新規育毛剤に関する学会発表のお知らせ

2021 年2月 18 日


各 位


会 社 名
代表者の役職氏名 代 表 取 締 役 社 長 小田 博英
上場市場・コード 東 証 第 一 部 4923

お問い合わせ先 取締役経営企画部長 山﨑 正哉
電 話 番 号 0774-44-4923



新規育毛剤に関する学会発表のお知らせ

コタ株式会社(京都府久世郡久御山町)は、埼玉工業大学(巨東英名誉教授)と共同研究を進めており
ました「育毛成分を効果的に毛乳頭に運ぶシステム」に関する研究結果を、日本油化学会第59回年会(公演
題目:マグネタイト微粒子を用いた新規育毛剤の開発 発表日:2020年11月2日~7日)にて発表いたし
ました。なお、本技術については特許出願済であり、今後、育毛剤の開発に応用していく予定です。


1.学会発表の概要
育毛剤は、育毛効果のある有効成分(以下、育毛成分)が頭皮から浸透し、毛髪が作られる場所である
毛乳頭に届くことで毛髪の成長を促進する効果があります。一般的な育毛剤は育毛成分を頭皮に塗布し、頭皮
から浸透した育毛成分が毛乳頭に届き育毛効果を発揮しますが、塗布した育毛成分のすべてが毛乳頭に到達
するのではなく、実際はその一部しか到達できません。そのため、業界内では育毛効果をより高めるために、
効果的に育毛成分を毛乳頭に届ける技術の研究等が行われております。
そこで当社は、より育毛成分を効率的に浸透させるために、頭皮の構成成分であるリン脂質に着目しました。
リン脂質は頭皮と育毛成分の両方に対する親和性が高く、効率よく頭皮に浸透し、育毛成分を毛乳頭に届ける
ことができることから、その特性を応用した技術の研究を埼玉工業大学と共同で進めました。
毛乳頭は毛髪の根元部分に存在し、毛髪は毛穴から生えておりますので、頭皮と比べ毛穴は効果的に育毛
成分を浸透させることができます。そこで、毛穴付近に選択的に育毛成分を留まらせるために、人体への
安全性が高い黒酸化鉄の微粒子である「マグネタイト微粒子」を特別な技術を用いてナノサイズに調製し、
その表面を育毛成分とリン脂質で被覆することで、より毛乳頭部分に育毛成分を効率よく届けることができ
ました。本学会発表では、マグネタイト微粒子の表面上に育毛成分とリン脂質を被覆した育毛成分ユニットの
作成方法及びその育毛効果(抜け毛の減少等)について発表いたしました。


2.業績への影響
現時点では、当期業績への影響はございません。
以 上





(参考資料)
① 毛乳頭細胞の分化促進
ヒト由来の毛乳頭細胞の培養液に育毛成分ユニットの添加量を変えて添加したもの(青枠)と育毛成分
ユニット不使用のもの(黒枠)とを比較して育毛効果を試験しました。添加濃度が増えるほど毛乳頭細胞の
増殖が観察され、高い育毛効果が確認できました。
【毛乳頭細胞の分化促進(培養3日目)】




毛乳頭
細胞


10μg/mL 添加 5μg/mL 添加 1μg/mL 添加




0.5μg/mL 添加 0.1μg/mL 添加 不使用
※μg/mL(育毛成分ユニットの添加量/培地の量)


② 抜け毛本数の減少
試験者の開始前の抜け毛の本数に関係なく、継続使用により抜け毛本数の減少が確認できました。
(本)




※薄毛男性(30 歳~50 歳)である試験者に、育毛成分ユニットを配合した育毛剤を毎日使用し、1ヶ月毎に
抜け毛本数を数えました。抜け毛本数の計数は、同一のシャンプーとトリートメントを使用し、同一施術者
により2回シャンプーを行い、排水口から抜け毛を回収し、その本数を数えました。


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