション)売り」への進化および 弓場 吾朗
欧州統括兼任

ビジネスパートナーとの協業を通じてより多くのお客さまへ価値を提供していきます。 進藤 隼人 アジア





102 アジア統括
立田 大典




海外事業業績推移



78 計画
(百万円) 売上高(左軸)  営業利益(右軸) (百万円)

60,000 55,700 6,000
51,500
計画


オセアニア 南米
5,100
47,500
50,000 5,000 2017 2018 2019 2020
42,585
39,379 38,926
オセアニア統括 計画 南米統括
4,000
40,000 4,000
33,156 Kerry Langley Maria Olcese
28,373 3,100
30,000 2,612 3,000


2,524 30


20,000 1,812 1,865 2,000
1,650


10,000 1,000


(年度)

計画 計画



計画




2017 年度の振り返り 1. 業界の商談事例を、他地域での商談につなげる

飛躍に向け、足場固めに注力
 これまで、各地域のグループ会社の戦略は現地へ一任して �当たり前�を重ねることで、成果につなげていきたいと考えて
 2017年度はアメリカのソフトウェア会社の までに比べてやや鈍化しましたが、今後当社 おり、グローバル全体での連携や、本社である日本からの支援 います。
開 発 費 増、イギリス販 社 におけるオフィス・ グループが海外で飛躍するための足場固めが が不十分であったと考えています。各地域が個別に動いてい   具 体 的 な取り組 みとして、2017年 度から、 地 域で高い

工場移転や為替影響によるコスト増などがあ できたと考えています。
また、
ビジネスモデルの れば、それ以上の展開は見込めません。例えば、欧州のファス 成果をあげる営業職の社員を日本に集結させ、成功したソ
りましたが、
アメリカ、
ドイツおよびアジア オセ
・ 変革も順調に進んでおり、 技術で高い付
IoT トフード業界で成功事例があれば、それは北米にも通用する リューション提案を議論し、共有化する勉強会を始めました。
アニア地域販社の業績が順調に推移し、全体 加価値を生み出すプリンタCLNXシリーズを軸 可能性があります。グローバルでリテール、製造、食品、ヘルス 研修に参加した社員が中心となり、コト売り」
「 の心構えやビジ
サトーホールディングス株式会社
執行役員 として増収 増益を達成しました。
・ にしたソリューションの提供により、モノ売り」
「 ケアという重点市場を定めていますので、その市場内での成 ネススキームの理解を各地域の社員やビジネスパートナーへ
サトーインターナショナル株式会社  ヨーロッパでの人財投資をはじめ、
インドで からお客さまの現場での課題を解決する
「コト 功事例を他地域で共有する。商談成否や市場特有のニーズな 浸透させていくことを目指しています。
代表取締役社長
は構造改革、
インドネシアでは設備 人財増強
・ 売り」への進化が浸透するなど、持続的成長に どキーファクターが他地域にあれば、その地域の担当者と連  これらの施策を軸に、今後は本社の十分なバックアップの下、
進藤 隼人 など、積極的に投資を進めました。
こうした先 必要な基盤整備が着実に進展しました。 携をする。
また、各地域でのお客さま、商談、業界などの情報は 各地域の販社の
「強み」に磨きをかけ、
これまで以上に成長を加
行投資の増加によって、利益の成長率は、
これ CRMにより共有し、次のアクションを明確化する。そういった 速させていきます。





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海外事業
日本事業

2. グローバルアライアンスによるプレゼンス向上と、新たなビジネスの創出


 私たちは、異なる強みを持つ企業と世界市場を視野にアライ ナー企業のソリューションを組み合わせ、新たな価値を創出す
本業に注力し収益基盤を強固にする
アンスを組むことを成長戦略の一つに定めています。
その狙い ること。もう一つが相互にソリューションを販売し合うことで、
は大きく2つあります。一つは、自社のソリューションとパート 販路を広げ、展開スピードを速めることです。

日本事業は過去2年間にわたり、
さまざまな取り組みを進めてきた結果、持続可能な収益基盤が定着しつつあり

focus 2017年度の売上は過去最高の705億円、
ます。 営業利益58億円に達しました。
on JDAと提携し、未来の倉庫管理ソリューションを提供

 現在、サトーグループはサプライチェーン 内の ・
「人 モノの動き」に関する情報をサトー 日本事業業績推移
マネジメントの世界において、現場で実際 が取得 蓄積し、 による倉庫の労務管理
・ JDA
に何が起こっているかを深掘りし、
リアルタ ソリューションと連携し、従業員の生産性が (百万円) 売上高(左軸)  営業利益(右軸) (百万円)

イムで正確な現場のデータを提供するタギ 正確に「見える化」されることで、倉庫内業 80,000
76,000
10,000


ングソリューションをトレーサビリティ担保 務の生産性が3~4割向上することが期待
73,500
72,000
70,482

の観点からグローバルに展開しています。 されています。
こうした海外市場でのプレゼ
68,399 7,700
70,000 66,674 67,283 7,500
66,067

 最近の事例では、世界 70カ国以上に現 ンスの高い企業とアライアンスを組むこと 6,100
6,300


地法人を展開し、さまざまな業種の大手企 で、新たなビジネス分野を開拓すると共に、
5,303 5,831


サトーホールディングス株式会社 60,000 5,114 5,000

業 を中 心 に4,000 社 以 上 のお 客さまを持 最新の技術を社外から効果的に取り入れな
4,571

執行役員 3,847

最高商品企画責任者 CPO)
( つ、サプライチェーンの計画・実行ソリュー がらソリューションを創出する体制を構築し
兼 商品企画部長
ション最 大 手 JDAソフトウェアグループと、 ます。
50,000 2,500


山田 倫靖 2017 年に戦略的な提携を結びました。倉庫

2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 (年度) 0


計画


JDA の倉庫労務管理ソリューションと
2017 年度の振り返り
サトーの Visual Warehouse ®」
「 を組み合わせたパッケージソリューション

コト(ソリューション)売りによる収益基盤の確立

 業績の回復には、 つの要因があります。 シリーズ
(前年度比38%増)やソフトウェア(同
単体で15 ~ 30% 単体で10 ~ 15%

「人、モノの動き」を 「生産性」を
生産性向上 生産性向上  一つは、人手不足による生産性の向上が、
お 35%増) 自動でラベルやタグを貼る自動化商

可視化するソリューション 可視化するソリューション
客さまの経営課題として取り上げられ、
自動化・ 品(同21%増)がハードウェア商品の成長に貢
Visual Warehouse® WLM※ 倉庫労務管理 効率化ニーズが高まったことです。 献しています。
従業員スキル  こうした外部環境の中、製造や物流などお  もう一つは、お客さま接点の強化です。営業
サトーホールディングス株式会社
作 人 上席執行役員 客さまの現場オペレーションの改善効果を定 サポートやコンタクトセンターが営業を支え、
業 員
作業方法 計 計 株式会社サトー 取締役副社長 量的に示してソリューションを提案する
「コト 高い技術力で保守サポートを提供するカスタ
画 画
物 笹原 美徳 売り」が浸透しました。
さらに、
コト売りの相乗 マーエンジニアやヘルプデスクはお客さま満足
倉庫環境 効 果で、プリンタ・ソフトウェア な ど商 品 の に貢献しています。
ここで直接的 間接的に得

(レイアウ 保管方法)
ト、
比率が上がったことが利益伸長をけん引して られたお客さま情報を前年度より導入開始し
人 作業
います。 たCRMで活用しています。
展示会やセミナーに
 また、買い替え時期を迎えるお客さまの需要 来場された方を確実にフォローするなど、
お客
ソリューションを組み合わせることにより、
※ WLM Warehouse Labor



を取り込み、単に後継モデルの販売にとどまら さま接点を軸とした営業効率の向上やお客さ
Management

トータルで庫内業務全体の生産性が 30 ~ 40 %向上
ず、 トを含めた付加価値提案を行う、
ソフ 戦略 ま満足の創出が効果を上げ始めており、

的なリプレイス施策を展開し、
プリンタのCLNX 年度の結果にもつながったと考えています。


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日本事業



日本事業の成長に向けた取り組み 3. 海外との事業連携強化


1. 自動認識ソリューション事業をより進化させる
 サトーグループの強みは、各国の市場で生まれたソリュー CRMをグローバルに展開し、お客さまごとに内外の商談を可
ションを海外に展開できることであり、2018年度は、 市場、
国、 視化し、情報共有をしていきます。
タイムリーに情報を共有す
  生 産 性 向 上、働き方 改 革 の 流 れ が、ますます強まってい リューションにも注力していきます。
これまでも、当社ではラベ 業界を意識して進めていきます。特に日本企業が生産拠点を ることにより、現場では気付きが生まれ、積極的なアクション
ます。そのため、当社ではお客さま価値の高いソリューション ル自動貼り付け機による自動化ソリューションを提供してきま 置くアジアがサプライチェーンの起点となることが多いため、 につながります。既に4月よりロジスティクス事業部において
の創出と、パートナーとのアライアンスによる展開を一つの戦 したが、単純なラベルの貼り付け作業の自動化にとどまってい アジアの拠点との連携を密に取ることで、最適な自動認識 日本とアジア9カ国を皮切りに先行導入し、商談を可視化した
略として掲げました。例えば、当社のクラウド型倉庫内業務改 ました。
そこで、産業用ロボットの大手とアライアンスを組むこ ソリューションの海外展開を加速していきます。 ことで売上増にもつながっています。海外事業とのこうした連
善 ソリュ ー ション Visual Warehouse® 以 下、
「 ( VWH) を、
」 とにより、さまざまな貼り付け方法、複雑なラインへ対応でき  そのために、
コンサルティング力を有した営業人財の育成や 携を強化することで目標達成に向けて取り組んでいきます。
WMSを展開する物流業界に強い大手企業とのソリューション るようになり、工場の人手不足 生産性向上に、
・ より貢献できる
と組み合わせることで、お客さまへの価値を高めます。ピッキ ようになりました。
連携 お客さま/市場/商談/
ング作業における業務のプロセス改善にとどまらず、作業員  アライアンスにより進化させたソリューションで、重点市場で
CRM 業界/保守/実績
の適正な配置といった労務管理まで提供することにより、大き あるリテール 製造 食品 ヘルスケア市場へ注力し、
・ ・ ・ 目標達成
な現場改善の効果が見込めます。 に向けて取り組んでいきます。
データを有効活用し
 また、 産 性 向 上の一 策として期 待されている自 動 化ソ

