IRのよくあるご質問と回答(2024年3月)

2024 年3月1日
各位
会 社 名 株 式 会 社 ヴ ィ ス
代 表 者 名 代表取締役社長 金 谷 智 浩
(コード番号:5071 東証スタンダード)
問 合 せ 先 常務取締役コーポレートディヴィジョン長 矢原 裕一郎
(TEL.06-6457-6788)


IR のよくあるご質問と回答(2024 年3月)

日頃より、当社へのご高配を賜りありがとうございます。投資家様よりいただいた主なご
質問とその回答について、下記の通り開示いたします。
本開示は決算説明会や各種 IR イベントに参加いただけなかった投資家の皆様への情報発
信とフェアディスクロージャーを目的に、沈黙期間を除き、公表させていただいております。
回答内容については、時点のずれによって表現が若干異なる場合がございますが、直近の回
答内容を記載しております。
今後も定期的に同様の主要質問及び回答の開示を予定しておりますが、ご質問について
は、下記メールアドレス宛にお問合せを頂けましたら幸いです。


<IR に関する問合せ先>
株式会社ヴィス
IR 担当:ir@vis-produce.com



外部環境・市況


Q1:オフィス移転の市場の成長性はどう見ているか。
A1:現在、東京ビジネス地区のオフィスビル平均空室率が6%程です(出所:三鬼商事
株式会社「オフィスマーケッ トデータ」。6%程度になると、流動性が高まり、企業の

移転、開設の機会が増加し、外部環境としては、良い環境にあると考えます。




Q2:その良いマーケットでいくと、10%成長は、保守的に思えるが。

A2:当社はリードタイムが短く、早ければ 1.5 か月くらいで売上計上されますので、中
長期の予算が読みづらい状況にあります。そのような中で、過去の平均成長率やトレンド
を鑑み、予算や計画を構築しております。
またM&A も今後の経営戦略的に視野に入れ、それにより成長性を加速させていきたいと
考えています。
株価対策・資本政策


Q3:株主還元に関してはどういった考えか。

A3:株主の皆様に対する利益還元をより一層充実させる為、配当性向を 30%に引き上げま
した。




(参考:2024 年 3 月期第3四半期決算説明資料より抜粋)




事業内容・ビジネスモデル


Q4:会社の沿革の中で、キーとなるタイニングポイントを教えてほしい。
A4:1998 年に創業し、1999 年に株式会社に改組しました。もともと創業者である中村は、
ディスプレイ業界の出身で、百貨店のアパレルショップ等、商業施設全体に事業を行ってい
ましたが、大阪のある町工場との出会いを機に、オフィス環境がよくなることでお客様が喜
ぶ姿や、さらにそこで働く人々の働き方が変わる様子を見て、オフィスデザインの事業の中
心に今日まで展開してきました。
(参考:株式会社ヴィス会社説明資料より抜粋)




(参考:株式会社ヴィス会社説明資料より抜粋)



2004 年には東京オフィスを新設し、2008 年建築士事務所として登録。同年に、名古屋オ
フィスの新設、さらに新入社員の採用を開始したのが、当社設立以後の最初のターニングポ
イントであります。




Q5:なぜ早い時期に新卒採用をはじめたのか。
A5:当時から企業理念やクレド(社員の行動指針)を大切にしていたため、新卒採用を行
い、それを社員に浸透させたいと考えていたからです。




Q6:案件をとる時に、どういった取り方なのか。入札か。
A6:コンペもございます。イトーキ様、オカムラ様、内田洋行様などの大手什器メーカーと
は競合にもなりますが、各メーカー様の得意先にもなっています。
Q7:業種区分変更に関しては検討されているのか。建設業だとバリュエーションがつ
かないかもしれない。

A7:業種区分の変更は主要売上高の構成等の課題はありますが、引き続き交渉していき
ます。




Q8:成長企業にテレアポをしているのか。

A8:成長企業だけではなく、企業規模、業種問わず全般的にアプローチをしております。
また、既存の得意先様や不動産会社からの紹介というコネクトチャネルもあります。また
近年は Web マーケティングや展示会出展にも注力しており、お客様からお問い合わせを
頂くケースも増えております。




Q9:ヴィスの成長性を見るには何を見たらよいのか。

A9:人員増加、受注率の伸び、近い将来ですと、受注残の増加を見て頂きたいです。




(参考:2024 年 3 月期第3四半期決算説明資料より抜粋)




Q10:決算書上の「売上総利益」と「粗利益」は何が違うのか。

A10:売上総利益は、デザイナーの人件費や、共通原価(地代家賃、バックオフィスの人
件費)も原価配賦しています。粗利益は、単純に売上高-外注費となります。




Q11:大手の什器メーカーさんだと、売上総利益が 10%台の企業もあるが、ヴィスの粗
利率は他社に比べてなぜこんなに高いのか。
A11:デザインという付加価値の提供と、さらにエンドユーザーと仕事をすることで直接
的に高い付加価値を提供でき、高利益につながっていると考えます。




