カスタマーサクセス実態調査、2021年版第三弾結果

2021 年 8 月 31 日
報道関係各位
バーチャレクス・ホールディングス株式会社
(東証マザーズ:6193)


カスタマーサクセス実態調査
”サブスク”、”SaaS”だけのためのものじゃない
カスタマ―サクセス取り組みの有無で顕著な差が見えたビジネス業況
~バーチャレクスとアイティクラウドによる実態調査、2021 年版第三弾結果~



バーチャレクス・グループのバーチャレクス・コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:丸山勇人、以
下、バーチャレクス)は、アイティクラウド株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:黒野源太、以下、アイティ
クラウド)と合同で実施したカスタマーサクセスに関する実態調査につきまして、第一弾、第二弾に引き続き、今回第三弾の結果
を取りまとめました。


■第三弾調査結果概要
対象:第一弾の調査対象である 21,526 人の中で、自社において①「カスタマーサクセスに取り組んでいる」と答えた 500 人およ
び、②「カスタマーサクセスに取り組んでいない」と答えた 500 人、計 1,000 人に対して、ビジネスモデルと直近 1 年の業況、
コロナ禍における新たな施策展開、そしてそもそもの顧客対応業務のあり方等についての調査を行いました。


カスタマ―サクセスに取り組んでいるのは“サブスク商材“提供企業だけではない


カスタマ―サクセスに取り組んでいる企業、取り組んでいない企業それぞれの対象者に、勤務先でサブスクリプション(サブス
ク)型の製品またはサービスについて取り扱いがあるかどうかを尋ねたところ、カスタマ―サクセスに取り組んでいる人の半数以
「サブスク/SaaS ビジネスの成功・成長にカスタマーサ
上が何かしらのサブスク型商材を勤務先で扱っていることがわかりました。
クセスが必要不可欠である」という考え方が一定の浸透を見せている、と推察できます。


一方、取り組んでいない人の半数近くはサブスク型商材を扱っていないということが示すように、
「カスタマーサクセス=サブス
ク/SaaS ビジネスだけのもの」というある種の誤解は、まだまだ根強いことが伺えます。ただ、2 割を超える人が、サブスク型商
材を扱っていないにも関わらずカスタマーサクセスに取り組んでいるということもわかりました。前述の”誤解”を乗り越え、
「カス
タマーサクセスのコンセプトはあらゆる事業において必要なものである」というその本質を理解した人が増えつつあるのかもしれ
ません。

[2021年] カスタマ―サクセス取り組み別サブスクリプション型商材取り扱い状況

カスタマ―サクセスに
取り組んでいる 56.1% 8.9% 19.7% 15.3%
(n=500)


カスタマ―サクセスに
取り組んでいない 18.1% 7.0% 48.6% 26.3%
(n=500)


0% 25% 50% 75% 100%

サブスクリプション型の製品/サービスを取り扱っている サブスクリプション型の製品/サービスを現在は取り扱っていないが今後取り扱う予定

サブスクリプション型の製品/サービスを取り扱っていないし、今後も取り扱う予定はない その他



その証左ともいえる結果があります。このカスタマーサクセスに取り組んでいる人の中でサブスク商材の取り扱いがあると答え
た人、サブスク商材の取り扱いがないと答えた人に対して、直近一年間でのカスタマーサクセスに対する意識の変化について聞い
たところ、いずれのグループでも「必要性を感じるようになった」と回答する人の割合が圧倒的に上回る結果となりました。実際


にカスタマーサクセスに取り組むことで、その重要性を更に体感したということなのではないでしょうか。

直近一年間の「カスタマーサクセス」に対する意識の変化 直近一年間の「カスタマーサクセス」に対する意識の変化
(サブスク商材の取り扱いがある企業, n=394) (サブスク商材の取り扱いがない企業, n=393)