戦略的なアクションへ
凡事 つなげる
徹底
挑戦
2. 地域におけるシェアをより拡大する



 当社は、各地域におけるシェアの拡大を図るため「エリア・ と提携し地域のシェアを高めていきます。当社が導入するソ
アライアンス パートナー
・ (以下、 )施策に取り組んでいます。
AAP 」 リューションには、
ラベルなどのサプライ商品の継続的な供給 focus
国内において多くのお客さまのニーズに応えるべく 商品 サービ
、 ・ が不可欠となります。
そのため、
パートナーのその先のお客さま on MonotaRO 様導入事例

スを提供していますが、地域単位でさまざまなお困りごとを抱え に向けて、煩雑な受発注業務を効率化するインターネットオー
 2017年度に工業用間接資材通販大手のMonotaRO様が、棚入れ作
ているお客さまの全てに対応しきれているとは言えません。
また、 ダーサービスや、保守サポートを提供することで、パートナーの �倉庫版カーナビ�で
業の生産性向上を目的としてVisual Warehouse®の一つである経路案
地域により食品、
自動車など注力している産業も異なります。 みならず、
その先のお客さまにも付加価値を創出していきます。 棚入れ作業の生産性向上
内ソリューションを導入されました。
 AAP施策は各地域を細分化し、網羅できていない地域や業界 このAAP施策は、
これからも国内事業の安定的な成長を支え 高
 経路案内ソリューションは、倉庫版カーナビともいえる商品で、倉庫
にも、
くまなく自動認識ソリューションによるお客さまの課題解 る、大きな礎となっていくと考えています。
内での棚入れやピッキング作業において最短距離をナビゲートし、新人 全体として
決を浸透させていくため、 ・
支社 支店が自ら主導してパートナー 生
作業者でも熟練者と同等の作業効率を実現するソリューションです。 現場の生産性が 産 VWH

EC市場の急成長に伴ない取り扱いアイテムが増加する中、物量をさば
「エリア アライアンス パートナー」
・ ・ 施策のイメージ
くた めの人 員 確 保、Webサイト上での欠 品 による販 売 機 会のロス、
約 20 % 向上 従来
A地域の自動車メーカー 低
サトーの支社 支店
・ A地域の自動車業界企業
サプライヤーなど
移動距離の長距離化といった問題の解決に貢献します。 ベテラン 新人


お客さまの声
パートナー提携 パートナーによる
 VWHを導入した理由として、
これまで作業者の経験と勘に頼っていた棚
代理店販売
入れ作業の経路選択において、VWHの最適動線指示により、移動時間短縮
が可能になると考えたからです。クラウド運用の提案でコンパクトな導入が
でき、生産性を検証することができます。
これまでの運用に比べて生産性は
20%向上し、特に初中級者の生産性はそれ以上の効果がありました。 株式会社MonotaRO
A 地域
 今後は、VWH未対応のエリアについても展開予定です。今回のようにモ 物流部門 尼崎DCセンター長
ノだけではなくソリューション提案や現場効率化につながる情報提供にも 山西 潤 様
期待しています。




サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Report 2018


ゲームチェンジ


新たな技術で、業界の常識を変える オリジナルRFIDで業界の常識を変える さまざまな業界の課題解決に期待
オリジナル RFID / IDP  当社は、2017年に岩手県北上市に独自のRFID製造設備を立  とある宝飾品メーカーさまへのご提案事例です。店舗や物流
ち上げたことで、規格品のインレイに加えて、
オリジナルのインレ において、小さくても高価なジュエリーの厳格な在庫管理に、
 新たに策定した中期経営計画では、 ゲームチェンジ ―顧
「 業界の常識を変えることです。当社は、オリジナルRFID、IDP イを使ったRFIDをお客さまのご要望に応じて供給できるように 膨大な手間がかかっていました。RFIDで効率化するために、
客・消 費 者 志 向のイノベ ーションで新 規ビジネスモデルを (インライン デジタル プリンティング)
・ ・ という、全く新しい2つ なりました。
サトーが提供するオリジナルRFIDには高い読み取り 従来になく小さく、金属にも干渉せず、ショーケースの外からで
グローバルに事業化する―」を掲げています。ゲームチェンジ の技術およびそれらを用いたソリューションによって、
このゲー 率を実現するための5つの特長があります。下図参照)
( も読み取れるタグが必要でした。規格化された既存のインレイ
とは、差別優位性の高い技術や仕組みを事業化し、
これまでの ムチェンジの実現に向けて取り組んでいきます。  現場の運用に合わせたアンテナの設計、高速生産を実現 では対応が難しく、特別に設計開発した小型RFIDタグで、店舗
する生産設備、用途に合わせた最適なタグやラベル、従来から の棚卸し作業時間は従来比10%と、 もの削減につながりま
90%
生産を担ってきたことにより蓄積されたノウハウを生かした した。さらにRFIDアンテナを設置し、商品が「手に取られた回
サトーが追求する顧客・消費者志向のイノベーション
品質管理。
そして、
これまでのビジネスで培った現場力を土台と 数/棚に戻された回数」などのお客さまの行動データを取得す

オリジナル RFID(Radio Frequency Identification)
して、オリジナルRFIDを用いたソリューションをワンストップで れば、
マーケティングでの活用が可能となります。
サトーの現場
IDP (Inline Digital Printing) 提供しています。このように自社で設計や加工を行っている 力を生かしたRFIDソリューションで、お客さまのオペレーション
大量のモノを非接触かつ一括で読み取れる 同じような商品を画一的に大量生産 販売す
・ ケースは稀です。私たちは既製品RFIDの限界を超え、 つの特
5 を削減し、
イノベーションを創出する価値が今、
リテール、製造、
ことから、幅広い現場の正確・省力・省資源 る時代から、 企業は一人一人の消費者に
今、 長による高い読み取り率を強みに、アパレルやヘルスケア業界 物流、ヘルスケアなど各方面から注目されています。
の手段として普及が進むRFID 。現場力を強 合った付加価値を追求しながら、生産性も高
などの、資産管理、商品管理、人の管理における課題を解決
みとするサトーとして、お客さまの課題にき めていくという難題に直面しています。変化を
め細かに応えるため、独自の製造 生産体制
・ 喜ぶサトーのDNAで、時代に合った新たな価 するソリューションをメイドインジャパン品質のオリジナルRFID オリジナル RFID によるソリューションイメージ

の構築に至りました。 値の創出にグローバルで挑みます。 で提供しています。
さらに、将来的には、グローバルで競争力の
詳しくはP.27-28 高いオリジナルRFIDの高速生産体制を強化していきます。

お客さまの用途に応じた
オリジナル RFID の 5 つの特長
「最適なサイズ」

オリジナル RFID 各現場 運用に合わせた設計が可能
・ 「高い読み取り精度」
のRFIDを提供


JAPAN 品質の RFID をワンストップソリューションで提供

アパレル向け 物流向け ヘルスケア向け

期待が高まるRFID、求められる現場力 RFID の特長


 製造 配送 販売の各場面で、
・ ・ 非接触かつ一括読み取りができ
バーコード オリジナルの
るというバーコードにはない特長に期待が高まるRFID。 アンテナ設計
RFIDインレイを自 社 開 発することに
コストが低く 読み取り率も高いが、

プラチナリング 18SS

 しかし、活用する上で重要なことは、お客さまの現場ごとに
JPY 398,000 よって、既存のインレイでは難しかった
一点一点読み取りが必要 小さい商品への対応や、それぞれの現
異なる運用や課題に対し、確実に対応できることです。現場に
オリジナルRFIDを 場に最適な設計が可能となりました。
よって被着体はもちろん、求められるタグのサイズや読み取り 用いたソリューション
オリジナルの
オリジナルRFID
生産設備
距離などの条件は異なります。
また、周囲の環境や運用によって の提案 により
読み取り率が左右されてしまうことは、現場での円滑な業務遂
RFID
高い読み取り率を
箱などに梱包されていても非接触
行を妨げる大きな問題となります。いかにお客さまの期待する 実現 RFIDソリューションにより
で一度に大量の読み取りが可能
読み取り精度が確保できるかが成否の鍵を握ります。
棚卸し時間
 技術は変われど、現場の知見 ノウハウである現場力が求め

られることに変わりはありません。
限生かすよう、
私たちはRFIDの効果を最大
お客さまの現場環境や運用、用途に応じた質の
オリジナルの
品質管理
オリジナルの
タグ/ラベル加工 90 % 削 減
高いRFIDをワンストップソリューションで提供します。


サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Repor t 2018


ゲームチェンジ




IDP Inline Digital Printing)

多品種パッケージの在庫を 「私だけ」の商品 サービスで、

消費者が求める価値を創造 BtoBtoCソリューション(お客さまのお客さまへ) 大幅削減 消費者の「欲しい」をつくる
 従来、全世界へ展開しているお客さまのパッケージでは、  現在は黒色の印字のみのIDPですが、2019年に大量 高速印

多言語対応など各種表記対応のため、事前に多くのパッケージ 字技術をグローバルで商業化し、また2021年にマルチカラー
個人の嗜好に合わせた商品 サービスを
・ 消費者価値を打ち出す、 を印刷して在庫にしておく必要がありました。 の導入により、
IDP 技術の上市を目指して、最先端のレーザー印刷技術を持つア
出荷前の最終工程で商品やパッケージに印字ができ、
マルチカ メリカのXerox社parcとの研究開発が進捗しています。 ・
大量
提供する時代へ 新たなタギング技術の開発
ラー印字の実現によりパッケージの種類は1種類で済むという 高速 マルチカラーの印字を実現することによって、
・ 一人一人
 インターネット通販が新たな消費の主戦場として台頭し、  イギリスのグループ会社DataLase社が有するIDPは、光を熱 価値が生まれます。例えば販促キャンペーン用に準備するパッ の消費者に合わせたパーソナライズ情報や、特定の消費者層
小売業界には今、グローバルで大きな変化が求 められてい に変えて発色する
「感熱顔料」をインキに加工し、それを塗布し ケージを必要な分だけ用意する用途で、グローバルメーカーか に向けた最新のニュースやメッセージを商品パッケージに
ます。消費者は膨大な情報の中から商品を選ぶことができるよ た対象物にレーザー光を照射することで印字する独自のダイレ ら期待が寄せられています。 体現して、どこよりも早く消費者に届けることを可能とします。
うになり、購買意識の多様化が進んだことで、従来のマスマー クトマーキング技術です。
レーザーとIDPの活用により、例えばこ 差別化された「私だけ」の商品で、一人一人の消費者に「驚き」
ケティングが限界を迎えています。小売業界やBtoCブランド れまでインクジェットやサーマルプリンタで運用していた現場 IDP 技術による多品種パッケージの大幅削減 や「感動」という価値を提供し、お客さまの売上や収益に貢献
オーナーは、消費者起点のマーケティングを強化しながら、サプ で、消耗品削減やメンテナンスフリーあるいはダウンタイム軽減 する。まさにゲームを変えるBtoBtoCソリューションであり、
ライチェーンにおける生産性を高め、人手不足や増え続ける といった特長によりランニングコストを下げることが可能です。 従来 この独自の価値提供を目指します。
物流に対応しなければなりません。新事業のIDPの技術開発で また、商品や包材の必要な部分(可変部分)だけを感熱化させ、
目指すBtoBtoCとは、消費者の購買意識に訴える、 私だけ」
「 の 製造や梱包の最終段階で情報を印字することができます。必要 パーソナライズされた
パッケージングソリューションのイメージ
魅力ある商品やサービスを提供することで、 買いたくなる」
「 、 な時に、必要なだけのパッケージを用意したい。あるいは消費
言語 12 カ国
「うれしい」
といった消費者価値を創出し、小売業やブランドオー 者一人一人に適した情報を柔軟に印字したい。 は、
IDP 小売業 誕生日メッセージ/広告

