コラーゲンペプチドによる脳の若返り効果の可能性に道筋

ニュースリリース 2017 年 2 月 23 日


会社名 新田ゼラチン株式会社
代表者名 代表取締役社長 尾形 浩一
(コード番号:4977東証第一部)



内閣府 ImPACT 山川プログラム・2016 年度「BHQ チャレンジ」の実証トライアルで成果

コラーゲンペプチドによる
脳の若返り効果の可能性に道筋
1 日 5g の摂取で脳神経線維の質を向上



総合コラーゲン企業の新田ゼラチン株式会社(本社:大阪府八尾市、代表取
締役社長:尾形浩一)は、この度、コラーゲンペプチド摂取による脳機能改善
効果の検証を行い、1 日 5g のコラーゲンペプチド 1 カ月摂取による介入におい
て、摂取前と比較し MRI の健康指標(FA-BHQ*)にて統計的有意に改善がみられ
たことを発表いたします。今回の実証トライアルを通じ、コラーゲンペプチド
が脳神経線維の質を向上させ、脳の情報伝達効率向上に寄与する可能性が示さ
れました。
本成果は、内閣府 総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究
開発推進プログラム(以下、ImPACT 山川プログラム)
「脳情報の可視化と制御に
よる活力溢れる生活の実現」の 2016 年度「BHQ*チャレンジ」で採択された実証
トライアルによるものです。


◎本検証の社会的意義
近年、高齢化が進む中で、学習機能の低下や認知症など脳機能の低下が高齢
者の社会問題となっています。
ImPACT 山川プログラムの BHQ チャレンジは、同プログラムが 2015 年度より開
催している取り組みです。脳の健康促進の観点から、非医療分野の製品やサー
ビスに関する革新的なアイデアを幅広く募集し、実際に脳の状態を計測する実
証トライアルを行い、その提案内容が脳の健康に与える影響について科学的観
点から評価する活動です。2016 年度のプログラムでは、当社提案の「コラーゲ
ンペプチド摂取による脳機能改善効果の検証」ほか 4 つの提案が採択されまし
た。
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◎今回の検証概要・結果
■テーマ
内閣府 ImPACT 山川プログラム
「脳情報の可視化と制御による活力あふれる生活の実現」
~コラーゲンペプチド摂取による脳機能改善効果の検証~


■概要
新田ゼラチン社内モニター、49~63 歳の成人男女 30 人(男性 26 人、女性 4
人、平均年齢 56.1 歳)に 1 日 5 g の新田ゼラチン社製豚由来コラーゲンペプチ
ドを 1 カ月間摂取していただき、摂取前後の脳の健康指標 BHQ(大脳皮質の量:
GM-BHQ、神経線維の質:FA-BHQ)を MRI 解析により評価しました。


■結果
コ ラ ー ゲ ン ペ プ チ ド 摂 取 の 介 入 前 後 比 較 に お い て 、 介 入 後 の FA-BHQ
(Fractional Anisotoropy-BHQ 神経線維の質)
: および MCI score Mild Cognitive

Impairment score:簡易認知機能評価スケール)の値が統計的有意に増加しま
した。FA-BHQ の値は介入前の平均値 94.8 から、介入後は平均値 95.7 に増加し
(有意差 p<0.01)、モニター29 名中 69%にあたる 20 名において、介入前と比較
して介入後は値が増加しました(図 1 参照)。なお、MRI 検査の安全性の理由か
ら1名が不実施でした。




図1.介入前後の FA-BHQ の変化




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◎まとめ
今回の実証トライアル結果は、コラーゲンペプチド摂取により、脳の神経線
維の質改善を促し、脳情報伝達機能の効率を向上させる可能性が考えられます。


◎今後の取り組み
新田ゼラチンでは、これまでに肌荒れや乾燥肌を自覚する方を対象にした肌
状態(保湿・弾力・肌荒れなど)の改善効果、膝変形性関節症患者を対象とし
た関節の痛み軽減効果、褥瘡患者を対象とした創傷治癒促進効果など、コラー
ゲンペプチド摂取による臨床試験結果を報告してきましたが、本取り組みによ
る脳の神経線維の質改善は脳構造改善において、コラーゲンペプチドの新たな
機能性を示唆するものとなりました。
今後は、ブレインヘルス分野において、コラーゲンペプチド摂取が脳の情報
伝達機能や記憶に与える働きを追究していく予定です。

〇問い合わせ
〈MRI 研究詳細に関する問い合わせ先〉
内閣府 ImPACT 山川プログラム
「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」
PM 補佐 福田 紘己、岡 宏樹
Tel:03-6272-3658
〈本件に関する問い合わせ先〉
新田ゼラチン株式会社 ペプチド事業部 井上 直樹、小泉 聖子
Tel:072-949-5381(代表)


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* BHQ について
BHQ(Brain Healthcare Quotient)は、当プログラ
ムが国際標準規格として提案している手法で開
発された、MRI 検査による脳の健康指標です。
GM-BHQ は、脳の灰白質と呼ばれる領域の神経細
胞の広がり具合を指標化したもので、 様々な学習
に対する頭の柔らかさを示していると考えられ
ます。一方、FA-BHQ は、脳の白質と呼ばれる領
域における神経線維のまとまり具合を指標化し
たもので、 脳における情報の伝達効率を示してい
ると考えられます。




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