新中期経営計画策定に関するお知らせ

2020年12月14日
各 位
会 社 名 クミアイ化 学 工 業 株 式 会 社
代 表 者 取 締 役 社 長 小 池 好 智
(コード番号 4996 東証第1部)
問 合 せ先 執行役員総務人事部長 吉 村 巧
(TEL.03-3822-5036)



新中期経営計画策定に関するお知らせ

当社グループは 2021 年 10 月期を初年度とする 3 ヵ年の中期経営計画「Create the Future
~新たな可能性へのチャレンジ~」を策定しましたので、その概要をお知らせいたします。

1.前中期経営計画(2018 年度~2020 年度)の総括
2017 年 5 月のイハラケミカル工業株式会社との経営統合後の中期経営計画として、大きな
成長戦略を描き、事業を推進した結果、2019 年度には念願であった売上高 1,000 億円企業に
到達することができました。最終年度である 2020 年度は、新型コロナウイルス感染拡大によ
り想定外の事業環境となり、一部事業に影響が生じたことから、計画未達となりましたが、
主力の農薬事業においては、食料生産を支える基幹産業であり影響は限定的だったと捉えて
おります。
また、インドでの子会社「PI Kumiai Private Limited」の設立や水稲用除草剤「ベンスル
フロンメチル」の買収、新化学研究所の建設など将来に向けての投資を実行し、新中期経営
計画への足掛かりも構築したことから、前中計に掲げた施策を総じて達成できました。

経営数値(億円)
2018 年 10 月期 2019 年 10 月期 2020 年 10 月期
中計 実績 中計 実績 中計 実績
売 上 高 950 968 1,060 1,034 1,160 1,073
営業利益 46 56 61 76 90 83
ROE (%) 5.0 5.2 5.8 7.4 7.5 6.9


2.新中期経営計画策定に当たって
新型コロナウイルス感染症による国内外の経済動向に不透明感が増す中、当社グループが将来
に亘って持続的に発展し、100 年企業を目指すためには、長期的な視野に立ち、当社グループの将
来像を見据えた経営施策や戦略の構築が必要と判断しました。
このような考えのもと、長期(20~30 年後)の市場環境を予測のうえ、当社及び当社グループの将
来のあるべき姿を設定し、この姿を実現化するために、今後取るべき事業戦略の方向性について整
理、集約しました。
(1) 当社及び当社グループのあるべき姿




(2) 今後の事業戦略の方向性
① 新規有効成分の創製、研究開発力の強化
② 研究領域、事業領域の拡大
③ 販売ルートの多様性確保
④ 事業の効率化
⑤ 成長分野への選択と集中
⑥ 生産体制の強化と見直し
⑦ 受託事業の取り込み
⑧ コスト競争力の確保
⑨ 先端技術へのアクセス確保、化成品事業の拡大
⑩ SDGs、循環型社会への貢献、ESG を重視した企業活動

3.中期経営計画(2021 年度~2023 年度)の概要
今回策定した中期経営計画の 3 年間は、20~30 年後のあるべき姿を視野に入れつつ、事業領域
拡大のための種まきを行う時期と位置付けました。大きく事業環境が変化する中、農薬というくくりで
物事を見ていたのでは持続的な成長には限界があるため、当社グループが将来に亘り、どういう価
値を社会に提供していけるのかを真剣に考え、事業領域を拡大することで将来の事業環境の劇的
な変化、パラダイムシフトに備えることとし、スローガン、経営基本方針を策定しました。
また、上記にて設定した「今後の事業戦略」の項目の中から、この 3 年間に集中的に取り組む 4 項
目を選抜し、重要方針として設定しました。

(1)ビジョン
Create the Future ~新たな可能性へのチャレンジ~

(2)スローガン
スピード、コスト、イノベーション
100 年企業を目指した飽くなき挑戦
(3) 経営基本方針
革新的な技術開発、事業領域の拡大により、環境変化に対応可能な経営基盤を構築し、
人々の暮らしを豊かにする製品・サービスの提供を通して、社会の持続的発展に貢献でき
る企業集団を目指します。

(4) 重要方針
①研究領域、事業領域の拡大
②販売ルートの多様性確保
③コスト競争力の確保
④ESG(環境、社会、ガバナンス)を重視した企業活動

(5) 重要方針に基づく主な重点施策と取り組み内容
①研究領域、事業領域の拡大
1)革新的な技術開発による研究領域の拡大
2)新規事業の開拓、新技術の導入による事業領域の拡大
3)成長戦略の推進による既存事業の拡大
・畑作用除草剤「アクシーブ」のシェア最大化と新興国での早期事業立ち上げ
・水稲用除草剤「エフィーダ」の拡販、新規水稲用殺菌剤「ディザルタ」の市場投入に
よる国内シェアの拡大
・化成品事業における塩素化事業の拡大

②販売ルートの多様性確保
1)海外での販売ルートの多様化
2)化成品事業における新規アイテム・受託テーマの創出による新規販売チャネルの開拓

③コスト競争力の確保
1)製品原価低減に向けた生産体制、調達の最適化
2)生産技術の改善、生産プロセスの自動化による生産性・品質向上とコスト削減

④ESG(環境、社会、ガバナンス)を重視した企業活動
1)環境負荷の低減を図った製品開発、生産体制の構築
2)会社情報の積極的な発信
3)グループコンプライアンス体制の強化と推進
4)内部統制システムの的確な整備、運用
5)ステークホルダーへの農薬の必要性・安全性に関する啓発活動の立案と実践
(6) 数値目標(億円)
2020 年度実績 2021 年度予想 2023 年度計画
売 上 高 1,073 1,130 1,260
営業利益 83 73 98
ROE (%) 6.9 6.2 7.3


(7) 研究開発費/設備投資(億円)
研究開発費 設備投資
2018~2020 年度実績 152 145
2021~2023 年度計画 175 313
注)1 上記金額は3年度分の合計額を記載しております。

当社グループは、本中期経営計画に基づく施策の着実な実行及び M&A 等による非連続的な
成長にも注力し、
「スピード、コスト、イノベーション」のスローガンを常に意識して挑戦
し続けることで、経営基本方針にある「社会の持続的発展に貢献できる企業集団」の実現を
目指してまいります。




以上

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