ナーのお客さまの売上や収益向上に貢献することです。
この のそうした需要に応える、消費者価値向上と生産性向上を両立
新たなビジネスモデルへの挑戦が始まっています。 する技術です。


IDP 技術の仕組みイメージ
フレーバー 6 種類
小売業界を取り巻く
環境の変化
インキ
デジタル化による 消費者ニーズの
一人一人に向けた
外部環境の変化 多様化 72 種類のパッケージ メッセージで
「買いたくなる」 うれしい」


感熱顔料 (パッケージを印刷後、在庫)
パッケージを提供


小売業界の課題
塗工印刷
マスマーケティングの限界 ソリューション後




IDP技術なら
小売業界に求められる変化 あなたの名前、
メッセージ/あなただけのクーポン
パッケージは
ダンボール



消費者起点のマーケティング レーザーマーカー

1種類
レーザーマーカー



サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
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CFOメッセージ



資本生産性の向上

財務の健全性の確保と資本生産性の向上を追求し、  資本生産性向上の観点では、当社はROEを重要な指標の 成長を続けるために必要な水準と捉えており、長期的にはさ
一つとして認識し、資本生産性向上のロードマップを引き続き らなる向上を目指していきます。
強固な経営基盤の確立を目指します。
策定し、市場だけでなく事業を推進する現場に認知してもらう  上記に掲げるROE向上のための取り組み要素のうち、最も
サトーホールディングス株式会社 活動を継続しています。 重要視するのが連結営業利益率です。特に海外の自動認識
取締役 上席執行役員
 2020年度にはROE12 %、株主資本コスト8%を想定とした ソリューション事業の収益性向上が最重要課題であり、重点的
最高財務責任者 CFO)

エクイティスプレッド4 %を目標としています。 12 %という
この に経営資源を投下していきます。
阿部 陽一
水準は、財務の健全性を確保した上で、グローバルで持続的な



中期経営計画における財務戦略 キャッシュフロー経営と財務基盤の強化

 2018-2020年度サトーグループ中期経営計画(以下、中計) を勘案し、持続的な成長を目指します。
これらの投資リスクを  2017年度の営業活動によるキャッシュフローは期末日が 営業キャッシュフローの範囲内で行い、投資リターンの最大
では、本業である自動認識ソリューション事業に経営資源を 極小化するために、2018年度より取締役会直下に諮問委員会 休日だった影響もあり61億円にとどまりました。投資活動に 化を図りながら、
フリーキャッシュフローの黒字化の維持を基
傾け、持続可能な成長力と収益基盤を確立することを経営方針 としてビジネスリスク委員会を設置しました。投資の意義、事 よるキャッシュフローは、国内外においてラベル工場の新設など 本とします。また、外部からの借入などに過度に依存すること
に掲げています。
この方針に基づき、安定的な財務基盤の構築 業計画、
リスク分析、資本コストやカントリーリスクを考慮した の投資案件が重なりましたが、社有資産の売却などで35億円と なく、財務レバレッジ2.0以下(株主資本比率50%以上)を目安
と経営効率向上をバランス良く実現し、最終的には1株当たりの リターン等を専門的な視点から、十分に分析・評価を行い、 なり、
フリーキャッシュフローは26億円の黒字を維持しました。 とし、配当などの株主還元とのバランスを考慮しながら財務の
株主価値の最大化を追求していきます。 取締役会に意見書を具申し、取締役会での意思決定をはかる  グループのキャッシュフロー経営に対する考え方は、投資は 健全性を最優先にコントロールしていく方針です。
 また、中計の戦略とひも付いた各投資案件につきましては、 運用を実施しています。当然、投資後のモニタリング強化も並
既存事業の拡大や新事業創出のための将来投資のバランス 行して進めていきます。
キャッシュフロー推移 営業活動によるキャッシュフロー   投資活動によるキャッシュフロー   フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)

(百万円)


資本生産性向上のロードマップ
15,000
10,589 10,769
9,205

重点市場に集中し、 ソリューション事業の
10,000

連結営業利益率 売上拡大と 5,812 6,091 6,184
海外事業 さらなる強化 拡大

9.5% 5.5%)
( 粗利率向上
4,434
3,793
5,000 2,983 2,052 2,679

当期純利益率 営業利益率
戦略モデルプリンタの投入 拡販
・ 2,809

5.7% 3.6%)
( 9.2% 4.4%)
( △ 984

△ 2,581
グローバルアライアンス強化 △ 4,776 △ 3,504
△ 3,504

△ 5,000 △ 6,221
ROE グループSCM改善 プライマリーラベル事業強化
△ 7,015
△ 8,716
12.0% 7.6%)
( (在庫の適正化) △ 9,596
△ 10,000
(年度)
重点市場に集中し、

エクイティスプレッド 総資産回転率 粗利率向上
1.2 (1.1) 日本事業 ソリューション事業をより拡大
=4%
50.0% 48.1%)
( 株主資本と有利子負債 株主資本   有利子負債   ネット有利子負債   株主資本比率   有利子負債比率 D/Eレシオ)


営業利益率
戦略モデルプリンタの投入 拡販
・ (百万円) (%)
資本構成の最適化 10.1% 8.3%)

コストダウン
60,000 54,664 100
51,468 52,747
49,726
販管費の効率執行
財務レバレッジ
50,000 45,181

生産性向上、直間比率改善

1.8 (2.0)
39,247
37,575
40,000
50.2 50.6 52.1 52.2 53.1 50.6 60
IDP技術の商業化
51.4

安定継続増配 技術の確立と
30,000 38.2
IDP事業 ※
自社株買い 事業化
31.8 31.5 32.1 40
30.6
IDPソリューションを日本 海外で事業化
・ 20,000 23.5 18.7 16,117 17,004 16,794
13,812 12,757
10,947 20
( ) 2017年度
は、 10,000 9,902
※ 2017年度△14億円の営業赤字から2020年度にブレークイーブンを目指す
株主資本コス トは8%を想定
1,198 180 543
△ 1,738 △ 135
△ 6,614

△ 8,957
△ 10,000 △ 20

(年度)



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サステナビリティへの取り組み 社会




サステナビリティへの取り組みの基本方針

現場力と企業理念を体現する人財を育て、
サトーグループは2018年7月に「サステナビリティへの取り組みの基本方針」を以下の通り定めました。
お客さま価値の創造と企業価値の向上を実現します。
サトーホールディングス株式会社
サステナビリティをお客さま価値の創造および企業価値の向上と不可分のものと捉え、
1 価値の創造 執行役員
それらを経営の根幹に据えて取り組みます。
最高人財責任者(CHRO)

江上 茂樹
2 本業の帰結 本業を通じてサステナビリティへの取り組みを推進します。

「社会」についての基本的な考え
3 再現性の重視 継続的にあるいはグループ横断的に展開できるサステナビリティへの取り組みを目指します。
 サトーグループはこれまで、企業活動のグローバル化や人手 足を運び、課題を捉えて解決する
「人による付加価値=現場
不足への対応、食や医療の安心・安全の向上といった社会課 力」です。今後も一人一人の社員が現場力を発揮して「サトー
現場とのひも付け 現場の実態をサステナビリティの理念につなげていきます。
題の解決に向けて、自動化 省力化を実現するソリューション
・ ならきっと答えを持ってきてくれる」と頼られる存在となるこ



を提供してきました。
その原動力は、社員がお客さまの現場に とで、持続的な社会の発展に貢献します。
5 開示の充実 サステナビリティへの取り組みを積極的に開示し、ステークホルダーへの説明責任を果たします。


人を育て、ビジネスを築く

 最高人財責任者である私の使命は、価値創造を担う
「社員 ネスを築く」にまとめると共に、 人 財 戦 略ロードマップ」
「 を
基本方針策定に至った経緯
一人一人」 その土台となる
に、 「現場力」「サトー企業理念」
と を 策定して制度面の整備も進めました。
2017年度は本ロードマッ
 サトーグループにとって「サステナビリティ」は新しい概念で しました。サステナビリティは社会にとっても私たちにとっても 浸透させることです。
加えてその実践を通してお客さまへ価値を プに沿って国内外で取り組みを進捗させました。
はなく、企業理念にそれを掲げて本業と不可分なものとして、 究極の帰結だからです。
このように整理をして方針を定める 提供し続けることのできる人財が、世界中のサトーグループにあ  2018年度も引き続きロードマップに沿って取り組みを進める
これまで取り組んできました。 まで、現場の担当者から取締役までを巻き込んで議論を繰り ふれるようにすることと認識しています。
この考えをもとに2016 と共に、
タレントマネジメントの仕組みの構築や三行提報の人財
 サトーグループはこれまで投資家を中心とするステークホ 返しました。この過程で「サステナビリティを目的化しない。 年度には管理職に期待される具体的な資質を
「人を育て、ビジ 育成への活用の検討といった独自性のある取り組みを進めます。
ルダーと対話する中で、本業による社会課題の解決や、その根 サステナビリティは本業の帰結。 と認識を統一できたことも