受注分析

Q12:受注規模が大型化してくると、一般的には工数も長くなる傾向になるものと承知
しているが、そのような認識でよいか。
その場合、Q3としての受注急伸は来期の売上源泉となるものも一定数含まれると認識
するが、一方で多くの会社が年度末となる 3 月という仕切りで検収されたいという背景
もあるかと思う。
人手不足や部材等の確保という点もあろうかと思うが、現在積み上がっている受注残に
ついて、その受注から検収目途(売上計上目途)までのリードタイムはどのような状況
か。

A12:ご理解のとおり、大型化により工数が長くなり、リードタイムは長くなる傾向にご
ざいますが、現在の受注残に関しては、1.5~4か月程度と考えております。




(参考:2024 年 3 月期第3四半期決算説明資料より抜粋)
Q13:受注環境の好転において、お客様からの引き合いの状況は件数ベースでは減少し
ている。引き合いが減っているとなると、選別受注の母数がシュリンクしていくとも感
じられるが、ヴィスにおいて引き合いが減少に転じられている背景、課題認識(マーケ
ティング上の課題なのかあるいは何かしら戦略的なものなのか)をどのように分析され
ているか。
また、お客様へのリーチにおいてコンタクトチャネルに変化はあるか。例えば Web
流入から口コミの比率が高まっているために、Web マーケティングを抑制しつつ、優
良な引き合い(確度が高い案件含有率)があがっているなどの事情があるものと考えて
いる。
あるいは SEO 対策面でヴィスへのリーチがされにくいというような環境が生じていな
いかという点も仮説としては想定されうるため、正しいコンタクトチャネルの変化を伺
いたい。

A13:お客様からのお声がけの母数自体に変化はありませんが、主要 KPI 推移でもご説明し
ておりますとおり、
「プロジェクト件数」は増やさず、
「プロジェクト単価」及び「受注率」
を向上させ、選別受注していくことを戦略としております。これは、価格競争に巻き込まれ
にくい得意領域で当社の付加価値を提供していきたいと考えるためです。
コネクトチャネルの変化に関しては、リード元としては、既存クライアントからの紹介が
高い割合を占めますが、新規顧客へのリーチに関しては、昨年比較として、WEB マーケよ
りも展示会やセミナー参加からの引き合いが増加しております。これは各企業において働
き方への関心・課題をお持ちの責任者の方が自ら情報をキャッチするにあたり、ニーズにマ
ッチした情報を当社から提供することで、関係構築につながっていると感じています。




(参考:2024 年 3 月期第3四半期決算説明資料より抜粋)
Q14:主要 KPI で開示頂いている引き合い件数は、今四半期計上予定であった受注状況
(受注+失注分)かと思う。
つまり、実際の受注もしくは失注が生じた引き合いの時期は実際には一定程度前の状況
であり、やや遅滞して表現されているものと認識している。(齟齬があったら指摘願い
ます。)
足元の Q3の受注は大型案件も含めて堅調かと思うが、足元の引き合いの状況として
は従来トレンドの範疇で推移しており特段課題感は持たれてないか。もしくは何らかの
要因(資材高等で企業側の慎重姿勢の初動等)で引き合い件数そのものは低下している
というような兆候が進んでいるような懸念が台頭している状況か。

A14:引合い件数の時間軸のご認識に相違ございません。
足元の引き合い状況は堅調に推移していると認識しており、人的資本への投資の観点から
も、働き方に課題感を持たれている企業からの引き合いを頂いており、従来トレンド通り推
移していると捉えております。




Q15:今後足元の旺盛な受注残を消化していくプロセスで、人材リソースや部材等で不
足感はないか。
一定程度の外注会社さんを活用していると思うが、人材不足はどのレイヤ―であって
も顕著でヴィスは少数精鋭のデザイナーの活躍によって斬新な提案と具現化に付加価値
がある中で、各種不足感によってその QCD の低下という部分への対応は盤石か。
案件の大型化によって、PMO 的な役割もより重要になってくる中で、人材スキル、
量の両面で対応状況を伺いたい。
A15:受注段階でデザイナーの人材リソースに関しては、今後も充足させていくことを課題と
しておりますが外注や BPO を用いながら、社内デザイナーのデザインの品質が低下しないよ
うにコントロールをしております。
施工段階に関しては、当社のコンストラクションマネージャーが複数の協力会社のマネジメ
ントを行い、スケジュールを管理し高い品質を保っております。また品質管理部門において
プロセスチェック等も行い、現場の安全管理やコンプライアンス管理を行う体制がございま
すので、現在のところ不足感はございません。




Q16:受注率が減少傾向にある理由を教えてほしい。
A16:70%を超えている期が好調と捉えておりますので、低下傾向とは考えておらず、横ば
いであると考えております。今期からプロジェクト件数を追いかけず、高単価で受注率を向
上させるという戦略の中、受注率向上のために、様々な施策を行っている最中です。
(参考:2024 年 3 月期第3四半期決算説明資料より抜粋)




