抗がん剤「rigosertib(リゴセルチブ注射剤)」のオンコノバ社による第3相国際共同試験(INSPIRE試験)に関する中間解析結果の発表について

2018年1月18日
各位

会 社 名 シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
代 表 者 名 代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
(コード番号:4582)
問合せ先 IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


抗がん剤「rigosertib(リゴセルチブ注射剤)」の
オンコノバ社による第Ⅲ相国際共同試験(INSPIRE試験)に関する
中間解析結果の発表について



シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都)は、2011 年7 月に導入した抗がん剤
rigosertib(以下「リゴセルチブ」)のライセンサーであるOnconova Therapeutics, Inc.
(本社:米国ペンシルベニア州、以下「オンコノバ社」)が、2018年1月17日(米国東部
時間)に、低メチル化剤による治療において効果が得られない(以下「HMA不応」)ま
たは治療後に再発した高リスク骨髄異形成症候群(以下「MDS」:Myelodysplastic
syndromes)患者を対象とした第Ⅲ相国際共同試験(INSPIRE試験)(以下「本試験」)
の中間解析結果を踏まえた今後の方針について発表したことをお知らせします。


オンコノバ社は、本試験の中間解析の結果、事前に計画した統計学的な基準に基づき症
例数を増加した上で本試験を継続する旨DMC(注)より推奨を受け、これに従い本試験の
症例数を225症例より360症例に増やし継続することを決定しました。本件の詳細につきま
しては、オンコノバ社のホームページをご覧ください。
http://investor.onconova.com/press-releases


HMA不応の高リスクMDS患者に対しては治療の選択肢が限られ、既存の医薬品では満
たされていない患者さんの医療ニーズが極めて高いことから、当社はオンコノバ社と協力
し、上記の推奨に基づき、国内の症例数を増加の上引き続き本試験を進めてまいります。


本発表に関する当社の業績への影響につきましては、2018年2月7日発表予定の当年度業
績予想に反映します。


以上





※用語解説および両社の会社概要につきましては下記をご参照ください。


(注)DMC:Data Monitoring Committee
(データモニタリング委員会)
臨床試験の評価に必要とされる専門性を有する委員から構成され、試験実施中の中間
データについて中立的な評価を行い、試験継続の適切性や計画変更の必要性を治験依
頼者に勧告する組織




【骨髄異形成症候群(MDS: Myelodysplastic Syndromes)について】
造血幹細胞の異常によって造血障害を起こし、その結果血球減少を起こす病気で、急
性骨髄性白血病(AML: Acute Myeloid Leukemia)への移行が高い確率で見られる予
後不良の難治性疾患です。この疾患は高齢者に多く認められるため、高齢化に伴い患
者数が増加する傾向にあります。現在、優れた治療方法がなく多くの患者さんが輸血
に依存するなど新しい治療方法が切望されています。
国内の MDS の薬物治療患者数は約 7,700 人と推計されています(CancerMPact
2016)。




【リゴセルチブについて】
リゴセルチブは、がん関連遺伝子産物であるRasの作用を阻害することにより、PI3K
など複数のキナーゼ(リン酸化酵素)の作用を妨げ、がんの生存や増殖に必要な細胞
内シグナルの伝達を抑制することで、がん細胞を死滅させる新たな作用機序を有する
低分子の抗がん剤です。
シンバイオは、2011年7月にオンコノバ社との間でライセンス契約を締結し、リゴセ
ルチブの日本及び韓国における独占的開発権及び販売権を取得しております。




【オンコノバ社会社概要】
米国ペンシルベニア州及びニュージャージー州に拠点を置く、バイオ医薬品に特化し
た製薬企業です。1998年の同社設立時より、がん治療並びに正常細胞の保護に注力
し、自社の所有する125以上の新規化学療法薬候補からなる医薬品化学ライブラリー
を基に、新規の分子・生物学的治療を目的とした低分子治療薬を発見、最適化してき
ました。同社は、リゴセルチブの全世界における開発・販売権を保有しております。
同社の詳細についてはウェブサイト(http://www.onconova.com/)をご覧下さい。





【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、アムジェン株式会社(現
在は武田薬品工業株式会社が全事業を譲受)の実質的な創業者である吉田文紀が2005
年3月に設立した医薬品企業です。経営理念は「共創・共生」(共に創り、共に生き
る)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行政、資本提供者を「共創・共
生」の経営理念で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆくことにより、社会的責
任及び経営責任を果たすことを事業目的としています。なお、2016年5月に米国完全
子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州 メンローパー
ク、社長:吉田文紀)を設立しました。





6081

新着おすすめ記事