国際肝臓会議2018/第53回欧州連合肝臓研究会年次総会におけるMN-001のNASH /NAFLDを適応とするフェーズ2臨床治験に関する演題発表採択のお知らせ

2018 年 1 月 29 日



各位
MediciNova, Inc.
代表取締役社長兼 CEO
岩城 裕一
コード番号: 4875 東証 JASDAQ
問合わせ先: 東京事務所代表 副社長
岡島 正恒
電話番号: 03-3519-5010
E-mail: infojapan@medicinova.com


国際肝臓会議 2018/第 53 回欧州連合肝臓研究会年次総会における MN-001 の

NASH /NAFLD を適応とするフェーズ 2 臨床治験に関する演題発表採択のお知らせ



2018 年 1 月 28 日 米国 ラ・ホイヤ発 - メディシノバ(Medicinova, Inc.)(米国カリフォ
ルニア州ラ・ホイヤ、代表取締役社長兼 CEO: 岩城裕一)は、現地時間 4 月 11 日から 15 日まで
フランス パリで開催される国際肝臓会議 2018/第 53 回欧州連合肝臓研究会年次総会(The
International Liver Congress 2018, 53rd annual meeting of the European Association for the
Study of the Liver (EASL))において、現在実施中の NASH
(非アルコール性脂肪性肝炎)/NAFLD
(非アルコール性脂肪性肝疾患)を適応とする MN-001 のフェーズ 2 臨床治験の中間解析結果に
関するアブストラクト(要約)がポスタープレゼンテーションに採択されたことをお知らせしま
す。


1. 演 題 : The anti-fibrotic agent, tipelukast (MN-001) reduces serum triglyceride
significantly in non-alcoholic steatohepatitis and non-alcoholic fatty liver disease patients
with hypertriglyceridemia after 4 weeks of treatment, an interim analysis of ongoing clinical
trial, MN-001-NATG-201
2. 発表日時 : 2018 年 4 月 13 日(金曜日) 午前 9 時~午後 5 時(現地時間)
3. セッション : NAFLD Therapy
4. 場所 : Paris Porte de Versailles Pavillon 5, Boulevard Lefebvre, 75015 Paris, France


本臨床治験について
本フェーズ 2a 臨床治験は、高中性脂肪血症を伴う NASH/NAFLD 患者における MN-001 の効
果、安全性及び認容性を評価する多施設、オープンレベル(非盲検)の治験です。治験参加者は、
21 歳から 65 歳までの男女で、治験への参加条件は、組織学的な(肝臓生検による)NASH の診
断または画像診断による NAFLD の診断がされており、スクリーニング期間中に血清中性脂肪値
の高値(>150mg/dl)が確認されている必要があります。適格参加者は、最初の 4 週間、1 日 1
回、250mg の MN-001 を経口服薬し、続く 8 週間は 1 日に 2 回、250mg の MN-001 を服薬しま
す。治験スケジュールは最長で 4 カ月のスクリーニング期間と合計 12 週間の治療期間に続き、
最後の服薬後 1 週間以内のフォローアップ受診となります。 本治験の主要評価項目は、高中性脂
肪血症を伴う NASH 患者における 1) 血清中性脂肪値に対する MN-001 の効果、及び 2) コレス
テロール流出能の評価です。副次的評価項目は、1)当該患者における MN-001 の安全性及び認容
性、2) MN-001/MN-002(MN-001 の副生成物)の薬物動態、3) MN-001 の HDL(善玉)コレ
ステロールまたは LDL(悪玉)コレステロール値、総コレステロール値に対する効果、及び 4) 12
週目における肝酵素値、肝臓内脂肪率の変化などに認められる MN-001/002 の効果などとなって
います。


NASH (非アルコール性脂肪性肝炎) 及び NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)について
NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)は、肝細胞に脂肪が蓄積するだけの単純性脂肪肝と、
炎症や肝細胞へのダメージを伴う NASH に大きく分けられます。
NASH とは、近年メタボリックシンドロームの増加により認識されるようになった、肝臓に脂肪
が貯まり、炎症・肝組織へのダメージが症状としてみられる肝疾患です。発生原因にアルコール
が含まれないにも拘わらずアルコール性肝障害に類似した進展を示すことが特徴です。米国国立
消化器病情報クリアリングハウスの統計によれば、アメリカにおける NASH の有病率は 2-5%、
これに加えて 10-20%のアメリカ人が脂肪肝であると言われています。発生に至る機序はまだはっ
きりとわかっておりませんが、肥満の中年に有病率が高く、NASH 患者には、血中脂質濃度が高
く、糖尿病、またはその予備軍であることが多く見られます。NASH が進行するとしばしば肝硬
変を引き起こすことがありますが、現時点では、肝不全を伴う肝硬変には薬物による治療法はな
く、治療は最終的には肝臓移植に頼らざるを得ません。