必要性を感じないようになった
10.4%
必要性を感じないようになった
20.6%




必要性を感じるようになった
79.4%
必要性を感じるようになった
89.6%




コロナ禍の影響下、業況や新たな取り組みに対する意識にも大きな差が


その重要性は具体的な成果にも現れているようです。カスタマ―サクセスに取り組んでいる企業、取り組んでいない企業それぞ
れの対象者に、直近一年の業況について、新規顧客数の変化、新規売上の変化、継続売上の変化それぞれについて聞いてみたとこ
ろ、カスタマーサクセスに取り組む企業においては新規顧客数 45.0%、新規売上 43.0%、そしてカスタマーサクセスの肝とも言
える継続売上についても 38.2%の企業が「増加した」と回答しました。それに対してカスタマーサクセスの取り組みを行ってい
ない企業においては、いずれの項目も「増加した」との回答は 2 割にも満たない結果となりました。その中でも特に「継続売上」
に成功している企業は約 1 割となっており、コロナ禍において、カスタマーサクセスの実践状況が業況を左右したともいえる結果
が明らかになりました。

[2021年] 直近1年間の勤務先業況についてー 新規顧客数(会員・取引先など)変化

カスタマ―サクセスに取り組んでいる(n=500) 45.0% 36.8% 18.2%




カスタマ―サクセスに取り組んでいない(n=500) 16.6% 60.8% 22.6%


0% 25% 50% 75% 100%


増加した 変わらない 減少した




[2021年] 直近1年間の勤務先業況についてー 新規売上(新規受注・初回購入など)変化


カスタマ―サクセスに取り組んでいる(n=500) 43.0% 36.0% 21.0%



カスタマ―サクセスに取り組んでいない(n=500) 18.4% 52.4% 42.8%


0% 25% 50% 75% 100%


増加した 変わらない 減少した




[2021年] 直近1年間の勤務先業況についてー 継続売上(契約更新・リピート購入など)変化

カスタマ―サクセスに取り組んでいる(n=500) 38.2% 43.2% 18.6%




カスタマ―サクセスに取り組んでいない(n=500) 11.4% 61.0% 27.6%


0% 25% 50% 75% 100%


増加した 変わらない 減少した




では、その差はどこに起因するのでしょうか。そのヒントは、直近の顧客接点での取り組み状況にありそうです。


同グループに対し、
「直近一年で新たに始めた取り組みはあるか」と尋ねたところ、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業の


方がより様々な取り組みにチャレンジしていることがわかりました。テクノロジー活用の延長で、オンラインチャットサポート
やオンラインセミナーの実施、動画コンテンツの充実化などが特に目立った取り組みと言えます。また顧客からの要望収集を強
化した、SNS の活用を始めたという企業も一定数見られました。そんな中でカスタマーサクセスに取り組んでいない企業の 6 割
近くが、特に何も始めてないと答えており、その意識の差が大きく出る結果となりました。カスタマ―サクセス取り組み企業は
コロナ禍で積極的に新たな施策に着手し、顧客との向き合い方において工夫を凝らしたその結果が業績にも表れたのではないで

[2021年] 直近1年で新たに始めた取り組みはありますか(複数回答)

31.4%
オンラインチャットサポート 8.2%
27.4%
動画コンテンツの充実 7.8%
17.8%
ユーザーコミュニティの設立 2.6%
27.4%
オンラインセミナー 12.4%
13.4%
FAQページの新規設立・増強 2.2%
24.8%
顧客要望の収集(収集強化) 7.0%
23.4%
SNSの活用 13.2%
14.8%
オンライン申込み機能の提供 5.6%
10.2%
オンライン購入機能の提供 4.2%
12.6%
ヘルプデスクの強化 3.6%
10.8%
コールセンターの新規設立・増強 2.0%
12.4%
メールでのお問合せ窓口の開設 3.8%
6.0%
インフルエンサーの起用 2.4%
10.0%
個別での顧客対応開始/個別対応件数の増加 4.4%
5.6%
チュートリアル/トレーニングプログラムの設置 0.8%
8.8%
オンラインイベントの開催 5.6%
0.8%
その他 0.0%
17.6%
特に始めた取り組みはない 59.0%

0% 20% 40% 60%

カスタマ―サクセスに取り組んでいる(n=500) カスタマ―サクセスに取り組んでいない(n=500)

