JAXAの先進光学衛星プロジェクト向けに極低膨張ガラスセラミックス『クリアセラム(TM)-Z』を納入

Press Release

2017 年 6 月 22 日
株式会社オハラ


JAXA の先進光学衛星プロジェクト向けに
極低膨張ガラスセラミックス 『クリアセラム™-Z』を納⼊




画像提供:JAXA


株式会社オハラ(本社:神奈川県相模原市、代表取締役社長執行役員:齋藤弘和)は、国立研究開発法人宇宙航空
研究開発機構(JAXA)が進める先進光学衛星プロジェクト向けとして、本衛星のプライムメーカーである三菱電
機株式会社鎌倉製作所に、極低膨張ガラスセラミックス『クリアセラム™-Z』を納品しましたので、お知らせいたし
ます。

『クリアセラム™-Z』は、温度変化に対する形状変化が極めて小さいゼロ膨張ガラスセラミックスです。衛星に用
いるカメラは、レンズではなくミラーで光を集めるため、過酷な宇宙環境下でも安定したゼロ膨脹材料が必要とな
ります。
『クリアセラム™-Z』は、本衛星に搭載される広域・高分解センサの大型ミラー材料に使用される予定です。

先進光学衛星は、陸域観測技術衛星「だいち」
(2006~2011 年)の後継となる地球観測衛星で、2020 年度の打
ち上げに向けた開発が進められています。
「だいち」と比べ大型・高性能化したカメラを搭載することで、広い観測
幅(直下 70km)と高い地上分解能(直下 0.8m)の両立を目指しており、得られた画像は防災・災害対策等を含む
広義の安全保障に活用されます。
◆JAXA 先進光学衛星ウェブサイト http://www.satnavi.jaxa.jp/project/senshin/

当社は、今後も成長が期待される宇宙関連産業において、キーマテリアルとなる先進材料を提供することで、最
先端の宇宙・天文プロジェクトに貢献してまいります。


Press Release


【クリアセラム™-Z の特徴】
『クリアセラム™-Z』は、ガラス相と結晶相の 2 相構造から
なるガラスセラミックスで、熱膨張係数を限りなくゼロに近づ
けることを実現しています。
一般的に物質はすべて熱膨張しますが、
『クリアセラム™-Z』
は、熱膨張するガラスの中に、熱をかけると逆に縮む性質を持
つ特異なナノレベルの結晶を析出させることで、ガラスの熱膨
張を相殺し、ゼロ膨張特性を発現させています。
『クリアセラム™-Z』 宇宙の起源に迫る世界最大の国際望
は、
遠鏡プロジェクト TMT(Thirty Meter Telescope)計画のミラー材(492 枚のミラーを組み合わせ、直径 30m
のミラーとして使用)として採用されているほか、有機 EL ディスプレイ(OLED)などの製造に使用する FPD
露光装置、半導体露光装置のミラー材や構造部材としても使用されています。


【会社紹介】
当社は 1935 年の創業以来、光学ガラスのリーディングカンパニーとして、デジタルカメラをはじめとした
各種光学機器向けのガラス素材を開発・供給しています。
また、光学ガラスで培ったナノテクノロジー技術をもとに、様々なガラスセラミックスの開発も行っており、
『クリアセラム™-Z』のほか、耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス『ナノセラム™』や、リチウムイオン
伝導性ガラスセラミックス『LICGC™』等を展開しています。


【会社概要】
社名 株式会社 オハラ
所在地 〒252-5286 神奈川県相模原市中央区小山 1-15-30
代表者 代表取締役社長執行役員:齋藤弘和
事業内容 光学ガラス・特殊ガラスの製造・販売
資本金 58 億 5 千 5 百万円
従業員数 408 名
TEL 042-772-2101(代)
FAX 042-774-1071
MAIL sale@ohara-inc.co.jp
URL http://www.ohara-inc.co.jp/jp/


【本件に関するお問合せ】
株式会社オハラ
特殊品事業部 特殊品 BU 特殊品営業課
担当 小俣 慶彦
MAIL y_omata@ohara-inc.co.jp



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