底を成す非財務面での価値創造について強く意識をするよう 成果と捉えています。 人財戦略ロードマップ
になりました。そして、さらなる本業の推進とその情報の積極  社会の課題は時代と共に変化し、そのスピードは勢いを増
実施済 2018年度 2019年度 2020年度
的な開示のため、基本的な考え方の整理が必要と考え、社内 しています。私たちは今後も本業でそうした課題に向き合って
変革スタート サトー流タレントマネジメントの強化 成果につながる人財の創出と働きがいの実現
で議論を開始しました。社会課題の解決や非財務面での価 解決していくことで社会とサトーグループのサステナビリティ 新管理職制度
新管理職制度設計 新管理職向け研修
値創造という視点ではCSR、 、
ESG SDGsなどの概念もありま を追求し、同時にその取り組みを発信してフィードバックを得 グローバル共通管理職教育

コンピテンシー定義 タレントマネジメント
すが、私たちはこれらがサステナビリティに包含されると整理 ることで取り組みを進化させていきたいと考えています。 日 ビッグデータ解析のタレントマネジメントへの適用

本 ベテラン社員活性化策 新人財育成体系+キャリア開発

ダイバーシティ(ベテラン社員、女性社員の活躍など)
働き方改革メニュー策定
外部評価 働き方改革トライアル 成果に結び付く働き方

海外人財投資準備 海外(特にアジア)への�コト売り�人財の派遣
健康経営優良法人ホワイ 500
ト ダイバーシティ経営企業100選
企業理念 コンピテンシーの浸透

 昨年に引き続き、経済産業省と日本健康  2013年に経済産業省主催によるダイバー 企業理念ワークショップ グローバルグレード
会 議 による 健 康 経 営 優 良 法 人 ホワイト
「 シティ経営によって企業価値向上を果たし (欧州)
幹部報酬分析 幹部向けグローバル標準人事制度 グローバル共通管理職教育
500」に選定されました。 た企業を選出する
「ダイバーシティ経営企業
海 グロ-バル標準幹部向け制度
タレントマネジメント
  健 康 経 営 の 裾 野 拡 大 を 目 的 に、 場
上 100選」に選ばれました。 外 コンセプト設計 海外派遣規則 プロセス分析

海外派遣制度最適化
企業に限らず保険者と連携して優良な取り グローバル モビリティ ポリシー
・ ・
海外から日本本社への アジアを皮切りに�コト売り�人財への投資
組みを実践している大規模法人として選定 ローカル社員のグローバルキャリア育成
育成派遣パイロット
されるものです。 グローバル ベネフィ ト マネジメン
・ ッ ・ ト




サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Repor t 2018


社会




人を育て、ビジネスを築く

Building People Building Business



サトー企業理念を世界の仲間に推進する 企業理念の実践を通じて、お客さまへ新たな価値を提供
Building People 活動 ~オタフクソース株式会社様導入事例~


 創業者の佐藤陽が制定した社是「あくなき創造」を土台と   企 業 理 念 ワー クショップで は、 地 域 で 起きた
各 「クレド  調味料メーカーのオタフクソース株式会社様では、今後のレ ありました。加えて目視でのラベル確認は漏れのリスクもゼロ
して、企業文化・価値観・行動様式が長い歴史の中で育まれ、 (信条)を土台としたサトーらしい良き行動が、大きな成果に ストランやコンビニエンスストアといった外食・中食産業の成 ではなく、食品製造現場にとって最も重要な安心 安全の確保

今日の「サトー企業理念」が生まれました。サトーグループで つながった事例」を読み解き、仲間たちと意見の交換を行っ 長を見据えてオーダーメイド商品に注力しており、2016年に も課題となっていました。
は、世界の仲間たちが、サトーの存在意義(ミッション)や目指 ています。成功をもたらした要因や今後より良くするために 会社横断でODM プロジェクトを発足させました。
※1
 これらを受け、サトーではラベル発行から貼り付けとその前
すべき経営の方向性(ビジョン)に向かって、連携や挑戦を継続 は何が必要か、そして自分自身が取るべき行動を事例に触  本プロジェクトでは「冷却装置付きBIB自動充てん設備※2」の 後工程の自動化を提案しました。
カメラや多軸ロボッ コンベ
ト、
的に実行し、事業を創造していくことをBuilding Businessと呼 れることで気付き、さらにそれが行動に現れるような活動を 開発と製造ライン全体の自動化が決定されました。サトーは、 アや製函 封函機などの当社にない技術については、
・ 外部パー
んでいます。
そして、 人を育て、
「 ビジネスを築く」は不分離とし、 意識しています。2018 年度からは、 サトーの歴史をひもと
「 く」 後工程における
「プリンタによる原材料表示ラベルの発行」、 トナーの協力を得ながらお客さまの課題に向き合いました。
それぞれを並行して、世界の社員たちに研修を進めています。 という新プログラムを加え、サトー企業理念が培われてきた 「カメラによるラベルの印字内容の自動検証」 多軸ロボッ

「 トによ この過程において、機器間のシステム連携など単純にプリンタ
 現在実施している研修内容は、 サトーのこころ」 サトー企
「 、
「 背景を知ることにより、サトーの未来を創る行動へ拍車をか るラベル貼り付け」そして
、 「輸送機コンベアと出荷用段ボールの を販売するビジネスでは発生し得ない難しさがいくつもありま
業理念」に重点を置いています。対象メンバーはサトーグルー ける準備を進めています。 自動組み立て
(製函)および封函機との連動」を支援致しました。 したが、あくなき創造の精神で、
「 失敗を恐れず顧客志向のイノ
プの全社員としており、 ・
各国 地域にて実施しています。  これまでは製造ライン上ではなく、本社5階でラベルを一括 ベーションを推進する」といった企業理念が原動力となり、
これ
発行して従業員が目視で印字内容を確認し、
そのラベルを現場 まで以上の価値をお届けすることができました。
サトーではこの
focus
on
世界の全社員へ配付している冊子 に運び、手作業で商品に貼り付けていました。現場で追加のラ ように企業理念を体現する人財がビジネスを発展させていくと
「サトーのこころ」 ベルが必要になった場合は、本社5階にラベルを取りに行く必 考えています。

 2代目社長の藤田東久夫が直接筆をとり、 要があり、作業効率と従業員の働きやすさの面で改善の余地が
サトーはどのような会社か、
どのような行動が ※1 他社からの依頼で製造するオーダーメイド商品。
※2 BIB BAG IN BOX (バックインボックス)
: とは食品や化学品を入れる10L 20Lの大容量容器。

サトーらしいのかといった内容を、過去の出来 大容量なので内部まで冷却することが難しく、BIB充てんラインに冷却装置が存在することは
事を踏まえて綴ったハンドブックです。カ国
8 少ない。

語に翻訳されており、現在は電子書籍として
配付され、社員が悩んだ際に答えを導くため
ワークショップの様子 の行動指針となっています。

お客さまの声


社員の声  後工程の自動化により正確性と効率性が向上し、
ラベ
ルを現場で発行する運用に変えたことで作業時間を年間
約900時間削減することができました。
 ヨーロッパの拠点の社員が集まり、企業理念のワークショップをアムステルダム オタフクソース株式会社
 また単純作業からより付加価値の高い業務へと従業員 本社工場 生産技術課 エンジニア
で開催しました。参加した社員からは「内容が実践に即している」 全員でディス


の再配置を行うことも可能となり、
モチベーションの向上 谷 和典 様
カッションを行うことでお互いの意見を聞く機会が持て、大変有意義だった」と にもつながっています。
いった感想が寄せられました。普段なかなか会うことができない他国の社員と直
接会って、理念について話したことも、一体感を得る上で大きかったと思います。 社員の声
企業理念という共通の価値観に基づくことで、歴史や文化などさまざまな背景を
 オタフクソース様の
「自動化」のご要望を受けて、自動化
持った社員の連携が進み、
ビジネスの成果を出すことができるのです。
私の所属す
SATO Techno Lab Europe AB(スウェーデン) ソリューション提案に挑戦しました。
初めて取り組むことも
るSATO Techno Lab Europe社では、個々の社員が理念の重要性を理解し、実践 ゼネラルマネジャー 多かったのですが、お客さまの期待を超える」
「 ことにこだ
することに日々取り組んでいます。 Mats Hedberg わりを持って社内外の専門家と連携して進めました。
今では
株式会社サトー
広島支店 「
(私の)デスクを事務所に置いたらどうか」
といううれしい
河野 亮一 お言葉をオタフクソース様からいただいています。




サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Repor t 2018


環境 特別座談会




小瀧 龍太郎
持続可能な社会の実現を目指し、
代表取締役社長兼CEO

事業活動を通じた環境経営を推進しています。
サトーホールディングス株式会社
取締役 田中 優子
環境経営実行責任者兼エコマネジメント委員長 社外取締役

西田 浩一


山田 秀雄
環境についての基本的な考え サトー企業理念
社外取締役


 地球環境保全が人類共通の重要課題
環境経営
であることを認識し、地球環境の負荷を
環境方針 環境経営ビジョン 特別座談会
低減させる活動と環境にやさしい商品・


サトー グル ープの 目 指す
サービスの提供はもとより、
事業全体の環
境調和を環境方針とします。 エコマネジメント委員会 EMC)
( 環境ビジネスプロジェクト EBP)





経 営 の あるべき姿
 環境経営ビジョンとして、経済のグリー 環境管理 環境ビジネス
事業活動による環境負荷量の低減推進と環境保全活動 環境配慮型商品によるお客さまにおける環境負荷低減
ン化を実現するために、環境に配慮した
温暖化防止 省資源 生態系の保全
・ ・
経営にて、企業価値の向上を図ります。 組織体制とガバナンス
お客さまの環境負荷を低減する
バリューチェーン推進
こうした方針とビジョンの下、地球温暖 持続可能な資源 エネルギーの利用

環境配慮型商品とソリューションを提供


化の防止、循環型社会の形成および生物 EMS活動 サトー グル ープは、 続 的 な 成 長と中 長 期 的 な 企 業 価 値 の 向 上 に向 け、 全 性、 明 性 の 高 い 経 営 を
持 健 透
多様性の保全を進めます。 心掛けてきました。今回は、ガバナンスの取り組みと、今後のあるべき姿について、代表取締役社長兼CEOの
環境経営の実現をEMCとEBPの両輪で推進 小瀧と社外取締役の田中氏、山田氏を交え、特別座談会を実施しました。
中長期の環境経営目標と進捗