Q17:KPI は坪単価で出した方がよいと思うが。

A17:通常、クライアントのオフィスプロジェクトにおける総予算は、当社で請け負うデザ
イン・内装、ビル指定会社が行う工事、引っ越し費用などすべて含まれた金額で策定してい
ます。その予算を坪単価に換算していますので、当社の受注以外のコストも参入されてしま
います。よって、当社が付加価値を提案できる一定ラインを見極めるための指標としては用
いますが、公表する KPI としては設定しておりません。




Q18:受注高が急伸し、とりわけ 1 億円超の大型案件が占める割合も大きく変化した。
ヴィスの強みを生かせる得意領域へ軸足を移していく戦略下での意図した成果とも感じ
られるが、一方でこれが構造変化による大きな変化の初動として継続性を含めて期待出
来る成果といえるのか。あるいは 1 億円という仕切りで見た時の区分け上の見え方や、
案件がたまたま集中したという一過性要因の色彩によるものなのか、どのような捉えら
れているか。
A18:案件が集中している要因も一部ございますが、それよりも、社会や人の多様性が高
まっている中、特にネームバリューが高く社員数も多いエンタープライズ系の企業におい
て、ワークライフバランスに配慮した職場環境を作ろうと様々な取組みを行っておられる
企業が増加傾向にあり、そのニーズに対応している当社の成果が、大規模案件の受注高伸
長に表れていると捉えております。




Q19:大規模案件の定義とは?また大規模案件の方が大手との競合で受注が厳しくなり
そうと考えますが、いかがか。

A19:1億円以上で定義しており、厳しくはなります。
ただし、当社は販管費が、ほとんど固定費であり、BEP(損益分岐点)を超えだすと、営
業利益が増加する収支構成のため、大型案件を獲得していく方針としています。
成長戦略


Q20:インフレの追い風があり、高粗利率をとりやすいと思うが、収益構造変化のため
に行っている具体的な施策はあるのか。
A20:ワークデザインの推進をしております。オフィスの空間づくりのみではなく、働き
方のコンサルティングの提案から、自社ツールを用いたサーベイ、それのデータを用いた
アップデートまでを行うことにより、これまでの「オフィスデザイン」のみの収益構造か
ら変化を生じさせたいと考えております。




Q21:プライム上場はいつ頃を予定しているのか。
A21:具体的な予定時期は開示しておりませんが、先ずは流通株式比率、株価、時価総額、
成長性等の形式基準を満たせるように努めて参ります。




Q22:成長の加速のドライバーの要因は何と考えているのか。

A22:
「ワークデザインプラットフォーム」によるデータによるデザインと、コンサルティ
ング力と考えています。




Q23:中計の目線感は。

A23: 過去の年平均成長率が 10%程度なので、それで割り出しています。
今期は、Freee 社(※)の特需を除いた成長率を加味しています。また今期の営業利益に関
しては、東京オフィス移転への設備投資額等を費用計上しており、プロモーションとして
の費用も増額しております。
※【有価証券報告書(販売実績)】
https://contents.xj-
storage.jp/xcontents/AS02976/e222e89d/84eb/4432/8044/be5f2421109e/S100R24A.p
df


組織・人事

Q24:社員数約 250 名の人員構成は?
A24:2023 年 12 月末時点では
・コンサル 148 名(プロジェクトマネージャーなど)
・クリエイティブ 64 名 (デザイナーなど)
・コーポレート 34 名 (内部監査室・経営戦略室含む)
拠点別人員構成
・東京オフィス 158 名
・大阪オフィス 63 名
・名古屋オフィス 25 名 となっております。
その他


Q25:東京オフィスはどれくらいの投資をしているのか。

A25:おおよそ2億円です。すべてを費用計上している訳ではなく、固定資産としてオン
バランスし、毎月減価償却費として費用計上しているものもあります。




Q26:ヴィスが上場した理由を教えてほしい。
A26:「はたらく人々を幸せに。」というパーパスのもと、これまで画一的に構築されて
きたオフィスを、デザインによって企業のブランディングに貢献するという、当社の事業
自体の認知向上、また当社の知名度・信用力の向上を目的とし、上場を致しました。
さらに、資金調達力の多様化により、事業を加速させる目的もございます。




(参考:2024 年 3 月期第3四半期決算説明資料より抜粋)



以上
■最新の決算情報や株主総会関連資料はこちら
IR ウェブサイト:https://vis-produce.com/ir/
■2024 年3月期第3四半期決算説明資料
https://contents.xj-
storage.jp/xcontents/AS02976/74ee09ad/e395/4ec8/a9e7/95b536116dca/1401202402
14537258.pdf
■2024 年3月期第3四半期決算短信
https://contents.xj-
storage.jp/xcontents/AS02976/57ecc2e8/0e9e/4c78/8e47/75cf23bd73a0/1401202402
14535589.pdf
■2024 年3月期第3四半期決算説明動画
https://irtv.jp/channel/13565

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