CJヘルスケア株式会社との戦略的提携の拡大に関するお知らせ

2019年9月24日
各 位



CJヘルスケア株式会社との戦略的提携の拡⼤に関するお知らせ
―tegoprazanの欧⽶ライセンス契約締結に向け基本合意-


当社は、本日、CJ ヘルスケア株式会社(本社:韓国ソウル市、代表取締役:Seok-Hee Kang、以下
「CJ 社」 との間で、
) グローバルパートナーシップを拡大することで基本合意※1しましたのでお知ら
せします。同基本合意に従い、当社が CJ 社へ導出した tegoprazan※2(RQ-00000004/CJ-12420/韓国販
:K-CAB®、以下「tegoprazan」または「K-CAB®」)について、北米や欧州におけ
売名(韓国登録商標)
る開発・販売・製造の権利を CJ 社に供与するライセンス契約を本年 11 月下旬までに締結する予定で
す。


当社と CJ 社は 2010 年6月より消化器疾患領域における戦略的提携を開始し、同年9月に当社は
tegoprazan の韓国、中国を含む東アジア地域でのライセンスを供与しました。2014 年 11 月には東南
アジア地域、2017 年 12 月には ROW(Rest Of the World:中南米、ロシア、東欧および中東地域)を
対象とした開発・販売・製造に関する再実施許諾権(サブライセンス権)付き独占的ライセンス契約
を締結しました。CJ 社は韓国で tegoprazan の開発を進め、2019 年3月に韓国で 30 番目の新薬とし
て上市することに成功いたしました。そのほかの国や地域についても、CJ 社は中国、ベトナム、中
南米、インドネシアの有力企業に tegoprazan のサブライセンス権を付与しており、市場を順次開拓
しております。


当社は、2010 年に、米国食品医薬品局(FDA)に新薬臨床試験実施(IND:Investigational New Drug)
申請をして tegoprazan の第Ⅰ相臨床試験を実施し、安全性・忍容性と薬物動態の検討のみならず、
tegoprazan の優れた胃酸分泌抑制効果を確認しております※3。CJ 社は、当社の IND を引き継いで、
2020 年 12 月期中に米国での開発を再開する予定です。当社は、tegoprazan が一日でも早く患者様の
元に届けられるよう、開発を順調に進めるための必要な支援を行ってまいります。


当社は、当該ライセンス契約締結時には、CJ 社から新たに契約一時金を受領し、今期の事業収益
に計上する予定です。一方、tegoprazan の日本での事業展開については開発・販売・製造に関する
ライセンスを留保し、最適なパートナーを選定していく所存です。


なお、本件による 2019 年 12 月期通期業績に及ぼす影響につきましては、2019 年9月6日に公表
した 2019 年 12 月期(2019 年1月1日~12 月 31 日)連結業績予想から現時点では変更はありません。



以上
【ご参考】
※1
<基本合意について>
今回の基本合意は non-binding Term Sheet に基づくもので、今後の正式契約までに内容が変更さ
れる可能性があります。

※2
<Tegoprazan について>
Tegoprazan は、当社が創出したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー
(Potassium-Competitive Acid Blocker : P-CAB)と呼ばれる新しい作用機序の胃酸分泌抑制剤です。
P-CAB は、胃食道逆流症(GERD)治療の第一選択薬であるプロトンポンプ阻害剤(PPI)とは異なるメ
カニズムで、PPI よりも速やかにかつ持続的に胃酸分泌を抑制することから、PPI に代わる新しい酸
関連疾患治療薬となることが期待されております。

※3
<米国における tegoprazan の第Ⅰ相臨床試験について>
GERD 治療薬の効果の指標の一つと考えられている胃内 pH(水素イオン濃度)を測定すべく、胃内
pH を検出できるチューブを鼻から胃内に通して 24 時間の推移を測定しました。健康な男性ボランテ
ィアに、本剤の 3 mg から 300 mg までの用量を単回投与し、安全性と忍容性、薬物動態の解析ととも
に、胃内 pH レベルをバイオマーカーとして tegoprazan の胃酸分泌への効果を検討しました。その結
果、本試験で使用した用量において、tegoprazan の安全性と忍容性、用量に依存した血中濃度の上
昇が確認されました。更に tegoprazan の胃酸分泌への効果に関しては、30 mg 以上の用量において
投与後約1時間で胃内 pH が6以上に達すること、胃内 pH の各種パラメーターが用量依存的に変化す
ること、就寝前投与により夜間の胃内 pH を4-6のレベルで朝まで維持できること、などが確認され
ました。

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