千葉大学との共同研究開始に関するお知らせ

2022 年9月 30 日
各 位


会 社 名 株 式 会 社 中 村 超 硬
代 表 者 名 代表取締役社長 井 上 誠
(コード番号:6166 東証グロース市場)
問 合 せ 先 取締役管理本部長 藤 井 秀 亮
(TEL:072-274-1072)



千葉大学との共同研究開始に関するお知らせ



当社は創薬研究分野においてがん治療薬等に有効と言われている有機化合物である「PIP(ピロール・
イミダゾール・ポリアミド)」の合成手法について千葉大学大学院薬学研究院薬化学研究室(根本哲宏教
授)と共同研究を開始することとなりましたので、お知らせいたします。




1.共同研究開始に至った経緯


おり、実用化に向け安価で効率よく PIP を合成する技術開発に取り組んで来られております。同研究
千葉大学大学院薬学研究院薬化学研究室(根本哲宏教授)では、PIP の合成に関する研究を行って


室において様々な合成手法を摸索される中で、当社のマイクロリアクターを用いたフロー合成システ
ムに係る技術に着目され、当社のフロー合成装置を導入し基礎研究を行った結果、一定の成果を期待
できることがわかったため、この度、共同研究を開始する運びとなりました。


2.PIP(ピロール・イミダゾール・ポリアミド)とは
ピロールの骨格とイミダゾールの骨格が特定の順番で、アミド結合により連結された化合物の総称
であり、このピロール骨格とイミダゾール骨格のそれぞれが DNA の中の特定の塩基構造部分に水素
結合することができます。
PIP が DNA の特定の塩基配列部分に相互作用することから、PIP に薬効成分を結合させることに


が期待されております。しかしながら、既存の PIP の合成においては、材料収率等の合成効率が悪
より、DNA に作用する薬の開発が可能となり、がん治療薬等において副作用の少ない医薬品の開発


く、また合成に手間もかかるため、PIP の価格は非常に高価になり、PIP を利用した研究が進まない
ことが課題であります。


ピロール・・・・窒素原子を 1 個含んだ五員環構造の有機化合物
イミダゾール・・窒素原子を 2 個含んだ五員環構造の有機化合物




ピロール イミダゾール




3.共同研究の目的
数年にわたり PIP の研究を続けてきた千葉大学大学院薬学研究院薬化学研究室(根本哲宏教授)に
おける PIP 合成に係る知見と、当社が保有するマイクロリアクターを用いたフロー合成システムに係
る技術を融合することにより、「PIP を効率よく安価」で合成する新規手法の開発を目指してまいりま
す。


4.今後の見通し
本共同研究が 2023 年3月期の業績に与える影響は軽微であります。




以 上





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