しょうか。


通常業務も個別にみれば“カスタマ―サクセス”にかかわる業務であるが・・・


次に、それぞれの対象者に「
(カスタマーサクセスの取り組みと定義しているかどうか問わず)自社顧客に対して通常行っている
業務」の取り組み状況について比較してみました。カスタマーサクセスに取り組んでいない企業の多くでも、いわゆる一般的な CRM
に関わる業務や、カスタマーサポートといった部類の業務は行っていることが伺えます。そんな中で、カスタマーサクセスに取り
組む企業との比較において差がみられたのは、
「顧客満足度管理」や「顧客からの意見収集」「顧客ニーズに合わせた自社商品の見

直し」など、顧客に寄り添ったプロアクティブな活動への積極性です。加えて、
「テクノロジーを活用した顧客との接触」「取引状

況に応じた顧客セグメント化」「顧客の取引減少時の対応」など、カスタマーサクセス活動において、特に重視される取り組みに

ついては、当然のことながら、より顕著な差がみられる結果となりました。





また、カスタマーサクセスの取り組みにおいては欠かせないとされる”テクノロジー(ソフトウェア)の活用”についても、やは
り大きな差が見られました。




カスタマ―サクセスはすべての企業に求められる。
「顧客の成功」の継続が業績を左右する


今回の調査結果においては、カスタマーサクセスに対する意識・姿勢が、コロナ禍における新たな施策展開、そしてそもそもの
顧客対応業務のあり方に影響していること、そして、その結果として、直近一年の業績を左右していることが浮き彫りになりまし
た。カスタマーサクセスに取り組む企業が業績面での成果を上げる一方、カスタマーサクセスと銘打って取り組んでいない企業は
伸び悩み。それぞれ顧客獲得や契約継続のためのアクションは同じく行っているものの、成否が分かれてしまうのは、そもそもの
カスタマーサクセスに対する意識・姿勢の差であり、取り組み体制や方法に改善の余地がある(例えば属人的になっていないか、
テクノロジーを活用できないか)からなのかもしれません。


バーチャレクスとアイティクラウドは引き続き、
「カスタマーサクセス」の啓蒙と、これから取り組んでいく、あるいはさらに深
化させていく、という企業様のサポートを行ってまいります。また、本調査においては近日第四弾結果を公開する予定です。また、
バーチャレクスでは企業様のカスタマーサクセス導入や運用をサポートする様々なサービスを提供しています。

 ワークショップ(経営者様向け/社員様向け等、カスタマーサクセスについての理解促進をサポート)
 コンサルティングサービス(ショット/スポット型でのレビューや戦略立案等)
 テクノロジーサービス(ツールやデータプラットフォームの導入/構築や利活用支援)


 オペレーションサービス(カスタマーサクセスプロセス伴走支援)
また下記サービスを無料でご提供しています。

 カスタマ―サクセスビギナー向け入門ガイドダウンロード
 カスタマ―サクセスの取り組み状況クイック診断
 これからカスタマーサクセスの取り組みを検討する企業様の質問や疑問、お悩みにお答えするお悩みホットライン
詳しくはこちらをご覧ください。https://customer-success.virtualex.co.jp/

参考: 『カスタマーサクセス ―サブスクリプション時代に 求められる「顧客の成功」10 の原則―』
https://www.virtualex.co.jp/corporate/customersuccess.html
(*1) 【2021 年カスタマーサクセスに関する実態調査】https://www.virtualex.co.jp/news/2021/06/2021CS-research-1.html

【調査実施概要】
「2021 年カスタマーサクセスに関する調査」
・調査方法 :インターネットアンケート
・調査実施期間:2021 年 2 月 19 日~2021 年 2 月 22 日
・対象地域 :全国
・対象者 :20 代から 60 代の有職者(パート・アルバイト、専業主婦・主夫、学生を除く)24,274 人

■第一弾調査結果ハイライト
対象:全国の 20 代から 60 代の有職者 24,274 人
 「カスタマーサクセスとは何かをよく知っている人(=認知度) 」は全体の 3.9%で、3 年連続 4%未満
 「カスタマーサクセス」という言葉を聞いた事すらないという人は全体の 82.0%
 「カスタマーサクセスに取り組んでいる部署/担当者がある/いる」割合は昨年と変わらず約 50%
 外資系企業での取り組み率は 84.2%と昨年よりやや増加、日系企業では「必要性を感じている」人の割合が微増
 従業員規模別では 100 名以下の企業および 10,000 人以上の企業において取り組んでいる企業が増加、それ以外では減少
 カスタマ―サクセスに対する上層部の意識は年々向上、少しずつだが重要性を認識しつつあると推察
※【2021 年カスタマーサクセスに関する実態調査】 「カスタマーサクセス」の認知率、3 年連続 4%未
https://www.virtualex.co.jp/news/2021/06/2021CS-research-1.html