取り組み項目 貢献項目 主要指標 2017年度実績 2018年度目標 2020年度目標 2030年度目標 ガバナンスの特長と課題
Scope1 & Scope2による 2013年度 2013年度対比 2013年度対比 2013年度対比 2013年度対比
日本
CO2排出削減 CO2排出量対比 t-CO2)
( 9.9%削減 10%削減 15%削減 26%削減
事業活動における
山田 サトーの取締役会は、
: 取締役11名のうち、過半数の6名が 小瀧 おっしゃる通り、
: 社外取締役の知見は間違いなく経営遂行
環境負荷低減 Scope1 & Scope2による 2015年度 2015年度対比 2015年度対比 2015年度対比 2015年度対比

CO2排出削減(主要生産拠点)
海外
CO2排出量対比 t-CO2)
( 6.9%増加 6%削減 10%削減 26%削減 社外取締役であり、経営に多くの社外の目が入っていることが の大きな力となっています。知見が生かされた最近の事例とし
植林活動への参画で森林保全と 日本 大きな特長です。
1999年に元会長の藤田東久夫氏が取締役会 てはビジネスリスク委員会の設置 2018年2月)
( があります。同
森林生態系保全
自然との調和を支える活動を通し、 / CO2吸収量 t-CO2)

に緊張感と透明性を持たせるため、社外の取締役を経営に参画 委員会は、新規事業投資やM&Aなど、
ビジネスを拡大する上で、
活動の展開
13.2t 13.2t 40.0t 145.0t
CO2削減につなげる 海外

させたことが始まりです。社外取締役の重要性が本格的に注目 マネージしなければならないリスクの検証 分析などを行う取

focus されるようになったのは2000年代の半ば以降ですので、いち早 締役会の直轄機関です。
この委員会で十分に案件が検討され、
サーキュラーエコノミー(循環経済)の取り組み
on
く社外取締役の必要性を認識し導入に踏み切ったという点で、 要点を絞った意見書が取締役会に上程されることで、論点の明
 商品と資源の価値を可能な限り長く保全 維持し、
・ 廃棄物の発生を最 サトーグループのガバナンスは非常に先進的であったと思います。 確化が徹底され、
これまで以上に適切かつ迅速な経営判断がで
小限化する活動を2007年から始めています。
プリンタを入れ替える際、
 取締役会では、多様なバックグラウンドを持つ社外取締役が きるようになりました。
不要となったプリンタを無償で引き取り、分解し、各材料(鉄、 真鍮、
銅、 ス
自由闊達に意見交換をし、その知見が十分生かされています。 田中:ガバナンス強化の進展は私も肌で感じています。特に
テンレス、
アルミニウム、
ゴム、電線、廃プラ等)に分別、
リサイクル業者を
通してサーキュラーエコノミーを推進しています。 これは、取締役会の実効性を高めると共に、健全性の高い経営 ビジネスリスクの点では、サトーグループは海外での成長を
 2017年度は対前年110%のプリンタをリサイクル分別しました。保守 に大きく寄与していると理解しています。 目指していますので、それに伴い増大するリスクは、
しっかりと
部品のリサイクル分別と合わせて年間230トンの材料がリサイクル資
リサイクル室 素材によって分別されたパーツ
源として再利用されています。




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特別座談会




コントロールしなければなりません。
その中で重要となるのが、 国籍、文化、宗教などが異なる社員の個性を尊重する風土を
現場社員の持つネガティブ情報をいかに吸い上げるかです。 醸成していくべきです。
さまざまな価値観や考え方を持つ多様 小瀧 龍太郎 代表取締役社長兼CEO(左)


一般にポジティブ情報は取締役会までよく伝わってくるので な人財が能力を発揮できる土壌が整えば、必ずグローバルでの 山田 秀雄 社外取締役(中)

すが、報告が躊躇されるネガティブ情報はそうはいきません。 飛躍が実現できると思います。 山田 尾﨑法律事務所所長

公益財団法人橘秋子記念財団理事長
情報伝達の仕組みを国内外のグループ全体で整備し、十分に 小瀧 ダイバーシティについては、
: 私も課題と認識し、さまざま 1984年、弁護士登録。開業以来、一貫して企業法務、一般民事事件を
ネガティブ情報を組み込んでリスク分析をすることが今後の な取り組みを進めています。例えば女性活用に関しては、女性 中心に活動。1998年に太洋化学工業株式会社社外監査役に就任。
この他にも多くの企業で社外監査役、社外取締役を務めた経験を有
課題と認識しています。 リーダー、管理職の採用 育成を強化しています。
・ する。2004年に当社社外取締役就任。

山田 リスクの点では、
:  また、従前より人財の有効活用、効率的な業務遂行という
田中 優子 社外取締役(右)
私も田中社外取締役 観点から働き方改革も進めてきましたが、真の働き方改革を 法政大学総長

と同じ考えを持ってい 実現するため、仕事に対する意識を変えていかなければならな
法政大学社会学部メディア社会学科教授
法政大学国際日本学インスティテュート
(大学院)教授

ます。グローバルカン いと感じています。周囲と足並みをそろえて働く、上司に指示さ 2003年、法政大学社会学部教授就任。
2014年より法政大学総長 理事


パニーとして海外事業 れたから働くという姿勢では、どれほど私が働き方改革の旗を 長を歴任。
2004年当社社外取締役に就任。大学総長、大学教授として
の豊富な経験と幅広い見識を有し、取締役会においてダイバーシティ
の比重が高まっていく 振ろうとも表面的にしか浸透しません。真の働き方改革を実現 経営についての積極的な提言を行う。

と、当然、日本国内だけで事業を行うよりリスクは増大します。 するために、 受け身文化」
「 を払拭し、 自ら行動する」
「 という意
特に海外子会社の詳細な活動状況は本社からは目が行き届き 識の変革が必要なの
にく 見落としがちです。
く、 私は弁護士として、
これまでたくさん です。
この根本的な部 に学び、スキルアップできる環境構築を全力でサポートしてい
ビジョンの実現に向けて
の企業と関わってきましたが、企業の不祥事は、海外子会社の 分 を時 間 をか けても きたいと思います。
コンプライアンスの欠如に起因していることが多いのです。
こう 確実に変えていこうと 田中:外部環境の変化が激しい時こそ、守りに入るのではな 山田 中長期的に企業価値を向上させていくためには、
: 利益を
した点も含め、新たに設置したビジネスリスク委員会と深く連携 考えています。 く、さまざまな企業との関係を深め、新しい展開を図る
「攻め 追求するだけでなく、環境、社会、ガバナンス、いわゆるESGに対
しながら、
リスクを適切に評価していきます。 の姿勢」が重要です。それを後押しできるよう社外取締役とし する取り組みの向上は必須です。
サトーグループには四者還元
小瀧 三行提報という40年以上続けている当社独自の仕組み
: ての役割を果たしていきます。
また、サトーグループの強みは、 という株主、社員、社会、会社で利益を分かち合うという考え方
もガバナンスに寄与しています。
これは、全社員が現場で得た 何と言っても現場社員のソリューション力ですので、ビジョン が経営基盤にありますので、今後も社外を含めた私たち取締役
株主・投資家の皆さまとのエンゲージメント
さまざまな情報やアイデアを三行 127文字)
( にまとめて経営 実現に向け、
この強みがますます磨かれるよう、社員が能動的 が先頭に立って、
この四者還元を実践していきます。
トップに毎日直接報告を行う仕組みです。役職や勤続年数に 小瀧 社長就任後、
: すでに10社以上の機関投資家の皆さまと
関係なく全社員が自由に発言できることから、不正や不適切な お会いする機会がありました。
こうした対話の中で痛感したこ
行為などをモニタリングする機能としても、効果を発揮してい とは、サトーグループの事業活動がどのように社会に貢献して
ます。
ただし、記名式の三行提報だけでは、ガバナンス上のネガ いるかの理 解 がまだまだ 進んでいないことです。 動 認 識
自 コーポレートガバナンス体制の変遷 社内取締役   社外取締役 2018年
ティブな情報を吸い上げきれないことから、経営や執行から独 ソリューションは、世界が直面する課題に対して、大きな解決 諮問委員会の見直し
ビジネスリスク委員会の設置
立性を担保させた社外通報窓口を設置し、ガバナンスやコンプ 力を持っていることを投資家の皆さまにご理解いただ ける
ライアンスに関わる通報を匿名で受付け、対応しています。 よう、対話の機会を増やすと共に、情報発信の強化も進めてい 2003年 2015年

1999年 執行役員制度導入 コーポレートガバナンス コード適用開始

きます。
社外取締役選任 2004年
山田:企業のあるべき姿は、投資家の皆さまをはじめとする
ダイバーシティ、人財活用 (人) 女性取締役 (社外)選任
2015年 2016年
全てのステークホルダーとの共 生 だと考えています。 な
密 16
2006年 報酬および 社外取締役
コミュニケーションを通じて、ステークホルダーと協力して価

田中:お 客さまの 現 場 課 題 を解 決する一 人 一 人 の 社 員 が 2
議長輪番制導入 指名諮問委員会の設置 が過半数に

値を生み出し、共に価値を分け合う。
これからの世界では、
こう

サトーの価値創造の源泉です。
そういう意味では女性や海外人 12


財の育成 活用も最重
・ した企 業こそが必 要とされ、生き残ることができるのです。 5 5


サトーグループでもこの考え方を強く意識して、経営の舵を

要 課 題 の 一 つ です。



グループ全 体の方 針 とっていくべきだと考えています。
である
「ダイバーシティ 4 6 6 6 6 6



宣言」
の下、
人種、
性別、
0 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 (年)