MN-001(Tipelkast)について
MN-001 は、経口投与の新規化合物で、いくつかのメカニズムによって線維化を抑える効果や炎
症を抑える効果が期待されています。MN-001 には、ロイコトリエン受容体拮抗作用、フォスフ
ォジエステラーゼ(主にⅢ及びⅣ)、5-リポキシゲナーゼの阻害などが認められております。近年で
は、5-リポシゲナーゼ(5-LO)経路を介したロイコトリエン生合成阻害による炎症の軽減及び、線
維化の予防の可能性が知られております。また、MN-001 は、遺伝子レベルでは LOXL2、Collagen
Type1 TIMP-1 などの線維化を促進させる遺伝子や, CCR2、MCP-1 などの炎症を促進させる遺伝
子発現を抑制することが知られています。また各種、線維化疾患動物モデルにおいて、病理組織
検査において線維化を改善することが確認されました。
FDA は肝線維化を認める NASH 治療適応に対して MN-001 をファストトラックに指定しました。
また、特発性肺線維症治療を適応として、MN-001 をファストトラック指定し、さらにオーファ
ンドラッグに指定しております。


過去に当社は、MN-001 を気管支喘息治療薬としてその臨床開発を進めてきた経緯があります。
喘息治療薬適応のフェーズ 2 臨床治験では、良好な結果が得られておりました。 MN-001 は、現
在まで 600 名以上の方に投与されており、総じて安全性と良好な認容性が確立されております。


以上

メディシノバについて
メディシノバ(Medicinova, Inc.)は、日本内外の国際的製薬企業との提携により有望な低分子化
合物を導入し、様々な疾患領域の新規医薬品の開発を主として米国で行う公開製薬企業です。現
在当社は、進行型多発性硬化症、ALS、薬物依存(メタンフェタミン依存、オピオイド依存など)
をはじめとする多様な神経系疾患を適応とする MN-166(イブジラスト)及び NASH、肺線維症
など線維症疾患を適応とする MN-001(タイペルカスト)に経営資源を集中することを戦略とし
ております。ほかに喘息の急性発作適応の MN-221(ベドラドリン)及び固形がんを適応とする
MN-029(デニブリン)も当社のパイプラインの一部です。MN-166 についてはさまざまな適応
で開発途中ですが、そのほとんどが、治験責任医師または公的、私的機関からの資金援助により
行われています。当社はさらに、戦略的提携または共同機関の資金提供を受けるべく交渉を続け
ております。
弊社詳細につきましては http://www.medicinova.jp をご覧下さい。メディシノバの所在地はアメ
リカ合衆国カリフォルニア州ラ・ホイヤ、スイート 300、エグゼクティブ・スクエア 4275(電話
1-858-373-1500)です。


このプレスリリースには、1995 年米国民事証券訴訟改革法(The Private Securities Litigation
Reform Act of 1995)に規定される意味での「将来の見通しに関する記述」が含まれている可能
性があります。これらの記述には、MN-166、MN-001、MN-221 及び MN-029 の治療法の将来
における開発や効果に関する記述などが含まれます。これらの「将来の見通しに関する記述」に
は、そこに記述され、示されたものとは大きく違う結果または事象に導く多数のリスクまたは不
確定要素が含まれます。かかる要素としては、MN-166、MN-001、MN-221、または MN-029 を
開発するための提携先または助成金を得る可能性、当社の事業または臨床開発を行うために十分
な資金を調達する可能性、将来の臨床治験のタイミング、費用、計画など、臨床治験、製品開発
及び商品化に付随するリスクや不確定要素、FDA に対して書類を提出するタイミング、臨床開発
及び商品化のリスク、現段階の臨床治験の結果が必ずしもその後の製品開発の行方を確定するも
のではない可能性、当局の承認取得の遅延または失敗の可能性、臨床治験の資金を第三者機関に
頼ることによるリスク、商品候補に対する知的財産権に関するリスク及びかかる権利の防御・執
行能力に関するリスク、製品候補の臨床治験または製造を依頼している第三者機関が当社の期待
通りに履行できない可能性、さらに臨床治験の開始、患者登録、完了または解析、臨床治験計画
の妥当性または実施に関連する重大な問題、規制当局への書類提出のタイミング、第三者機関と



の提携またはタイムリーな資金調達の可否などに起因する遅延及び費用増大に加え、当社が米国
証券取引委員会に提出した 2016 年 12 月期の Form10K 及びその後の 10Q、8K など届出書に記
載されているものも含め、しかしそれに限定されないその他のリスクや不確定要素があります。
したがって、
「将来の見通しに関する記述」はその時点における当社の状況を述べているにとどま
り、実際の結果または成り行きは、必ずしも予想通りにはならない可能性があることにご留意下
さい。また当社には、この記述に関して、情報の修正または更新を行う義務はありません。





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