■第二弾調査結果ハイライト
対象:第一弾の調査対象である 21,526 人の中で、カスタマーサクセスを「自身が担当している/社内に取り組んでいる部署、または担当者がおり、自身もかかわって
いる」と答えた 500 人
 取り組み期間にかかわらず半数以上の人がカスタマ―サクセスの取り組み効果を感じている反面、35.6%の人が「どちらとも言えない」
 多くの人が運用にあたって「人材・組織体制が不十分」「経営層/上層部の理解が得られない」という項目が障壁になっているが、これらを既に解決している組

織はより効果を体感している
 効果を体感できていない理由のひとつとして“カスタマ―サクセス 0.0”フェーズでの KPI や KGI、ヘルススコア項目の設定・運用で躓いている可能性が高い
※【2021 年カスタマーサクセスに関する実態調査】半数は「効果感じている」も、人材・組織体制や経営者理解への"壁"
https://www.virtualex.co.jp/news/2021/07/2021CS-research-2.html


 アイティクラウド株式会社について (http://www.itcrowd.co.jp)
アイティクラウド株式会社は、IT 製品のレビューメディア事業展開を目的とし、SB C&S 株式会社とアイティメディア株式会社の合弁会社として
2018 年 4 月に設立しました。「IT 選びに、革新と確信を」をミッションにかかげ、企業がテクノロジーを活用する上で必要となる“信頼できる声”
や“確かな情報”の集まる場である「ITreview」を同年 10 月に開設。リアルユーザーの製品レビューを収集・掲載することで、IT 選定の透明性を
高め、迅速で自信に溢れた意思決定のできる世界の実現を目指しています。

 ITreview とは (https://www.itreview.jp/)
ITreview とは、法人向け IT 製品・クラウドサービスのリアルユーザーが集まるレビュープラットフォームです。製品検討者においてはユーザー
により投稿されたレビューや製品情報の閲覧ができ、ビジネスの現場で受け入れられている顧客満足度の高い製品を確認できます。また、製品ユー
ザーにおいては、 自身が活用する製品評価をレビューとして投稿でき、 自身の IT 活用にまつわるナレッジをシェアできます。情報共有、セールス、
マーケティング、会計、IT インフラ、セキュリティ、開発などといった約 330 のカテゴリー、4,000 製品とそれらに関するレビューを約 4.5 万件
掲載しています。

 バーチャレクス・コンサルティング株式会社について (http://www.virtualex.co.jp)
バーチャレクス・コンサルティングのビジネスはコンタクトセンターが原点となっており、 「顧客の成功こそが自社成長の鍵である」という
カスタマーサクセスの考え方にもとづき、"Succession with You" ― 一度きりの成功の「Success」ではなく、連続する成功という意味
の「Succession」を、「for You」ではなく、伴走するという意味で「with You」していくことを企業として掲げています。現在では顧客企
業の CRM 領域の DX・デジタルシフトを、コンサルティング、テクノロジー、オペレーションのコアスキルを融合させ、ワンストップ伴走
型でサービスを展開しています。

 バーチャレクス・グループについて (http://www.vx-holdings.com)
バーチャレクス・グループは、東京、佐賀、アメリカ、バンコクと 3 ヶ国 6 企業、約 900 名の従業員が一体となり、金融・保険、IT・情報通
信、通販・インターネットサービス、教育、官公庁・自治体など、幅広い業界のクライアント様に対して、それぞれの専門知識を活かしたサービ
スを提供しております。2016 年 6 月には東京証券取引所マザーズ市場に上場しています。

本件に関するお問い合わせ
◎バーチャレクス・コンサルティング株式会社 カスタマーサクセス・ソリューション担当
E-Mail: sales_info@virtualex.co.jp





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