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コ ー ポレートガバナンス


基本的な考え方 を社外取締役で構成しています。社外取締役は、会社の持続 執行部の意思決定会議として効率的な
4 経営会議
業務執行を目指す
 サトーグループは「変わりゆく社会から必要とされ続け、最も 捉えています。 的な成長を促して中長期的な企業価値の向上を図る観点から、
信頼される会社になること。自動認識ソリューション事業で世  この体制の基盤として、サトーは監査役による監査機能の 異なった分野の専門的な知識と豊富な経験を持った人財を選  経営会議はサトーの執行役員で構成されており、経営全般
界ナンバーワンになること」というビジョンを掲げ、会社の持続 強化を図る一方、独立社外取締役を過半数とした取締役会 任しており、 名のうち2名が女性となっています。
6 に関する重要事項を執行部として審議し、取締役会に上程も
的成長と中長期的な企業価値向上を目指しており、
これを支 構成を実現することで、透明性の高い経営監督機能の強化を (b)諮問委員会の見直しと活用 しくは執行部自ら執行することを決定しています。
えるコーポレートガバナンス体制の構築と継続的強化が経営 図り、株主をはじめとするステークホルダーのために実効性の  2018年2月に取締役会の諮問委員会として「ビジネスリス  社内取締役と監査役も会議に出席し、助言を行っています。
の健全性 透明性 効率性を確保する上での重要課題であると
・ ・ 高いコーポレートガバナンスの実践に努めていきます。 ク委員会」を設置し、会社がビジネスを推進する上で取らなけ
ればならないリスクの検証 分析および継続したモニタリング
・ 経 営トップへの直 接 提 言で「全 社 員 参 画 型 の
5 三行提報
コーポレートガバナンスの体制 経営」を実現
を行う体制を整備しました。また、サトーの取締役会構成が、
(2018年10月1日現在)
既に多彩なバックグラウンドを持つ独立社外取締役が過半数  1976年から続くサトーグループの「三 行 提 報」 現 場で
は、
四者還元 を占める体制となっていることから、
コーポレートガバナンス・ キャッチしたさまざまな情報や仕事を通じて得られたアイデア

株主 社員 社会 会社
コードに沿う実質的な機能をより一層発揮することを目指 を三行 127文字)
( にまとめ、経営トップに直接、毎日提出する
して、 ・
指名 報酬の両諮問委員会を廃止しました。 独自の仕組みです。
《ガバナンスの体制》
(c)取締役会の実効性に関する評価  この仕組みを通じて経営トップはいち早く社内外の環境
株主総会  サトーは、
コーポレートガバナンスが有効に機能しているか 変化を把握し、迅速な意思決定や必要な施策を講じることが
選任 解任
・ 選任・解任
選任・解任 を検証して、適切な施策を講じるために取締役会の実効性に できることに加え、社員が経営者と同じ目線で物事を考える
報酬(枠)の決定 報酬(枠)の決定
答申 意見
・ 関する分析 評価を定期的に行っています。
・ 「全社員参画型の経営」を実現しており、サトーグループの企
諮問
取締役会 監査
監査役会 報告
 本年5月に実施した評価の結果、サトーの取締役会は、社外 業文化を支える重要な仕組みとなっています。
ビジネスリスク委員会 取締役11名 監査役4名 会計監査人
社内5名、社外6名(うち女性2名) 社内2名、社外2名(うち女性1名) 連携
取締役の意見・質問を含め、建設的な議論が行われ、経営上  さらに、不正や不適切な行為などを防ぐモニタリングとして
重要な事項の決議と業務執行の監督を適切に行うための実 の役割も担っており、コンプライアンスの面においても効果を
経営上の重要事項の付議 選定 解職

監査
業務執行報告 監督 効性が確保されており、
より向上しているものと評価しました。 発揮しています。
(d)取締役会の議長は輪番制かつ座席は自由席
連携 会計監査
《業務執行 内部統制体制》

 2006年より取締役会の経営の透明性および公平性を確保 6 コーポレートガバナンスを支えるその他の仕組み
リスクマネジメント委員会
報告
代表取締役
報告
することを狙いとして、議長を輪番制かつ座席は自由席として
連携
安全衛生委員会 経営会議
選任・解任
監査室 内部統制部 います(現在は、社外取締役と業務執行を担当しない社内取 監査室は各部署およびサトーグループの会計監査、業務監
監督
懲戒ハラスメント委員会
締役による輪番制)。 査、内部統制の評価を行っています。
執行役員 監査
規程整備 (e)非業務執行取締役 監査役の合同ミーティング
・ 内部統制部はサトーグループの管理部門と共に、全体最適
運用管理
三行提報 13名(うち女性1名、外国籍1名)
 執行に関わらない役員によるフリーなディスカッションに の視点で業務を運営していくためのルールづくりと既存ルー
よる中長期的な経営課題の把握と整理を行うことを目的とし ルの運用徹底および改善支援を行っています。
グループ各社
社員 て、取締役会とは別に定期的に開催しています。 リスクマネジメント委員会は、突発的に起こりうる災害や
業務上の事故等、発生を予期することが難しく、事業の価値
取締役会との緊張感ある協働を通じ、 創造を著しく阻害するリスクの洗い出しと、それらに対する
3 監査役会
より多くの株主さまとの丁寧な対話で ステークホルダーに対する説明責任を果たす
1 株主総会 2 取締役会 継続的な機能強化により実効性向上を目指す 具体的な対策を決め、
リスク発生に備えています。
理解を深めていただく
 監査役会は、株主の負託を受けた独任制の監査役4名(社 安全衛生委員会は、労働災害を未然に防止するために必
 サトーは、剰余金処分や役員選任等の重要事項決議を行うと  コーポレートガバナンスの実効性を高めるには、取締役会 内2名、社外2名) 取締役会等の重要会議に出席する他、
が、 要な基本的事項を明確にし、グループ従業員の安全と健康
共に、事業報告等を通じ株主の皆さまと直接対話することで、 の一層の機能強化が重要であると捉えています。 代表取締役との定期的な意見交換等を通じて、ガバナンス上 維持 増進を支援すると共に、
・ 快適な職場環境づくりを行っ
当社への理解を深めていただく最も重要な場として株主総会 (a)高い専門性と多様なバックグラウンドを持つ社外取締役を の課題の共有や解決に向けた協議を行っています。三行提報 ています。
を位置付けています。株主総会では株主の皆さまのご質問・ 交えた活発な議論 や週報、社内監査役の社内ネットワークより収集した情報の 社外の弁護士事務所に通報窓口を設置し、ガバナンスや
ご意見に対し、丁寧な説明を行うよう努めています。  1999年から社外取締役を置き、
さらに2002年より複数体制 他、外部に設置した通報窓口からの情報等を含めて共有し、 コンプライアンスに関わる事項について匿名性を担保した
とし、その後その重要性が増す中で現在は取締役会の過半数 社外監査役の客観的な視点や知見を加えて、監査役会の共通 内部通報を可能にしており、監査役会がこれを主管します。
認識を形成しています。


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役員紹介
(2018年10月1日現在)




取締役および監査役

小瀧 龍太郎 阿部 陽一
横井 信宏 永倉 淳一 鳴海 達夫 代表取締役社長 西田 浩一 土橋 郁夫 取締役上席執行役員
常勤監査役 常勤監査役 取締役 兼CEO 取締役 取締役 最高財務責任者 CFO)





山口 隆央 社外 八尾 紀子 社外 鈴木 賢 社外 嶋口 充輝 社外 田中 優子 社外 伊藤 良二 社外 松田 千恵子 社外 山田 秀雄 社外

監査役 監査役 取締役 取締役 取締役 取締役 取締役 取締役
山口公認会計士事務所 TMI総合法律事務所パートナー 株式会社バイタルケーエスケー・ 慶應義塾大学名誉教授、 法政大学総長、 慶應義塾大学大学院 首都大学東京大学院 山田 尾﨑法律事務所所長、

所長 ホールディングス代表取締役会長、 公益社団法人日本マーケティング協会 法政大学社会学部メディア社会学科教授、 政策 メディア研究科特任教授、
・ 社会科学研究科教授、 公益財団法人橘秋子記念財団
株式会社バイタルネット代表取締役会長 理事長 法政大学国際日本学インスティテュート 株式会社プラネットプラン代表取締役 首都大学東京都市教養学部教授 理事長
(大学院)教授




執行役員

笹原 美徳 山田 圭助 小沼 宏行 江上 茂樹 弓場 吾朗
上席執行役員 執行役員 執行役員 執行役員 執行役員
株式会社サトー取締役副社長 Argox Information Co., Ltd. チェアマン兼プレジデント、 最高健康経営責任者 CWO)
( 最高人財責任者 CHRO)
( 北米統括
SATO Argox India Pvt. Ltd. マネージングディレクター PJM事業統括責任者 北上事業所長 SATO America, LLC. チェアマン兼CEO
櫛田 晃裕 サトーヘルスケア株式会社代表取締役社長
上席執行役員 Maria Olcese 山田 倫靖 進藤 隼人
株式会社サトー取締役生産本部長 執行役員 大西 裕紀 執行役員 執行役員
南米統括 執行役員 最高商品企画責任者 CPO)
( サトーインターナショナル株式会社代表取締役社長
宇敷 謙二 Achernar S.A. ゼネラルマネジャー 株式会社サトー取締役営業本部長 欧州統括
上席執行役員
株式会社サトー取締役開発本部長





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2017 年度 2018 年 3 月期)
( 事業概況

2017 年度業績概況

 2017年度のサトーグループ連結業績は、売上高113,383百万  売上高は5期連続で過去最高を更新し、主力の自動認識 素材事業
円 前 年 度 比106.7%) 営 業 利 益6,249百 万 円 同102.4%)
( 、 ( 、 ソリューション事業は好調な日本事業に支えられ、 期ぶりに
3  2017年1月に株式を100%取得したイギリスのDataLase社 カリフォルニア州のパロアルト市にあるXerox社のparc 同社

経常利益5,888百万円(同108.5%) 親会社株主に帰属する当
、 過去最高益を達成しました。 の持つ IDP
「 (インライン デジタル プリンティング) 技術を軸
・ ・ 」 の100 %子会社の研究所)においてIDP技術のマルチカラー化
期純利益4,074百万円 126.5%)
(同 で増収増益となりました。 として2017年度より取り組みを開始した素材事業は、同社の に関わる共同研究開発を開始しました。サトーグループ内に
既存のお客さま向け売上を新規に取り込む一方で、先行投資 おいても、DataLase社と既存グループ会社間での技術交流や、
売上高 営業利益・営業利益率・EBITDA 親会社株主に帰属する当期純利益 としてIDP技術に関する研究開発費や同社に係るのれん償却 新たなお客さまニーズの掘り起こしなど、既存事業とのシナ
営業利益(左軸)  EBITDA※
(左軸)  営業利益率(右軸) 費を計上し、営業赤字となりました。 ジー創出に向けた具体的な取り組みを開始しています。
(百万円) (百万円)
11,814
(%) (百万円)  DataLase社においては、複数のパートナーやお客さまと技術  これらの 取り組 み により、 上 高315百 万 円 前 年 度 比
売 (
開発やIDPの本格展開に向けた商談を継続して進めており、 342.6%[為替影響を除く前年度比342.6%]、
) 営業損失1,426
113,383 11,573 11,296
120,000 12,000 8 5,000
105,504 106,302

