IL-23p19抗体「ミリキズマブ」に関する日本におけるアライアンス契約締結のお知らせ

Press Release
2022 年 12 月 2 日 日本イーライリリー株式会社
持田製薬株式会社



IL-23p19 抗体「ミリキズマブ」に関する
日本におけるアライアンス契約締結のお知らせ


日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライ
リリー」)と持田製薬株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:持田 直幸、以下「持田製薬」)は、日本
イーライリリーが潰瘍性大腸炎に係る適応で開発中のミリキズマブ(以下「本剤」)の日本におけるアライアンス
契約(以下「本契約」)を締結しましたので、お知らせいたします。

本剤は、インターロイキン23のp19サブユニットに結合するヒト化IgG4モノクローナル抗体で、潰瘍性大腸炎、
クローン病などの自己免疫疾患の治療薬として開発中です。潰瘍性大腸炎の適応症に関しては、生物学的製
剤承認申請(BLA)を米国食品医薬品局(FDA)に提出しており、クローン病については、第III相臨床試験が進
行中です。

本契約に基づき日本国内においては、日本イーライリリーが本剤の製造販売承認を取得後、製品供給を担当
し、持田製薬が流通・販売、および情報提供活動を行います。

本契約を締結するにあたり、日本イーライリリーは、消化器領域での実績を持つ持田製薬と協業することにより、
ミリキズマブの情報提供活動を医療関係者に対して、確実に行っていくことで、本剤の適正使用の推進に貢献
し、より多くの潰瘍性大腸炎の患者さんの未だ満たされていないニーズに応えていくことができると考えており
ます 。持田製薬は、潰瘍性大腸炎の治療薬や体外診断用医薬品を提供しており、本剤をラインナップに加える
ことにより、潰瘍性大腸炎の治療の選択肢を広げるとともに、消化器領域の強化をはかれるものと期待してい
ます。

日本イーライリリーと持田製薬は、ミリキズマブに関するアライアンス契約を通じて緊密な協業を行い、日本に
おける炎症性腸疾患の患者さんの QOL 向上に貢献してまいります。

以上





ミリキズマブについて
ミリキズマブは、大腸粘膜の炎症に関与するサイトカインである IL-23 の p19 サブユニットを標的としたヒト化
IgG4 モノクローナル抗体です。IL-23 と IL-12 の共通のサブユニットである p40 には結合しないため、IL-23 と
IL-23 受容体との相互作用のみを阻害します。ミリキズマブは IL-23 を抑制することで炎症性サイトカインの発
生を抑え、潰瘍性大腸炎の症状を改善する新しい作用機序の薬剤として期待されています。ミリキズマブはク
ローン病などの自己免疫疾患の治療薬としても検討されています。

潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、主に大腸粘膜にびらんや潰瘍を形成する原因不明のびまん性非特異性の炎症性疾患で、
特徴的な症状は、下痢、持続性または反復性の血便、腹痛です1。若年者に発症し慢性の経過をたどることに
より、就学、就業、家庭生活などに影響を及ぼすことが多く、便意切迫感や便失禁などの症状はさまざまな社
会活動の制限、QOLの低下に大きく関わっています2。そのため、潰瘍性大腸炎には、便意切迫感などの症状
を大幅に緩和させ、臨床的寛解を持続させる新たな治療選択肢に対するアンメット・ニーズが存在します。

日本イーライリリーについて
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より
健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋
骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。
詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.lilly.co.jp

持田製薬について
持田製薬株式会社は、1913 年の創業以来、独創的な医薬品の研究開発により、特色ある医薬品を医療の場
に提供してまいりました。現在は、循環器、産婦人科、精神科、消化器の重点 4 領域をはじめ、難治性疾患の
治療剤、バイオ後続品を含む後発医薬品など、医療ニーズに応えた取り組みを行っています。とくに消化器領
域に注力しており、潰瘍性大腸炎の治療においては、「リアルダ®錠」や、バイオ後続品「アダリムマブ BS 皮下
注「MA」」、体外診断用医薬品「カルプロテクチン モチダ/POCT モチダ」を提供しております。詳細はウェブサ
イトをご覧ください。 https://www.mochida.co.jp


【本件に関するお問い合わせ先】

日本イーライリリー株式会社 コーポレート・アフェアーズ本部 (TEL:078-242-9547)
持田製薬株式会社 経営企画部広報室 (TEL:03-3225-6303)




# # #
1 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(久松班)令和 3 年度分担研究報告書. 潰瘍性大腸炎・クローン病診
断基準・治療指針(令和 3 年度改訂版). http://www.ibdjapan.org/pdf/doc15.pdf (2022 年 10 月 27 日閲覧).
2 Hibi T, Ishibashi T, Ikenoue Y, Yoshihara R, Nihei A, Kobayashi T. Ulcerative colitis: Disease burden, impact on daily

life, and reluctance to consult medical professionals: Results from a Japanese internet survey. Inflamm Intest Dis
2020;5:27-35.





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