具体的案件が複数進行中です。
また、
2017年11月にはアメリカ・ 百万円(前年度は営業損失240百万円)となりました。
4,074
6.1 4,000 3,687
90,000 9,000 6
5.7 3,221
5.5
6,455
6,104 6,249 3,000 自動認識ソリューション事業(日本)  売上高(左軸)  営業利益(右軸) 自動認識ソリューション事業(海外)  売上高(左軸)  営業利益(右軸)
60,000 6,000 4

2,000 (百万円) (百万円)
80,000 70,482 8,000 50,000 5,000
30,000 3,000 2 66,067 67,283 42,585
1,000 39,379 38,926
40,000 4,000
60,000 6,000
4,571 5,831
30,000 3,000
(年度) 2017 (年度) (年度)
0 0 0 0 2,612
2015 2016 2017 2015 2016 2015 2016 2017 40,000 3,847 4,000 1,865
※ EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費 20,000 2,000
1,650
20,000 2,000
10,000 1,000

セグメント別概況 0
2015 2016 2017 (年度)

2015 2016 2017 (年度)



自動認識ソリューション事業(日本) 自動認識ソリューション事業(海外)
素材事業   売上高(左軸)  営業利益(右軸)
 日本事業においては、製造業や物流業を中心に需要が旺盛  海外事業においては、全般的に世界経済の景気が緩やかに
で、全ての市場で前年度比増収となりました。
また、同事業とし 回復し、増収増益となりました。
プライマリーラベルを専業と (百万円)

て過去最高の売上となり、 ・
前年 期初計画を上回りました。 する各社においては、
ブラジルのPrakolar社が高付加価値ラベ
400 △ 41 0

△ 240


 労働人口の高齢化や人手不足が顕在化する日本では、労働 ルの販売増により増収増益であった一方で、ロシアのOkil社が 300 △ 500


生産性の向上によって経営を最適化することは各企業の共通 為替の影響や、生産性向上および新たな事業機会創出のた 200 △ 1,000

課題となっています。
こうした背景から自動化 効率化へのニー
・ めの先行投資によるコスト増で粗利率が低下し、営業利益が 92 △ 1,426
△ 1,500
ズが高まっており、RFIDや協働型ロボットを活用したソリュー 前年を大きく下回り、全体として減益となりました。




ション商談も格段に増えています。
また製造業やヘルスケア、食  各国に販社を設けているベースビジネスは、
アメリカのSATO
0 △ 2,000
2015 2016 2017 (年度)


品市場などでは正確性の担保やトレーサビリティのニーズも同 Global Solutions社のソフトウェア開発費増、
イギリス販社にお
時に高まっています。 けるオフィス 工場移転や為替影響によるコスト増などにより、
・ 2018 年度の見通し

 サトーグループは「モノ売り」からお客さまの価値向上にこ 一部のグループ会社で営業赤字が拡大しましたが、海外の各地  2018年度の連結業績は、2018年5月8日に開示した売上高 イバーである海外は豊富な機会を確実に捉えることで大幅増
だわった「コト
(ソリューション)売り」への意識改革を徹底して 域でも
「コト
(ソリューション)売り」とそれに伴うCLNXシリーズ 120,000百万円 2017年度比105.8%) 営業利益7,300百万円
( 、 益を見込み、過去最高の売上 営業利益を更新する計画です。

きました。その結果、保守サポートやサプライ商品、ソフトウェ の販売が進み、
アメリカ、
ドイツおよびアジア オセアニア地域の
・ (同116.8%) 親会社株主に帰属する当期純利益4,100百万円
、   IDP 事業 ※ は技術開発への一層の注力により研究開発投
アを組み合わせたトータルソリューションの取引が大きく伸び グループ会社業績が順調に推移し、増収増益となりました。 (同100.6%)を目指します。2017年度は固定資産売却益を計 資が増加するため、営業損失が拡大する見込みです。既に実
た 他、これ に伴って戦 略プリンタであるCLNXシリーズの販  これらの取り組みにより、売上高42,585百万円(前年度比 上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は大き 用化しているIDP のモノクロ技術よりも、さらに大きな需要が
売台数も大きく伸長し、増収増益および利益率向上となりま 109.4%[為替影響を除く前年度比104.0%] 、
) 営業利益1,865 く伸長しましたが、2018年度に関しましては同様の特別利益 見込める高速・高精細なモノクロ進化技術を2019 年度に商
した。今後、さらに高度化するお客さまそれぞれの現場課題に 百万円(同113.1%)となりました。 を見込んでいないため、2017年度比微増を計画しています。 業化し、2020 年度にIDP 事業の黒字化を目指すべく、進捗管
対し、パートナーとの協業も絡めながらソリューション提案力  自動認識ソリューション事業は、市場における自動化 効率
・ 理を徹底していきます。
を一層強化し、安定的な事業の成長を目指していきます。 化ニーズが底堅く推移すると見ています。
サトーグループは国内  中期経営計画における各戦略を速やかに実行に移し、計画
 これらの取り組みにより、売上高70,482百万円(前年度比 と海外の連携を強化し、お客さまの現場の課題解決や価値向 達成に向け全社を挙げてまい進していきます。
104.8%) 営業利益5,831百万円
、 (同127.5%)となりました。 上につながる
「コト売り」を一層拡大していきます。
特に成長ドラ ※ 2018年度は「素材事業」「IDP事業」
を へ改変




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11 年間の財務ハイライト
3月31日終了の連結会計年度
(百万円)


2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度

経営成績

売上高 87,790 78,163 74,917 78,368 80,536 87,256 96,773 99,831 105,504 106,302 113,383

海外売上高比率 %)
( 31.6 26.8 24.2 23.7 23.0 25.6 29.3 33.2 37.3 36.6 37.8

売上総利益 37,857 32,399 31,279 33,018 34,217 36,410 41,180 42,708 44,942 45,022 48,655

販売費および一般管理費 32,453 31,669 28,705 28,791 29,564 30,958 34,421 35,264 38,487 38,917 42,405

営業利益 5,404 730 2,574 4,226 4,652 5,452 6,758 7,444 6,455 6,104 6,249

(営業利益+減価償却費+のれん償却費)
EBITDA 8,208 3,565 5,123 6,417 6,830 8,213 9,871 11,044 11,573 11,296 11,814

親会社株主に帰属する当期純利益 2,062 2,050 781 503 1,953 2,726 4,295 3,763 3,687 3,221 4,074

財政状態

総資産 66,103 61,692 64,203 66,134 74,830 77,521 86,737 95,174 96,887 104,280 106,447

純資産 36,671 35,918 35,985 34,929 36,172 40,205 46,734 53,158 52,155 54,217 56,225

研究開発費 1,728 1,922 1,826 1,902 1,859 2,042 2,225 2,292 2,414 2,387 2,994

設備投資 2,424 2,361 2,387 5,084 1,836 3,059 6,106 7,372 6,717 5,723 9,044

減価償却費およびのれん償却費 2,804 2,835 2,549 2,190 2,177 2,760 3,112 3,599 5,118 5,191 5,565

キャッシュフロー

営業活動によるキャッシュフロー 4,108 4,994 5,860 1,595 4,434 3,793 10,589 9,205 6,091 10,769 6,184

投資活動によるキャッシュフロー △ 2,522 △ 2,217 △ 2,093 △ 4,283 △ 7,015 △ 984 △ 4,776 △ 6,221 △ 9,596 △ 8,716 △ 3,504

フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF) 1,585 2,777 3,766 △ 2,687 △ 2,581 2,809 5,812 2,983 △ 3,504 2,052 2,679

財務活動によるキャッシュフロー △ 793 △ 2,476 △ 826 △3 3,273 △ 2,839 △ 1,511 △ 3,062 3,254 △ 1,343 △ 3,458

現金および現金同等物の期末残高 11,035 10,814 13,774 10,813 11,377 11,992 16,763 17,145 16,212 16,757 16,026

1株当たり情報(円)

当期純利益 EPS)
( 66.70 67.40 25.95 16.71 64.87 90.56 141.57 113.96 110.07 96.07 121.54

純資産 BPS)
( 1,195.69 1,189.50 1,191.84 1,156.88 1,201.02 1,330.77 1,454.90 1,579.15 1,525.09 1,579.53 1,634.69

配当金 DPS)
( 33 33 33 34 35 37 40 45 55 60 65

財務指標 %)


売上総利益率 43.1 41.5 41.8 42.1 42.5 41.7 42.6 42.8 42.6 42.4 42.9

営業利益率 6.2 0.9 3.4 5.4 5.8 6.2 7.0 7.5 6.1 5.7 5.5

EBITDAマージン 9.4 4.6 6.8 8.2 8.5 9.4 10.2 11.1 11.0 10.6 10.4

総資産経常利益率 ROA)
( 7.1 0.6 3.6 5.7 5.9 7.1 8.6 8.2 6.4 5.4 5.6

自己資本利益率 ROE)
( 5.6 5.7 2.2 1.4 5.5 7.2 9.9 7.6 7.1 6.2 7.6

自己資本比率 55.4 58.1 55.9 52.7 48.3 51.7 53.7 55.6 52.8 50.8 51.5

有利子負債比率 D/Eレシオ)
( ※
18.5 17.1 19.6 24.9 38.2 31.8 23.5 18.7 31.5 32.1 30.6

※ リース債務、ゼロクーポン債(転換社債)を含む





サトーの価値創造 サトーの目指す姿 サトーの持続可能性 データ集
SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Repor t 2018


株式情報 2018 年 3 月 31 日現在)
( 会社概要 2018 年 3 月 31 日現在)



株式の概要 大株主 会社概要 より幅広いIR関連情報はこちら
発行可能株式総数 80,000,000株 株主名 持株数(株) 持株比率 %)
( サトーホールディングス株式会社 http://www.sato.co.jp/ir/library/
商号
34,921,242株
SATO HOLDINGS CORPORATION
発行済株式の総数 日本トラスティ サービス信託銀行

株式会社(信託口)
4,857,600 14.39
株主総数 7,573名 本社所在地 東京都目黒区下目黒1丁目7番1号 ナレッジプラザ

上場証券取引所 東京証券取引所市場第一部 公益財団法人 創業 1940年
佐藤陽国際奨学財団
3,786,200 11.22
証券コード 6287 設立 1951年
日本マスタートラスト信託銀行
事業年度 毎年 4 月 1 日から翌年 3 月 31 日まで
株式会社(信託口) 代表者 代表取締役社長 兼 CEO 小瀧 龍太郎
1,502,500 4.45
定時株主総会 6月
GOVERNMENT OF NORWAY 1,383,794 4.10 資本金 84億円
株主名簿管理人 三菱 UFJ 信託銀行株式会社
サトー社員持株会 1,170,934 3.47 連結従業員数 5,076名

所有者別株式分布状況 GOLDMAN, SACHS & CO. REG 1,052,800 3.12 連結売上高 1,134億円

横井 美惠子
自己名義株式 金融商品取引業者
900,145 2.66
1,180,004株 182,405株
佐藤 静江 897,470 2.65 拠点一覧 2018 年 9 月 1 日現在)

3.38% 0.52%
株式会社アリーナ 854,460 2.53
その他の法人 外国法人など 拠点一覧
総発行株式数
4,895,577株 10,821,766株 岩淵 真理 794,570 2.35
34,921,242 株
14.02% 30.99% 欧州
金融機関 個人その他 ドイツ オランダ スペイン
8,129,970株 9,711,520株 フランス ポーランド スウェーデン
イタリア ロシア イギリス
23.29% 27.80%

株価 出来高



株価(円) 株価   出来高
4,000


3,500


3,000

世界25 の国 地域に拠点を構え、


90以上の国・地域でビジネスを展開
2,500
米州
2,000 アメリカ
ブラジル
1,500 アルゼンチン
アジア
日本 フィリピン
中国 シンガポール
1,000

インド 台湾
500 出来高 インドネシア タイ オセアニア
(千株)
韓国 ベトナム オーストラリア
マレーシア ニュージーランド
0 5,000

4,000

3,000

2,000

1,000
お問い合わせ 免責事項
サトーホールディングス株式会社 当資料に掲載されている業績見通し、その他今後の予測 戦略などに関する情報

2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度

コーポレートマーケティング室 は、当資料の作成時点において、サトーが合理的に入手可能な情報に基づき、通常
期間高値(円) 2,640 3,105 3,550 2,676 3,785 : :
TEL 03-5745-3429 FAX 03-5487-8518 予測し得る範囲内で行った判断に基づくものです。しかしながら実際には、通常


e-mail SH-CM@sato-global.com 予測し得ないような特別事情の発生または通常予測し得ないような結果の発生、
期間安値(円) 1,511 2,133 2,090 1,761 2,236 その他のリスクや不確定な要因などにより、当資料記載の業績見通しや将来の見
Web サイト:http://www.sato.co.jp/
期末株価(円) 通しとは異なる結果を生じ得る可能性を含んでいます。サトーとして、その確実
2,391 2,725 2,396 2,372 3,365 投資家情報:http://www.sato.co.jp/ir/
性を保証するものではありませんことをご留意下さい。




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SATO HOLDINGS CORPORATION Integrated Repor t 2018


自動認識技術の基礎知識 用語集

※ 下線付きの用語は別途説明項目あり

 自動認識技術 Automatic Identification Technology)
( とは 医療など、さまざまな分野にわたり私たちの生活の中で使用 用語 説明※

バーコード、RFIDなど自動で情報を入力したり認識したりで されています。
ここでは主な自動認識技術の仕組みや特長な 可変情報 バーコードや商品価格、製造年月日、消費期限など、
お客さまの現場で必要に応じて変化させる情報のこと。
可変情報を印字したラベル
きる技術です。自動認識技術は、流通、物流、製造、サービス、 どを説明します。 は必要な時に必要な分だけ発行できる点が、固定情報を一度に大量印刷するプライマリーラベル(商品シールなど)との大きな相違点。


現場力 自らお客さまの現場へ赴き、運用を理解し、課題の本質を捉えて最適な解決策を提供する力。


自動認識ソリューション事業 DCS & Labeling+Oneを展開。
具体的には、
お客さまの現場課題に基づいて自社で開発 製造したバーコードプリンタやラベル、
・ 自社で
情報 自動認識技術 人・モノ 読み取り機器 設計したソフトウェアやサービス、外部パートナーからの仕入れ商品などを組み合わせて提供。現場で人やモノに情報をタギングして
情物一致を実現。
情報をコード化 情報をひも付け 情報を認識 本事業は海外と日本に区分され、海外はベース事業とプライマリー専業から構成される。


自動認識ソリューション事業 自動認識ソリューション事業の海外は、ベース事業」現場で可変情報をタギングするビジネス) 「プライマリー専業」商品ラベルな
「 ( と、 (
会員証 チケッ
・ ト 海外 ベース事業
: どの固定情報ラベルを扱うビジネス)から構成される。
(飛行機、映画、アミューズメント)
プライマリー専業 プライマリー専業はAchernar アルゼンチン) Prakolar ブラジル) Okil
( 、 ( 、 (ロシア) X-Pack ロシア) 4社からなる。
、 ( の


情物一致 現物と情報を一致させること。
商品に価格という情報をタギングするハンドラベラーの時代から続くサトーグループの事業コンセプト。
Webサイ URL

http://.............
タギング 人やモノにIDなどの情報をひも付ける物理的な作業。豊富な
「現場力」に裏付けられた自動認識ソリューションの実践的ノウハウを

商品マスターデータ
活用し、個々に異なるお客さまの現場で、多様な人やモノに情報をひも付ける。
商品コード
商品名 CLNXシリーズ 2014年(日本は2015年)発売のグローバルモデルプリンタ。 現場を止めない」
「 をコンセプトに高い堅牢性、誰もが簡単に使える
ロッ No.
ト 操作性、業界初のIoTを用いた保守サポート SOS SATO Online Services)を備える。
「 ( 」
価格

DCS & Labeling+One バーコードやRFIDなどの自動認識技術とバーコードプリンタやラベルなどの商品 サービスを活用して、
・ さまざまな現場にある人や
(DCS: Data Collection Systems) モノの情報 =Data)
( を正確かつ効率的に収集 =Collection)
( する仕組み =Systems) 情報を最適な形でひも付けるタギング
( と、 (含む
Labeling)を提供するサトーグループのビジネスモデル。
バーコード 2 次元コード
お客さまニーズの高度化を受けて、
オープンなイノベーションやパートナーシップを活用し、本ビジネスモデルに音声認識や位置測位技
術などの +One」
「 を組み合わせてお客さま価値をさらに向上させる取り組みを推進中。
 バーコードは幅の異なる長方形のバーとスペースの組み合わせによって  2次元コードは、横方向にしか情報を持たないバーコードに対し、縦方向
感熱顔料を含む塗料をさまざまな基材に塗布し、
レーザー照射による発色でダイレクト印字ができる革新的印刷技術。印字に際して
情報をコード化したものです。読み取りの信頼性が高く、安価なコストで にも情報を持つコードです。
バーコードと比べ数百倍の情報を入れることが IDP
(Inline Digital Printing) インキやラベルが不要なため、貼り付けや在庫管理業務、廃棄物を削減すると共に機器のメンテナンス作業負荷を軽減。
コストダウンと
作成 発行が可能なため普及率が高く、
・ 社会インフラを担っています。 でき、
カタカナや漢字を含むテキストデータを使用できます。
小さいスペース
生産性向上、環境負荷低減を実現。
また可変情報を製造工程の最終段階で印字できることから、パーソナライズされた情報を最短の
 現在日本国内で流通しているほとんどの商品にはバーコードがマーキ でデータを表すことが可能なことから、Webサイトへの誘導、
テーマパーク リードタイムで商品やパッケージに反映して消費者に伝達できるため、
マーケティング用途にも適用可能。
マーケティング効果を一段と
ングされ、精算などで使われています。 のチケッ 電子部品の管理など、
ト、 幅広い用途で活用されています。 高めるマルチカラー技術は、2021年度の商業化を目指してXeroxグループなどと開発中。


IDP事業 IDPに関わる開発 製造 販売。
・ ・ 2017年度に他事業を含めて
「素材事業」
として新設したが、2018年度からはIDPへの注力を明確化する
ため IDP事業」
「 と改称。


SOS お客さまのプリンタをクラウドに接続してモニタリングを行うサービス。
これにより予防保守やエラー時の早期復旧が可能となる。
また
日本のXX社 の ○○牛乳
(SATO Online Services) お客さまはプリンタの稼働 活用状況を一覧でき、
・ 資産管理が容易となる。
このコードはこの商品でのみ 一方サトーにとっては、予防保守の実現による保守人員の労働生産性向上や、保守人員が少ない海外におけるサポート向上が期待で
使用されています。
きる。

RFID 位置測位技術


 RFIDは、Radio Frequency Identification)
( の略で、電波を用いてデータ  位置測位技術には、屋外での人やモノの位置を把握するGPS※1と、屋内で
を非接触で読み書きするシステムです。 の位置を測位するIPS※2があります。 編集後記
 表面の汚れにも強く、複数タグの一括読み取りに加え、電波が届く範囲で  サトーグループではIPSを使用し、物流倉庫内の生産性を向上する位置測
あれば、
タグが遠くにある、
タグとリーダーの間に遮蔽物がある、
といった環 位ソリューション、Visual Warehouse ®を提 供しています。 によって、
IPS  おかげさまで「統合報告書」として4回目の  しかしながら、まだまだ発展途上の段階に
境でも読み取りが可能です。 物流倉庫内の人やモノの動きや距離、滞在時間などの業務プロセス情報を 発 行となりました。 後までお読みいただ
最 あります。本統合報告書もステークホルダー
 RFIDの技術進展は目覚しく、商品の入荷検査や在庫照会、棚卸しなどさ 高精度かつリアルタイムで計測することができます。位置測位技術は、自動 き、ありがとうございます。サトーグループの の皆さまとの対話のツールとして、一層の進
まざまな用途で活用されています。 車の自動運転や、案内、セキュリティ用途、行動分析などにも活用されてい 価値創造ストーリーについて、少しでもご理 化を目指します。ぜひ忌憚のないご意見をお
ます。 解を深めていただけたのであれば幸いです。 寄せいただきたく存じます。
RFIDインレイ  今年度は新社長が就任し、新たなステー  今後ともサトーグループをご支援いただき
ICチップ
ジを迎えましたが、引き続き本業を通じた価 ますよう、お願い申し上げます。
値創造により、中期経営計画の達成にまい進 IR室長
すると共に、サステナビリティ(持続可能性) 高木 信一 2018年度版統合報告書制作メンバー
※1 Global Positioning System
アンテナ ※2 Indoor Positioning System へも取り組んでまいります。



SATO HOLDINGS CORPORATION
http://www.sato.co.jp/

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